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【教科書に載らない経済と犯罪の危ない話】(92) ブラックボックスと化したバチカン銀行の“役割”とは!?

今から1000年程前、第159代ローマ教皇のウルバヌス2世は、聖地エルサレムをイスラム諸国から奪還するよう、カトリック世界に呼び掛けた。神の名の下、正義を掲げて侵略と大虐殺を繰り広げた『十字軍』の遠征である。エルサレムへの遠征は多くの貴族や民衆も参加したが、その道程は治安も悪く、旅費目当ての強盗も多かった。そこで開発されたのが初期の為替手形である。パリで現金や金銀を届け、受け取った手形をエルサレムで交換するというものだ。この金融業務を行なったのが、テンプル騎士団で有名なローマカトリックの騎士修道会である。こうしてローマカトリックにより始まった金融業務が、1000年の歴史を経て、現在の『バチカン銀行』に受け継がれているのだ。宗教とカネは大昔から密接な関係にある。今や13億人と言われるカトリック教徒の総本山であるバチカンは、巨大資本のブラックボックスなのだ。世界中のカトリック教徒や、カトリック系団体が集めた巨額資金は、バチカン銀行に送られる。カトリック教会下部団体と慈善団体からのカネは、湧き出る湯水のようなものだ。カトリック系の精神病院と医療施設に、入所者1人に対して支払われる1日当たり100ユーロの補助金は、長年、バチカンを潤し続けた。事態を重く見たイタリア当局がメスを入れようとしたが、バチカンの抵抗に遭い、頓挫してしまった。バチカン銀行にとって、『マザー・テレサ財団』は上得意の顧客である。マザー・テレサ財団は、世界中にある関連施設からの上がりだけでなく、著名投資家や独裁者から大口寄付を集めるのも上手かったからだ。

その功績により、マザー・テレサは、死後平均180年を必要とする聖人の称号を、僅か19年でバチカンから与えられたほどである。あのジャンヌ・ダルクでさえ、聖人に列せられるまで死後500年を要したというのに。オフショアやタックスヘイブンで組成されるプライベートファンドや、銀行保証証券の中身を見れば、バチカン銀行経由の資金が如何に巨額であるかがわかる。資金の経歴を示すファンドヒストリーには、聖○○基金や○○修道女会基金等、バチカンの資金を示す口座名がずらりと並んでいることが多い。有名なロシアの油田開発に投資された50億ドル(※約5500億円)のファンドは、全てこれらバチカンの口座で賄われていた。ファンドヒストリーが金融当局の手に渡ることはほぼない。資金調達とファンド組成に関わる者にしか開示されないからだ。その理由は、宗教関係の資金は投資先の制約があり、後々のトラブルを防止する為である。同じく宗教系にイスラム系資金がある。イスラム系資金は教義上、酒・煙草・ギャンブル・ポルノに関係する企業・事業には投資できない。その為、事前に投資資金の源泉と経歴をチェックする必要があるのだ。その点、カトリック系資金には制限が無いから使い易いと言える。慈善事業や寄付で集めた浄財が兵器産業やカジノに投資され、巨額の利益を上げるのは興味深い。石油を扱う者にとって、カトリック系の資金は禁忌だ。銀行間を資金が移動する中で若し名前が残れば、二度とイスラム系の資金調達ができなくなるからである。カトリック系の資金を調達した企業やプロジェクトが、イスラム圏で問題でも起こせば大変だ。下手をすれば関係者はイスラムの敵となり、関係各国に入国できなくなる恐れもある。私たちは、このようなカトリック系資金を“バチカン系”と呼んで避けてきた。宗教とカネの蜜月は、これからも続くのである。 (http://twitter.com/nekokumicho


キャプチャ  2018年8月14日・21日号掲載
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テーマ : 国際問題
ジャンル : 政治・経済

