【ドクターXは知っている】第3部(04) 風邪薬…飲むと逆に治癒への働きが阻害される

私たちにとって最も身近な病気の1つでもある風邪。市販薬はドラッグストアでいつでも購入でき、病院では抗生物質を処方されることもある。だが、こうした薬によって風邪が治ることはないのだという。 (取材・文/フリーライター 浅羽晃)

20180712 01
市販されている風邪薬の多くは総合感冒薬だ。ある売れ筋の総合感冒薬の場合、有効成分は、解熱鎮痛作用のあるイブプロフェン、喉の痛みを抑えるトラネキサム酸、咳を鎮めるジヒドロコデインリン酸塩とdl-メチルエフェドリン塩酸塩、痰を薄めるブロムヘキシン塩酸塩、鼻水を止めるクレマスチンフマル酸塩の6種類となっている。つまり、鼻水・くしゃみ・咳・痰・喉の痛み・発熱・頭痛・筋肉痛等、風邪の諸症状に全て対応するという訳だ。しかし、「オールマイティーなのだから、1つでも症状が出たら取り敢えず飲んでおこう」等と考えるのは禁物である。『おおたけ消化器内科クリニック』の大竹真一郎院長が言う。「鼻水や咳や熱が出るのは、“治ろう”とする生体反応です。薬でそれらを抑え込むことは、治ろうとする体の働きを邪魔して治癒を遅らせるだけです」。風邪薬は、あくまでも症状を緩和する為の薬である。風邪を根本的に治す薬は無い。「風邪の症状は、『ウイルスが入ったから暫く休んでくれ』という体のサインです。風邪は薬を飲まなくても、1週間もあれば治ります。仕事でどうしても休めない時等は、治癒が遅くなることを覚悟で、症状を緩和する薬に頼るのもありかもしれませんが」。症状の緩和には、鼻水なら鼻水止め、咳には咳止め、発熱には解熱剤というように、ピンポイントで効く薬がある。総合感冒薬の中には、強い眠気の副作用というマイナス要素に目を瞑ってまでも、鼻炎薬として強力な塩酸ジフェニルピラリンを加えて、鼻水や鼻詰まりを抑える効果を優先したもの等、特定の症状に特化して成分を配合した製品もある。

しかし、一般論として、総合感冒薬を選ぶメリットは無いと言っていいだろう。繰り返しになるが、総合感冒薬で風邪は治せない。寧ろ治癒を遅らせる。一方、鼻や喉に起こる特定の症状や、発熱・痛みに効く薬は其々ある。にも拘わらず、製薬会社が競って総合感冒薬を販売し、コマーシャルを大量に流すのは何故か? 当然、売れるからである。風邪は身近な病気だ。そして多くの人は、風邪は拗らせることがなければ大した病気ではないことを知っているので、市販薬で十分と考える。どんな症状が出るかは人其々、ケースバイケースなので、“あらゆる症状に効く”と謳ったほうが売り易い。斯くして、 風邪薬と言えば総合感冒薬ということになる。製薬会社にとって総合感冒薬の大きな旨みは、薬を飲もうが飲むまいが、風邪が1週間もあれば治る病気というところにもある。薬を飲み、風邪が治ると、実際には体の働きで自然に治癒しているのに、「薬が効いた」と考える消費者もいるだろう。タイミングが重なり、薬を飲んだ直後に治りでもすればリピーター客となる。気軽に買える風邪薬だが、重篤な副作用が出る場合もある。抑々、殆どの製品に5~6種類の成分が入っている総合感冒薬は、1錠飲んでも多剤併用状態なのだ。副作用の出る確率は高い訳で、1つでも体質と合わない成分が入っていれば生命に関わることもある。消費者庁が2015年4月に発表した文書によると、2009年度から2013年度までの5年間に、製造販売業者から独立行政法人『医薬品医療機器総合機構(PMDA)』に報告された市販薬の副作用報告数は1225例。その内、総合感冒薬が400例で最も多い。総合感冒薬の副作用で死亡したと考えられるケースも8例あり、 こちらも解熱鎮痛消炎剤の3例を引き離して最多だ。また、後遺症が残った症例も9例ある。死亡や、後遺症が残った症例の副作用には、中毒性表皮壊死融解症、間質性肺疾患、スティーブンス・ジョンソン症候群、肝障害、肝壊死、急性汎発性発疹性膿疱症、尿細管間質性腎炎、腎障害、心不全がある。総合感冒薬は最も危険な市販薬なのだ。副作用のリスクを考慮すると、「風邪の症状が軽ければ薬は飲まない。重ければ病院に行ったほうがいい」という結論に至る。病院で検査をすると、風邪と自己判断していたものが別の病気と判明することもある。「例えば、扁桃腺に膿がべっとりと付いて凄く腫れていたら、溶連菌が悪さをしている場合があります。これは、溶連菌の検査をすれば10分程で結果が出るので、そのように診断したら直ちに適切な治療を開始します。また、咳が長引いている患者さんなら肺癌かもしれないし、肺結核かもしれない。そんな人にPL(※病院で処方されることの多い風邪薬)を出して終わりというのは、ヤブ医者の仕事です」(同)。市販薬ではないが、抗生物質についても触れておこう。『長尾クリニック』の長尾和宏院長が問題提起する。「風邪の原因となるウイルスに抗生物質は効きません。ところが、日本では結核治療にストレプトマイシンが使われたことによる“マイシン神話”が残っていて、高齢者は単なる風邪であっても『マイシンをくれ』と受診する訳です。それで、効かないことがわかっていても、『説明が面倒臭いから…』と出してしまう医師がいる。多剤耐性菌のリスクに繋がる由々しき事態です」。ウイルスには効かない為、抗生物質で風邪を治すことはできないし、予防効果も無い。その他の処方薬も、風邪を根本的に治すことはできない。風邪と診断が下ったら、休養を取って回復を待つという昔ながらの対処法が一番なのだ。


