【教科書に載らない経済と犯罪の危ない話】(50) 世界の犯罪組織がパリに拠点を置く“アングラ経済”の常識

『アルカイダ(AQAP)』幹部のサイードは、経済学の博士号を持ち、テロ資金の管理が主な任務だった。温和な風貌に仕立ての良いスーツを纏い、とてもテロリストには見えない。ドバイにある彼のオフィスは、石油関連の商社である。そこでは、色鮮やかなヒジャブを被った数人の女性が札束を仕分けしていた。「ジハードの為に身体を張りなさい。身体を張れない者は資金、或いは物で支えなさい。それもできない者は、祈りで支えなさい」。積まれた札束は、コーランの教えに則って中東各国から集められた浄財なのだ。通貨の種類もディナール、リヤル、ディルハム等、GCC(湾岸諸国)の様々な種類で、少額紙幣も多い。ここに集められた資金は、所謂イスラム圏の一般庶民のものである。富裕層の高額な浄財は、その額が大きい為、現金では扱い難く、イスラム系銀行が直接管理している。バチカンの銀行がイタリアマフィアの犯罪資金を洗浄し、マルクス・レーニン主義勢力や、イスラム系過激派に対抗する為の資金を管理しているのと同じ構図だ。サイードの元へ集まった資金は、ある程度まとまったら、自家用機でスイスへ運ばれる。そこでドルに換えられ、イギリス領バージンアイランドの銀行へ送金されるのだが、この銀行はパリに拠点を置くマフ ィアがオーナーである。銀行オーナーのセザールは、マフィアとテロリストを繋ぐ重要な人物として有名な男だ。麻薬と武器の売買決済ではヨーロッパ一と言われている。アフガニスタンで製造されたへロインは、バルカンルートでロシアに売られる。ロシアからはアフガニスタンへ武器が売られる。その決済に使われるのが、セザールの銀行なのだ。

それだけではない。セザールの銀行はテロリストに口座を作らせ、VISAカードを提供している。世界中で活動するテロリストは、ATMからテロ資金をキャッシングしているのである。口座の名義はオフショアカンパニーだから、カードの券面にも取引履歴にも個人名が出ることはない。これまで、テロリストへの活動資金は、イスラム社会の地下銀行システムである『ハワラ』が主流であった。ハワラは、エージェントを介して現金と暗証番号を交換する。人間以外のネットワークを使用しないので、履歴は残らない。その為、9.11同時多発テロでも、捜査機関によるテロ資金のルート解明は困難を極めた。ところが、捜査当局の執念によって、アメリカ国内のハワラが関係する施設やエージェントが次々と摘発されるようになると、テロ資金の移動も変化せざるを得なくなった。こうした背景から、パリを拠点に麻薬や武器取引の仲介をしていたセザールは、テロ資金の移動や決済まで行うようになったのだ。国際的なマフィアやテロ組織だけでなく、臓器売買・人身売買の組織までもがパリを拠点とするのは何故だろう? 抑々、こうした犯罪組織が金融取引を行うのは、ロンドンである場合が大半だ。ユーロダラー市場とシティの独立性に魅力があるからである。しかし、イギリスは徹底した監視と情報収集で、犯罪組織の拠点にはなり難い。検査無しで国境を渡れる『シェンゲン協定』にも加盟しておらず、事実、国境の警備も厳しい。そこで、パリが選ばれたという訳だ。フランスならば、EU内なら人や物の移動が自由で、当局の捜査能力も低い。これは、厳格な民主主義の運用を目指すがあまり、個人の権利を尊重し過ぎたことが要因となっている。日本では意識し難いかも知れないが、欧米では犯罪収益にはテロ資金も含まれている。『パレルモ条約(国際組織犯罪防止条約)』の意義を、もう一度考えるべきではないだろうか。 (http://twitter.com/nekokumicho


キャプチャ  2017年7月18日・25日号掲載
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【南鳥島に注目せよ!】(17) まだまだ増える海底熱水鉱床の資源量

20170726 09
2007年に海洋基本法が施行され、最初の海洋基本計画が策定されたのが2008年。これを受けて、メタンハイドレートや海底熱水鉱床等の海洋資源を、商業化を目指して開発する動きが一気に加速する。海底の探査が精力的に行われる中で発見されたのが、本連載でこれまで取り上げてきた数々の海底熱水鉱床。それ以外にも、小笠原海域のベヨネース海丘で発見されている“白嶺鉱床”や、2016年の調査で新たに発見された沖縄近海の“田名サイト”や“比嘉サイト”等、枚挙に暇が無いほどである。また、発見後に行われた深部ボーリング調査等によって、新たな事実が判明したというケースも少なくない。例えば、『石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)』によって開発の実証実験が行われる、沖縄海域・伊是名海穴の“Hakureiサイト”がそうだ。2013年の時点で、Hakureiサイトの資源量は340万トンと推測されていた。これは、嘗て秋田県で操業していた中規模黒鉱鉱床である『深沢鉱床』と同程度の規模だと言える。

