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【テレビの裏側】(60) 丸山桂里奈の台頭で鈴木奈々の仕事が激減!?

元なでしこジャパン、丸山桂里奈(35)の勢いが止まらない。国民栄誉賞受賞者なのに下ネタOK。体当たり企画にも果敢にチャレンジし、メディアモニタリング会社の『ニホンモニター』が調査する『2018タレント番組出演本数ランキング』のブレイクタレント部門で3位に輝いた。おバカで明るいキャラクターは視聴者にも好評で、年が明けてからも引っ張りだこである。「件のランキングの1位はNGT48の中井りか、2位がお笑いコンビのノブナガなのですが、両者ともテレビ東京系の帯番組に出ている為、単純に出演回数が多くなっているだけ。出演回数ではなく、出演した番組の数でカウントすれば、丸山が1位でしょう。来年の東京オリンピックに向けて、今後、元アスリートたちの出番は更に増えていくでしょうから、丸山人気は暫く安泰です」(バラエティー番組ディレクター)。このディレクターによれば、「カメラの前でははちゃめちゃだが、挨拶を欠かさない等、素は真面目」なのだという。「丸山は大きな荷物を持って、誰よりも早く撮影現場に入る。荷物の中身は駄菓子。楽屋でADも含めた現場スタッフ全員に自ら駄菓子を袋詰めして、『今日は宜しくお願いします』と配るんです。駄菓子だから気兼ねなく受け取れるし、自ら袋詰めしていると知ったスタッフたちは感動。撮影も手を抜かずに全力でやってくれるし、一度仕事した人たちは皆がファンになるから、仕事が途切れないんですよ」。

一方、丸山の台頭により割を食ったのが鈴木奈々(30)だ。「キャラクターが被っていますからね。鈴木本人が番組やイベントで『丸山桂里奈さんが売れてきて凄く焦っている』とネタにしている通り、笑えないレベルで仕事を奪われている。以前なら鈴木の名前が挙がっていたような企画でも、最近では丸山か朝日奈央が推薦されるようになりました。人気の低下を肌で感じているのか、元気の塊だった鈴木の口数がみるみる減っているそうです」(キー局プロデューサー)。“キャラ被り”で仕事が減るタレントは珍しくない。「爽やかで頭の回転が早い岡田結実のブレイクと共に、小島瑠璃子の出番が減りましたね。ただ、こじるりは池上彰と組んだ選挙番組が高評価を得る等、活動の幅を広げている。フィールドを変えて再ブレイクする可能性はあります」(情報番組スタッフ)。タレント以上に、キャラ被りが生死を左右するのがお笑い芸人だ。「にゃんこスターを例に挙げるまでもなく、芸人の賞味期限はどんどん短くなってきています。例えば、四千頭身という若手トリオ。少し前までネクストブレイク芸人としてプッシュされていましたが、同じ事務所に所属するトリオのハナコがキングオブコントで優勝するや、直ぐ取って代わられました。そして今、最も飽和状態なのがブス&ぽっちゃりキャラ女芸人枠。おかずクラブのブレイクでニッチェの仕事が激減したのに、昨年はガンバレルーヤが出てきて…」(放送作家)。実力や努力だけではどうにもならないのもまた、芸能界なのである。


キャプチャ  2019年3月1日号掲載
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【経済快快】(02) ゴーン逮捕の教訓





