【ドクターXは知っている】第2部(06) 高血圧…動脈硬化のリスクが低ければ薬を止められる可能性あり

高血圧における投薬治療の目的は、血圧の検査数値を下げることではなく、動脈硬化や、その先にある脳卒中、心筋梗塞、心不全といった大病を予防すること。先ずは“治療のゴール”を正しく認識することが第一歩だ。 (取材・文/フリーライター 浅羽晃)

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生活習慣に起因する高血圧を改善し、合併症を防ぐには、食事療法と運動療法が基本となる。プライマリーケア(※総合的な医療)を実践する『武蔵国分寺公園クリニック』の名郷直樹院長も、それを前提としつつ、「血圧降下剤の使用にも一定の効果が認められる」と言う。「同じ生活習慣病でも、糖尿病については薬で血糖を下げた分、合併症の予防に繋がるというエビデンスはありませんが、高血圧は薬で血圧が下がった分、脳卒中の予防効果が得られると証明されています。尤も、心筋梗塞や心不全に関しては予防効果は認められるものの、薬で下げた割には案外、予防効果が小さいことが示されています」。一度服用を始めた血圧の薬が、継続的な服用が必要か否かは、その人の病態による。『長尾クリニック』の長尾和宏院長は具体例を挙げて示す。「50代男性で上が135だとしましょうか。この人に心筋梗塞、脳梗塞、大動脈解離な等の既往歴があったら、服用を止めてはいけません。しかし、そういうことが全く無くて、動脈硬化も無いのであれば、止めて様子を見るという選択肢もあります」。何故、高血圧を治療するかというと、命の危険に繋がる動脈硬化を引き起こすからだ。その兆候が無ければリスクは少ないと考えていい。動脈硬化の状態は、頸動脈エコーによってある程度判断できる。「血圧の薬を止めよう」と考えるなら、頸動脈エコーの検査を受けてみることだ。長尾医師は、「血圧降下剤を飲むことによって死に至ることもある」と注意を促す。「90歳を超える患者さんにβブロッカーのテノーミン50というかなり強い薬を投与した結果、亡くなったというケースもあるのです。また2016年には、糖尿病患者の血圧を120/80未満に下げると死亡率が上がるという論文も発表されました」。血圧は、単に数値だけを下げればいいというものではないのだ。


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【ここがヘンだよ日本の歯科医】(16) 多様化する歯科医の働き方…フリーランスの歯科医という選択肢

歯科医にも様々な勤務形態がある。知らず知らずのうちに接している可能性が高いのが、特定のクリニックに雇用されないフリーランスの歯科医だ。今回、矯正歯科を専門とするフリー女医のAさんに話を聞いた。 (聞き手/フリーライター兼編集者 友清哲)

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――歯科医にもフリーランスという形態があることは、一般的には意外と知られていないように思います。これは具体的に、どのような立場なのでしょうか?
「アナウンサーをイメージして頂くのがわかり易いでしょう。皆さん、最初はどこかテレビ局等に社員として勤めて、実績と知名度を上げてからフリーとして独立されますよね。歯科医の場合もこれとよく似ていて、私たちは国家資格を取ってから、1年間の研修医期間を経て、大抵の人はその後、どこかの開業医に勤めるか、若しくは大学病院や歯科を併設する総合病院の医局に所属して働くことになります。5年・10年、或いは20年と医局でキャリアを積み、専門医や認定医の資格を取得しますが、人によってはそのまま医局に残り、今後の医療の向上の為に研究を積み重ねたり、教育に携わる人もいます。或いは、退職して地域医療に貢献しようという人もいますね。私の場合は、割と早い段階で矯正歯科を専門にしようと決めました。この認定医を取る為に、また5~10年ほどかかるのが一般的なので、30代半ばまでの時間を丸々潰してしまった感じです(笑)」

――専門医・認定医というのは?
「歯科口腔外科や矯正歯科、或いは小児歯科等、言ってみれば特殊なジャンルに対してのスキルを証明するものです。私たち歯科医師は其々の分野に関する学会に所属することになり、その中に認定専門医制度が存在しています。こうした認定が無くても、歯科医師免許があれば外科的処置や矯正治療、子供の治療を手がけることは可能ですが、よりその分野に特化したエキスパートであるという証しなので、私たちとしては雇用され易くなるメリットがありますね。これらは更新申請をしないと資格を喪失するので、常に高い臨床レベルを維持する必要があります。患者の側からしても、認定医を名乗る歯科医のほうが、どことなく安心感があるのではないでしょうか」

――歯科医師にとっては、手持ちの武器を増やし、明確化する意味がある訳ですね。
「そういうことです。私は矯正歯科に進もうと決めていたので、医局に入って働きながらカリキュラムを消化しました。因みに、認定医や専門医は学会に会員として所属し、学会での発表や学術誌における報告等を行なわなければなりません。また、5年以上、大学附属病院等の医療機関に所属することも条件となります」

――そして医局というのもまた、一般的には中々理解し難い組織です。
「医局は大学でいうところの研究室のようなもので、大学病院の中で其々特定の教授に紐づいている組織です。実際には、大学を出て国家試験にさえ合格していれば、ルール上は直ぐに自分で開業することが可能です。ただ、それでは何のノウハウもネットワークも無い状態ですから、やはり大変。先ずは医局に所属して、業界内の様々な人たちと繋がりを得て知見を養うのがスタンダードでしょう」

――つまり、医局で積んだ臨床経験や、そこで培ったネットワークやコネクションが、その後のキャリアアップに生きてくるということですね。
「それは大きいでしょうね。開業するにしてもフリーランスとして働くにしても、仕事を紹介してくれるのは医局時代の人脈であることが多いんですよ。今、矯正歯科医としての私に仕事を依頼してくれるのも、医局時代の先輩や同僚ばかりですから。特に、将来的に開業を考えている人等は、そういった人脈作りの為に医局に入る人が少なくありません」

――医局に入るにはどうすればいいのでしょうか?
「大学病院や所属する科によってケースバイケースですが、入局試験があるところもあれば面接だけのところもあります」

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【ドクターXは知っている】第2部(05) 風邪薬は“いらない薬”の代表格!