ところが、2014年に行われた深部ボーリング調査によって、驚きの事実が判明する。先ずは、マウンド自体が推測よりも大きかった。“海底面よりも下”に存在する部分を、前回のボーリング調査では把握できていなかったのだ。そして、マウンド周辺の“海底面より下”では、層状になった非常に大きな鉱体の存在を確認。つまり、340万トンは、“海底面よりも上”にあった部分の資源量に過ぎなかったのである。マウンドの“海底面よりも下”にあった部分の資源量が50万トンで、新たに発見された下部鉱体の資源量は何と350万トン。合計400万トンがプラスされ、Hakureiサイトの資源量は一気に740万トンにまで膨れ上がったのである。このように、現在までに推測されている海底熱水鉱床の資源量は、今後の調査や新技術の投入等で更に増加する可能性がある。小笠原海域のべヨネース海丘で行われたボーリング調査により、白嶺鉱床の資源量は10万トンと推測されている。Hakureiサイトと比較すると小粒だが、この調査も海底表層部のチムニーやマウンドが対象で、海底面より下に“お宝”が眠っている可能性は否定できない。沖縄近海の田名サイトと比嘉サイトは、2016年に発見されたばかりの新たな海底熱水鉱床でもあり、海底観察・物理探査・ボーリング調査等が行われるのはこれから。資源量が評価されるまでには、もう少し時間が必要だろう。とはいえ、南北800m×東西600mの広い範囲に、大小多数のチムニーやマウンドが群集して分布する田名サイトには、かなりの資源量が期待できそう。採取された試料が、金や銀等貴金属を多く含有する等、ポテンシャルも高そうである。


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【平成の天皇・象徴の歩み】(09) 働く現場、最前線見つめ

20170726 08
「色々工夫していましたね。今は厳しいでしょう。大変でしょ?」――。天皇陛下は2009年11月、即位20年を祝う宮中茶会で、バネ製造会社会長の小松節子さん(77)に、そう声をかけられた。陛下は2007年7月、東京都大田区の『小松ばね工業』を視察された(※左画像)。同社の従業員は80人ほどだが、髪の毛よりも細い極小バネを製造する技術がある。カメラや電子機器類の軽量小型化が進む中、当時の業績は右肩上がりだった。顕微鏡を覗き、太さ約0.03㎜のバネの螺旋を確認した陛下は、「細かい作業で大変ですね」と従業員に声をかけられた。「これからも品質の良いものを作って下さい」という一言が、同社の誇りになった。だが、2008年9月のリーマンショックの影響で、受注量が大幅に減り、売上高は前年の6割に落ち込んだ。世界的な金融危機の前では、培ってきた技術力だけではなす術もなかった。その翌年、茶会に招かれた小松さんは、思い切って「バネ屋です」と陛下に声をかけたのだった。皇后さまからも「陛下も心配していました」と伝えられ、覚えているだけでなく、気にかけていてくれたことに感激した。「また頑張らなくては」と力が湧いたという。

陛下は皇太子時代から、企業の研究所や工場を訪れては、経済活動の最前線を自身の目で確かめられてきた。ここうした視察は、1989年の即位後だけでも計31回に上る。近年は、日本の先端技術を支える中小企業にも足を運ばれている。経済が右肩上がりの昭和から平成に代わると、バブルが崩壊し、“失われた20年”が続いた。陛下は元日に発表するお言葉で、「経済情勢が悪化し、多くの人々が困難な状況に置かれていることに心が痛みます」(2009年)、「経済の状況も厳しく、人々の生活には様々の苦労があったことと察しています」(2011年)と、毎年のように人々の暮らしを気遣われてきた。リーマンショック翌年の2009年5月、埼玉県の金型製造業『池上金型工業』を訪れた陛下は、社員食堂でカレーライスを口にされた。宮内庁から昼食の用意を頼まれた同社が、ホテルや仕出しの弁当の他、社食のカレーを候補に挙げると、“陛下のご希望”でカレーに決まった。社食の椅子に座った陛下は、「御所を改築したら窓ができて、風通しが良くなりました」等と世間話を楽しみ、カレーを完食された。昼食後は、従業員1人ひとりに「仕事の難しいところは何ですか?」「ご苦労様ね」と声をかけられた。社長の池上正信さん(58)は、「我々と同じものを『美味しい』と召し上がって頂いた」と感激したという。自慢のカレーと陛下のお言葉を糧に、ものづくりに取り組んでいる。2011年8月から2年間、中小企業庁長官を務め、陛下の視察に同行した『日揮』取締役の鈴木正徳さん(62)は、「陛下は直接、経済に関わる立場におられないが、労働の現場に足を運び、一生懸命働く人たちと喜びや苦労を分かち合うことで、人々の暮らしの支えになろうとされている」と感じたという。


