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【木曜ニュースX】(39) 大学病院の薄給医師が更に苦境…コロナ禍がアルバイト収入を直撃

20210408 08
収入減少に喘ぐ大学病院の医師が増加しているが、厚生労働省は無為無策を続けている。大学病院の後期の研修を受けているレジデントと呼ばれる若手医師は極めて薄給で勤務している他、大学院生を事実上ただ働きさせる所謂“無給医”は、市中病院で外勤のアルバイトをして生活費を稼ぐケースが多い。日給5万~10万円稼げるものの、この間、「新型コロナウイルス患者受け入れ病院に所属する医師のアルバイト受け入れを制限する病院が続出し、働き口を失うケースが頻発」(社会部記者)。更に、受診控えにより、アルバイト医師の需要そのものが減少している。国立大学の附属病院に勤務する中堅医師も、市中病院との給与の差をアルバイトで埋めている。関東の国立大の40代内科医は、地方での定期的なアルバイト収入を加えて年収1000万円レベルを維持してきたが、年間で100万円以上の減収になり、マンションのローン返済が危機に瀕している。アルバイトありきの歪みがコロナ禍で露呈した。


キャプチャ  2021年3月号掲載
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テーマ : 医療ニュース
ジャンル : ニュース

【暮らしの救急箱】(15) 花粉症徹底対策…住まいと腸内環境を見直すべし

20210407 07
この時期に悩まされる人の多い花粉症。原因となるスギ花粉は、直径が約30~40μmの粒子だ。髪の毛の断面より僅かに小さいが、ウイルス等に比較すると1000倍以上大きい。その為、室内では重力で床に落ちてしまい、空気清浄機で効率よく取り除くことが難しいのだ。また、掃除機の排気等で花粉を巻き上げてしまうこともある為、こまめな床の拭き掃除が欠かせない。特に窓周りや玄関は念入りに。何より家の中に花粉を侵入させないことが重要だが、今年は換気を意識する為、花粉の入り込む機会が増えるだろう。最近は部屋毎に取り付けられる空気清浄機の機能を兼ねた新しい換気システムも登場した。これは換気の際に、冬は外気に熱を加えて暖めてから室内に入れる効率的なシステムで、そこにフィルターが装着されている為、花粉等も除去できる。壁材でも、花粉等アレルゲンの働きを抑制するタイルもある。花粉を持ち込み易い玄関の床や壁への使用を検討してもいい。花粉症の症状を抑える為には、外出時にマスクやメガネをかけ、花粉を体内に入れないことが大切だ。

また、乳酸菌で腸内環境を整え、免疫機能を正常化することも有効。花粉症等のアレルギー症状は、陽内環境の悪化による免疫システムの異常とも考えられているからだ。手軽に乳酸菌を取るならヨーグルトがいいだろう。『新宿大腸クリニック』顧問の後藤利夫医師は、こう話す。「どの乳酸菌でも腸内環境を整える働きはありますが、花粉症に役立つものとしては、鼻づまりの症状改善が確認されているLGG乳酸菌、アレルギー症状を引き起こすIgEという物質量を減らす作用のあるL-55乳酸菌があります」。そして今、つらい症状を楽にするには服薬だが、眠くなり難いのは『アレグラFX』。他、試してほしいのが漢方薬だ。透明な鼻水がポタポタと出る、くしゃみが出る時等は『小青龍湯』を。漢方では、透明な鼻水が出るのは“体が冷えた状態”に多いとされ、小青龍湯を飲むと、気道や肺が温められ、体にたまった余分な水分が取れて、15分程で症状が改善されることが多い。但し注意点として、小青龍湯に含まれる生薬(※麻黄)はエフェドリンという成分を含み、動悸や血圧上昇等の副作用が起きる可能性がある。高血圧症や不整脈がある人、心筋梗塞等の既往歴がある人は気を付けたほうがいい。修琴堂大塚医院院長の渡辺賢治医師は代わりに、「小青龍湯より副作用の少ない麻黄附子細辛湯や、エフェドリンを含まない苓甘姜味辛夏仁湯」という漢方薬を勧める。「どちらも小青龍湯よりマイルドな効き目ですが、胃腸にも優しいです」。今年のスギ花粉の飛散量は、東京で3月上旬から下旬にピークを迎えると言われる。万全な対策で備えたい。