平成30年12月10日は、企業トップの報酬を巡る2つの重大発表があった。勿論、報酬過少記載容疑での『日産自動車』のカルロス・ゴーン前会長に対する東京地検特捜部による起訴と再逮捕、もう1つは官民ファンドの『産業革新投資機構』(※田中正明社長)ら民間出身役員9人全員の辞任である。ゴーン氏については、『ウォールストリートジャーナル(WSJ)』が11月27日付の社説で、「共産党が支配する中国の話だろうか。いや、資本主義の日本で起きたことだ」「日本は常に閉鎖的な企業文化を守ってきた。ゴーン前会長はこの“竹のカーテン”を外国人経営者として破った珍しい存在だった」と持ち上げている。『フィナンシャルタイムズ(FT)』は、2つの騒動を引き合いに10日付で「日本は変わっていない」と断じた。「投資家は日本、特に経済産業省という伝統勢力の口から優秀な人材や国際派、報奨金を重視する発言が出るのを好感」したことが、2013年以来の株価上昇の一因と分析している。要するに、米英を代表する経済紙が揃って、「日本はグローバル資本主義社会で閉鎖的と受け取れ、世界の投資家からそっぽを向かれるぞ」と警告しているわけである。確かに、当局によるゴーン氏の逮捕・拘束については、司法制度の違いから異様にみられがちだし、革新投資機構については経産官僚支配の胡散臭さが際立っているが、何れも国際的にきちんと説明すれば済む筈だ。両紙は米英、つまりアングロサクソン流新自由主義、グローバズムのオピニオンリーダーであり、その視点で日本を責め立てている。FTを傘下に置く『日本経済新聞』は特にFT流論調に大きく影響され、同じく新自由主義に染まった日本の専門家や学者の見解を重用している。他の経済ジャーナリズムが日経に引きずられると、過去もしばしばみられる自虐主義、米英至上主義に陥ってしまう。この“報酬”重視の企業モデルこそ新自由主義の核心だ。“会社は株主のもの”と見做す米英では、株主にとっての価値を最大化することを目指す。市場原理で決まる株価を高めに維持し、配当を増やすことが経営者の最大の責務と考える。CEO等経営陣の報酬は、株主価値を高める功績に対して支払われる。経営陣が高収益を挙げると同時に株主資本を増大させることができるのだから、高額の報酬を手にするのは当然ということになる。

ゴーン事件でもよく引き合いに出されるコーポレートガバナンス(※会社統治)という概念は、米英では本来、株主価値を高める為の経営体制の構築を意味し、高額報酬を得る経営者の資格を問うものだ。社外取締役は、株主よりも自分に忠実な後継者を選びたがる経営トップを牽制する為にある。このシステムは、国王の専横を排し、投資家、即ち株主が自由市場で利益を追求してきたイギリス型資本主義と、やはりイギリス国王から土地を奪い取って、公権力に束縛されない“独立した個人”の営利活動を至上のものと考えてきたアメリカ型資本主義に適合している。先の大戦の惨禍から、経営者、社員、地域社会、消費者が一体となって復興に邁進してきた日本で、企業の利害共有者が株主に限定されることなく、社長、従業員、下請け、地元商店街、消費者にも拡がったのは、“共生”を旨とする日本の歴史、文化、伝統にも合っていた。『松下電器』(※現在の『パナソニック』)、『トヨタ自動車』、『日立製作所』、『新日鉄』、『出光興産』等、名立たる大手企業はその典型で、自動車もその例外ではない。日本型資本主義はしかし、1990年代初めのバブル崩壊で打ち砕かれてしまった。そこで官民のリーダーだちが導入に血眼になったのが米英型資本主義、即ち新自由主義である。スローガンは“小さな政府”や“規制緩和”であり、1990年代後半の橋本龍太郎政権による行財政改革、金融市場自由化と消費税増税と財政支出削減による緊縮財政の組み合わせで本格化した。2000年代に入ると、小泉純一郎政権は“民のものは民に”という市場原理主義に基づく構造改革路線に邁進した。更に、2005年には会社法が施行され、『日本経団連』等産業界は中身そっちのけでコーポレートガバナンスを取り入れた。経営危機に陥り、『ルノー』に救済を求めた日産がゴーン氏を迎え入れたのは1999年であり、まさに日本の官民による米英型資本主義への転換が本格化するタイミングだった。“コストカッター”のゴーン氏は、バサバサと下請けを切り、主力系列を切り売りし、部品や資材の調達を外注化。更には、正規雇用切りとパート雇用への切り替えを断行し、こうしたコストの大幅削減によって業績のV字型回復に成功した。技術が中国の合弁先やルノーへ移転される半面で、日産本体の国内シェアは先細るのだが、収益面だけみれば新自由主義の“成果”だと国内外に印象付け、“ゴーン革命”は政官財やメディアの熱狂的な支持を得た。そうした記憶の残渣が、ゴーン逮捕後のWSJ記事で「企業の救世主だと称賛された」と報じられた所以であり、それは特に新自由主義思想の本家にとっては当然の評価に違いない。