⦿読売新聞 2017年6月23日付掲載⦿

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【ジャニーズの闇】(03) 遂に“新派閥”結成か? ジャニーズ革命はキムタクから始まる

20170726 10
木村拓哉の動きが、ここへきて活発になってきている。「SMAPが解散し、何かと木村の活動を制限してきたチーフマネジャー・飯島三智女史と離れたことで自由を獲得し、自分のやりたいことができるようになったことが楽しくて仕方がないようですね」(テレビ関係者)。確かに、『報道ステーション』(テレビ朝日系)のインタビューを事前の打ち合わせ無しに受けたり、『嵐』の二宮和也と映画で初共演することが決まったり(※2018年公開『検察側の罪人』)、サーフィン雑誌で連載を始めたりと、全て飯島女史がいたらあり得なかったことばかりだ。「3月に終了したドラマ“A LIFE~愛しき人~”(TBSテレビ系)は、飯島女史がそれまで避けてきた医者役でした。TBSのプロデューサーが直接、木村出演をオファーし、自分でこれを決めたそうです」(同)。SMAP解散の真相については、全員での独立を目指したのに、ジャニーズに寝返った木村が裏切り者として語られることが多いが、「木村はジャニーズに寝返ったというより、飯島さんと離れたかったんですよ。木村は、SMAP人気を嵩にテレビ各局に睨みを利かせて敵ばかり作る飯島さんのやり方が、ずっと嫌で仕方がなかったらしい。木村が現場で矢鱈と評判がいいのは、そんな飯島さんへの抵抗なのかも。他の4人のメンバーは、『飯島さんに守られていないと仕事がやり難いから、行動を共にしたいだけ』との声も。木村だけが自立した大人のタレントであったことこそが、解散の真相かも」(番組関係者)。現在、自由にのびのびと活躍する木村の下には、多くの所属タレントが集まりつつあるという。「『自分も木村さんのような活動がしたい』と支持派が急増しているんです。旧飯島派ばかりでなく、ジュリー派からも集まり始めています。仕事の依頼も、事務所を飛び越え、木村に直接、連絡をする関係者が増えていますが、これに何かものを言える者は事務所におらず、まさに放し飼い状態。『この状況が続き、木村の求心力が高まってくると、所属タレントの統制が取れなくなるのでは?』とメリー・ジュリー親娘は警戒感を強めていますが、この流れは止められそうもありませんね」(同)。約20年前、木村は大手プロ社長に急接近して退社をチラつかせ、ギャラやその他の待遇改善を事務所に迫り、これを成功させ、以降、長者番付にジャニーズタレントも名を連ねるようになった実績があるという。ジャニーズ革命は、いつも木村から始まるのだ。 (取材・文/本誌取材班)


キャプチャ  2017年7月号掲載

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【ドクターXは知っている】(09) 糖尿病治療期待の『SGLT2阻害薬』は痩せ気味の人や高齢者には危険

20170726 07
国民病とも言われる糖尿病。厚生労働省が3年毎に実施している『患者調査』によると、2014年の患者数は過去最高の316万6000人となり、糖尿病予備軍の層も含めると、優に1000万人を超えるとされています。薬も様々なタイプが開発されてきました。現在は8タイプの薬が使われていますが、内科医の長尾和宏先生は、「高齢者には血糖値を下げる薬の半数は不要」と考えています。「糖尿病の飲み薬は、症状が軽度なら、若年者にはBG薬(ビグアナイド薬)、高齢者にはDPP-4阻害薬、更に必要ならSU薬(スルホニル尿素薬)。それと、場合によってはインスリンを併用します」。生命に関わる低血糖の副作用が無いことから持て囃されている『α-GI薬(α-グルコシダーゼ阻害薬)』は挙げられていません。「ナンセンスだから、私は一切使いません。糖の吸収を遅らせるといいますが、それなら薬を飲まずとも、野菜を食べてからご飯を食べればいいことです。低血糖の心配が無いからといって、直ぐに出してしまう医師もいるけれど、効果も大したことはなく、ヘモグロビンA1c(※赤血球中のヘモグロビンの内、どれくらいの割合が糖と結合しているかを示す検査値)を0.5くらいしか下げない。一方で、お腹が張ったり下痢をしたりといった副作用があるから、積極的に使う意味は無いでしょう」(長尾先生)。