笹井恵里子(ささい・えりこ) 医療ジャーナリスト・『日本医学ジャーナリスト協会』会員。1978年生まれ。『サンデー毎日』編集部記者を経て、2018年よりフリーランスに。著書に『救急車が来なくなる日 医療崩壊と再生への道』(NHK出版新書)・『室温を2度上げると健康寿命は4歳のびる』(光文社新書)等。


キャプチャ  2021年4月号掲載

テーマ : 医療・病気・治療
ジャンル : 心と身体

序列3位の超重要人物にまさかの陽性反応! 緊急事態宣言の発出で思わぬ誤算に見舞われた六代目山口組

年明け早々、大都市部に二度目の緊急事態宣言が発出された。『神戸山口組』との対立抗争に終止符を打つべく、昨年末から攻勢をかけていた『六代目山口組』にとって、又も足元を搦め取られた格好だ。指揮官・髙山清司若頭の隻眼が見据える未来とは――。 (取材・文/フリージャーナリスト 柳沢十三)



20210326 06
新型コロナウイルスの世界的な拡大が止まらない。日本国内でも、昨年の年明け早々に初の感染者が確認されてから感染者数が増大。多くの一般市民が“不要不急の外出自粛”や“職場でのリモートワーク”を迫られ、不自由な暮らしを強いられた。一方、不要不急の外出を好み、対面でのコミュニケーションを重要視するのがヤクザというもの。だが、こと業界最大手の六代目山口組においては、2019年10月以降、こうした“新しい生活様式”を見越して活動してきた面がある。「六代目山口組は、2019年10月18日の髙山清司若頭の出所前後から、神戸山口組への攻撃を本格化させました。先ず同月10日には、神戸側傘下の中核団体の本部施設前にヒットマンが現れて2人を射殺。翌11月に は、兵庫県尼崎市内の商店街で、神戸側の幹部がアメリカ軍使用の高性能ライフルで撃たれて命を落としています」(全国紙社会部記者)。こうした激しい暴れぶりの結果として、神戸側と共に暴対法に基づく特定抗争指定暴力団に認定されてしまったが、六代目側はこの認定は元々織り込み済みだったふしがあるというのだ。特定抗争状態にある暴力団は、“概ね5人以上の組員の集合”や“組事務所等の組員の出入り”等が禁止される。昨年1月7日に両陣営はこの指定を受け、神戸市を含めた2府4県内の計10市において、活動を著しく制限されることとなった。東京都の小池百合子知事が昨年3月以降に口を酸っぱくして語っていた“3密回避”や“ステイホーム”の先取りである。関東で活動する他組織の幹部は、抗争終結に向けた髙山若頭の出口戦略をこう分析する。「髙山若頭としては、特定抗争指定されることを承知の上で、神戸側に攻撃を仕掛けていた筈。ヤクザの世界においては、相手に力を見せつけることは何よりも重要だし、抑々攻めまくった結果として神戸側が屈服して抗争が終われば、特定抗争指定も大義名分を失うわけだからな」。

ところが、髙山若頭が描いていた抗争終結に向けてのプランは、コロナ禍で大きく停滞を余儀なくされる。関西で活動していた六代目側の傘下組織の元幹部が語る。「特定抗争指定とコロナショックのダブルパンチを食らって、神戸側と喧嘩しているどころではなくなった。特定抗争指定とコロナ禍では、比べるまでもなく、コロナ禍のほうが遥かに厳しい。特定抗争指定の効力が及ぶのは、当局が指定した区域内だけだが、コロナ禍は違う。どこへ行ってもマスクしないと白い目で見られるからな。俺らは昔から白い目には慣れているが、コロナ警察の監視は本物のサツよりきつい(笑)」。しかも、コロナ警察は身内であるヤクザの中にも多数潜んでいるというのだから始末が悪い。感染の発生源とされる中国の武漢を中心に、世界各国から夥しい死者数が報じられるにつれ、新型コロナウイルス感染後の症状や後遺症についての情報が広まった。それにより、呼吸器系等の疾患や糖尿病を患っていると重症化し易く、命の危険もあることが判明し、業界は一気に騒がしくなったという。関西で活動する他組織組員が語る。「長年の不摂生から糖尿や肝炎で苦しんでいるヤクザは多いから、慌ててマスクを買いに行った六代目側の知り合いがいる。自分が感染するのは勿論怖いが、何よりも周囲の目が敏感になっていると言っていたな。六代目側の最高幹部らも、外出する際にはマスクを着用するようになったと聞いた」。六代目側を牽引する顔ぶれの中で、一際異彩を放っていたのは髙山若頭のマスクだ。「当時流通していたのは紙のマスクばかりで、最近のように布製やウレタン製のマスクは殆どありませんでした。それだけに、髙山若頭の見るからに高級そうな布製マスクは目立ちました。『流石はカシラ、良いものを使っているな』という業界人の声をよく聞きましたね」(実話誌系週刊誌のヤクザ記事担当記者)。業界内でも大いに注目された髙山若頭のマスクは、左サイドに日の丸をあしらったもの。「この特徴から直ぐに判明しましたが、実は人気フィギュアスケーターの羽生結弦選手も着用していたんです。1枚で1万5000円ほどする超高級品で、全て職人の手作り。個人の顔に合わせてオーダーもできたそうです。髙山若頭の使用が広まったからか、間もなく注文の受付を中止してしまいました」(同)。3月に入ると、遂に業界人の感染の噂が流れるようになった。次第に「●●会の▲▲若頭補佐が発症か」「■■親分が★★病院に入院したらしい」のように具体性を増した。そして、決定打は4月。同7日に政府は東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県に緊急事態宣言を発出。不特定多数が集まる各種のイベントや興行は相次いで中止となり、飲食店を始め様々な業種で営業時間の短縮を要請された。だが、これを嘲笑うかのように、ノーマークの山陰地方でクラスターが発生したのだ。しかも、これに連座して、六代目側の序列3位という超重要人物が、感染の疑いから隔離状態に置かれていたのだから穏やかではない。