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【経済快快】(01) 経済は安全保障である





経済は安全保障である。この認識の欠落こそが日本の国難を招く。財務官僚が仕切る財政は加減乗除による帳尻合わせが全てで、肝心の経済成長はそっちのけだ。日銀官僚はインフレをひたすら恐れ、デフレを放置する。日本経済“空白の20年”は“30年”になりかねない。アメリカを見よ。ドナルド・トランプ大統領は歴代政権の対中国融和策を廃棄、中国に対して巨額の貿易制裁を科し、対米貿易黒字で稼いだドルを原資に、経済・金融と軍事を拡大する膨張中国を封じ込めようとしている。金融と同じく覇権のカギを握るハイテクの対中流出を阻止する。米中貿易戦争は無論、アメリカ経済も返り血を浴びる。消費者は安価な中国製衣料の値上がり、企業は対中輸出減少や中国製部品のコスト上昇に直面する。上海株急落はニューヨーク市場を巻き込むかもしれない。中国御用の金融利権で稼ぐウォール街の資本は気を揉むが、北京に対峙するのはトランプ政権ばかりではない。中間選挙で下院を制した民主党もまた、対中強硬路線で共和党と足並みを揃えている。経済(=安全保障)はアメリカのコンセンサスなのだ。東西冷戦時代の1980年代初め、通産省審議官の天谷直弘氏は“町人国家論”を唱え、「強者は忍び足で歩け」と説いた。日米通商摩擦が本格化しかけた頃、同盟国アメリカに自国の安全保障を委ねる手前、日本は無体な車の対米輸出自主規制要求を呑まざるを得なかったが、ただでは転ばない。譲歩して輸出数量は抑えても、こっそりと収益性の高い車種に重点を移して収益を高めた。日米関係と実利を両立させた成功体験は、日本の政官民に町人根性を定着させてしまった。資本主義システムの下、競争を生き抜く民間企業として利益追求は当然だが、国家を語ることができる経営者は極めて稀になった。財界はもとより、政治家も官僚も、学者もメディアも、それを異常だとは感じないどころか、偶に国家意識を標榜する経営者が現れようものなら、異端扱いしかねない。安全保障観抜きの経済主義が、日本の政治・外交を規定していく。そして、肝心の経済はと言えば、ぽっかりとした大きな空洞を開けてしまう政策がとられる。空洞が目立つようになると、その失敗を隠す為にあらゆる手で粉飾を施し、塗改に塗改を重ねる。それは、今回の消費税増税を巡る官僚の策謀が典型例だ。経済は安全保障を支える。アメリカの対極にある中国然りである。

中国は対米貿易黒字を原資に高度成長を遂げたことを、データが明快に証明してくれる。中国の膨張が加速したのは、2008年9月のリーマンショックがきっかけである。中国は、安い人民元レートにほぼ釘付けすることで、対米輸出を急増させてきた。最近までの10年間のアメリカの対中貿易赤字合計額は、2兆8500億ドルである。同期間の『中国人民銀行』による人民元発行量増加額をドル換算すると、やはり2兆8500億ドルで一致する。人民銀行は、この資金を国有商業銀行経由で国有企業、そして地方政府に流し込み、設備投資ばかりでなくインフラ投資、そして不動産開発投資を急拡大させ、リーマンショック直後に大きく落ち込んだ経済成長を2桁台に戻し、2010年にGDP規模でゼロ成長の日本を抜き、世界第2位の経済超大国に躍り出た。中国の軍事予算は人民元発行量の増加トレンドと連動し、10年間で3倍に膨らんだ。この間、沖縄県尖閣諸島への中国艦船の侵入頻発化、南シナ海での岩礁埋め立てがあった。2013年には習近平国家主席が、ユーラシア大陸から中近東、アフリカ東部までも包含する巨大中華経済圏構想『一帯一路』をブチ上げた。2016年10月には、人民元を世界の主要国際通貨であることを示す『国際通貨基金(IMF)』特別引き出し権(SDR)の構成通貨として認定させ、ドルやユーロに次ぐ座に割り込ませ、円を4位に蹴落とした。一帯一路は単なる経済圏ではない。高利で低開発国にカネを貸し、中国企業がインフラ建設プロジェクトを丸ごと受注、大量の中国人建設労働者を現地に投入し、一部を定住させる。国内プロジェクトと同じ受注・建設プロセスなのだから、金融は全て中国国有銀行と国有企業の間で処理される。つまり、人民元で完結させられる。一方、現地政府には高利のドル建て債務が残り、返済の為には中国向けに産品や土地を叩き売りするしかない。返済不能に陥れば、港湾等のインフラを中国が接収し、思う存分軍事基地化する。経済・安全保障の自覚がなければ、トランプ政権はオバマ前政権までの歴代政権と同じく、一帯一路を脅威と見做さず、融和路線を堅持しただろう。経済・安全保障意識が薄弱な日本と、アメリカのギャップは当然のように拡がる。それは“ドナルド&シンゾー”関係によって覆い隠されているが、何れ顕在化は免れまいと懸念する。安倍首相は2018年10月下旬の訪中で、“競争から協調へ、日中新時代”と自ら銘打った。外交の常套句と言ってしまえばそれまでだが、問題は日中協調合意の中身である。それらは、トランプ政権による対中最後通告とも称されるマイク・ペンス副大統領の『ハドソン研究所』講演(※10月4日)と相反するリスクをはらむ。