キャプチャ  キャプチャ
スポンサーサイト

テーマ : 医療・健康
ジャンル : ニュース

【ドクターXは知っている】第3部(03) 「患者さんは“前向きな文句”をどんどん医者に言うべきです」――狭間研至氏(『日本在宅薬学会』理事長)インタビュー

膨張を続ける日本の薬剤市場は、2015年には10兆円を突破した。世界的に見ても稀なほどの超高齢社会に突入した我が国では、今後益々医療費・薬剤費の増加が懸念されている。外科医でありながら薬局経営者としての顔も持つ狭間研至医師に、薬との賢い向き合い方を伺った。 (聞き手/フリーライター 青木康洋)





20180705 01
――日本の薬剤市場は世界的にもトップクラスと言われています。何故、ここまで拡大したのでしょうか?
「世界的に見ると、薬剤市場1位はアメリカですね。アメリカは人口が約3億1600万人で、日本よりかなり多い。日本の人口は今、約1億2700万人ですから、人口1人あたりに換算すると、日本の薬剤費は確かに大変な額に上ります。ただ、アメリカの場合は日本のような国民皆保険制度がありません。民間の保険会社に入りますから、高額な医薬品に対して厳しいチェックが入る。アメリカで安価なジェネリック医薬品の普及率が高まっているのもそのせいです。日本の薬剤費が人口比でここまでの額に上ったのは、患者の自己負担が極めて少ない国民皆保険制度そのものに理由があります。日本の保険制度は、患者さんの自己負担額が少ない構造になっているだけでなく、薬価差益の問題もあります。医師が院内で薬を処方していた頃は、極端な話、10円の薬を国に100円で請求することができました。本来、その患者さんには必要のない薬であっても、出すことによって医師は儲かる、患者さんも喜ぶ、国の財政にも然程影響しないという、ある意味、皆がハッピーになれる構造だったんです」

――逆から見れば、無駄もかなり多かったということになりますね。
「日本の場合は、ずっと親方日の丸でやってきました。団塊の世代が元気だった頃は、物凄い額の保険料が集まっていたんです。団塊の世代は戦後の粗食の時代に育ちましたし、当時は今のような高額医療もそんなにありませんでした。厚生年金会館とかが日本中にボンボン建ったんです。しかし、その国民皆保険制度も嘗てのように盤石ではなくなってきました。今、日本は世界最速で超高齢社会に突入しています」

――内閣府の発表によれば、2017年現在、日本の高齢化率(※人口における65歳以上人口の割合)は27.3%です。
「今後も益々高齢化は進行します。そうなると、今までのような無駄の多い薬漬け医療を続けると、国の財政が破綻しかねません。これからの患者さんは、薬を今まで以上に賢く服用することが大切になってきます」

――薬を買く服用するということについて、もう少し具体的にお話し頂けますでしょうか?
「現在、残薬が問題になっていますね。医師が処方した薬を患者さんが飲み忘れたり、飲み残してしまうケースが多発しています。日本薬剤師会の発表によれば、在宅の75歳以上の高齢者だけで、残薬は年間総額475億円分に上るとされています。実際の額はもっと多く、『1000億円を遥かに超える』と指摘する識者もいるほどです」

続きを読む

テーマ : 医療・健康
ジャンル : ニュース

【不養生のススメ】(15) 本当に“朝食は大切”か?