生活習慣病の薬やQOL改善薬のように、習慣的に服用こそしないが、私たちにとって最も身近で馴染み深いのが風邪薬である。しかし、医学的根拠を重視する医者らからは、“風邪薬無用論”が挙がっていることをご存知だろうか? 『武蔵国分寺公園クリニック』の名郷直樹院長に聞いた。 (取材・文/フリージャーナリスト 内田正幸・本誌編集部)

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「風邪かな?」と感じたら、医療機関に駆け込んで薬を処方してもらうか、市販の風邪薬を買いに走るのが大方だろう。私たちは、風邪を治す為には「風邪薬を飲めば早く治る」と思っているからだ。しかし、これは医学的には大きな間違いだという。「過剰医療の代表格が風邪薬。“薬を止める・減らす”というテーマで考えるなら、風邪薬は基本的には全部いらないし、全部止めたほうがいい」。名郷医師は、こう断言する。発熱、喉の痛み、咳、鼻水等の症状が現れる普通の風邪は、ウイルスによって引き起こされる。風邪を引き起こすウイルスは約200種類あり、原因となるウイルスは毎回違う上、有効な抗ウイルス薬は未だ開発されていない。抗生物質が処方されることがあるが、これは誤処方である。抗生物質は細菌を殺す薬であり、細菌とウイルスは全くの別物だからだ。つまり、風邪の根本的治療薬は無いということなのだが、それにも拘わらず、風邪薬は市販薬だけでも950億円余(※2013年)と大きなマーケットになっている。風邪薬の主な成分は咳止め、解熱剤、抗炎症剤等、“辛さを和らげる”為のものだ。「処方薬なら効果がある」と錯覚しがちだが、それは変わらない。例えば、医師が処方する風邪薬の代表格に、風邪全般の状に対応する総合感冒薬のPL配合顆粒があるが、これも症状を和らげることしかできない。名郷医師は、「PL配合顆粒は、まさに無用な薬の筆頭。この世から無くしたっていい」と手厳しい。「その場の症状を楽にする為に薬を飲むというのなら意味はあるんです。だから、咳が辛いなら咳止め、鼻水が辛いなら鼻水止めと、症状に合わせた薬をピンポイントで使うこと。PL配合顆粒のように、色々な成分を詰め込んだ総合感冒薬は、治りもしない上に、非常に無駄が多いのです」。

医療機関にかかる時間の余裕が無い場合、自己判断で市販薬を買う人も多いだろう。市販の総合感冒薬には、PL配合顆粒と同様、或いはそれ以上の成分が使われている。5~6成分、多いものでは10成分前後が使われているが、その中には各人にとって必要のない成分のほうが多いのではないか。「薬の成分を何種類も体内に取り入れれば、それだけ体に負担をかけることになる」(同)。成分が多ければ、その分だけ副作用も増える。胃を荒らす、湿疹、貧血、肝機能障害、眠気、喘息発作を誘発する等の他、スティーヴンスジョンソン症候群(※皮膚や粘膜の過敏症)という難病を引き起こす場合もある。また、見落としがちだが、高血圧、糖尿病、心臓疾患がある人には、使用が要注意とされる風邪薬もある。死亡例も報告されている。消費者庁は2015年、風邪薬等の一般用医薬品(※市販薬)による副作用が疑われる症例が、2009~2013年度の5年間で1225件あり、うち15件が死亡に至ったと明らかにしている。症例数で最も多かったのが総合感冒薬の400件(※死亡8・後遺症9)。次いで解熱鎮痛消炎剤の279件(※死亡3・後遺症2)だった。市販薬に頼ることはまた、他の病気を見逃がしてしまい、その症状を悪化させるリスクも孕んでいる。「市販の解熱鎮痛剤で無理矢理熱を下げたものの、中々良くならないので医療機関を受診したところ、肺炎が酷くなっていたというケースは多々あります」(同)。症状が風邪とよく似た病気は様々。安易に市販薬を使うことは、それらの診断と治療の遅れを助長することにもなりかねないのだ。発熱、咳、鼻水といった風邪の諸症状は、ウイルスを体外に追い出して“治ろう”とする生体反応であり、薬で無理に症状を抑え込むことは、人体の理に適ったメカニズムを邪魔することになる。名郷医師は、「風邪を引いた時に大事なことは、風邪なのか、実はそれ以外の病気なのかをきちんと診断してもらい、風邪でない病気なら適切な治療をすること。風邪なら何も問題無し。薬を飲んでも飲まなくても、治るまでにかかる日数は違いませんから、『薬はいりません』と言ってゆっくり寝ていればいいのです」と結論付ける。「風邪を引いて熱が出たら、“薬を飲んで頑張る”のではなく、“普通に休める”ということのほうが、本当は遥かに大事。でも、そういう世の中でないから風邪薬が売れるんですよね」。健康・長生きをどこまでも貪欲に追求する長寿大国ニッポン。社会の風潮においても“健全さ”を実現していきたいものである。


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【ここがヘンだよ日本の歯科医】(15) 歯科医は医学界の“落ちこぼれ”なのか?