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前田日明が金銭トラブルに巻き込まれ、激怒している男の正体

20190222 09
「アイツからの連絡は全くない。俺から逃げ回っているからね。いつかボコボコにしてやりますよ。2月15日には大阪で亡くなったマサ斎藤さんの追悼イベントを開いたらしいけど、カネだけ集めてまたトンズラする気でしょう」――。こう激怒するのは、プロレス界のレジェンド・前田日明(60)だ。前田が“アイツ”と呼び怒りの矛先を向ける男の正体は、『新日本プロレス(新日)』の元役員でイベントプロデューサーの上井文彦氏(64)。前田は上井氏により、重大な金銭トラブルに巻き込まれているという。「格闘界には、カネを持ち逃げする上井のような詐欺師が多いんです。選手はカネに無頓着だし、契約書を交わす習慣も殆どないからね。上井は新日にいた時は優秀な営業マンでした。だから、彼が2004年にビッグマウスという会社を立ち上げ、『新しい団体で本物のプロレスをやりたい。協力して下さい』と言われた時には信じたんです。当初はチケットもよく売れ、スポンサーも多くつき、2億円程の収入がありました」。だが、ビッグマウスは1年で突然解散。上井氏は失踪し、連絡がつかなくなる。「上井は2億円を持ち逃げしたんです。俺自身も被害に遭いました。俺は宣伝の一環として、雑誌のインタビュー等取材をずっと受けていた。その未払いのギャラが約400万円。俺のフィギュアを製作した時のロイヤリティーが400万円。ビッグマウスの社員へも給料が一銭も払われておらず、それを俺が補填した額が300万円。トータルで1100万円程です。以来、上井とは会っていません。電話にも出ない。居場所をつきとめてカネを取り戻そうとしたこともありますが、いつも逃げられています」。

被害者は前田だけではない。プロレスラーの村上和成(45)もその一人だ。「僕もビッグマウスの選手でしたが、レスラーたちへの給料が支払われないんです。ある時、埒があかず、上井に返済申請書(※左上画像)へサインさせると、1回分の350万円だけ払ってそれっきり。裁判も起こして750万円程の賠償判決が出たのに、上井は未だに払っていません。僕は上井から『ビッグマウスラウド(※ビッグマウスの関連会社)の社長になってくれ』と言われ、引き受けてもいましたが、彼は直ぐにとんずらです。税金も払っていなかった為、国税局が僕のところに来て4000万円の請求をしました。方々に借金をして1年間かけて支払った。借金を完済できたのは昨夏のことです」。2月15日のイベント終了後に、上井氏を直撃した。

――多くの人が激怒していますが。
「何の弁明もしませんよ。カネを借りていることは事実ですから」
――返そうという意識はあるんですか?
「生活するのに精一杯なんですよ。僕の生活は悲惨だからね~」
――前田さんや村上さんも「カネを返せ」と怒っています。
「そういう過去のことはあんまり…。彼らに会う気持ちはないです」

前田が呆れる。「アイツは選手を騙し、借金までさせたのに、何の反省もなく、未だに興行を続けている。絶対に許せません」。カネを返す気のない上井氏は、このまま前田から逃げ続けるつもりのようだ。


キャプチャ  2019年3月8日号掲載

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【知られざる戦国武将の真実】(48) 上杉景勝――“笑わぬ殿下”の正体とは、対人関係に問題あり?