【言論StrongStyle】(15) 凋落した財務省に踊らされたのは劣化したメディアのほうだ





日本のマスメディアはおバカの見本市か? そこまでこき下ろすと悪いと言うなら、日本のメディアのどこにジャーナリズムがあるのか? お答え願おう。今回の財務省人事は史上最激戦と化した。そして結局、予てより大本命中の大本命と目された主計局の岡本薫明局長が事務次官に昇格した。次官候補に挙がった名前は計5人。前身の大蔵省では10年先の人事まで決めていたらしいが、そんな最強官庁の面影はないかのように見える。“凋落の財務省”――多くのメディアが書き立てた。しかし、その凋落した財務省に踊らされたのは、劣化したメディアのほうだった。財務次官人事でこれほど観測記事と誤報が飛び交ったのも史上初なのだから。この間、一体何が起きていたのか? 事の発端はモリカケ騒動である。財務省近畿財務局が国有地の払い下げに関して不正を働いたとの疑惑から、財務省理財局による公文書書き換えが問題となった。結果、当時の理財局長で現国税庁長官の佐川宣寿氏が辞職に追い込まれた。更に、現事務次官の福田淳一氏もセクハラ疑惑で辞任。事務次官と国税庁長官のトップ人事が不在となり、財務省は異常事態となった。表向きは。財務事務次官は、主計局長から昇格するのが大蔵省以来の慣習法である。ダグラス・マッカーサーの圧力で次官の座を逃した福田赳夫等は、「あの人は主計局長をやったのに事務次官になれなかった。せめて総理大臣にはしてあげなければ…」と同情され、その通りになった。財務省とはそういう組織なのである。福田氏辞任で、本来ならば即座に岡本氏が昇格してもおかしくなかった。しかし、岡本氏は公文書書き換えの際、文書管理を担当する官房長だった。国会の証人喚問で佐川氏は「理財局だけでやった」と言い張ったが、誰が信じるのか?

財務省は、「岡本は関与していなかったが、管理責任はある」として文書厳重注意処分とした。そして、「モリカケ騒動の嵐が過ぎるまで“温存”して、次官昇格を1年見送る方向だ」との観測に基づき、多くの誤報が飛び交った。どれほどのメディアが間違いを犯したか? 新聞では産経・読売・朝日・毎日・日経・東京、通信社は時事と共同、つまり全滅である。誤報を飛ばしたメディアは政治に振り回されたからだ。麻生太郎大臣は腹心の浅川雅嗣財務官を据えようとし、それを阻止しようとした首相官邸は主税局の星野次彦局長を持ち上げて対抗する。結果、両氏のスキャンダルが飛び交って痛み分け、一周回って大本命の岡本氏が次官を射止めた。浅川氏や星野氏といった名前を挙げたのは、特定の取材源に頼り切っていたからだ(※それを堂々と「麻生大臣を信じた」と言い訳として挙げる『日本経済新聞』は如何なものかと思うが)。記者会見で麻生大臣は、人事は「自分が決めた」と声を荒らげたが、本当に意のままになったのならもっと嬉しげな態度を取るだろう。わかり易い御仁だ。結局、この人も“守護神”と持ち上げられてはいるが、財務省にいいように使われているだけなのである。そして首相官邸も、財務省のシナリオから一歩も出られなかった。最も早く“岡本次官”を報じたマスメディアはNHKだった。流石である。もう1つ、手前味噌だが、不肖倉山が主宰するインターネット番組の『チャンネルくらら』で、政治ジャーナリストの山村明義氏だけは「財務省の本音は岡本だ」と言い続けた。別に予想が当たったと自慢する気はない。私はデビュー2作目が『検証 財務省の近現代史 政治との闘い150年を読む』(光文社新書)であり、財務省について語ってきた。もう6年になる。時に激励し、時に批判しながら。「財務省を語ることこそ天下国家を論じることに他ならない」と信じているからだ。財務事務次官人事が、これほどメディアで報道されたのも史上初だ。しかし、その意味がどれほど伝わっただろうか? 日本の運命が決まるということなのだが。岡本次官は就任の会見で、来年10月の消費増税10%を明言した。安倍首相も既に閣議決定している。デフレ脱却前の消費増税など、8%実施の時に懲りている筈だが、どうもそうなっていない。このままでは日本経済の破滅は必定である。