20180629 15
“朝食をしっかり食べるべき”・“朝食は1日で一番大切な食事”といった神話が広がっている。そんな中、朝食を摂らない日本人の増加が問題になっている。2016年の厚生労働省の報告によると、朝食を摂らない割合は特に若者に高く、20代男性の37.4%、女性の23.1%だ。そこで農林水産省は、朝食欠食の改善と、米を中心とした日本型食生活の普及・啓発による食料自給率向上を目的とした『めざましごはん』のキャンペーンを実地している。「朝ごはんを抜くと昼頃にお腹が空きすぎて、ついどか食いしがち、肥満につながりやすい」「脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖、朝にしっかりごはんを食べないと、脳のエネルギーが不足し、集中力や記憶力も低下」「ごはんを主食にすると、自然とバランスが取れやすい」等と、朝ご飯の効用が示されている。そして、「ごはん食にはよいことがいっぱい」「ごはん食で充実した生活を送りましょう」と謳い、朝の“ご飯食”を推奨する。ところが最近、様々な研究が朝食のメリットについて疑問を投じている。先ずは、「朝食を規則正しく食べることは肥満の予防に役立つ」という誤解だ。2013年、アラバマ大学バーミンガム校の研究者らによる、『アメリカ栄養学会』雑誌の論文は衝撃的だ。研究者らは、朝食が肥満に与える影響について、過去に報告された92の文献を検討した。すると、朝食と肥満の関係に関する研究は、他の分野に比べてかなりバイアスがあることが判明した。更に、多くの論文で結果の報告の仕方に問題があった。自分の研究の結果について偏った解釈をしたり、結果の説明に不適切な言葉を使ったり。他の研究者らの結果を誤解が生じるように引用したり、結果の説明に不適切な語句を使ったり――。

こうして多くの栄養学の研究者らは、「朝食を摂らないと太る」という結果を何度も繰り返し報告してきた。そして今では、“朝食を摂らないことは悪いこと”という通念が、科学的証拠の有無を超えて多くの人に受け入れられている。インディアナ大学医学部小児科のアーロン・キャロル教授は『ニューヨークタイムズ』の取材に対し、食品業界から資金提供を受けている多くの研究は、明らかなバイアスがあることを指摘する。例えば、多く引用されている『ケロッグ』が資金提供した報告は、「朝食にシリアルを食べると痩せる」ことが示されている。『クエーカーオーツ』は、オートミールや砂糖が塗してあるフロストコーンフレークの消費に関する試験に資金を提供した。結果、4週間平日に毎日それらの朝食を食べたグループと、朝食無しのグループを比べると、後者は体重が減ったものの、コレステロールが増加した。子供を対象にした多くの研究でも、朝食を摂る子供は痩せているというが、成人の研究と同じような問題を抱えている。そんな中、「朝食を抜いたほうが減量になった」という研究が報告された。2013年、コーネル大学の研究者らは、“毎日の体重管理の為には朝食が不可欠”という通説にどこまで信憑性があるかを確認した。研究者らは、朝食を食べる習慣がある人と朝食を食べない人を、研究の参加者として募集。そして参加者が、朝食の時間以降、どのくらい食べるかを観察した。朝食を摂らない人は、朝食を摂る人よりも空腹を感じ、昼食又はその他の時間に摂取カロリーが増えた。ところが、1日のトータルで見ると、朝食を食べない人の摂取カロリーは平均408㎉も少ない量(※右上表)であり、朝食を抜くと帰って減量できるという結果だ。それでは、朝食の脳のエネルギーに対する影響はどうだろう? 多くの研究者は、“朝食が子供を賢くする”という主張について懐疑的だ。2009年のリーズ大学の研究者らの論文によると、これまでの研究で、栄養失調の子供が朝食プログラムに参加すると、認知テストでより成績が良くなるという証拠がある。プログラムのおかげで学校の出席が増えたのも事実だ。但し、朝食が成績の向上の秘訣であったのかは明らかではない。子供に夕食を与えても同じ効果を齎す可能性はある。また、“1日1食より、朝食を含めて1日に何度も少しずつ食べると、代謝を高める”という説もある。

続きを読む

テーマ : 医療・病気・治療
ジャンル : 心と身体

【ドクターXは知っている】第3部(02) 多剤併用は今直ぐ止めよ!

我が国の医療の現場では、行き過ぎた服薬治療が行なわれている。今、貴方はどういう種類の薬を幾つ服用しているだろうか? 何種類も薬を飲んでいると起こるリスクとは――。 (取材・文/フリーライター 浅羽晃)

20180628 01
高齢社会を迎えた日本の医療において、是正すべき喫緊の課題は多剤併用の問題だ。70歳では平均6種類以上の薬を服用しているという。多剤併用は国民医療費を増大させ、医療保険財政を圧迫するばかりでなく、患者本人にもリスクを生じさせる。『東京大学病院』老年病科の入院患者2412名を対象とした調査によると、薬物有害事象の頻度は、1~3種類の薬の併用で7%程度、4~5種類で10%未満だったものが、6種類以上になると15%近くに跳ね上がる。また、都内診療所の通院患者165名を対象とした調査によると、転倒の発生頻度は3~4種類の併用で約20%だったものが、5種類以上になると40%超と倍増していた。先進的な医療現場では、薬を減らす取り組みが始まっている。京都の『高雄病院』で理事長を務める内科の江部康二医師は、率先して減薬を奨励してきた。自身も2002年に糖尿病であることがわかったが、以来15年間、生活習慣の改善だけで、薬での治療は一切していない。「薬はゼロ、或いは少なければ少ないほどいいのです。薬は必ず肝臓か腎臓で代謝する訳ですから、2錠・3錠と増えるほど人体にかかる負担も増します」。日本ではこれまで多剤併用に対する医師の問題意識が低く、患者も薬を求めたことから、“薬漬け”とも言える医療になってしまった。