医師と歯科医――。一般的にはいずれも高い競争を潜り抜けた賢者のイメージが強いが、実は医学界の中で両者には大きな“格差”がある。ここでは、“医歯二元論”に端を発するその格差の構造を追っていこう。 (取材・文/フリーライター 後藤豊)

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「…正直、その通りです」――。ある内科医は、「歯科医って医学界の落ちこぼれなんですか?」との質問に、こう答えた。「歯科医は可哀想なんです。医学部を出た医者は眼科でも脳外科でも産婦人科でもできます。上手・下手は別として、違法ではありません。その点、歯科医は歯や口腔以外の治療ができないんです」。医学部と同じく、歯科大学も6年制で、国家試験に合格しなければ歯科医師免許を手にできない。カリキュラムの内容も医学部と非常によく似ている。しかし、歯学部の治療可能領域は医学部に比べてごく僅かで、医療業界には“歯科医を医師と認めない風潮”が存在するという。明治時代、医学界では「歯科医は医学については概要を学び歯科について深く習得すべき」として、“医歯二元論”が確立した。当時、歯科医師免許では歯科以外の医療行為は禁じられていたが、虫歯が多く、歯科医が儲かった時代であり、当時から医師と歯科医師の対立が続いているのだ。「時には生命に関わる大手術を施す内科を頂点とした医学界は、“人間の生命に携わる仕事”という自負があり、仕事における緊張感は大きいものです。しかし、歯科医はそうした緊張とは無縁で、それも医師界から見下されている理由でもあります」と内科医は付け加えた。それでも、歯科業界は医学業界の中で存在感を示してきた。子供たちに虫歯が多かった20年ほど前には、パチンコ店や産婦人科医と並んで“脱税御三家”等と称されていたほどである。

しかし、虫歯が減って歯科医が増えている現在、歯医者としての技術に大きな格差が生じた。腕のいい歯科医が年収2000万円と言われる一方、年収300万円の歯科医が増える等、業界内の格差は広がってしまった。その要因として先ず挙げられるのが、歯学部の“乱立”だ。虫歯が社会問題となった昭和30年代後半、歯科医を養成する大学は全国に東京歯科大学・日本歯科大学・日本大学・大阪歯科大学・九州歯科大学・東京医科歯科大学・大阪大学の7校しかなく、国は“歯科医を増やせ”という政策を掲げ、5年ほどで歯科部を倍増させた。それでも足りないとみたのか、その後、全国に歯学部が急設され、現在は27法人29校に及んでいる。しかしその後、日本は少子化の時代へ突入し、加えて歯磨きの習慣化もあり、虫歯は急激に減っていく。その結果、歯学部の受験者は奪い合いとなり、一部の私立歯科大学は開業医の息子や娘にターゲットを絞り、学校運営を優先させる為に、莫大な入学金と寄付金を払えば誰でも合格させるという大学さえ出現している。大学は学生の入学金や授業料に加え、文部科学省からの補助金で経営を成り立たせている。定員割れをすると補助金がカットされる為、必死に学生集めをしている訳である。「歯科大学の教育システムが歯科医の粗製乱造を招き、腕や質に大きな差が生じてしまったと言えます。また、歯科医が増えた結果、食えなくなった歯科医が技術力を身に付けるよりも、カネになる治療をやるようになりました」とある歯科関係者が語る通り、歯科医は医学界でも特異な状況を迎えているのだ。2011年における歯学部関連の入試結果を見ると、入学金や授業料の安い国公立大学や、偏差値が高い東京歯科大学・日本歯科大学等に受験生が集まった結果、17校ある私立歯科大学の内、6割が定員割れとなっている。81人の受験者全員を合格させたこともある松本歯科大学の場合、以前は6年間で授業料が総額6000万円近くかかる大学として有名だったが、現在は1800万円にまで下がっている。歯科医の間では、「高額な寄付金を取っていたツケだ」と言われている。また、特待生制度と称して授業料無料を売りにする大学や、他の大学を落ちた受験生を全員合格させる大学も存在する。この辺りの実情がよく記されているのが『この歯医者がヤバい』(幻冬舎新書)だ。著者の斎藤正人氏によれば、ある大学など、息子が高校生である開業医の元に、関係者が菓子折りを持って、「うちの大学に入って下さい」と勧誘をしてくるそうだ。加えて、定員割れの大学は海外からの留学生を必死で集めているが、「何故、外国で歯医者になる学生の為に日本人の税金が投入されなければいけないのか?」と文科省内で議論されている。加えて、国は供給過多となっている歯科医大生の歯止めをかけようとしてもいる。

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【ドクターXは知っている】第2部(04) 若しジェネリック薬に疑問を感じたら…

先発薬と効き目は同等で、副作用は軽減。しかも薬価は安い…と、ジェネリック医薬品はいいこと尽くめ。しかし一方で、医師の側からは少なからぬ不信の声が挙がっている。安心して使う為に知っておきたい事実と、賢い付き合い方のポイントを纏めた。 (取材・文/フリージャーナリスト 鳥集徹)