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テーマ : 報道・マスコミ
ジャンル : 政治・経済

“悪態ゴルファー”片山晋呉、遂に自民党清和会の大物政治家からも謝罪を要求される

20180821 05
男子プロゴルフのトッププロである片山晋呉が、5月30日の『日本ツアー選手権森ビル杯』のプロアマ大会で、ゲストを怒らせる態度を取って大問題となっている。森ビル杯は、主要大会前にスポンサー企業が顧客を招待する等して、出場プロとラウンドさせる接待イベントだったが、片山は招待客を放置してパットの練習に励んでいたという。「はっきり言えば、片山はいつもそんな調子で、不評も今回が初めてじゃなかった。でも、今回は怒らせた相手が森ビルの最重要ゲストで、大物政治家と親密な人物だった」とプロゴルフ関係者。「永久シードや5度の賞金王に輝く等、トッププロの片山ですが、彼は初対面の人に対しても挨拶も碌にしないで、敬語も使わずものを言う人間。それでも許されてきたけど、今回は話を聞いた大物政治家が『片山を潰せ!』と激怒しているらしい」。主催の『森ビル』は、経営者が中曽根康弘元首相や小泉純一郎元首相らと密接な関係にある。中曽根氏の財団法人は森ビル内にあり、『六本木ヒルズ』オープンの際は時の総理大臣の小泉氏が祝賀挨拶したほど。「例えば、アメリカ政府の関係者との非公式の密会が六本木ヒルズ内で行なわれたりしているが、これも人脈」と政治ジャーナリスト。続けて、「特に森ビルが近い関係にあるのが、安倍首相の出身派閥でもある清和政策研究会で、嘗て森ビルが死亡事故を含む32件の回転ドア事故で刑事事件となっても、検察が清和会を恐れて、逮捕者を1人も出さずに済んだんですよ」。片山は既に怒ったゲストに謝罪しているというが、今回はその清和会の大物政治家まで、「俺の顔も潰された! 俺の前で土下座させろ!」と激怒は収まっていないという噂だ。前出のゴルフ関係者も、「別の政治家が仲介して必死に宥めたらしいけど、そう簡単に収まらない様子」と話す。高級車で乗り付け、金のネックレスを光らせながら、プレー中に葉巻を吸い、キャディーに暴言を吐く“チンピラゴルファー”片山。流石に、これにはかなりビビっているという話だ。 (取材・文/本誌編集部)


キャプチャ  2018年8月号掲載

テーマ : スポーツニュース
ジャンル : ニュース

フジテレビ、総合格闘技『RIZIN』の中継を打ち切りか…背後に又しても暴力団の影

20180821 04
フジテレビが放送する総合格闘技団体『RIZIN』の打ち切り説が囁かれ始めている。嘗て人気だった『PRIDE』の運営者らが2015年から開催してきたこのイベントだが、格闘技ブームを復活させることはできず、視聴率は6%程度に留まっている。ただ、現在の危機の原因は低視聴率ではないというのだ。「フジは『その6%程度でも安定して取れればいい』というぐらい全体が落ち込んでいて、代わりのコンテンツが見当たらないのです。それよりも問題なのは、暴力団との関係が取り沙汰され始めたことですよ」(格闘技ライター)。暴力団問題は2006年、フジがPRIDEを打ち切った理由でもある。それだけに、RIZIN立ち上げ時は警視庁OBをコンプライアンス担当に就任させて、クリーン運営をアピールしていた。しかし、同じく旗揚げ時に協力メンバーとして名を連ねた『日本レスリング協会』の福田富昭会長に“黒い交際”が報じられたことで、雲行きが怪しくなってきたのだという。福田会長は、『週刊文春』5月3日・10日号に『山口組』の元最高幹部と深い付き合いがあることを報じられた。これは初出のスクープではなく、過去に何度もマスコミから指摘されたことでもあったのだが、協会のパワハラ問題を機に改めて深く掘り下げられたものだ。「福田会長は日本で女子レスリングを始めた功労者ですが、良くも悪くも付き合いが良過ぎて、プロレス団体だろうがヤクザだろうが誰でも仲良くしてしまう。以前から総合格闘技への関与も深く、RIZINには山本美憂ら元レスリング選手を何人も送り込んでいます。今回の文春報道では、記者にRIZIN関係者との接点も掴まれていて、タレントのディナーショーを隠れ蓑にした密会も判明したそうです。視聴率が低くてもRIZINが続いているのは、興行利権にフジのプロデューサーが一枚噛んでいるかららしく、ヤクザとの関わり具合によっては、上層部が厳しい判断をする可能性が出てきています」(同)。興行の世界は何かと暴力団の影が付き纏う。下手すれば近々、“視聴率低迷”を表向きにしたフジによる打ち切りがあるかもしれない。 (取材・文/本誌編集部)