「アメリカでは、実態は別にしても、医師の研修指導の場では『薬は2種類まで』『3~4種類にする時は真剣に検討せよ』と教えています」。江部医師の元には、10種類もの薬を服用しているような患者もやってくるが、殆どの場合、半分以下に減らすことができるという。減らす際には優先順位をつけて、下位のほうから減薬対象にしていくが、その際は有益性とリスクの正しい評価が重要になる。「減らす対象は、糖尿病やコレステロールの薬、胃腸薬であることが多い。本当に必要な薬というのは少ないのです」。広く使われている一般的な薬こそ減薬対象となる。高齢者の場合は、中高年の時には効果が適切だった葉も、年齢と共に肝臓や腎臓の機能が低下することにより、効き過ぎてしまうという問題もある。降圧剤の服用により、一気に血圧が低下したり、糖尿病の薬で低血糖になったりすると、生命に関わる。薬の種類を減らすと同時に、薬の量も減らしたほうがいい。多剤併用を避けなければならない理由は、併用禁忌薬、即ち飲み合わせの悪い薬を服用するリスクが高まる点にもある。日常的に服用している薬の組み合わせには大きな問題がなくても、薬の数が多ければ、急な体調不良等の際にイレギュラーで服用する薬が併用禁忌薬となる確率は高くなる。本来であれば、医師が診療の際にチェックし、禁忌薬は処方されない筈なのだが、現実は違うので安心できない。調剤薬局を経営する薬剤師が言う。「近くに、どちらも開業医の内科と小児科があり、処方箋が回ってきますが、内科が特に酷い。1日、40枚くらいの処方箋の内、7枚も8枚もミスがあります。例えば、患者さんは初診の時、『緑内障の治療を受けている』と言っているのに、眼圧が高い人には禁忌の花粉症薬を処方したりするのです。アレルギー薬は禁忌が多いので、入念にチェックするようにしています」。現在、多剤併用をしているなら、併用のリスクが低く抑えられる3種類以下の服用を目指す。お薬手帳を使って、服用している薬を管理する。更には、信頼の置ける薬剤師のいる薬局を利用する。これが、薬による健康被害や病状悪化を防ぐ現実的な方法と言えるだろう。


キャプチャ  キャプチャ

テーマ : 医療・健康
ジャンル : ニュース

【ドクターXは知っている】第3部(01) 「薬が一生止められない」は事実に反する勘違いだった!

人口比でみると、日本は世界トップクラスの医薬品大国。その背景には、医師とMRの癒着、医師と薬剤師による綱引き等、様々な要因が絡み合っている。その結果、患者は不必要な薬を服用し、健康を害するケースも多発している。 (取材・文/フリーライター 浅羽晃)

20180621 01
厚生労働省の薬事工業生産動態統計調査によると、2015年の日本の医薬品の市場規模(※出荷金額-輸出金額)は10兆3249億円。アメリカや中国に次ぐ世界第3位だが、人口比で見るとアメリカに迫る医薬品大国である。また、市場の約9割は、医師若しくは歯科医師の処方箋や指示が必要な医療用医薬品(※処方薬)が占め、ドラッグストア等で市販されている一般用医薬品(※市販薬)は約1割だ。注目すべきは、国がジェネリック医薬品の使用促進策を打ち出しているにも拘わらず、市場規模は高止まり傾向にあることだ。抗癌剤等の高額な新薬が市場規模を大きくしている面はあるものの、日本が“薬漬け”とも言える状況であることに変わりはない。薬事工業生産動態統計調査には、医薬品を薬効によって分類し、其々の生産金額を調べた“医薬品薬効大分類生産金額”という項目がある。それによると、1位は循環器官用薬(※血圧降下薬や高脂血症用薬等)で約1兆900億円。2位は中枢神経系用薬(※催眠鎮静薬や解熱鎮痛薬等)で約7800億円、3位はその他の代謝性医薬品(※肝臓疾患用剤や糖尿病用薬等)で約6900億円と続く。上位には高血圧・高脂血症・糖尿病等、生活習慣病の薬が多い。生活習慣病が薬漬けの状況を齎しているのだ。