20190222 08
戦国時代屈指の名将・上杉謙信より家督を継いだ上杉景勝。豊臣治世では、小早川隆景の引退により、1595年に五大老職を継ぎ、名実共に大大名の一人となった。実母は謙信の実姉・仙桃院。父は上田長尾氏の当主・長尾政景であり、系譜上は謙信の甥にあたる。御館の乱にて上杉景虎(※実父は北条氏康)に勝利し、上杉家の家督を継いだが、既に時代は豊臣時代に移り、豊臣秀吉に臣下の礼をとることとなった。そんな上杉景勝の有名な逸話と言えば、無口で他人の前では笑わず、感情を出すことが殆どなかったというもの。伝聞される話として、飼っていた猿がある日、景勝の座に座り、部下に指図するふりをしたり、それっぽく頷いたりしている様を見て笑みをこぼしたというのが、臣下が唯一見た景勝の笑顔であったそうだ(※『上杉将士書・上』より)。それ以外にも、御館の乱後の上田長尾衆への偏った褒賞や、刀剣に対しての(偏執的な)興味、異性への無関心等の点を鑑みると、現代で言うところの軽度のアスペルガー症候群ではなかったかとさえ言われているのである。アスペルガー症候群の特徴的な三点――コミュニケーションの障害、対人関係の障害、偏執的な拘りや興味等、逸話だけを紐解くとなるほどと頷かざるを得ないところもある。とはいうものの、実際のところ、関ヶ原前後の自家存続の経営策や、戦における謙信譲りの戦略、朝鮮の役での引き揚げの為の五大老としての交渉等の実績をみれば、堅実で質実剛健な名将であるということは疑いのない事実である。直江兼続や前田慶次等、派手目で華も能もある臣下を、弘毅朴訥な景勝だからこそ率いることができたのであろう。 (編集者 御田晃生)


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【LEADERS・経営者に聞く】(37) ビジネスを繋ぐ、社会を変える――平岡昭良氏(『日本ユニシス』社長)

システム開発会社の『日本ユニシス』は、デジタル革命の中、ビジネスで社会を変える“社会課題解決企業”に生まれ変わろうとしている。成長を続ける戦略について、平岡昭良社長に聞いた。 (聞き手/調査研究本部主任研究員兼編集委員 佐々木達也)





20190222 06
「当社は元々、銀行、製造業、小売業等のお客様から依頼を受け、システムを開発して納品するのが主な仕事でした。『効率化の為、こんなことをやってほしい』という要望に応えてきました。ただ、インターネットの普及等で、ITはどんどん進化していきます。そのスピードは速く、お客様も何をすべきか、何をしてほしいかがわからなくなり、要望を出してくれなくなる。すると、システム開発会社は路頭に迷う。そんな危機感をリポートにして、会社に出しました。2002年頃です。シリコンバレーの起業家たちと論議していて、そう感じました。ちょっと早過ぎました。『だったら何かやってみろ』と当時の社長に言われ、新たな事業部を作って異業種の企業で連携し、引っ越しのワンストップサービスを始めようとしました。家選びから家具の購入、子供の転校、水道、ガス、銀行口座も手続きを1ヵ所で纏めてできるようにしたいと考えました。ただ、インターネット環境も含め、当時はITの基盤が十分整っていません。規制や業界の慣習も残っていました。『本当にそこまでできるのか?』と参加企業には迷いがあって、1年で事業部は解散します。方向性は間違っていませんでした。その後の通信技術の進化とデジタル革命は、業界の秩序や垣根を壊しつつあります。ビジネスとビジネスを繋げれば、新たなサービスが生まれる。効率化だけでなく、モノやサービスの付加価値を上げたり、仕事のやり方を変えたり、生活スタイルを変えたりできる。そこで当社が“触媒”になれることに気付きました」。

「この考え方について、企業の相互依存を生物学の生態系に例えた“ビジネスエコシステム”という言葉を使い、当社が広く提唱しています。今なお、日本ではビジネスを自社で完結する自前主義が根強く残っています。でも、GAFAと呼ばれるグーグルやAmazon等の巨大企業に、1社で立ち向かうのは難しい。1社で解決できない社会課題も、協力すれば解決できる。その意味でも、ビジネスエコシステムは重要になっていくと思います。ビジネスエコシステムの具体化で最も進んでいるのは、キャッシュレスでしょう。当社は、オンライン店舗等で使えるプリペイドカードを、全国のコンビニエンスストアで買えるようにしました。Amazonのインターネット通販や、AppleのiTunesでの音楽購入等に使えます。アメリカではギフトとして定着していました。日本でも、商品やサービスを買ってもらいたい企業と、カードを扱って来店客を増やしたい企業を繋ごうと考えました」。コンビニ向けプリペイドカードの仕組みは2011年にスタート。日本ユニシスはシステムの基盤を整えた。「最初は売れませんでした。携帯電話向けゲームの高額課金問題が起きた2012年から、一気に販売が伸びます。子供はお小遣いやお年玉があっても、クレジットカードを持っていない。プリペイドカードで、子供たちにオンラインでの決済手段を提供しました。高額請求問題も起き難い。コンビニでは、カードを買ったりチャージしたりするお客様が序でに何か買ってくれ、手数料収入も入ります。企業も含め皆に恩恵がある。現在、カードは100種類以上に増えました。2009年には、電気自動車(EV)向けの充電スタンドをネットワーク化するビジネスを始めました。会員サービス運営と課金システムを事業者に提供し、スタンドの位置や空き状況が利用者に直ぐわかるようにするものです。繋がる拠点は現在、5300程になりました。地球温暖化対策にも貢献していると思います。このビジネスは、探して、予約して、使って、手放して、決済する。まさにシェアリングエコノミーと同じです。オフィスビルの空きスペースを使うシェアオフィスや、カーシェア等に仕組みを応用しています。郵便物の減少で空きが増えた倉庫スペースを活用したい日本郵便と、倉庫を持たないクリーニング業も繋ぎました。纏めてクリーニングに出した季節外れの洋服や布団を郵便局で預かってもらい、必要な時期になったら届けてもらうという新サービスです。繋げるビジネスは無限に広がっていきます」。