キャプチャ  2018年7月号掲載

テーマ : スポーツニュース
ジャンル : ニュース

山口達也強制わいせつ問題で“元文春エース”が語った中身スカスカのコメント

20180821 03
テレビコメンテーターとして出演する弁護士の大半が弁護士業務などしていないのと同様、ジャーナリストも取材活動を止めて出演料を稼ぐだけになると劣化してしまうのか――。元『週刊文春』記者の中村竜太郎氏も、その1人かもしれない。元『TOKIO』の山口達也の強制わいせつ事件について、5月8日に『垣花正 あなたとハッピー!』(ニッポン放送)で語った内容に、同業者から失笑が漏れている。中村氏は番組で、「教育的立場である筈の山口さんが、こういう事件を起こしたのが重大なポイント」とコメント。事務所が隠した事態の真相が別にあり、多くの記者らがそこを探ろうと躍起になっていたのに、中村氏は無味無臭な話に終始。挙げ句、記者会見で事務所側から取材を遮られたことに、「僕のような部外者は質問ができないような雰囲気だった」とボヤいていた。同時期、中村氏は文春でも、事務所幹部から「悪い記事ばかり書いているじゃないの」と言われた等という身内話を披露。「ジャニーズ事務所やテレビ局等が其々当事者として向き合うべき責任問題だと私は思う」等と、これまた当たり障りのない感想で締めた。“エース記者”で鳴らしてきた中村氏だけに、別の週刊誌記者はこう言って首を傾げる。「会見で意地悪な物言いをされるなんて、それこそ週刊誌記者なら日常のこと。よっぽどネタが無いんだと思いました。事務所やテレビの責任を問うのであれば、裏にある事実と共に、読者に『事務所やテレビ局の責任も大きい』と示すべき。何故山口が女子高生と連絡先をやり取りできたのか、そこが重要で、各媒体が断片的にでも真実を伝えようとしているのに、中村さんはまるで尾木ママあたりが言いそうな話をしていました。取材者もタレント化しちゃうとダメですね」。尤も、テレビに出れば知名度は上がるし、原稿1本分のギャラにもなる。フリーランスからすれば、スクープに必死になるより楽なのは確かだろう。 (取材・文/本誌編集部)