また長尾先生は、新商品が次々に登場している『SGLT2阻害薬』については、「使用に際して注意が必要」と指摘します。「SGLT2は、40~50代くらいまでの肥満の患者にはよく効くというのが国際的評価です。しかし、高齢者には脱水による死亡例が報告されている危険な薬でもあります。抑々、若くて太っている人は、食事と運動で痩せることを優先するべきでしょう。それをしないで、1錠250円もする高い薬をどんどん出すということには疑問を感じます。世界糖尿病学会のランク付けで1位となっているBG薬は、1錠僅か9円ですよ」。SGLT2が効く仕組みは、糖質制限ダイエットと同じだと言われています。「糖質制限ダイエットと同じように、機関限定で痩せる為に使うのはいいかもしれません。『一切使うな』とまでは言いませんが、効き方に個人差があり、場合によっては危険が伴うということを認識しておく必要があります」(長尾先生)。また、「薬の効果と副作用は隣り合わせであり、特に高齢者については慎重な処方が求められる」と注意を呼びかけるのは、新潟大学医学部名誉教授の岡田正彦先生です。「私は現在、高齢者医療の現場にいますが、血糖値が上がり過ぎて具合が悪くなる人はいません。一方、薬によって低血糖となり、冷や汗や震えに始まって、失神、時には死亡に至るというケースは少なくないのです」。確かに、薬によって血糖値をコントロールして、神経障害・網膜症・腎症等の合併症を引き起こさずに済んでいる人はいるものの、一方で、副作用によって亡くなる人もいるという点を岡田先生は指摘します。「海外で、糖尿病の薬を飲んだ人と飲まなかった人とを比較する大規模な追跡調査が行われたのですが、総死亡率には差がありませんでした。一言で言って、薬を飲んでも飲まなくても寿命には差が無いのです。問題ありと考えられる薬の一例はチアゾリジン薬(インスリン抵抗性改善薬)。『飲んだ人は、飲まない人と比べて、脳卒中や心筋梗塞となるリスクが50%ほど高まる』というアメリカの研究報告があります」。ともすると、糖尿病薬の服用は、血糖値の降下自体が目的となってしまいます。しかし、健康的に長生きする為の手段と捉えると、薬選びの基準も変わってくるのではないでしょうか? (取材・文/フリーライター 浅羽晃)


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【政治の現場・区割り改定】(01) 東京7区…都議選惨敗、“開拓”に壁

衆議院小選挙区の“1票の格差”を2倍未満に是正する為、97の選挙区で区割り見直しが行われた。今月16日に施行された改正公職選挙法に基づき、次期衆院選から青森・岩手・三重・奈良・熊本・鹿児島の6県で小選挙区数が1減る他、東京等で選挙区の境界線も大きく変わる。走り出す現場を追った。

20170726 05
今月11日の昼下がり。水色のワゴン車が、目黒区の住宅街の路地を舐めるようにゆっくり走った。「ここから先が、新しく選挙区となる地域ですね」。座席で地図を広げていた野沢潔(68)はそう言うと、ポスター掲示に適した場所を車の窓越しに探し始めた。野沢は、自民党衆議院議員・松本文明(68・当選3回)の地元事務所で所長を務める。松本は、前回2014年衆院選の東京7区で、民進党の長妻昭(57・当選6回)に敗れ、比例選で復活当選した。次期衆院選では、長妻を小選挙区で倒しての勝利を目指す。東京7区の区割りが見直されて以降、野沢の仕事には“新たに選挙区となった地域の下調べ”が加わった。炎天下の住宅街を歩き回れば、汗がどっと噴き出る。還暦を過ぎた身にはかなり堪えるが、そうも言っていられない事情がある。

自民党は今月2日の都議選で、過去最低の23議席に沈んだ。松本を支えてきた中野・渋谷両区の現職都議2人も落選。この内の1人は都議会議長だった。「松本先生の選挙区内は、ほぼ都議が全滅した。そういう意味では、大変ご苦労されるんだろうなと思う」。落選した都議の1人は、松本が次期衆院選に向けて進むのは茨の道かもしれないと悲観する。自民党は目黒区でも2議席を失った。野沢が“下調べ”に入った目黒区の一部は、新たに東京7区となる。自民党目黒区議団幹事長の小野瀬康裕(45)は、「目黒は9月がお祭りの時期。松本先生には、お神酒所を回ってもらう」と、地道な手法に“松本勝利”への活路を求める。松本にとって泣きっ面に蜂なのは、今回の区割り見直しで、自宅ですら東京7区の選挙区外になってしまったことだ。中野区北部にある家は、“1票の格差”是正に伴い、東京10区に含まれることになった。松本後援会で30年以上に亘り事務局を務める岸宏昭(70)ら、“選挙区外”に住むことになった有力支持者もいる。岸は「乱暴過ぎる」と無念の表情を浮かべる。市区内で新たに選挙区の境界線を引かれた自治体では、こうした混乱が少なくない。焦りからか、松本の後援会には、次期衆院選に向けた活動の早期開始を求める声もある。しかし、都議選の結果がそれを許さない。松本は語る。「自民党は国会議員のせいで惨敗した。それなのに、『次は私の選挙を…』等とは未だ言えない」。自重の日々は続く。