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最近、調剤薬局でジェネリック医薬品を出されることが増えたのではないだろうか? これは医療費を削減する為に、国がジェネリック医薬品の使用を促進しているからだ。ジェネリック薬の使用割合(※後発品のある医薬品における数量シェア)は、2017年2月時点で68.5%と、ほぼ7割になった。ジェネリック薬は“後発医薬品”が正式名称で、先発医薬品の主成分の特許が切れた後に、国から製造販売の許可が出された薬のことを指す。その効能・効果は先発医薬品と“同等”とされているが、先発薬のように巨額の開発コストがかからない為、新薬に比べて薬価が原則7割以下に設定されている。要は、先発薬と殆ど同じだが安く使うことができるというのが、ジェネリック薬のメリットなのだ。因みに、ジェネリックとは“一般名(主成分名)”という意味で、先発薬のようにオリジナルの商品名を付けず、“一般名+メーカー名”で呼ぶのが原則となっている。「効き目が同じで安いのだから、特許が切れた薬は全てジェネリック薬にすればいい」と思うかもしれない。だが、医師の間ではジェネリック薬に対する不信感は根強い。2017年2月に報告された国の調査によると、ジェネリック薬に不信感が「ある」という回答は、診療所医師で62.7%、病院医師で55.9%もあった(※平成28年度実施『後発医薬品の使用促進策の影響及び実施状況調査報告書(案)』)。何故、不信感を持っている医師が多いのか? それは、ジェネリック薬が実際には先発薬と“全く同じ”薬ではないからだ。

薬の特許は主成分だけにある訳ではない。薬の作り方や添加物(※賦形剤)等にも特許が取られている場合がある。特に最近の薬は、溶けるスピードや吸収される場所(※胃か腸か等)に工夫が凝らされていることが多い。その為、先発薬とは効き方や副作用の出方が異なる場合があるのだ。ジェネリック薬に不安を感じるケースとして、医師からよく出される事例の1つが、狭心症の発作を抑える薬(※カルシウム拮抗薬の徐放剤)だ。この薬は、長時間効かせる為に、主成分がゆっくり放出されるよう工夫が施されている。ところが、先発薬からジェネリック薬に替えた途端に狭心症発作が起こり、病院に担ぎ込まれた例がある。これは、ジェネリック薬では溶け出すスピードが速過ぎた為に起こったと推測されている。喘息発作を予防する貼り薬でも、ジェネリック薬に替えた途端に発作を抑えられなくなったケースが指摘されている。喘息発作は早朝に起こることが多いので、貼り薬は寝る前に貼っておく決まりになっているが、これも体内への吸収スピードが異なる為に、ジェネリック薬では早朝に十分な血中濃度が確保できなかったと考えられている。また、ジェネリック薬は主成分の原薬を中国、韓国、インドといった国々から調達していることが多い。製造プロセスや品質は世界的な基準(※GMP=Good Manufacturing Practice)で管理されている筈なので、必ずしも質が悪いとは言えないが、不潔な工場や材料で製造されていた事例や、勝手に製造工程が変えられていた事例も報告されている。とはいえ、今やジェネリック薬の使用促進の流れは止めようがない。従って、若し品質に不安がある場合には、同じジェネリック薬でも信頼性が高いであろうメーカーのものを選んだほうがいいかもしれない。ジェネリック薬には、大小合わせて約200社もの企業が参入している。その中でも、ジェネリック薬の三大メーカーと呼ばれているのが『沢井薬品』・『東和薬品』・『日医工』だ。また、特許の使用権を与えて先発薬と同じものをジェネリック薬として発売するオーソライズドジェネリック(AG)や、大手先発メーカーとの合弁で設立されたジェネリックメーカーもある。こうした会社の薬だからといって品質が完全に保証される訳ではないが、調剤薬局で薬を貰う際に、信頼できる薬と言えるかどうか、薬剤師に確認してみるといいだろう。また、先発薬からジェネリック薬に切り替えた際には、効果や副作用の出方に違いが出ないか、十分に注意したほうがいい。若し異変に気づいた場合には、直ぐ主治医、又は薬剤師に相談してほしい。“同等”だからといって、全く“同じ”ではない。根本的には“違う薬”という認識でジェネリック薬を利用するのが、賢い付き合い方と言えるだろう。


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【ここがヘンだよ日本の歯科医】(14) 開業資金で7000万円!? 歯科クリニック開業の奮闘記

街中の至るところで見かける歯科クリニック。だが、それら1軒あたりには、一体どれほどのコストがかかっているのだろうか? ここでご登場願ったのは、東京都内で独立開業に向けて奮闘中の現役歯科医。その経緯と内訳は驚きのオンパレードだ。 (取材・文/フリーライター兼編集者 小林誠)

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「いやぁ…覚悟していたつもりでしたが、それでも震えますね。こんな大金を借りて、しかもそれを一瞬で使いきる。返済のことを考えると卒倒しそうになります」――。そう冗談混じりに語る歯科医の和田先生(※仮名)。東京都下の大手歯科クリニックで10年以上のキャリアを積み、治療技術を磨いてきた。腕の確かさは勿論、誠実な人柄もあって、患者さんからの評判は上々。勿論、院長やスタッフからの信頼も篤かった。しかし、勤務先の治療方針と自分の考え方が少しずつ食い違い始めたのを契機に、一念発起して独立開業を決意。自分の理想とするクリニック作りを目指して、東奔西走の日々を送っている。「勤務先に出入りしていたメーカーさんやディーラーさんに、数年前から声をかけてもらっていたんですよ。『そろそろ独立される頃合いですか? その際は是非宜しく』って感じで。でも、残念ながら僕には元手が無い(笑)。それに、歯科治療の知識や技術はあっても、クリニックの経営についてはド素人です。勝算も無しに、おいそれと手を出せるものではありません」。ここで解説しておくと、“メーカーさん”とは『ジーシー』・『モリタ』・『ヨシダ』といった大手歯科医療機器メーカーの営業担当のこと。そして“ディーラーさん”とは、医療機器から歯科材料まで幅広く取り扱っている流通業者の営業担当である。潤沢な開業資金でもあれば話は別だが、奨学金の返済すら終わっていない自分にとって、独立など夢のまた夢。とはいえ、歯科医として経験を積むにつれて、ボスである院長との間に溝を感じるようになってきたのも事実だ。