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【WEEKEND PLUS】(104) 日本を代表するアスリートのトレーナーを多数輩出してきた医療学校に詐欺疑惑が浮上

20210326 01
著名なスポーツ選手のトレーナーを多数輩出している某スポーツ系専門学校に悪評が囁かれている。同校に出入りする関係者によると、「理事長が詐欺事件に関与している」との疑惑が持ち上がっているというのである。問題の理事長は、大相撲の白鵬やフィギュアスケートの宇野昌磨等有名アスリートを後援してきたことでも知られ、実際に同校からは著名な選手のトレーナーも多数輩出している。しかし、そんな名門も「2~3年程前から経営危機の噂が囁かれるようになり、ある助成金を騙し取ったという話が聞かれ始めた」と事情通は言う。「学校の関係者が不審に感じて調査したところ、理事長はセミナーイベント等をやっている企業と組んで、国から助成金が出るよう架空の機器取引を捏造した疑いがあるんです。更には学校を私物化、その事業に関連して生徒からも集金できる教材を販売、仲介リベートを得る不当なビジネスを始めたとして、一部の役員が辞める騒動にもなっています」。更にきな臭いのは、同校の校長が『日本オリンピック委員会(JOC)』の役職に就いていることだという。「校長は森喜朗元首相やJOCの竹田恒和前会長とかなり親密で、オリンピック利権にも喰い込んでいる人。若し、その助成金詐欺にJOCの関係者が絡んでいたら、大スキャンダルにも発展しかねない」(同)。ただ、学校側はこうした疑惑について「一切の事実無根」としている。これに対し、関係者は「更に証拠を揃えて警察に告発したい」と真っ向対立。そんな中、同校では新型コロナウイルスのクラスターが起きていたのに隠蔽した疑いも浮上。関係者間では「杜撰な経営で、何れ破綻して有耶無耶になるのでは」との見方も聞かれるようになっている。


キャプチャ  2021年4月号掲載

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【水曜スペシャル】(287) アフリカの新型コロナウイルス死者、過少報告の可能性が浮上

20210324 11
アフリカ南部、ザンビアの遺体安置所で遺体を調査したところ、同国、延いてはアフリカ各地で新型コロナウイルスによる死者数が日常的に過少報告されている可能性が浮かび上がった。アフリカ大陸は新型コロナウイルスのパンデミックの最悪の影響を回避しているとの見方に疑問が生じている。各国政府等による公式な統計によると、世界人口の17%を占めるアフリカでは、新型コロナウイルスの死者数が9万人強と、世界の死者数の約4%相当にとどまる。ウイルスの影響が明らかに少ない理由は、若年層が多い人口構成、比較的孤立した地理条件や保健当局が迅速にパンデミックの封じ込めに動いたこと等、幾つか考えられる。だが、ボストン大学公衆衛生大学院が纏めた研究論文は、未だ査読を受けていないものの、全く別の視点を提供している。「新型コロナウイルスによる死亡の多くは単純に記録されていない」というものだ。首都のルサカにあるザンビア大学付属教育病院の遺体安置所で、亡くなったばかりの人の鼻と咽頭から綿棒を使って検体を採取した研究員らは、新型コロナウイルス感染率が予想より遥かに高いことを突き止めた。検査した364人の遺体の内、70体からウイルスが検出された。研究を指揮したローレンス・ムワナニャンダ氏は、新型コロナウイルスがアフリカを「どういうわけかスキップした」との見方に疑問を投げ掛ける結果だと指摘した。論文の著者らは、「我々のデータの一般化が可能なら、アフリカにおける新型コロナウイルスの影響は非常に過小評価されている」と記述した。