生活習慣病は、高血圧になるような生活をしていれば高血糖にもなり易いというように、複数の症状を併発していることが多い。自ずと多剤併用になり、医薬品の売上げに貢献することとなる。生活習慣病の薬は、一般的に長期間の服用となることも、市場規模の高止まりを支えている。事実は違うのに、「生活習慣病の薬は飲み始めたら一生止められない」と考える患者が多いから、薬の量は減らないのだ。一部の医師にとって、生活習慣病の薬を処方することは、リピーター客の獲得だ。減薬に積極的な医師もいるが、Do処方(※同じ患者に対して前回と同一の処方を継続すること)をする医師もおり、そうなると、患者は病院通いや薬局通いを続けることになる。医薬品市場の9割を医療用医薬品が占めているということは、市場規模の高止まりは医療財政の圧迫を意味している。市場規模の縮小は差し迫った課題であり、医師は減薬や、先発医薬品からジェネリックへの移行を進めるべきだろう。しかし、腰の重い医師もいる。一般的に医療用医薬品は、製薬企業のMR(※メディカルリプレゼンタティブ)と呼ばれる営業担当者が医師に情報を提供することによって、医療機関で使われることとなる。その過程で医師とMRに癒着が生じ、医師が特定の薬を積極的に処方することになるケースも見られるのだ。ジェネリックの採用に消極的な一部の医師は、薬効や副作用等、先発医薬品との違いを不安視している。だが、そんな良心的な医師とは違う理由を持つ医師もいるようだ。関東地方の中核都市で薬剤師会の会長を務める薬剤師が言う。「一部の医師が商品名指定に拘るのは、薬の選択権が医師から薬剤師にシフトすることを恐れている為です。権利のあるところには利益が生まれるから当然のことなのですが。そのくせ、1枚の処方箋で一般名処方を1つでもすると病院に2点付く制度になったら、数種類の内、1つだけ一般名処方になることが多くなりました。たかだか2点が欲しくて商品名の解除ができるのなら、全て一般名処方にしてほしいものです」。市場規模10兆円の裏で起きている医師とMRの癒着や、医師と薬剤師の綱引き――。その結果として、多剤併用問題が解消に向かわず、患者の健康を損なっているとしたら、関係者の責任は大きい。


キャプチャ  キャプチャ

テーマ : 医療・健康
ジャンル : ニュース

【ドクターXは知っている】第2部(20) 薬そのものに良し悪しはない――名郷直樹氏(『武蔵国分寺公園クリニック』院長)インタビュー

“科学的根拠に基づいた医療(EBM)”を信念に、長年に亘り地域密着型のプライマリケアを実践してきた名郷直樹氏。EBMの観点から見た薬の真実や、「薬を止めたい、減らしたい」と思った時のアドバイスを聞いた。 (聞き手・構成/フリーライター 浅羽晃)





20180614 02
――最近、週刊誌等で、副作用や薬害をクローズアップして薬を危険視する報道が多いようです。薬は本当に“悪者”なんでしょうか?
「薬そのものに良い悪いはありません。どのように使うかが問題なのです。臨床医として日々、患者さんと接していて感じるのは、多くの患者さんは、世の中には効く薬と効かない薬があると思っているということです。しかし、殆どの薬は、効く・効かないについて絶対的な評価を下すことはできません。同じ病態の患者さんに同じ薬を処方した場合、ある人には効き、ある人には全く効かないということはよくあります」

――万人に、同じように効く薬は無いのですね。
「そうです。またそれ以前に、何を以てして薬が効くというのかという問題もあります。糖尿病薬を例にとりましょう。普段の平均的な血糖値を反映する検査値にヘモグロビンA1cがあります。正常値は年齢・性別でも異なりますが、概ね5%台であり、6%を超えると薬を処方して改善を目指し、合併症を予防するというのが一般的に行なわれている医療です。正常値に近ければ近いほど合併症は予防できるという考えに基づいているのですが、UKPDS33のというイギリスの大規模疫学研究の結果は、そんな医療界の常識に一石を投じる興味深いものでした。標準的な治療でヘモグロビンA1cを7.9%でコントロールした群と、より多くの薬を集中的に使って7.0%でコントロールした群を追跡調査比較すると、10年後の合併症の発症率はどちらも40%程度で殆ど変わらなかったのです(※左下図参照)。正確には、7.9%のほうが44%、7.0%のほうが40%と、1割程度は統計学的にも発症率が低いので、“薬が効いた”と捉えることもできます。しかし、患者さんにとって、1割程度の優位性が薬に期待する効果かといえば、そうではないでしょう。糖尿病薬の集中的な使用は、低血糖等の副作用を起こす恐れもあります」

――僅かな効果を求めて、副作用に苦しめられるのでは本末転倒ですね。
「効果が認められる薬があるとして、“薬が効く”ということと“薬が有用である”ということは決してイコールでないということも、大切なポイントです。例えば血圧降下剤は、血圧の数値が改善されれば“効果がある”ということになります。40代や50代では収縮期血圧が180の人と120の人を比べると、脳卒中になる率は180のほうが10倍くらい高いのですが、薬で180を150まで下げればリスクが半分以下になります。ところが、80歳以上の高齢者では、高血圧のインパクト(※影響)が若い人よりも小さいから、180の人と120の人の脳卒中になるリスクを比べても違いは2倍程度。薬によって180を150に下げたところで、40~50代程のリスクの違いはありません」