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【2025大阪万博への道】(04) 一枚岩へ、諸刃の都構想

20190222 05
先月9日、大阪市内で開かれた公明党大阪府本部の新春年賀会。代表の衆議院議員・佐藤茂樹(59)は、「大阪が今以上に団結し、万博を成功に導かないといけない」と訴えたが、府知事の松井一郎(55)と市長の吉村洋文(43)は招待を断った。政府、地元自治体、経済界が足並みを揃えて取り組んだ万博誘致。昨年11月の決定時、松井も「ええおっさんが立ち上がって、自然と抱き合って。むちゃくちゃ嬉しかった」と燥いだが、次第に“府市一体の成果”と強調する発言が目立つようになった。「オールジャパンでなし得た結果だが、抑々、府と市がばらばらでは立候補すら叶わなかった」。松井は府議時代の2010年に自民党を離党し、前市長の橋下徹(49)と共に『大阪維新の会』を立ち上げた。

府市を統合し、司令塔を一本化する大阪都構想は、結党以来の看板政策。万博と同様に橋下の後を継いだ吉村と二人三脚で推し進めてきたが、議論は停滞している。「万博誘致で築いた府市の協力関係を制度として確立するのが都構想だ」。松井にとって万博誘致の成功は、伸び悩む党勢を反転させる好機となるだけでなく、都構想の必要性に説得力を持たせる材料になった。維新は府市両議会で最大会派だが、過半数に届かず、都構想を前進させるには公明の協力が欠かせない。松井と吉村は昨年12月21日、大阪市内のホテルで佐藤らに協力を求めたが、「慎重且つ丁寧な議論が必要だ」として首を縦に振らなかった。「都構想実現の為にあらゆる手段を尽くす」。松井と吉村は任期途中で辞職し、公明が重視する4月の統一地方選に出直し選を仕掛けて、信を問う構えを見せる。佐藤は「魅力ある万博を実現するチャンスの時なのに、大阪を分断する選挙は避けるべきだ」と牽制し、都構想に反対する自民は「万博は国が主体の事業。都構想とは関係ない」(府連幹部)と切り離す。首相の安倍晋三(64)は昨年12月28日、松井、橋下、官房長官の菅義偉(70)との毎年恒例の会食を欠席した。都構想を巡る主張の違いを封印し、万博誘致を最優先してきた各党。開催決定で再び表面化した対立の行方は、統一選、夏の参院選と続く大型選挙だけでなく、今後本格化する万博準備にも影を落としかねない。 《敬称略》 =おわり

                    ◇

木下修臣・増野光俊・黒田弁慶・加藤彰介・大沢薫が担当しました。


キャプチャ  2019年2月1日付掲載

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【2025大阪万博への道】(03) IR、過熱する“大阪詣で”

20190222 04
「今日で42歳になった。これからは毎年、皆さんと誕生日にお会いしたい」――。今月16日、大阪府庁では、カジノを含む統合型リゾート(IR)大手『香港メルコリゾーツ&エンターテインメント』CEOのローレンス・ホー(42)が、大阪府知事の松井一郎(54)らと向き合った。訪日300回を超し、行きつけの銀座の寿司店をマカオのIRに招致したほどの親日家だ。「大阪に進出できるなら本社機能を移し、家族と引っ越す」と訴えた。万博の舞台となる夢洲は、大阪府・市が誘致するIRの候補地でもある。府市等はIRの経済効果を、建設投資7600億円、運営で年6900億円と試算。2024年度までの開業で万博との“競演”を目論む。東京や横浜が誘致方針を明示しない中、大阪を国内有力地と踏んだ海外IR事業者の表敬訪問は過熱。昨年11月の万博決定以降、5社に上る。