感染第一波は比較的しっかり抑えられた可能性があるが、第二波は死亡率が高いことがわかっている。「ルサカでは今や、誰もが新型コロナウイルスで亡くなった人や、入院している人が知り合いにいる程だ」と同氏は述べた。ザンビアの死者数は公式発表で723人とされているが、ムワナニャンダ氏の試算によると、実態はこの10倍にも上る可能性がある。このパターンは、ウイルス検査が限定的にしか行なわれず、死亡の原因や事実さえも記録に残らないのが日常的なアフリカ諸国の多くにも当てはまる可能性があるという。『世界保健機関(WHO)』は、南アフリカで最初に検出された新型コロナウイルスの新たな変異株が、アフリカ大陸の大部分で感染第二波を引き起こしているとの見解を示した。WHOによれば、大陸全体の新規感染者数は、1月25日までの4週間で17万5000人に達し、それ以前の4週間に比べて50%増えた。死者数は、大陸南部と北部を中心に10ヵ国で倍増した。WHOアフリカ地域事務局長のマシディソ・モエティ氏は、ボツワナとガーナ、ケニア、ザンビアで確認された新たな変異株だけでなく、アフリカの大部分でロックダウンが緩和されたことや、市民がマスク着用やソーシャルディスタンシングといった感染防止対策に疲れたことも影響していると説明した。モエティ氏はまた、アフリカ諸国の多くが死者数を実際より少なく報告していることは、ほぼ間違いないと付け加えた。ナイジェリア国家プライマリーヘルスケア開発庁のフェイザル・シュアイブ長官は、ザンビアの研究結果について、アフリカで最も人口の多いナイジェリアでも現実味のある話だと語った。「きちんとした死因の特定が行なわれない地域が多数ある為、死因についての完全なデータは持ち合わせていない」という。「従って、どれだけの人が亡くなっているか把握していない可能性は確かにある」。だがシュアイブ氏は、結論を急がず、ザンビアの研究論文が厳格な査読を受けるのを待つことが大切だと釘を刺した。数値的な裏付けはないものの、2020年にアフリカの病院が新型コロナウイルス患者で溢れた事例は、南ア以外では僅かだったとされる。昨年6月から9月にかけて行なわれたザンビアの遺体安置所の調査では、PCR検査で新型コロナウイルスの陽性判定が出た遺体の死亡年齢中央値が48歳と、先進諸国より遥かに若かった。子供の死亡は、生後数ヵ月の乳児1人を含む7人だった。遺族への聞き取りを実施したところ、亡くなった70人の多くは死後の検体検査での陽性反応に加えて、生前に咳や息切れといった新型コロナウイルスのような症状を示していたことがわかった。それでもムワナニャンダ氏は、新型コロナウイルスが死因と断定するのは不可能だと認めている。この70人の感染者の内、入院していたのは僅か19人だった。残りの51人は検査など皆無に等しい地域で命を落としたと、同氏は話している。 (David Pilling)


⦿フィナンシャルタイムズ 2021年1月31日付掲載⦿

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【火曜特集】(288) WHOの調査団が入った武漢、市民の思いは複雑