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インドで広がるISの脅威――グローバル化するジハード、在留邦人・観光客はテロに要注意

20170726 03
インド北部のジャンムー・カシミール州で、『IS(イスラミックステート)』の黒い旗を掲げる若者が相次いでいる。3月には中心都市・スリナガルの反政府デモで、若者たちの集団がISの旗を持って参加。先月1日には、プルワマ地区の学生によるデモ隊がISの旗を掲げた。「カシミールの若者には2つの選択肢がある。ツーリズムかテロリズムか。過去40年間、テロは何も与えてこなかった筈だ」。インドのナレンドラ・モディ首相は4月2日、カシミールでこう演説し、若者に暴力の放棄を訴えた。だが、若者たちとインド治安部隊との衝突は治まらない。インド情報機関の元幹部は、「インド軍を挑発する為に旗を掲げているだけで、ISとの繋がりは無い」とみるが、治安部隊へ投石を繰り返す現地の10代の少年たちは口を揃える。「ISに参加する準備はできている」。政情不安が続くカシミールで、イスラム過激主義が急速に広まっている。同州には70万人規模のインド治安部隊が駐留し、カシミールの独立やパキスタンへの編入を主張する“分離派”の取り締まりを行っている。こうした“抑圧”に苦しむ多くの若者が今、IS等の過激思想に引き寄せられているのだ。カシミールではISによるテロ事件は起きていない。だが、「リクルーターが来ればあっという間に戦闘員が集まる状況」(地元記者)であり、近い将来、インドの治安を脅かすテロの震源になる可能性を秘めている。

カシミールに過激主義の種が蒔かれたのは、武装闘争が激化した1990年代に遡る。本来、カシミールはイスラム神秘主義が主流で、厳格なワッハーブ派やタリバンに通じるデオバンド派とは一線を画していた。しかし、パキスタンの諜報機関『ISI』が支援する『ラシュカレタイバ(LeT)』や、アフガニスタンで旧ソビエト連邦と戦った『ハルカトゥルムジャヒディン(HUM)』等が、続々とカシミールに戦闘の舞台を移した。インド治安関係者によると、これらの組織は1990年代から、インド側のカシミールで各村にリクルーターを潜伏させ、若者の勧誘を続けてきた。彼らがカシミールの地元武装組織と決定的に異なるのは、闘争の中心に“イスラム”を掲げていることだ。イスラム法の統治を齎すことを目標とし、“ジハード”と称して治安部隊を攻撃する。現在、これらの組織に加わっているのは、武装闘争の中で育った10~20代の若者たちだ。1990年代に蒔かれた過激主義の種を刈り取るように、武装組織が地元の若者たちを吸収している。更に、インターネットの普及が若者の過激化を加速させている。昨年、カシミールで大規模デモが続いたのは、地元住民の間でカリスマ的な人気を博していた『ヒズブルムジャヒディン(HM)』の司令官であるブルハン・ワニ(22)が、インド軍に殺害されたのがきっかけだった。ワニは過激派のポスターボーイ(広告塔)と呼ばれ、武装蜂起を呼びかける動画を頻繁に発信していた。こうした動画は『Facebook』で瞬く間にシェアされ、若者たちを駆り立てた。ワニの後継者となったザキール・ムーサは3月、ビデオ声明で「カシミールのナショナリズムの為ではなく、イスラムの為に」戦うよう呼びかけた。更に、先月にはHMを脱退し、「カシミールをイスラムの国にする」と宣言。カシミールの政治闘争を批判し、『アルカイダ』への支持を明らかにした。“カシミールの独立”を目指す武装闘争の中で、戦闘員が過激主義を強め、グローバルジハードへと傾倒していった形だ。ISは、拠点とするアフガニスタン東部から越境し、パキスタンで度々テロを起こす等、活動を広域化させている。カシミールはテロリストの越境ルートが構築されており、彼らがインドに侵入するのも難しくない。「ISが本物のイスラムを齎すのか注視しているところだ」。嘗てHUMで戦った30代のある元戦闘員はこう語り、ISへの参加を検討していることを明かした。ISがカシミールに到達すれば、こうした若者たちが参加を表明することは想像に難くない。深刻なのは、インドではカシミール以外にも各地でISシンパが出始めていることだ。インドのメディアによると、3月7日、中部のマディヤ・プラデーシュ州で列車爆破事件があり、負傷者が出た。治安部隊が北部のラクナウで犯行グループの拠点を急襲したところ、銃器や爆発物等と共に、ISの旗が見つかった。このグループはISを自任し、メンバーは過去にシリアへの渡航を試みていた。

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シリアで消息を絶った安田純平氏の今――広まる“自己責任論”、仲介者とて信用ならぬ