――これは脳卒中の発症リスクに限ったお話ですが、それ以外の面ではどうなのでしょうか?
「寿命という面で見れば、80歳以上であれば高血圧の薬を飲もうが飲むまいが、差は無いのです。これでは、長生きしたいと思って薬を飲んでいる人に対しては有用とは言えないでしょう」

続きを読む

テーマ : 医療・健康
ジャンル : ニュース

【ドクターXは知っている】第2部(19) 抗生物質…乱用で増え続ける耐性菌、患者側からも適切な処方を求めたい

抗生物質(※抗生剤・抗菌薬)とは、細菌を殺す薬であり、一般的な風邪や、インフルエンザの原因となるウイルス、それに水虫等の真菌には効果が無い。ところが、そんな医学的事実を無視した誤処方が後を絶たないという。 (取材・文/フリーライター 浅羽晃)

20180607 01
1928年に発見された世界初 の抗生物質『ペニシリン』が多くの生命を救い、“奇跡の薬”と呼ばれたように、抗生物質の有益性は極めて高く、現代医療に欠かせない薬剤だ。しかし、人、家畜、養殖魚への抗生物質の乱用が、抗生物質が効かない『多剤耐性菌』を生み出し、脅威となっている。特に日本は問題が大きい。多剤耐性菌の代表格は『MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)』だが、『WHO(世界保健機関)』の調査によると、黄色ブドウ球菌の多剤耐性率は、スウェーデンやオランダ等が3%以下、ドイツ、イギリス、フランス等が15~20%であるのに対し、日本は51%となっている。MRSAが院内感染の元凶となる等、多剤耐性菌のリスクは顕在化しており、医療現場でも抗生物質の安易な使用に歯止めをかける動きがある。しかし、足並みが揃っている訳ではないようだ。『長尾クリニック』の長尾和宏院長が話す。「日本では、結核の治療でストレプトマイシンが使われたことによる“マイシン神話”があって、高齢者は単なる風邪であっても『マイシンをくれ』と受診する訳です。それで、風邪とは関係ないことがわかっていても、『説明が面倒臭いから』と出してしまう医者がいる。風邪で抗生物質を出すなんて、人類や地球のことを一切考えていないという由々しき事態です」。新潟大学の岡田正彦名誉教授も同様の見解だ。「普通の風邪は、抗生物質に限らず、薬無しで自然に治るものであり、且つ抗生物質に肺炎等を予防する効果はありません。また、歯科での抜歯後や、膀胱炎で抗生物質が出されることは多いですが、炎症の発生を予防する効果は無く、耐性菌の発生を助長するリスクを高めてしまうような処方が多いと感じます」。多剤耐性菌が増えると、肺炎等の重篤な病気になるリスクが大きくなり、いざという時に抗生物質が効かない事態になる。適切な処方が求められる薬の筆頭格だ。


キャプチャ  キャプチャ

テーマ : 医療・健康
ジャンル : ニュース

【不養生のススメ】(14) コーヒー“発癌リスク”の嘘





20180531 05
最近、“コーヒーが癌を引き起こす”というニュースを耳にした読者がいるだろう。ニュースの出どころは、去る3月28日、カリフォルニア州(※以下、CA)上位裁判所の判事による、「CAでコーヒーを売る場合、発癌性のリスクを警告するラベルを表示しなければならない」という判決だ。この判決は、2010年にCAの非営利団体『毒物に関する教育研究評議会(CERT)』が、『スターバックス』や『ダンキンドーナツ』等のコーヒー生産者・流通業者・小売業者91社に対して提起した訴訟による。CERTは、被告が消費者に、コーヒー豆を焙煎した時に生じるアクリルアミドと呼ばれる化学物質に晒されることを警告しなかったことに対して告発した。警告無しで販売したコーヒーは、1カップにつき1日最大2500ドルの罰金が科される可能性がある。昨年10月、『セブンイレブン』は90万ドルを支払い、和解に合意した。因みに、アクリルアミドは紙、染料、プラスチックの製造等に使用される化学物質だ。2002年にスウェーデンの科学者が食品中のアクリルアミドを発見した。アクリルアミドは、穀類、芋類、野菜類等に含まれているアミノ酸と糖類を、120℃以上の高温で長時間加熱することで、“メイラード反応”と呼ばれる化学反応が起きて生じる。ポテトチップス、フライドポテト、パン、スナック、コーヒー等にアクリルアミドが確認されている。メイラード反応の結果、食品の独特の良い香りと味が生まれる。