20210323 06
湖北省武漢市の『白沙洲卸売市場』に到着した箱入りの輸入ステーキ肉は、冷凍庫に入れられる前に入念な作業が行なわれる。高い赤色フェンスの向こうで、防護服を着た要員が新型コロナウイルスが付着していないか検査して消毒液を噴霧し、フォークリフトで運ばれる前に追跡用コードを付ける。だが、市場でアルゼンチン産牛肉を売る業者は、2020年に武漢で発生した最初の新型コロナウイルス感染について、「輸入冷凍食品に付着したウイルスが引き起こした可能性がある」とする中国政府の見解を一蹴し、確かな裏付けがない別の説を挙げる。「ウイルスは間違いなくミリタリーゲームズで持ち込まれた」。2019年10月に同市で開催された世界の軍関係者によるスポーツイベントのことだ。新型コロナウイルスの発生源とその後の対応を巡って、輸入冷凍食品が原因とする説と、市場内の業者の一部が信じる異説が対立している。武漢で見つかる矛盾した証拠の為、中国共産党はこれこそ真相だと言い立てることができずにいる。新型コロナウイルス発生の手がかりを齎すと共に、習近平国家主席が主張する無難な説明に異を唱える人々が抱え続けるトラウマや悲しみ、憤りも浮き彫りにするのが武漢だ。新型コロナウイルスはどのように動物から人間に飛び火したのか。調査の開始から6ヵ月、『世界保健機関(WHO)』の調査団が14日に武漢入りした。調査に加わるウイルス学者は、“冷凍食品付着説”を検討しなければならない。同時に、『武漢ウイルス研究所』からウイルスが流出した可能性の排除も迫られる。アメリカの対中強硬派の間で広まっている説だ。

本紙の取材に応じた武漢市民の大半は、今なお同市が発生源を巡る政治色を帯びた議論の真っ只中にあることについて、複雑な感情を露わにした。殆ど裏付けがない説を支持する人がいる一方で、『華南海鮮市場』で売られていた野生動物が発生源だと信じている人もいる。武漢で最初に集団感染が発生した同市場は閉鎖され、金属製の囲いで覆われている。だが、感染の発生経緯よりも、当局の対応を問題視する人が多かった。専門職に従事しているというタンと名乗る若者は、「当時はありとあらゆる噂が飛び交い、毒物だとか研究所から漏れ出したと言う人たちもいた」と話した。「政府が病気を作り出して流出させたとは思えない」。そうだとしても、中国共産党は初動の不手際をもっと認めるべきだと思っている人の怒りは、今なお強い。ドキュメンタリー映画作家でライターのアイ・シャオミンさんは、「敏感な問題なので、ウイルスの発生源について公然と疑問を呈すれば当局の厳しい対応を招くことになるだろう」と話す。対応の誤りが人々の死に繋がったことについて、記録と証拠を保存することが先決だと受け止めている。アイさんは、当局の説明からは排除されている人々の苦しみについて調べている。「起きたことについて話すかどうか、市民が自分で決められるわけではない。役人が決めることになっている」。中国政府は昨春のうちに概ね感染を封じ込め、他の地域での感染拡大でも、武漢と同様のロックダウンを導入したことを強調している。武漢でもウイルス対応の成功が認められていないわけではない。他の多くの国が対応にてこずったのに対し、人口1100万人の武漢は早々と立ち直り、8月のウォーターパークでの大規模イベントには人々が押しかけた。臨時の隔離施設として使われた展示場では現在、中国共産党のウイルス対応に関する公式見解を言葉巧みに説明する展示が行なわれている。専門職の若手社員たちが勤め先の会社からバスで運ばれ、習氏で始まり習氏で終わる展示を見学している。誰が見ても武漢の成功の立役者というわけだ。党の指導体制があればこそ、大規模なロックダウンも臨時病院の迅速な建設も果たせたとされている。この当局の説明を尤もだと受け止める来場者もいる。国有企業で働く女性のメイメイさんは、ロックダウン中に行なった地元社会の為の食品と日用品の発注・配達や、僅か数週間での病院建設に協力したことを誇らしげに語った。「世界の至る所に感染が広がり、多くの場所で制御不能の状態になっているので、当時の対応は悪くなかったと思う」。メイメイさんは前を向いて進もうとしているが、家族を亡くし、当局の失態に未だ憤りを覚えている人たちはそうはいかない。39歳の息子を新型コロナウイルスで失ったゾン・ハネンさんは、賠償を求めている。ゾンさんによると、小学校教師だった息子のペン・イさんはウイルス感染後、集団隔離に入るよう命じられたが、手当てを受けずに別の複数の病院に回されたという。混乱した状況の詳細について、ゾンさんは息子の携帯電話からの動画やメッセージを示している。「政府は自画自賛を続け、大勝利を収めたかのようにほくそ笑んでいるが、全くそうではない」とゾンさんは言う。 (Christian Shepherd)


⦿フィナンシャルタイムズ 2021年1月16日付掲載⦿

テーマ : 医療ニュース
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【WEEKEND PLUS】(103) ワクチン接種遅れは日本だけの問題じゃない…欧州では各国が責任のなすりつけに