20170726 01
フリージャーナリストの安田純平氏(※右画像)がシリアで消息を絶ってから、今月で丸2年が経つ。安田氏生存の期待が高まったのは、昨年5月、橙色の“処刑服”を着せられ、「助けてください。これが最後のチャンスです」と書かれた紙を持たされた写真が、インターネット上に公開された時であったが、これを最後に犯人側の要求も一切聞かれなくなって、1年余が経過した。ただ、これはあくまで表面上の話。現地でこの問題を追っている記者たちの間では、事実関係は絞り込まれている。安田氏を拘束しているのは反政府武装勢力の『ファタハ・シャム戦線』(※旧『ヌスラ戦線』)で、その目的は当初より身代金要求。金額は150万ドル(約1.7億円)にまで下がっているが、日本政府が支払いを拒否している為、打開の糸口が無いのだという。現地で反政府武装勢力と常態的な接触のある『カタール赤新月社』(※赤十字)の仲介で、身代金額も定まってきているというのに、払う者がいないというのは、事実とすれば衝撃的な話だ。また、赤新月社は正式な要請なくして仲介はしない。日本政府はカタール政府並びに同赤新月社とは容易に連絡が取れる立場にあるのだから、同赤新月社が動いていたのであれば、その背景には日本側からの要請があったことは自明だ。その結果、身代金もこの種の事件としては低い額に落ち着いているという話が本当なら、何故解放が叶わないのか? 外務省は外部からの問い合わせに対し、「事案の性質上、お答えできない」と答えることに決めているという。記者たちの間では、「政府は『テロリストとは取引しない』としており、本件は“官邸マター”。政府首脳部が身代金による解決を許していないのでは?」と噂されている。

暗礁に乗り上げた形の解放交渉を打開したい“支援者”たちは、4月15日、『危険地報道を考えるジャーナリストの会』を通じて、政府の対応ぶりを批判した。安田氏と同時期に同じ武装勢力に拘束されたスペイン人記者3人、ドイツ人女性記者が相次いで解放され、両国の政府が解放の為に動いたと報じられているのに、「日本政府が積極的に動いている様子が見えない」というのだ。また、2004年のイラクにおける拘束に次いで“2回目”である安田氏について、とりわけ強い“自己責任論”が広まっている事情についても、当時の小泉政権が作った“造語”である自己責任論を、「報道機関は批判せずに垂れ流す過ちを犯した」として、「政府が働きかけを強めるべきだ」との論調を展開している(※先月2日付毎日新聞夕刊)。現地からの情報が事実であるとするならば、約1.7億円は政府に頼らなくとも、個人の工夫で捻出できそうな金額だ。今日流行りのクラウドファンディングという募金手段もある。従って、「家族や支援者が中心となって行動してはどうか?」と支援者らの動向に詳しい筋に聞いたところ、意外な答えが返ってきた。「『2年に渡る拘束は流石に長い』と、解放に向けた積極的な行動を主張する人々の声が勝り、先述の声明や新聞記事は出たものの、支援者の中には『日本側で騒ぐことは犯人側の思う壺であり、却って帰還を困難にする』と考え、『沈黙こそ生還を実現する唯一の手段である』と主張する人も多い」とのことである。確たる情報が無い中、支援者はばらばらで纏まりが無く、妻でヒーリングシンガーのみゅう氏は、あらゆる“自称”仲介者からの未確認情報や、詐欺紛いの申し出に困惑し、現状では「全力を尽くしています」という政府の担当者の言葉を信じているのだという。拘束された当初は、「誰が何の目的で?」といった確認が必要であった。しかし、ファタハ・シャム戦線を常時取材し、接触している地元記者らが齎す情報は極めて具体的であり、安田氏が同戦線に戦費調達(身代金)目的で捕らえられていることは先ず間違いない。トルコ南部、シリアのイドリブに国境を接しているアンタキヤで、この問題に関心を持ち続け、取材を続けるシリア人記者のサリーム・アルウマル氏は、本誌に対して次のように証言する。「現在の居場所は特定できないが、安田氏はイドリブのどこかでファタハ・シャム戦線に身代金目的で拘束されている。身代金誘拐はギャングのやること。恥を知るべきだ。安田氏の無条件解放を願うが、その為にはカタールやトルコ等影響力のある国に頼んで、戦線に強い圧力をかけることが重要。特にカタールが鍵を握っている」。腹立たしいことに、ファタハ・シャム戦線は安田氏を始め、多くの人質を取りながら、対外的にはそれを否定し、裏で交渉して多額の身代金をせしめようとしている。また、そのことがイスラムの教義上良くないこととされながらも、決定的な悪とは考えられておらず、「『“背に腹代えられぬ、集団存亡の問題”においては、裁判官やイスラム法学者は口出しできない』という法理が働いている」と、アルウマル記者は指摘している。それは、我が国の裁判所が憲法判断を回避することのある“統治行為論”にも似て、興味深い。

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『アウディ』の世界初“手離し”自動運転車、裏にドイツ政府