「オオタニはいい選手だ」――。メルコが訪問した前の週、アメリカの『MGMリゾーツインターナショナル』会長のジェームス・J・ムーレン(57・左上画像)は、知事との面会前に、大リーグ『ロサンゼルスエンゼルス』の大谷翔平(24)を真似て自らの腕を豪快に振り下ろし、府市職員らを沸かせた。会談でも松井に、「万博が決まり、世界の目が大阪に向いた。経営資源を大阪に注ぐ」と直球を投げた。「どこも世界トップ10の顔触れ。交渉相手が多いほど、地域貢献度が大きい事業者を選べる」と松井。大阪市を廃止する看板政策の都構想の実現は難航するが、IRでは舌は滑らかだ。万博・IRを商機とみた在阪企業の動きは速い。「想定より高所得層の入居が増える筈。計画をゼロベースで見直せ」。夢洲の隣でマンションやホテルを計画する『アーク不動産』(大阪市)専務の中村誠(57)は、万博決定後に大号令をかけた。今月予定の発売を延期し、人工大理石等を使い、内装を変える。夢洲で超高層ビルの建設構想が発表される等、特需の足音が近付く。ゼネコン大阪二強と言われる『大林組』と『竹中工務店』も、新部署で待ち受ける。1970年万博で大林がアメリカ館、竹中はソ連館を手がけ、太陽の塔を両社で共同受注した。大林の大阪万博・IR室長である新田浩二郎(56)は、「得意なインフラからパビリオンの営業に繋げる」。竹中の万博推進室長である長谷川隆一(65)は、「大阪に本社を置く唯一の大手として負けられない」。万博・IRを巡り、国内外で早くも火花が散り始めた。 《敬称略》


キャプチャ  2019年1月31日付掲載

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【2025大阪万博への道】(02) 新産業の芽、若者が育てる

20190222 03
1月14日、大阪市内のビルに20~30代中心の男女13人が集まり、2025年の大阪・関西万博の担い手として何ができるかを話し合った(※右画像)。「世界の健康問題の解決に貢献したい」。整体院を経営する藤田泰仁(28)は、仮想現実(VR)を駆使して生活習慣病を防ぐ体操等のインターネット配信を計画する。主催した白浜良太(36)は、万博誘致委員会の公式パートナーに選ばれた若者団体の代表を務めた。健康や長寿社会への対応は万博の重要テーマで、国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)と重なる。若者が夢を描き辛い時代と感じるのも事実だが、「SDGsに関連した事業は、より良い世界の実現に役立つ目標になる」。今年中にSDGsへの貢献意欲のある100社を支援するのが目標だ。

1970年の大阪万博は、デザイナーのコシノジュンコ(79)や建築家の黒川紀章(※故人)ら30~40代のクリエーターが活躍した。高度成長期の当時と環境は違うが、官僚として企画に携わった作家の堺屋太一(83)は、「若手を意識的に引き上げ、夢を与えるような万博にすべきだ」と訴える。その芽はある。1970年万博で“テント膜材”が多くのパビリオンの資材に採用された『太陽工業』(大阪市)。社長の荒木秀文(51)は今月、入社2年目の都築大輝(25)を経営企画や研究開発を統括する社長室長に抜擢した。親ほどの年齢の社員も含め、部下は約50人。「前回の万博では、他社がやらないことに挑む気概が強かった」と言う都築は、力を込める。「存在意義を再び示す為、新商材の開発を急ぎたい」。万博決定翌日の昨年11月25日、京都大学大学院生の石井一貴(24)らは、独自のパビリオン構想を披露した。「入場者数に合わせて建物が拡大、縮小します」。室内の混雑具合によって建物の膜が伸縮するアイデアは、太陽工業のテントから着想を得た。石井は、万博誘致に加わった学生団体『WAKAZO』のメンバー。「メーカーで活躍する同世代と交流の輪を広げ、刺激し合いながら必ず実現したい」と意欲を燃やす。万博は新産業を切り開く実験場としての役割を果たしてきた。近未来の疑似体験に日本中が熱狂した1970年万博から約半世紀。人口減少や少子高齢化等、日本を取り巻く環境が大きく変わる中、若者らしい自由な発想をどう表現するか。新たな挑戦が始まった。 《敬称略》