20210319 01
EU加盟国の政府は、新型コロナウイルスのワクチンの接種率を速やかに高めなければならないとのプレッシャーに直面している。ワクチン接種の遅れを巡り、激しい政治的な責任のなすりつけを引き起こしている。ドイツ政府は、アメリカの製薬大手『ファイザー』とドイツの『ビオンテック』が共同開発した新型コロナウイルスのワクチンをなるべく多くの人たちに接種する為、2回目の接種を遅らせることを検討していると明らかにした。これは先週のイギリス政府の動きに追随するものだ。ドイツ政府の動きは、イェンス・シュパーン保健大臣に対して、十分に供給できるだけのワクチンを調達できず、更にワクチンを普及させる為の接種キャンペーンを迅速に開始しなかったとの批判が高まっていることが背景にある。シュパーン氏は、ワクチンの備蓄を確保する責任をEUの欧州委員会に委ねたと非難されている。しかし、ドイツ政府のシュテフェン・ザイベルト報道官は4日、「(シュパーン氏の)やり方は正しかったし、今もそうだ」と述べ、同氏の方策を擁護した。欧州委員会も、昨年6月に加盟国が合意したワクチンを巡る戦略に対する批判に反論している。欧州委員会のエリック・マメル首席報道官は、「我々はEU域内全域の人口に接種が行き渡るのに十分な20億回分のワクチンを加盟国が入手できるような契約を実際に結んでいる」と語った。同氏は、全てのワクチンが直ちに配布されていないことを疑問視する声に「非常に驚いている」と述べ、製造上の制約は予想されていたことで、EU全域でのワクチンの配布は徐々に進められ、今年4月ごろに「大規模な調達がある」と説明した。同氏はまた、ブリュッセルで報道陣に対して「ワクチンの数量に問題があるとは思わない」と語り、「実際のところ、我々はワクチン配布の開始段階にいる」と指摘した。

今のところ、EU域内のワクチン接種率はイギリスやアメリカ等他国に比べて大きな遅れをとっている。イギリスは既に100万人以上にワクチンを投与したが、ドイツは受け取ったワクチン130万回分の内、26万5000回分しか接種していない。低い接種率の理由の一つには、医薬品を審査するEUの当局がファイザー・ビオンテック製ワクチンを承認したのが、イギリスやイスラエル、アメリカの当局より後だったことがある。一方、EUは数日内にアメリカのバイオ製薬『モデルナ』製の新型コロナウイルスワクチンを認可する見通しだ。EUは既に6つのワクチン製造元と供給契約を結んでいる。EUは4日、ファイザーとビオンテックの両社とは、現在契約している3億回分を上回る量の確保について協議中であることを明らかにした。また、EUの加盟各国の当局は、配布されたワクチンをより多くの人に投与する次善の策を探っている。ドイツの保健省は、ファイザー・ビオンテックのワクチンについて、バイアル瓶1本からとれる接種回数を5回分から6回分に増やせないかどうか、更に1回目から2回目の接種までの間隔を現在の最長42日以内より長くできるかどうかについて、独立した予防接種委員会の見解を求めている。デンマークの国家保健委員会トップであるソレン・ブロストロム氏によると、同当局は2回目の接種までの期間を6週間に延長することを許可するという。今回浮上した問題の一つは、一部のEU加盟国では、既に保有するワクチンを普及させる能力が明らかに欠けていることだ。接種率は地域によって大きな差がある。デンマークのコペンハーゲン大学公衆衛生学部のフレミング・コンラドセン教授は、「欧州全域でワクチンを配布して接種する体制が未だ整っておらず、接種率の実績にかなりのばらつきがあることは確かだ」と説明する。スペインは、地域によって接種率に大きな差が見られる国の一つだ。例えば、首都のマドリードでは先週、初めて受け取った4万9000回分のファイザー・ビオンテックのワクチンの内、6%程度しか使用していない。地方の新型コロナウイルス対策を率いるアントニオ・サパテロ氏は、ワクチン普及の展開が遅い理由として、最初のワクチンの配達が丸1日遅れたことや、介護施設から「接種を新年の休みの後にしてほしい」という要望があったことを挙げている。北東部のカタルーニャ自治州では、受け取った6万回分のワクチンの内、約8000回分しか使用していない。その一方で、北西部のガリシア州やその東にあるアストゥリアス州等他の地域では、配達されたワクチンの内、半分以上が既に接種されている。スペイン全体では、保有するワクチンの約18%しか接種されていない。イタリア政界で急伸する極右の新興政党『イタリアの同胞(FDI)』のジョルジャ・メローニ党首は、ジュゼッペ・コンテ首相の不信任案について国民の支持を集める為、オンラインの署名運動を開始した。不信任とする理由の一つが、イタリア政府が手掛けるワクチンの接種だ。FDIに所属するリシア・ロンズーリ上院議員は、「イタリアに配布されたワクチンの数量の少なさを懸念していたが、受け取ったワクチンを遅れないで接種することができないのはより深刻な問題だ」と批判する。イタリア政府の新型コロナウイルスのパンデミックの緊急対策を率いるドメニコ・アルクリ氏は、ワクチンの接種回数でイタリアは、欧州大陸ではドイツに次いで2番目に多いと説明する。イタリアでは今月3日夜までに、既に11万8000人がワクチン接種を受けている。