そこで先々に備えて、「先ずは情報だけでも仕入れておくか」と、付き合いの長いディーラー担当者に話を聞いたという。「勿論伝えましたよ、『自己資金はゼロだ』って。自宅購入資金の借り入れや奨学金の残債もあるので、実際はゼロどころかマイナスです。それにも拘わらず、ディーラーさんはニヤッと笑って『先生なら大丈夫、何とでもなります』なんて言うんですから、俄かには信じられませんよね」。ならば“論より証拠”とばかりに、ディーラーの担当者は和田先生を、様々な“その道のプロ”に引き合わせていく。先ず紹介されたのが、クリニックや医院の開業を専門とする不動産会社。そして、歯科医の開業支援や経営コンサルティングに特化したファイナンス企業だ。「残念ながら銀行は、どんな立派な事業計画書を提出しても、僕のような歯科医には資金を貸してくれません。開業となると金額が金額ですから、慎重にならざるを得ない。でも、こういったファイナンス企業は、勝算ありの案件とみればリスクを取りにくる。彼らの話を聞いて、僕も独立を前向きに考えることにしました」。夢のまた夢と思っていた独立が、実は自分にも手が届くと知った和田先生。そこで検討に入ったのが、“どこでクリニックを開業するか”である。紹介された不動産会社から齎される情報を元に、少しでも理想に近い物件を探す日々が続く。立地・広さ・地代家賃・交通の便等、全ての面で納得できる物件と出会うまでには、1年以上の時間が必要だった。その間に、すっかり独立開業の意志を固めた和田先生。理想に近い物件と出会ったことで、全てが急ピッチで動き始める。ファイナンス企業が誇る優秀なコンサルタントが、その物件で開業した場合に期待できる患者数や、保険診療と自費診療の比率、それらによって得られる収入と支出を徹底的にシミュレート。地域の人口・平均年齢・平均収入・既存の歯科クリニックによる影響等、あらゆる情報を取り込んだ分析が行なわれた。コンサルタントはその結果を基に、開業から数年で収支がどのように推移するかを予測した事業計画を作成。それをファイナンス企業が“勝算あり”と判断すれば、速やかに開業資金の融資が行なわれる。「通常の融資であれば、借りる側が事業計画を立てて提出しますよね? ところが面白いことに、このケースで事業計画を立てているのは、貸す側であるファイナンス企業のコンサルタントなんです。幸いにもゴーサインが出る物件だったとはいえ、事業計画を立てたのも、それを理由に融資を決めたのも、全てファイナンス企業。僕にとってはありがたい話ですが、何というか…マッチポンプだなぁと(笑)」。何はともあれ、賽は投げられた。ファイナンス企業から和田先生の銀行口座に、まるで宝くじに当選したかのような金額が振り込まれる。その額、何と7000万円。どんな事業でも初期投資は嵩むものだが、それにしても桁違いである。これだけの金額が無担保で融資されるというのも、この業界ならではだ。

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【ドクターXは知っている】第2部(03) あなたが思うほど“効く”ものではない…患者が知らない薬の実力

例えば、生活習慣病の薬なら、本当のゴールは“検査数値が下がること”ではない。その先にある合併症を防ぐことができて初めて、薬が役に立ったことになる。治療必要数(NNT)という指標からその実力を見てみると、抑々、薬は私たちが信じているほど“効く”訳ではないことがわかる。 (取材・文/フリージャーナリスト 鳥集徹)

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多くの人が、医師に処方された薬を、何の疑問も持たずに飲んでいる。それは、薬が“効く”ものだと思っているからだ。だが、自分が飲んでいる薬の実力を、どれくらいの人が理解しているだろうか? 例えば、高血圧薬(※降圧薬)は70歳以上になると半数の人が飲んでいる(※厚生労働省『平成27年国民健康・栄養調査』)。これを飲めば確かに血圧が下がるので、多くの人が「効いている」と思う筈だ。だが、高血圧薬の真の目的は“血圧を下げる”ことではない。血圧は高ければ高いほど脳卒中や心血管疾患の発症率が上昇し、それによって死亡する危険性が高まる。そうした病気や死亡の“リスクを下げる”のが、高血圧薬の真の目的なのだ。では、高血圧薬を飲めば、どの程度の効果が期待できるのだろう? それを知るのにとても便利な指標がある。NNTと呼ばれるものだ。これは、1人が病気や死亡を免れるのに、何人がその治療を受ける必要があるかを示した数字で、信頼性の高い臨床試験のデータに基づき、様々な検査、薬、ワクチン、手術等について計算されている。その一部を纏めたのが右表だ。それによると、上(※収縮期血圧)が160を超えるような高血圧の場合、5年間薬を飲み続ければ、67人のうち1人が脳卒中を免れることができる。また、100人の内の1人が心臓発作を、125人のうち1人が死亡を免れる結果となっている。逆に言えば、脳卒中に関しては、67人中66人は薬を飲んでも飲まなくても運命は同じ(※脳卒中になる人はなり、ならない人はならない)ということだ。この数字を見て、貴方はどう思っただろうか? 「これぐらいの効果なら飲まなくてもいいのでは?」と感じた人もいる筈だ。勿論、恩恵を受ける人が僅かでも、薬を飲みたいという人はいるだろう。