ところで、CERTの訴訟はCAらしいケースだ。CAは、“プロポジション65”として知られる、1986年に成立した『安全飲料水及び有害物質施行法』という法律の下、癌、又は生殖毒性を引き起こすと考えられている化学物質のリストを作成している。1990年以降、アクリルアミドもプロポジション65のリストに含まれている。州内の10人以上の従業員を抱える全ての企業は、リストにある化学物質を消費者に明確に警告する義務があり、個人や民間の団体は違反した企業を訴えることができる。このケースから、「コーヒーは止めよう」「日本もCAのような規制が必要ではないか?」と懸念する読者もいるかもしれない。プロポジション65の賛成派は、「消費者に危険な化学物質の情報を伝え、危険な毒物から身を守ることに役立つ政策である」と主張する。ところが、多くのアメリカ人は「プロポジション65は行き過ぎた規制だ」と感じている。現在、プロポジション65のリストには、煙草の煙、アスベストやヒ素等の危険な物質から、アスピリン、飲食品用の缶・瓶の成分やアルコールまで、約1000の物質が含まれている。CAに住む筆者の友人は、「癌や生殖毒性を引き起こすことを警告する表示は、誕生日のプレゼントの箱にまで貼ってあった。車、レストラン、病院、ホテル、スーパーマーケット、駐車場、ディズニーランド等至る所にあるせいで、逆に注意を惹かない」「そのうち、表示の素材にも発癌性の警告が必要になるかもね」と笑う。アメリカの月刊誌『ポピュラーサイエンス』は、「コーヒーが癌を齎すと聞いたことがあるかもしれないが、CAに住めば全てが癌を齎す」と皮肉る。実際、CAでの判決にも拘わらず、アクリルアミドが科学的に癌を引き起こすかどうか結論は出ていない。1994年、『世界保健機関(WHO)』傘下の癌専門組織『国際癌研究機関(IARC)』は、動物で行なわれた研究に基づいて、アクリルアミドを“ヒトに対して恐らく発癌性がある”物質(※2A)として分類した。但し、注意すべきことは、IARCの判定は、物質や環境の発癌性の強さや、どれだけの量を摂取すると癌が発症するかというリスクを評価するものではないということだ。その物質に発癌性があるかどうかを、科学的根拠の強さにより5つのグループに分類したものである。『アメリカ癌協会(ACS)』によると、飲料水中に人間が摂取するレベルよりも1000~1万倍も高いアクリルアミドを混ぜて実験動物に与えると、癌のリスクが高まることが示されている。ただ、これまでの研究では、人間において癌のリスクは見い出されず、「アクリルアミドが人間の癌のリスクに影響するかどうかは不明」と結論付けている。それに、“コーヒー=アクリルアミド”ではなく、コーヒーはそれ以外にも沢山の成分を含む食品だ。

続きを読む

テーマ : 医療・病気・治療
ジャンル : 心と身体

【不養生のススメ】(13) 安らかに死なせない未熟な日本





20180531 03
多くの日本人が患う癌。病気が進行すると、様々な症状による生活の質の悪化に苦しむ。特に、痛みは最も辛い症状の1つだ。そんな中、1986年に『世界保健機関(WHO)』は、世界中の癌患者を痛みから解放する為に、『WHO方式癌疼痛治療法』というガイドラインを提唱した。その後、痛みの管理は劇的に改善した。ところが、それでも取り除くことができない痛みがある。モントリオール大学麻酔科のグリゼル・バルガス・シェーファー准教授によると、WHO方式癌疼痛治療法によって70~80%の癌患者の痛みが軽減した。言い換えれば、20~30%の癌患者は痛みから解放されていない。また、コロンビア大学医療センター緩和医療サービスのクレイグ・ブリンダーマン所長らの報告によると、入院患者の約40%は、人生の最期の3日間に中等度から重度の痛みを持ちつつ、死を迎えている。現状、痛みで苦しむ終末期の患者には3つの選択肢がある。1つ目は痛みを受け入れ耐えながら死を迎える、2つ目は鎮静を受けながら死を迎える、3つ目は安楽死だ。「痛みは御免、鎮静を受けたい」という読者も多いと思う。筆者も不養生と言われても、人生の最期を痛みで苦しみながら死を待つより、寿命が少し縮んでも、家族や友人に別れを告げて鎮静しながら安らかに死を迎えることはいいのではないかと思う。但し実際、鎮静の定義は曖昧だ。関西で終末期医療に携わる医師は、「日本における鎮静議論は、かなり混乱している」「浅い鎮静、深い鎮静、一時的な鎮静、持続的な鎮静の良し悪しは勿論のこと、開始時の状態に関して様々な意見がある他、安楽死との混同があるので一種、タブーだ」という。