⦿フィナンシャルタイムズ 2021年1月5日付掲載⦿

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【木曜ニュースX】(25) A reporter from the Reuters Tokyo office returned to Japan after returning to the UK temporarily, but as a result of ignoring the 14-day waiting at home and attending a pub party, the infection of the new variant of COVID-19 spread in Japan.



"Cheers!"――On the evening of December 25th, 2020, the pub in Minato City, Tokyo was crowded with standing customers. A group of 10 toasted with a pint glass filled with beer. At this time, participants had no idea that the party was the beginning of a nightmare.

The English-style pub in Akasaka is a place of relaxation for Westerners living in Tokyo, where you can taste fish and chips and beer from around the world. The inside of the store on that day was more exciting than ever, with the mood of the end of the year combined with Christmas. A group of 10 friends, including X, a foreign man living in Japan, also enjoyed happy hour from 5 pm to 8 pm.

Two days later, on December 27th, X felt something was wrong with his physical condition. When tested with a private PCR test kit, he is notified as "positive". He wasn't the only one who had an incident. "A male friend who attended the drinking party, and X's fiancé who did not attend, also developed COVID-19 from the end of the year to the beginning of the year," said an official of the Japanese Ministry of Health, Labor and Welfare.

These three people have undergone a formal test and are confirmed to be positive. So far, it's a common COVID-19 infection. But――. "In fact, it turns out that the two close contacts of X were infected with the new variant. On January 10th, 2021, MHLW announced in a press release."

20210311 01
However, no new variant was detected in X. The person in charge of the countermeasure promotion headquarters of COVID-19 of MHLW supplements. "When I followed the infection route of the first male (* friend male) who was found to be infected, I found X who entered the country from the UK. Since X had passed since the onset, I took the sample again. However, the amount of virus examined was too low to detect the new variant. Situational evidence estimates that X had infected two people. "

X was on vacation in mid-December 2020 and was temporarily returning to the UK. X returned to Japan on December 22nd. Why was he able to come and go while the recommendation to cancel overseas travel was issued? "Expatriates with a status of residence can re-enter the country due to special circumstances. From December 24th, due to the strengthening of quarantine measures for immigrants from the UK, a pledge will be required to download contact apps and record location information. However, X was just before that. "

In fact, X was a reporter working for the Reuters Tokyo office. Founded in 1851, Reuters is one of the world's largest news agencies with branch offices in 130 countries and approximately 2,400 media staff. "X, who belongs to the Tokyo bureau, is mainly in charge of interviewing the Tokyo Olympics. He was confused by the crowded Japanese media at the press conference at the Prime Minister's Office. He recently became the chairman of the Tokyo Olympics Organizing Committee, Yoshiro Mori. He was actively taking up the angry voices of the people of Tokyo during a street interview about the remarks made by the people of Tokyo, "said a reporter in charge of the Tokyo Olympics.

The new variant is rampant in the UK, where X was temporarily returning. A new variant, which is said to be 1.7 times more infectious than the conventional COVID-19, was discovered in the UK in September 2020, and spread rapidly in southern England such as London in mid-December. On December 19th, the UK government asked the public to understand that "if COVID-19 changes the attack method, we must change the defense method," and closed stores other than stores that handle daily necessities from the 20th. Activate lockdown, such as. From the end of 2020 to the beginning of January 2021, the number of newly infected people per day continued to exceed 50,000.