だが、薬を処方される時に、NNTに基づく説明を受けた人は殆どいない筈だ。きっと、多くの人が医師から「血圧を放置していると脳卒中を起こすかもしれないから」とだけ言われて、処方されたのではないだろうか。NNTで見ると、思ったほど効いていないことがわかる薬が他にもある。例えば、スタチンと呼ばれる種類のコレステロールを下げる薬だ。心臓病を患ったことのない人が、5年間スタチンを飲み続けた場合のNNTを見てみよう。それによると、104人に1人が心臓発作を免れることができるが、脳卒中については154人に1人しか予防することができない。更に、薬を飲んでも死亡する人は1人も減らせないという結果になっている。こうしたデータから、心筋梗塞を起こしたことのある人や、重度の糖尿病を患っている人、体質的にコレステロール値が高くなる人など以外は、スタチンは飲む必要がないと言う医師が少なくない。スタチンには副作用もあり、50人に1人の糖尿病が進行し、10人に1人が筋肉損傷を起こすデータもある。高齢者ではスタチンの副作用で筋力が落ちる人や、稀とはいえ命に関わるような筋肉損傷(※横紋筋融解症)を起こすケースもある。そういったリスクを冒してまで飲む価値があるかどうか、処方されている人は主治医とよく相談すべきだろう。もう1つ例を挙げたい。インフルエンザの季節によく処方されるタミフルやリレンザといった抗インフルエンザ薬だ。冬場に発熱があるとインフルエンザを疑って、早めに薬を貰おうと医療機関を受診する人が増える。だが、抗インフルエンザ薬を飲んでも、実は1日ほど発熱期間が短くなるかもしれない程度の効果しかないことをご存知だろうか? 普段健康な人(※治療中の重篤な病気が無い人)なら、殆どが抗インフルエンザ薬を飲まなくても、十分な水分を摂って1週間~10日間ほど休んでいれば、完全に治ってしまう。なので、欧米では普段健康な人に抗インフルエンザ薬は処方しないのだ。にも拘わらず、多くの人が「インフルエンザを疑ったら逸早く病院に行って、薬を貰わなければいけない」と思い込んでおり、その求めに応じて多くの医師が薬を出している。その結果、世界中のタミフルの7割が消費されていると言われるほど、抗インフルエンザ薬が日本では乱用されている。本連載を読めば、他にも多くの業が、 私たちが思っているほど“効く”訳ではないことがわかる筈だ。それに、薬には副作用のデメリットもある。だからこそ、薬はなるべくなら飲まないに越したことがないのだ。


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【不養生のススメ】(10) 酒の種類で変わる酔い方

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「ワインは最も健康的で、最も衛生的な飲み物」――。フランスの化学者で細菌学者のルイ・パスツール博士(1822-1895)の名言だ。狂犬病ワクチンの発明等、医学の発展に様々な功績を残したパスツール博士は、アルコールの発酵が酵母という微生物の活動によることも発見した。更に当時、時間が経つとワインが酸っぱくなることに頭を抱えていたワイン業者の悩みを受け、パスツール博士は、その原因は雑菌の増殖であることを科学的に実証し、低温殺菌法を開発した。この方法は、ワインを沸騰しない温度で温めることで、風味を損なわずに細菌を死滅させて、ワインの腐敗を防ぐ。パスツール博士は、「科学には国境は無いが、科学者には祖国がある」という名言も残している。博士のワインの研究は、祖国・フランスへの愛国心を感じる。パスツール博士無しでは、熟成ワインは存在しなかったかもしれない。実は、パスツール博士が誕生する少し前の1819年、アイルランドの心臓専門医の先駆者であるサミュエル・ブラック医師は、狭心症による胸痛がアイルランド人よりもフランス人に遥かに少ないこと、その違いはフランス人の食習慣や生活様式にあることを指摘している。その後、1992年の医学雑誌『ランセット』に、フランスのセルジュ・ルノー博士らは、フランス人はバターとチーズ等飽和脂肪酸をたっぷり含んだ食事をしていても、心臓病になるリスクが比較的低いことを指摘し、これを“フレンチパラドックス”と名付けた。ルノー博士らは、その理由として、フランス人は赤ワインを飲むことを示唆し、アメリカでも一時期、赤ワインが爆発的に売れた。