キャプチャ  2019年1月30日付掲載

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【2025大阪万博への道】(01) 住友の力見せる

55年ぶり2回目の開催となる大阪万博。6年後を睨んだ関係者の動きを追う。

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今月23日午後、東京タワーが間近に見えるビルの高層階に、住友系企業の社長らが集まった。住友グループ19社のトップで作る親睦団体『白水会』の定期会合だ。議題の一つは、2025年に大阪で開催する国際博覧会(※大阪・関西万博)への対応。会議は総じて和やかな雰囲気だった。資金協力の話は未だ出なかったが、ある首脳は「皆、口には出さないが、協力しようとの雰囲気がある」と語る。協調ムードが漂う背景には、『住友電気工業』会長で『関西経済連合会』の会長も務める松本正義(74)の存在がある。「改めてご協力をお願いしたい」。誘致活動中から地均しを進めてきた松本は、大阪開催が決まった昨年11月以降、各社に本格的な寄付への働きかけを始めていた。“いのち輝く未来社会のデザイン”をテーマに、大阪湾の人工島・夢洲で開催される大阪・関西万博。入場者は訪日外国人を含め2800万人、全国への経済波及効果は約2兆円と試算される。2020年東京五輪に続く景気浮揚策として期待されるが、大きな課題がある。約1250億円に達する会場建設費の調達だ。国、大阪府・市、経済界が3分の1ずつを負担することで合意しており、約400億円もの巨費を民間から出さなくてはならない。松本には、関西経済界の重鎮として資金確保の責任が重くのしかかる。関西への愛着がとりわけ強く、「グループ400年の歴史で、なにわの地が住友を育ててくれた」が持論。大学時代、槍投げの選手として全国大会で優勝した経験も持つ松本は、がっしりした体で万博誘致にも人一倍精を出してきた。松本は自らの出身母体に白羽の矢を立てた。

関西には、2005年愛知万博時の『トヨタ自動車』のように、1社で大きな資金貢献ができる企業はない。ただ、グループ19社の売上高を合計すれば約30兆円と、トヨタ1社に匹敵する。その団結力の強さは、“組織の三菱”・“人の三井”に対して“結束の住友”と言われる。東京への移転が進み、関西に本社機能を残すのはほんの数社だが、今なお結束は固い。「住友としての力を見せないと」(住友系企業首脳)。地域総生産が2013年度に愛知に抜かれる等、存在感が低下する大阪だけでは万博を支え切れない。「こんなに出していたのか」。昨年12月、ある在阪大手企業の首脳は、愛知万博への同業の寄付額の大きさに驚いた。地元企業に地域貢献への使命感はあるが、一枚岩ではなく、投資家への説明責任等から及び腰の経営者も多い。松本は、「万博はナショナルイベント。経団連にも協力してもらわないといけない」とも強調する。「是非、力を貸してもらいたい」。経済産業大臣の世耕弘成(56)は昨年12月19日、千代田区大手町の『日本経団連』会館を訪ね、経団連会長の中西宏明(72)に万博の実行組織トップへの就任を打診した。「大変名誉だ。経済界を挙げて全力で取り組む」。中西は二つ返事で引き受けた。「デジタル技術を活用した夢のある未来を具現化してみせる非常にいい場だ」と意気込む中西。ただ、資金集めについては「(2019年の)ラグビーワールドカップがあり、東京五輪があり、次に万博。(経済界に)具体的にどういう形で背負ってもらえるか」と述べるに留めた。万博に対する東西の温度差は大きい。本紙が昨年12月に実施した世論調査では、万博に「是非行きたい」「できれば行きたい」の回答は、関西と九州・沖縄で7割を超えた。一方、関東では6割を下回る。夢洲は大阪市等が造成に約3000億円を注ぎ込んだ。新都心としての開発計画はバブル崩壊で頓挫。2002年に一部利用が始まったが、2008年夏季五輪の選手村として活用する構想も誘致失敗で消えた。関西にとって万博は、200㏊を超える未開発地を抱える“負の遺産”が生まれ変わる好機だ。成功にはオールジャパンでの推進が欠かせない。大阪市長の吉村洋文(43)は温度差を認め、「大阪・関西から盛り上げ、波となって箱根を越えていきたい」と語る。“いのち輝く未来社会”以前に、如何に開催への道筋をデザインするか――。残された時間は長いようで、短い。 《敬称略》


キャプチャ  2019年1月29日付掲載

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