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テーマ : 医療ニュース
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【暮らしの救急箱】(14) 入浴中の急死の原因は“冬の熱中症”だった

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寒さが厳しくなると、熱い湯にゆっくり浸かりたくなる。しかし、国内では自宅で入浴中に死亡する人が、年間約2万人程度いることをご存知だろうか。東京歯科大学市川総合病院救急科部長の鈴木昌医師が説明する。「海外で入浴事故というと、子供が溺れるというケースが多いです。しかし、日本の場合は圧倒的に高齢者が死亡するのです。ずっと以前から問題視されてきたものの、特別な対策は取られませんでした。入浴中の死亡事故の死亡診断に明確な定義がなく、正確な数が把握できなかったこと、また解剖しても死因がはっきりわからなかった為です」。寒い脱衣所で服を脱ぐと血管が収縮して血圧が上がり、直後に風呂に浸かって体が温まると、血管が拡張して血圧が低下する。これまで日本のメディアは、そのような血圧の乱高下で心筋梗塞等を起こすヒートショックに警鐘を鳴らしてきた。しかし、それには明確な根拠がないという。

それでは何故、冬になると入浴中に死亡する人が増えるのか。これについて、鈴木医師らが厚生労働省の依頼を受けて大規模な調査を行なった結果、死者の殆どは脱衣場等でなく、浴槽内で亡くなっていること、意識障害を起こしている人が半数以上いること、心電図異常や脳出血等の病態はごく僅かであること等がわかった。そして、入浴中に倒れ救急搬送されてきた時に、体温が高い人ほど意識が鮮明でなかったのだ。「つまり、湯の中で熱中症を起こしていた可能性が高いと推察されます。高温全身浴によって体温が上昇して熱中症を発症し、浴槽内で意識障害を起こせば自力で脱出できず、更に意識障害が進むか湯の中に沈んで死に至るのです」(鈴木医師)。考えてみれば、夏場は熱中症を避ける為、高温環境にいないように気を付ける。そして、夏は38℃程度の高温でない風呂に入ることが多い。しかし、冬の寒い日は42℃くらいの高温湯に長風呂をする人も少なくないのではないか。左上図を見てほしい。何℃のお風呂に何分入ると、体温がどのくらいになるかを表したものだ。これによると、42℃のお湯に10分浸かれば、36℃だった体温が38℃近くまで上がってしまう。私たちは常に熱を産生し、放熱しながら生きている。放熱し過ぎればそれも生命の危機となるが、放熱ができない状態でも危なくなることを理解したい。特に高温全身浴は放熱できない上に、熱を吸収し、最終的には湯温よりも体温が高くなってしまうのだ。消費者庁はこの図を参照し、入浴による体温上昇を抑える為には、“湯温41℃以下で10分以内”を呼びかけている。一方で、毎日入浴する習慣は要介護を防ぎ、免疫力を高めるという報告もある。コロナ禍では清潔を保つことも重要だ。湯温と時間を守って入浴しよう。


笹井恵里子(ささい・えりこ) 医療ジャーナリスト・『日本医学ジャーナリスト協会』会員。1978年生まれ。『サンデー毎日』編集部記者を経て、2018年よりフリーランスに。著書に『救急車が来なくなる日 医療崩壊と再生への道』(NHK出版新書)等。


キャプチャ  2021年3月号掲載

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ジャンル : 心と身体

【水曜スペシャル】(270) 豊洲市場“感染拡大”の舞台裏…濃厚接触者が特定できない危険状態

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東京都の台所、豊洲市場での新型コロナウイルス感染拡大の裏に、東京都の杜撰な管理体制がある。昨年12月上旬までに累計で160人の感染が発覚しているが、感染経路不明者が大半を占める為、追跡可能なクラスターにはなっていない。その為、未だ市場内に無症状の感染者が残っているとみられる。にも拘わらず、都は陽性者が多数出たことについて、「市場関係者が積極的に自主検査を受けた結果であると、まるで素晴らしい取り組みであるかのように発表した」(都庁担当記者)のだ。しかし、実際には都が補助金を出してPCR検査を受けるよう促しても、陽性が出ることを恐れて、「業者の多くが及び腰だった」(同)。最大の問題は、感染者も含め周囲に迷惑をかけるのを恐れて、「濃厚接触者の特定が進まない」(同)こと。都も手を拱いており、事実上、野放しの状態で、新たな感染者を生み出しかねない。食材を扱う市場とは思えない“衛生管理”の意識だ。


キャプチャ  2021年1月号掲載

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