ところが、「フランス人の心疾患を過小評価している」「フランス南部では、他の地中海沿岸地域と同じく、伝統的且つ健康的な生活スタイルであり、アメリカ人より食事の摂取量が少ない」等、赤ワインの効能に疑問が投じられた。現在は、「酒の種類ではなく、酒に含まれる純粋なアルコールの量が心臓病の予防効果に関与する」と考えられている。厚生労働省のガイドラインも、適切な飲酒は、酒の種類ではなく、1日平均純アルコールで約20g程度としている。ところが、そんな風潮に一石を投じる論文が、昨年11月にイギリス医師会雑誌のオープンアクセスジャーナル『BMJ Open』で、ウェールズ公衆衛生局のキャスリン・アシュトン博士らによって報告された。論文によると、「酒の種類によって気分や感情の刺激が違う」というのだ。この研究は、アルコールや薬物の使用に関する国際調査の一環で、世界21ヵ国約3万人(※18~34歳)のアンケートに基づいている。研究者らは、赤ワイン、白ワイン、ビール、蒸留酒(※ウォッカ、ジン、ラム等)を飲んだ時の、ポジティブな感情の変化(※エネルギッシュ、自信、リラックス、挑発的)とネガティブな感情の変化(※疲れる、攻撃的、気分が悪い、落ち着きがない、悲しい)を調べた。結果(※左上グラフ)、赤ワインが最も癒やし効果があり、参加者の約53%が「リラックスする」と答えた。続いてビールも同じように、50%の参加者が「リラックスする」と報告した。また、赤ワインを飲んで攻撃性を感じた参加者は僅か2.5%だったが、60%が疲れを感じた。パスツール博士は、1日の終わりに赤ワインを飲んで寛いだのかもしれない。一方、蒸留酒は癒やし効果は低く、60%の参加者は自信を持ち、エネルギッシュになったが、30%に攻撃的、43%に挑発的な気分を感じさせた。何故、アルコールの種類によって感情の反応が違うのだろうか? この研究ではメカニズムまでは解析していないが、アルコール度数が高い蒸留酒は短時間で飲む人が多く、一気に血中のアルコール濃度が上がり、脳への刺激が高まる可能性がある。また、抑々酒の源は植物であり、様々な天然化合物を含んでいる。つまり、それらアルコール以外の化合物が感情を刺激している可能性もある。以前、イタリアのミラノ大学の研究者らが、赤ワインには睡眠効果や抗酸化作用のあるメラトニンが含まれることを示した。葡萄の産地や品種によってもメラトニンの量は異なるが、メラトニンは葡萄の皮に含まれていて、発酵後、赤ワインに保持される可能性が高い。

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テーマ : 医療・病気・治療
ジャンル : 心と身体

【ここがヘンだよ日本の歯科医】(13) 私が見た医療ミスとその隠蔽の実態――現役歯科助手覆面座談会

歯科医の仕事ぶりを最も近くで見ているのは、患者ではなく衛生士であり、助手だろう。今回、3人の歯科助手にお集まり頂き、彼女たちだからこそ知り得た内情を語ってもらった。患者に決して漏れることのない歯科医師との関係、そしてクリニックの実態とは――。 (聞き手/フリーライター兼編集者 宇佐美彩乃)

20180129 07
――私たちの歯科治療をサポートしてくれるスタッフの方々は、皆さん対等に働いている印象を受けます。実際のところ、先生や衛生士さんとはどのような関係性なんでしょうか?
A「今勤務しているクリニックは小さなところなので、男性医師が1名、パートの歯科助手が私を含めて女性2名、歯科衛生士も女性が1名所属しています。おじいちゃん先生のサポートをおばちゃん3人で交代しながら回している感じなので、大きなトラブルも無く、和気藹々としています。勿論、給与面での待遇やシフトの融通等は衛生士のほうが上ですが、国家資格の保持者ですから、それも当然のことだと受け止めています」
B「うちも雰囲気や人間関係は良好だと思います。中規模の開業医院で、3名の医師に其々パーテーションで区切られた診察ユニットがあり、衛生士も常時2名います。助手は私を含めて5名ですが、医師が2名男性なのを除けば、残り8名は女性。男性の大先生が気遣い上手なので、院内は女性上位の雰囲気が作られていて過ごし易いです」
C「私のところはちょっと違う雰囲気というか、助手と衛生士との関わりは希薄だと思います。かなり大きな病院なので、診察ユニットが10台ほどあり、手術用の個室も2箇所あります。常勤医師4名、非常勤医師10名の内、平均して1日に6~8名ほどが勤務していて、歯科衛生士は常勤のみ7名、歯科助手も常勤のみで15名が所属しています。衛生士と助手の勤務は曜日固定のシフト制が基本ですが、オペの予定等により変動することもあります。うちだけかもしれないのですが、助手は医師からかなり甘やかされていると感じます。年齢が20代メインで、最年長でも30代前半という若い世代のみの構成だからでしょうか。助手全員が女性というのもあって、“受付の女の子”というような目線で見られていると思います。逆に衛生士はかなり厳しく指導されている印象で、それは男性も女性も変わりません。だからといってはあれですが、医師と助手は仲が良かったりしますが、衛生士は孤立しがちなんです」
B「私が前に勤務していたクリニックもそんな感じでした。医師と助手は飲み会とか開いて交流があるんですけど、衛生士は何故か呼ばれないという…」
A「私が20代の頃に勤めていたところもそんな感じでした。でもね、それって多分、医師と助手が仲良しってこととは少し違って、医師と“若い助手”が仲良しってことなのよ(笑)。所詮、医師だって男だから」
B「そういうことなんですか? でも、私が勤めていたところは珍しく助手の半分が男性でしたが、男女共に先生たちと仲良しでしたよ。あと、衛生士にも若い女性が沢山いました」
C「うちにも以前は男性助手がいましたが、確かに私たち同様に先生と交流がありました。そして、女性の衛生士もいます」
A「それは、若い男性助手と仲良くなると若い女の子を紹介してもらえるからでしょう。女性の衛生士については、単純に可愛げの有無なのかも。差別的な見方だけど、知識や資格を持って自立しているイメージの衛生士より、アルバイト感覚の助手と遊ぶほうが気楽で楽しかったりするんじゃない?(笑) あくまでも想像だけど。そういう雰囲気の中で医師と助手がカップルになったり、それが別れて気まずくなって助手が転職していくというルートが確立されていると思う。その中で衛生士は着実にキャリアを積む、と」
C「確かにそんな感じですね(笑)。比較的、仲の良かった助手仲間が急に辞めたと思ったら、『実はあの2人…』って噂になったりして」
B「その辞めた子、次はどんな仕事に就くんですか?」
C「やっぱり歯科助手。でも…」
A「元のところより規模の小さいところに、でしょう?」
C「はい、その通りです。どうしてわかるんですか?」
A「さっき話したルートが20年前から変わっていないっていうだけの話よ。20代の居場所、30代の居場所、40代の居場所っていうのが其々あって、どんどんクリニックの規模が小さくなっていく。狭くなっていく流れの中で結婚しちゃえば気楽なものだけど、1人で生きていくにはちょっと厳しい職業よね」
B「それは確かに感じます。私はつい先月結婚したばかりなのですが、去年くらいから真剣に婚活していました。先輩たちがどんどん結婚して抜けていく一方で、歳下の可愛い子たちが次々に入ってくるので焦りましたね」
C「私、今まさに真ん中よりちょっと上になり始めているので、不安です…。でも、先生たち同様、助手も出会いなんてないですよ」
A「うーん。だからこそ、先生と上手いことゴールインするのが手っ取り早いんじゃない?」
C「でも、歯科医は嫌なんです。どうしてって言われると明確な理由は無いんですけど(笑)」
B「それも歯科助手あるあるかも! “歯科医とは結婚したくない”ってやつ」
A「序でに言うなら、“そう言いつつ、ちゃっかり歯科医と結婚する女も多い”っていうのもあるあるでしょ。例えば私とか(笑)」
B「すみません、実は私も…(笑)」
C「えっ、本当ですか? やばい、何だか私もそうしたほうがいいような気がしてきました…。明日から先生たちを見る目を改めてみます!」