キャプチャ  2018年7月号掲載

テーマ : テレビ・マスコミ・報道の問題
ジャンル : ニュース

元『TOKIO』山口達也、日テレのリオ五輪取材でも泥酔していた

20180821 02
強制わいせつで書類送検(※起訴猶予)された元『TOKIO』の山口達也は結局、『ジャニーズ事務所』サポート付きの契約解除という処分となった。この問題は単なるわいせつ事件ではなく、芸能界全体の責任も指摘されるが、当然ながら事務所もNHKもその責任を取りたくはないから、殊更に山口のアルコール依存症を強調していた。これは、女子高生のナンパに別のジャニタレや番組関係者が関係していたことを隠したかったからと見られている。ただ、山口のアル中は公然の事実であり、ジャニーズを長く担当する芸能記者にはよく知られていた話だ。近年でそれが露呈した“現場”が、実は2016年のリオデジャネイロオリンピック。山口は、今回の事件が明るみになるまで出演していた『ZIP!』(日本テレビ系)の現地リポーターとして、無事に仕事をこなしていたが、問題は帰国直前に起きた。「帰国日は現地を夜に出発する筈だったんですが、当日は殆どオフだったことで、山口は夕方、ホテル内のバー等で飲み始めてしまい、空港への車に乗り込む時には既に泥酔状態だったそうです。同じ便に乗ったマスコミは殆どいなかったように思いますが、近い時間で出発する便が多かったので、空港に記者らもいたんですよ。山口は人目につかないラウンジで酔いを醒まそうとしていたらしいんですが、そこでもまたスタッフの制止を振り切って酒を手にする始末で、私も機内に乗り込むまでに一瞬、通路でふらふらの山口らしき人物を見たんです。スタッフに抱えられながら、『俺は約束があるから帰らない!』みたいなことを叫んでいました。その後、航空会社から『泥酔状態の客を機内に乗せられない』と言われる等、トラブルがあったようです」(テレビ局記者)。そんな山口は入退院を繰り返すほどのアル中となっており、その酒癖の悪さが前妻との離婚原因だとも言われる。別のテレビ関係者からは、「番組収録時に酒臭かったことも多かった」という話が聞けた。酒で身を滅ぼしたその姿は、アイドルというより、たちの悪い不良のおっさん。元々、タレント業には不向きな人物だったのかもしれない。 (取材・文/本誌編集部)


キャプチャ  2018年7月号掲載

テーマ : 芸能ニュース
ジャンル : ニュース

あわや法廷闘争…安室奈美恵に謝罪した『女性セブン』記事の本当の問題点

20180821 01
「安室奈美恵氏の男女関係や洗脳、事務所からの独立、シンガポール公演の中止等に関する記事等を掲載致しましたが、これらの記事は事実に反していましたので、これを取り消します」――。『女性セブン』が4月12日、公式ウェブサイトに川島雅史編集長の名義で、2014年に掲載した安室に関する記事について、お詫び文を公開した。2014年8月28日号と9月4日号の2週連続のスクープは、どこが問題だったのか? 記事は、「安室が個人事務所を作って楽曲の権利を得ることや、報酬のアップを事務所に要求したところ、事務所側が損害賠償請求や刑事告訴を含めた抗議文を出した」という話が軸。その背景には、安室が『SMAP』の興行等を手掛けた音楽プロモーターに心酔し、新事務所『ステラ88』の名前も、彼が所有する愛車のナンバーと同じである為、「“洗脳”された状態だ」と表現。その渦中で海外公演のドタキャンもあり、「現地プロモーターから損害賠償請求の裁判を起こされた」と伝えた。謝罪文を見れば、これらがガセだったことになるのだが、ある事情通によると、「独立の動きやコンサート中止はそれを示す資料があって、大きな問題ではなかった」という。「安室を怒らせたのは“洗脳”部分で、音楽プロモーターの実名が出されたこと。この点は、大手の所属事務所にとっては、寧ろ独立した安室を牽制する上で都合のいい材料でもあったから、怒ったのが安室本人であることがわかる。中でも安室が『子供より彼との生活を優先させている』という記述があって、彼女は相手が謝罪するまで戦う決意を固めていたらしい。折角、独立騒動の貴重な話を出しても、うっかり歌手活動とは無関係なプライバシーに触れたのが、女性セブンの落ち度だった」。安室は9月で引退することから、コンサートチケットを始めとする“閉店セール”が200億円もの売り上げを上げているとされ、まさに飛ぶ鳥を落とす勢い。「これに逆らうことはできず、多くのメディアが『プロモーター男性のことは一切触れるな』とNGワード化しています」(同)。下手にゴシップを書くなら、提灯記事で安室旋風に乗るほうがいい――。芸能マスコミからはそんな声が聞こえてきそうだ。 (取材・文/本誌編集部)