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「自動運転を一歩先に進める画期的なクルマ」――。『アウディ』のルペルト・シュタートラーCEOは、バルセロナで今月11日に開いた発表会で、旗艦車『A8』の自動運転機能を自賛した。自動運転は、自動ブレーキ等の運転支援機能を持つ“レベル1”から、運転手のいらない完全自動運転を実現する“レベル5”まで、5段階に分類されている。新型A8が搭載するのは“レベル3”。運転手がハンドルを離しても自動車が運転を代行できる水準だ。具体的には、6つの高機能センサーがクルマの周囲を解析し、自動的に加速・減速・停止等を制御して走行する。運転手はハンドルを離したまま動画を見たり、同乗者と会話したりできるようになる。「運転手がハンドルを離せないレベル2とレベル3では、自動運転の価値に雲泥の差がある」と、開発担当のペーター・メルテンス取締役は言う。尤も、今回搭載されたレベル3機能は、他社の追随を許さないほどの高度な技術とは言い切れない。自動運転機能の利用は混雑時に限られ、“中央分離帯のある高速道路を時速60㎞以下で走行している場合”という条件が付く。

「技術的には日本メーカーでも実現可能」と、ある日本の自動車業界関係者は言う。それでも、日本車メーカーがレベル3の自動運転車の投入を躊躇するのは、事故が発生した場合の責任の取り方が明確に定義されていないからだ。現状の道路交通法では、レベル3の自動走行は認められておらず、自動運転に関わる法整備が追いついていない。一方のドイツ。実は、A8発表の約2週間前に道路交通法が改正され、レベル3の自動運転が認められた。レベル3機能を利用する為には、道交法の改正に加えて、A8の安全性を審査する規格当局の承認が必要だが、審査プロセスも順調に進んでいるという。A8の発表に合わせたかのように改正された法律は、「ドイツ政府が自動運転で世界市場をリードするという意思の表れ」との見方が専らだ。「政府も、自動運転の発展を積極的に後押ししてくれている」と、自動運転責任者を務める同社のミルコ・ロイター氏は言う。目下、ドイツ経済の中核を担う自動車産業は、転換期を迎えている。環境汚染問題からディーゼル産業の将来性が危ぶまれ、新産業の育成は急務。それを代替できる可能性のある自動運転分野を育てることが、焦眉の急となっている。事情はアウディも同じ。発表会の直前には、同社元社員が排ガス不正問題で逮捕されたことが明らかになり、毀損したブランドの回復が課題となっている。『フォルクスワーゲン(VW)』傘下の高級ブランド車部門として地位を保ち続けるには、最先端技術を真っ先に世に問い、普及を促す“覚悟”を見せる必要があった。そんな両者の思惑の一致が、“世界初レベル3搭載車”の発表に繋がった。官民一体で自動運転分野を切り開くドイツ。新型A8は、旧来の規制に阻まれた日本勢との差を広げる“起点”になるかもしれない。 (取材・文/本誌ロンドン支局 蛯谷敏)


キャプチャ  2017年7月24日号掲載

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【薬のホント・健康食品のウソ】(01) 薬全否定は危険! 薬の止め方&付き合い方

年を重ねていくほどに飲む薬の数が増えていく――。出された薬は何でも黙ってずっと飲むべきか? 本当の“止めどき”“止める薬”を知る者こそが、賢い患者だ。

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2016年に数ヵ月に亘って薬や医療を批判する特集を組み続けた『週刊現代』が、今年5月に再び薬特集を組んだ。昨年は「医者に出されても飲み続けてはいけない薬」等、今年は「あなたは薬を“誤解”している」と銘打った。その影響は医療現場に表れた。兵庫県尼崎市で開業する『長尾クリニック』の長尾和宏院長の元には、同誌を握り締めた患者が「先生、この薬は危険なん、知らんやろ!」と興奮しながらやって来て、「飲んでいる薬が載っているから止めたい」と訴えてきた。実は、長尾院長は去年も今年も同誌の薬特集に登場している。医療を否定する過激な見出しが並ぶ特集だけに、「何でこんな取材に応じるんだ」と非難する医者仲間もいる。「センセーショナルを売りにするのは雑誌の宿命だから、誇張した表現で医療を否定したんだろう」と苦笑する長尾院長は、「でもね、“薬漬けはおかしい”という大筋には賛同している」と続ける。「自分は真っ当なコメントをしただけ。30種類もの薬を飲み続けている患者に出くわしたら、『何とかしないと』と思うよ。薬にはリスクとベネフィットがあり、リスクの部分が軽視されてきた。リスクを啓発するには、これくらい乱暴な方法も仕方がない」。とはいえ、薬の悪口を書き連ねる記事全体には文句もある。「人間と同じで、薬もいいところ・悪いところの両方がある。『コレステロールを治療するスタチンという薬は、稀に横紋筋融解症という重大な副作用がある』と槍玉に挙がっているが、頻度は非常に少ないし、スタチン無しでは命に関わるハイリスク患者もいる。全否定しているのは非常に問題」(同)。副作用はその重篤度と共に、発生する頻度も伝えなければ、リスクを正しく理解できない。長尾院長がもう1つ心配するのは、「医者を悪者に仕立て過ぎて、患者との信頼関係に罅が入ること」。自身のクリニックでも、記事の影響か、通院を止めてしまった患者がいる。必要なスタチンを止めたがる患者に飲み続けるよう説得するのには苦労した。一方で、記事が適切に薬を減らすきっかけになった患者は十数人に及ぶ。患者には、記事を機に適切な治療から遠ざかった者と、より適切な治療に繋げた者がいるということだ。良い・悪いを断定する記事はわかり易いが、「真実は極論と極論の間の“中庸”にある」と長尾院長は強調する。最適な中庸を見い出すには、健康や医療に関する情報を調べて理解し、その情報を使う能力――ヘルスリテラシーを患者が身に付ける必要がある。