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テーマ : 医療ニュース
ジャンル : ニュース

【ドクターXは知っている】第2部(02) 減薬・断薬ができるのはこんな病気!

薬といっても、生命に関わる緊急度の高い薬から、病気の予防を目的とする薬、QOL(※生活の質)を良くする為の薬まで様々だ。どんな薬なら、問題なく“減らして止める”ことができるのだろうか? (取材・文/フリーライター 浅羽晃)

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減薬・断薬をキーワードに薬を考える時、薬は2つに分けることができる。1つは“命や健康を維持する為に必要な薬”で、使わなければ確実に寿命を縮める薬や、日常生活が営めないほど重い症状を緩和する薬がこれに相当する。もう1つは“QOL(クオリティーオブライフ=生活の質)を上げ、より健康的な日々を送る為の薬”で、検査値異常の改善、軽い症状の緩和、不調や不快感の解消等、日常生活や健康の質を向上させる目的で使われる薬である。結論から述べるなら、前者は医療において絶対的に必要な薬であり、減薬・断薬の検討が可能なのは後者ということになる。新潟大学の岡田正彦名誉教授が具体例を挙げる。「我慢できない痛みには鎮痛剤が必要ですし、光熱には解熱剤を使います。それから、ホルモン剤の一部は生死を分ける重症の時に必須です。例えば、アレルギー反応で呼吸困難等激しい症状を起こした時に生命を救ってくれるのがステロイドホルモンです。一方、広く用いられている生活習慣病の薬や生活改善薬は、総じて減薬・断薬の対象となります」。

生活習慣病の薬は、一度飲み始めると一生飲み続けなければならないと思い込みがちだが、実は減らすことも止めることもできるのだ。岡田教授は、これらの薬について、できる限りの減量や、状況次第では服用の中止を勧めるが、それには理由がある。「生活習慣病の薬を飲んでいる人、飲まない人を追跡した海外の大規模調査では、ほぼ例外なく、それらの薬は総死亡率を改善しないという結果が出ています。かなりの数の論文を読んできましたが、飲んでも飲まなくても寿命が変わらないという薬が殆どで、中性脂肪の薬に至っては飲むと余命が短くなるというデータがあります」。では、具体的にどんなケースなら薬の減量や中止に踏み切れるのだろうか? この判断は一般論として纏めることが難しく、あくまでもケースバイケースが原則だが、概ね左上表のような項目が目安になる。先ず、生活習慣病関連の検査で異常値が1項目だけなら、生活習慣を見直すことによって数値も改善できるケースが多い。但し、異常は血圧だけでも、収縮期血圧が180を超えるような場合は薬で下げたほうがいい。大規模調査でも180を超えるような人は、飲まない場合のリスクが懸念される為、調査の対象外となる。高齢者も減薬や断薬をしたほうがいい場合が多い。体力や機能の衰えと共に、薬が効き過ぎるようになるからだ。血圧や糖尿病の薬が効き過ぎて低血圧や低血糖になったりしたら、生命に関わることもある。また、年を取るほど副作用が表れ易くなる。「新薬を使っている場合、従来からある薬への切り替えも考えたほうがいい」と、岡田教授は提案する。「新薬の多くは高い効果を求める分、副作用が強い。或いは思わぬ副作用が隠れているかもしれない。その点、昔からある薬は良い面も悪い面もわかっているので安心です。また、薬価が安いというメリットもあります」。前述の通り、ある薬を服用することの是非は、多くの場合、一般論では語れない。しかし、経済面でも健康面でも“無駄”な薬が多いのは事実。本連載を活用して、正しい減薬・断薬の為の足がかりを掴んでほしい。


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