キャプチャ  2018年7月号掲載

テーマ : 芸能ニュース
ジャンル : ニュース

【US Affairs】(37) 地価高騰で転出迫られるサンフランシスコ市民

私が住むサンフランシスコは、常に世界都市ランキングの上位に入るほどの人気だ。ビクトリア様式の美しい家々に、ゴールデンゲートブリッジのような名所が揃い、テクノロジー企業からファッション・文化まで、全てが革新性と活気に溢れる。リベラルな都市であることも、多くの人にとって魅力に映る。ここでは誰もが“ゲイプライド月間”を祝い、性的少数派だけでなく、肩身の狭い思いをしたことのある全ての人を引き付ける。6月に初の黒人女性市長が誕生したことは、市民の誇りである。だが、サンフランシスコのベイエリアから出ていく人は、ここ10年、嘗てないほど増えている。ベイエリアの外側へ引っ越す人があまりにも多い為、引っ越し用トラックのレンタル企業『Uホール』が車両調達に苦労していると、『CBSテレビ』の地方系列局が報じたほどだ。ある地域経済団体の調査では、住民の46%が「数年以内にベイエリア外への引っ越しを予定している」と回答。2年前の34%から大幅に比率が上昇した。このショッキングな事実は全米で話題になったが、地元の人は然程驚かなかった。ここ10年、物価は上がり続け、生活に益々お金がかかる。サンフランシスコは縦7マイル×横7マイルの小さな街で、三方が海に面している。シリコンバレー企業の凄まじい成長で、拡張の余地がない都市に資金と人が雪崩れ込み、地価は上がる一方だ。私たち夫婦は2008年にサンフランシスコに引っ越したのだが、その直後に友人が2LDKのフラットを85万ドル(※約9500万円)で購入した。私は密かに「高値掴みだ。バブルはそのうち弾ける」と思ったが、年々地価が上がるのを見て、この確信は揺らいだ。数年前、近所にあるぼろ家が2億円超で売りに出された時は絶句した。しかも、その家は瞬く間に売れた。20~30代の若者が提示価格に2割上乗せし、現金で家を買っているという話もよく耳にする。

大手不動産サイト『Zillow』によれば、サンフランシスコの住宅の平均的な価格は、6月時点で1.5億円。家賃は月50万円だ。地元の人であれば誰でも、「サンフランシスコが住み難い街になってきた」と感じている。限られた土地で不動産開発を進めている為、ビルは高層化し、人口増加に伴って交通渋滞も深刻化。朝夕のラッシュ時は、『Google』や『Apple』といったシリコンバレー企業の従業員用通勤バスで大渋滞になる。市外から市内に通勤する人も増え、公共交通機関も大混雑だ。家賃が上がったことで、非営利組織、文化団体、慈善団体等は郊外へと移転を迫られる。経済的な理由で普通の作家や芸術家が住めなくなり、「サンフランシスコの多様性が色褪せてきたのでは?」と私の周りではよく話題になる。「こんな場所に住んでいられない」と、友人や仕事仲間は1人、また1人とポートランド、オースティン、シアトルに引っ越した。サンフランシスコに留まる知人も、イーストベイやシリコンバレーといった郊外に転居している。広々とした家や、子供にとってよりよい学区を求めて引っ越すのだ。ここ数年、私の夫も折に触れて引っ越しを提案するようになっていた。「ここは税金が異様なほど高く、生活費も嵩む」と夫は言う。確かに、家を買おうにも、狭い2LDKが1億円するのは腑に落ちない。他の都市なら、同じような家が4分の1で手に入るのだから。ただ、私は長いこと譲らなかった。私のように複数の文化的バックグラウンドを持つ人間にとっては、物凄く居心地がいい街だからだ。世界中から様々な人が来て、住民の殆どが異文化に慣れている。私にとって、こんなに落ち着ける街は他に無かった。子供時代を過ごした東京やアメリカの東海岸ですら敵わないほど、サンフランシスコを愛している。しかし、今年から少し考えが変わり始めた。「シカゴで暮らす夫の両親が健康なうちに、一緒に過ごす時間を増やしたい」という思いも1つのきっかけだったのだが、サンフランシスコの魅力が失せてきたのも否定できない。シカゴなら、サンフランシスコの小さな家と同等の金額で、市内の素敵な場所に一軒家を持てるだろう。思い残すことはあっても、自分の家の庭でバーベキューをしたり、犬を飼ったりと、ゆったりした生活を送れることは楽しみだ。