薬の本当の止めどきはいつなのか? 老年医学の第一人者である東京大学大学院の秋下雅弘教授は、「年を取ったら、若い頃と同じつもりで薬を貰う姿勢は改めたほうがいい」と促す。若者や壮年と同じ量の薬を出されていたり、自分で購入した市販薬で“大人”の量を飲んでしまうかもしれないが、若い人と同じように薬を飲んでいると、予想外の副作用や中毒症状が出ることがあるからだ。秋下教授に引き続き解説してもらおう。薬の量の次に問題になってくるのが種類だ。飲む種類が多い分だけ、副作用のリスクは増える。にも拘わらず、7種類以上の薬を薬局で受け取る割合は、40~60歳で10%、65~74歳で15%、75歳以上で26%と上がっている(※厚生労働省『2014年社会医療診療行為別調査』)。高齢者では、処方される薬が6種類以上になると、副作用の頻度が15%くらいに跳ね上がる(※Kojima T. Akishita M, et al. Geriatr Gerontol Int. 2012)。薬を飲まないのが一番いいが、かといって病気を放置する訳にはいかない。では、何種類くらいが適当か? 『日本老年医学会』で検討した結果、「5種類までを目安にする」という方向で意見が纏まった。複数の薬を飲む一番の問題は、薬同士の相互作用が起きることだ。3種類以上を一緒に飲んだら何が起きるかについては誰も調べていないが、実際に相互作用は起きている。薬で現れた副作用を「病気だ」と勘違いし、次々と薬を追加された為に、新たな副作用が生まれ、最後は重篤な状態に陥ってしまう例もある。老人だから“転倒”したり、“認知症”になるのではなく、副作用によって“ふらつき”や“筋力低下”が出て“転倒”する、認知症紛いの症状が出ることもあるのだ。具体的に、薬との付き合い方はどう変わっていくのか? 血圧の薬で見てみよう。一般に高血圧と診断される基準は、年齢に拘わらず、上の血圧(収縮時血圧)が140、下の血圧(拡張時血圧)が90。ただ、加齢と共に生理的に血圧は上がっていき、高齢者は血圧が凄く低い人のほうがその後の寿命が短い傾向がある。その為、年齢によって血圧の管理基準はやや異なる。75歳以上の高齢者の管理基準は、上150未満・下90未満と少し緩く、この範囲なら降圧剤を4種類も5種類も飲んで無理に下げるのは止めたほうがいい。ループ利尿薬・α遮断薬・β渡断薬は副作用を起こし易いので、高齢になったらできれば使用を控えたい。尤も、血圧を下げる薬を飲むのか飲まないのか、飲むとしたら血圧をどこまで下げたらいいのかは、個々の老化度や体の状態によって異なる。これまで心疾患を起こしたことがある人や糖尿病患者は上130・下80、脳血管障害を起こしたことがある人は上140・下90と、高齢者であっても少し厳しめの基準がある。脳卒中や動脈硬化を予防する為に飲むコレステロールを下げる薬は、高齢になったら使わなくてよい場合が多い。75歳以上の人がコレステロールの薬を飲んだからといって脳梗塞が減ったというデータは、どこにも無いのだ。糖尿病についても、高齢者に血糖を下げる薬でどこまで血糖値を下げる治療をしたほうがいいのか、本当のところはよくわかっていない。寧ろ、「血糖を下げ過ぎないほうが長生きする」という指摘もある。その他、疾患別の薬との付き合い方は右上図を参考にしてほしい。特に慎重な投与を要する薬の一覧(※下図)も掲載した。但し、決して独断で薬を止めないこと。薬をどうするかは、その人の老化の具合や病気の種類、置かれた状況等で違う。100人いれば100通りの薬の飲み方がある。薬の止めどきも止め方も、匙加減が大事なのである。ポイントは薬に依存しないことだ。

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