『聖隷三方原病院』緩和支持治療科の森田達也部長は、昨年の『週刊医学界新聞』に、「これまで鎮静と安楽死は、医師の意図(※目的が苦痛緩和の為の就眠か、患者の死亡か)によって区別しようとしてきたが、鎮静と安楽死の間にグレーゾーンが存在することが明らかにされつつある」と指摘する。鎮静と安楽死の区別について、安楽死が合法であるオランダのエラスムス大学医療センターの研究者らによる報告が参考になる。研究者らは、オランダ全域に亘る410人の医師に、深い鎮静211人と安楽死123人のケースについて個人的なインタビューを行なった。ここでは、鎮静は“人工栄養や水分補給無しで、患者が死に至るまで薬物を継続的に投与して、深い鎮静・昏睡状態を維持すること”、安楽死は“死を早める意思がある患者の要求により、致死的薬物を投与すること”と定義される。結果、鎮静と安楽死を選択した患者は、どちらも主に癌患者であったが、鎮静を受ける患者は、安楽死を選んだ患者よりも不安(※37%対15%)と混乱(※24%対2%)を抱いていた。また、安楽死を願う患者は“尊厳を失うこと、改善しない苦しみ”、鎮静を願う患者は“身体的・心理的苦痛”の除去を重視していた。鎮静を受けた患者の38%が24時間未満に、96%は1週間未満に死亡した。一方、安楽死を選んだ94%の患者は1時間未満で死亡した。寿命が短縮したかどうかは、鎮静の場合、短縮無し、或いは24時間未満が40%、1~7日は33%、1~4週は21%、1ヵ月以上は6%と推定された。一方で安楽死は、短縮無し、或いは24時間未満が1%、1~7日は26%、1~4週が51%、1ヵ月以上が22%(※左表)と推定された。つまり、鎮静の場合も医療行為により寿命が短縮する。アムステルダム大学のゴバート・デン・ハルトグ博士は『医学ヘルスケアと哲学』誌に、「深い鎮静は、医師が食物や水を提供しないことを決めている為、安楽死の一種ではないか?」と疑問を投げかけている。東京都内の緩和医療専門医は、「ガイドラインでは、これまで行なっていた水分・栄養補給等は基本的に継続する。ただ、実際は医療者の裁量。点滴を中止したこともあるが、そういう点では予後を短くしようとしていると言われても仕方ない」という。『欧州エンドオブライフ協会』の報告によると、深い鎮静を受けた患者の内、イタリア(※35%)、スウェーデン(※56%)、ドイツとスイス(※60%)、デンマークとオランダ(※64%)は、人工栄養又は水分補給を受けていない。但し、深い鎮静を受けている患者に人工的な水分補給を開始すると、却って浮腫、腹水、気管や気管支の分泌物増加を引き起こして、余計な苦痛を誘発する可能性がある。その為、ハルトグ博士は、「この時点では、深い鎮静で、最早患者の苦しみは無いと仮定しても、人工的な水分補給は考慮するべきではない」と言う。

続きを読む

テーマ : 医療・病気・治療
ジャンル : 心と身体

【ドクターXは知っている】第2部(18) 解熱鎮痛剤…慢性的な痛みには“お守り”だが常用はダメゼッタイ!

頭痛・歯痛・膝や腰の痛み、また発熱等の症状に広く処方されている解熱鎮痛剤。ロキソニン等、処方薬と同じものが市販薬として手に入る場合もあり、医師は常備薬としての習慣的使用や乱用に警鐘を鳴らす。 (取材・文/フリーライター 浅羽晃)

20180531 01
患者が直面する苦痛から解放することは、医療の大事な役割のひとつだ。地域密着型のプライマリーケアを提供する『武蔵国分寺公園クリニック』の名郷直樹院長も、「熱を下げ、痛みを軽減するということで、解熱鎮痛剤は効果が非常にはっきりした薬です」と有益性を認める。その上で、「リスクも高い薬であることを認識すべきです」と言う。「特に高齢者は怖いですよ。腰や膝の痛みで整形外科に通い、痛み止めでロキソニンを継続して飲んでいて、ある日突然、腎機能が悪くなるということは稀なケースではありません。副作用である胃潰瘍の出血によって、救急へ運ばれるという人も多くいます」。更に、日常生活に支障をきたす厄介な副作用を引き起こす恐れもある。一般的に頭痛の処方は、緊張性頭痛にはロキソニン等の非ステロイド性抗炎症薬、偏頭痛にはレルパックス等のトリプタン製剤というように使い分けるが、どちらも服用を継続すると薬物乱用頭痛のリスクが高まるのだ。薬物乱用頭痛とは、解熱鎮痛剤の使用過多により引き起こされる症状。通常の頭痛よりも頻度が高く、持続時間も長くなる。多くの場合、薬が原因で頭痛が悪化している事実に気付き難い為、更に痛み止めを飲み、症状を悪化させるという悪循環に陥り易い。治療は原因薬剤の中止が基本だが、その過程で痛みが激しくなるリバウンドが起こる。解熱を目的とする場合も、安易な服用はリスクが伴う。中でも、インフルエンザによる発熱に、ロキソニンやアスピリン等の非ステロイド性抗炎症薬の使用は厳禁。薬がライ症候群やインフルエンザ脳炎・脳症の発症因子となる可能性があるからだ。現在、インフルエンザの解熱にはアセトアミノフェン配合薬が使われるが、抑々インフルエンザでは熱を下げるとウイルスが増殖してしまう。解熱鎮痛剤は根本的な治療となる薬ではないことを心得よう。


キャプチャ  キャプチャ

テーマ : 医療・健康
ジャンル : ニュース

轮廓

George Clooney

Author:George Clooney

最新文章
档案
分类
计数器
排名

FC2Blog Ranking

产品搜索
广告
搜索
RSS链接
链接