ケイン岩谷ゆかり(けいん・いわたに・ゆかり) 在米ジャーナリスト。1974年、東京都生まれ。ジョージタウン大学外交学部卒。『ロイター通信』・『ウォールストリートジャーナル』等を経て2014年からフリーに。著書に『沈みゆく帝国 スティーブ・ジョブズ亡きあと、アップルは偉大な企業でいられるのか』(日経BP社)。


キャプチャ  2018年8月11日・18日号掲載

テーマ : アメリカお家事情
ジャンル : 政治・経済

【人が集まる街・逃げる街】(38) 宮城県仙台市泉区…副都心を襲う急速な高齢化

東北の中心都市、宮城県仙台市の北西部に位置するのが泉区である。区内の北西に標高1175mの泉ヶ岳を擁することから“泉”の名称があり、1988年3月に仙台市と合併するまでは泉市と呼ばれていた。人口は21万3000人を数える。区の中央部には七北田川が西から東に流れ、1960年代頃までは水田の多い農村だった。ところが、仙台市の人口増加と共に、同区ではサラリーマンのベッドタウンとして住宅開発が行なわれた。泉区の将監地区では、宮城県の住宅供給公社が団地型住宅を供給。その隣の高森地区や寺岡地区では、『三菱地所』が戸建て住宅を中心とするニュータウン『泉パークタウン』を手掛け、1975年から分譲を開始。現在も開発が続いている。区内には他にも多くのニュータウンが存在し、区全体がニュータウンであるかのような印象を受ける。仙台市中心部へのアクセスは、仙台市営地下鉄南北線かバス、又は車となる。区内の交通の中心は、1992年に南北線が八乙女駅から延伸されて新設された泉中央駅だ。泉中央駅には、区内を行き来する多くのバスが集結するバスターミナルがある。駅周辺には中小のオフィスビルや商業施設、最近では高層マンションも建設され、街の中心地として賑わっている。泉区の特徴は、ニュータウンを支える商業施設や医療施設に加え、特色のある私立学校が多数進出していることだ。『仙台白百合学園』は中学・高校に加え、女子大学を併設。『東北学院大学』や『東北生活文化大学』も区内にキャンパスがある。

2016年4月には、高森地区に『ホライゾン学園』仙台小学校が開校。同校は小学1年生から英語履修を義務付け、小学校の義務教育課程の半分以上を英語で行なう等の特色を持った学校として、話題になっている。区内には『泉ヶ岳スキー場』や『スプリングバレー泉高原スキー場』といったスキー施設、『泉国際ゴルフ倶楽部』等のゴルフ場もあり、休日のレジャーには事欠かない。更に、1997年には七北田公園内に『ユアテックスタジアム仙台』がオープン。J1リーグに所属する地元サッカーチーム『ベガルタ仙台』の本拠地となり、サッカー試合日には多くのファンで賑わっている。仙台市の副都心として順調な発展を遂げた泉区だが、問題も出始めている。人口の急速な高齢化である。泉区の全体人口に占める65歳以上の割合(※高齢化率)を見ると、1989年に僅か6.05%だったが、2017年には24.27%に増加。この数値は、仙台市の行政区5区の中でトップである。とりわけ初期に開発が行なわれた将監地区は、高齢化率が32%(※2015年)にも及ぶ。同区内で将監と近接する泉中央が、高齢化率僅か9%、15~64歳までの生産年齢人口76%という“若々しい街”であるのとは対照的な姿となっている。ニュータウンは、分譲時点で同じ年齢層・経済条件の住民が一時に集結する為、高齢化も一気に進みがちだ。街の新陳代謝を進め、新たに人を呼び込むことが必要になるが、泉区にとっては鉄道によるアクセス手段が地下鉄南北線しかないことも難点だ。南北線の延伸計画もあるようだが、地下鉄の経営状況も影響してか、一向に進む気配がない。老朽化した団地の建て替えも急務である。ニュータウンの次なるステージの構築が今、求められている。


牧野和弘(まきの・ともひろ) 不動産事業プロデューサー。1959年、アメリカ合衆国生まれ。東京大学経済学部卒。『第一勧業銀行』(※現在の『みずほ銀行』)や『ボストンコンサルティンググループ』を経て、1989年に『三井不動産』に入社。『三井不動産ホテルマネジメント』に出向した後、2006年に『日本コマーシャル投資法人』執行役員に就任し、J-REET(不動産投資信託)市場に上場。2009年に『株式会社オフィス・牧野』、及び『オラガHSC株式会社』を設立し、代表取締役に就任。2015年に『オラガ総研株式会社』を設立し、代表取締役に就任。著書に『なぜビジネスホテルは、一泊四千円でやっていけるのか』(祥伝社新書)・『2020年マンション大崩壊』(文春新書)等。


キャプチャ  2018年8月11日・18日号掲載

テーマ : 住宅・不動産
ジャンル : ライフ

【オトナの形を語ろう】(83) 今も身体の中に生き続ける故郷の母が言った言葉





今週、話をすることが故郷というテーマと繋がるかどうかはわからないが、私が長く旅に出ていた街の話をしよう。私は、生家を出た17歳の時、父親から「生きてこの家に帰って来られるとは思うな」と言われた。母親からも、父親に内緒で、「貴男が生きていかれる場所を見つけられたら、そこで生きていくこともあるのだから、父さんには悪いけど、自分をきちんと見つけられる土地に出逢えたら、そこで生きていきなさい」と言われた。その言葉は同時に、生家を捨てても男たるものは構わない、そうやって大半の若者が生きる場所を探し求めたことにも繋がると、後年思った。母親の言葉に背中を押されたわけではないが、私は自分のこれまでの半生の大部分を旅に身を置いてきた。幾つの国を旅したかは数えたことはないが、私は20代の後半から日常のように旅した土地に立っていた。旅をすることで人は様々なことを得るのだと思うが、旅の途上で思うことは、初めて目にする土地であっても、その折々は興味を抱き、「こんな人たちが、こんな風に生きているのだ」と感心をする。しかし夜になり、街の灯りが消えると、安いホテルや木賃宿のベッドに横になり、天井を見つめていると、「自分は何故こんな風に見知らぬ土地でこうしているのか?」と問うことになる。

若い時の旅は、何かを探し求めて彷徨うのだろうが、その興味や意欲が強いうちは、己のことを中々考えられない。それでも旅を続けていけば、否応なしに人は己と対峙せざるを得ない。では、どうしてそんな心境になるかといえば、例えば海外へ旅すると、最初から訪ねた国の言葉を話せる若者はいないし、況してや訪ねた国の習慣も知らない。訪ねた土地の人からは異邦人としてしか見られないし、他所者に対する人々の反応は一様に警戒心を含んだ目でしか相手を見ない。そうしてその後は、大半が異邦人を排除しようとする。それは別に彼らが悪いのではなく、人間はそうできている生き物なのだ。その排除を受けたことで、「何故排除をされなくては? 自分に排除されるものがどこにあるんだ?」と当然考えてしまう。しかし、答えは見つからない。それが、人が人を排除したり、更にいえば拒絶することなのである。嘗て私も20代の時、1人でアメリカを横断しようとして、ニューオリンズの街で白色人種からこう言われた。「おい、そこはお前のような黄色人種や黒いのが座る場所じゃない。とっとと出ていけ」。未だアメリカ南部に白人至上主義と黒人・黄色人種への差別が歴然と残っていた時代だった。言葉に書けば1行で終るが、実体験することは、言葉や文章の何倍もの力があることがわかる。目の前で顔を指さされ、当たり前の如く拒絶の言葉を吐かれ、口を利いたことさえが忌々しいという表情と共に、最後に唾を吐き捨てられたことは、この年になっても忘れない。

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テーマ : 生き方
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George Clooney

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