
「真に信ずれば、智恵が生まれる」――。これは、WBC日本代表の栗山英樹監督(61)が“信仰”する人物の言葉だ。スポーツ紙記者が言う。「栗山監督といえば、日本ハム時代、大谷翔平を二刀流に育て上げました。今回も本人から直接、『監督、正式に(WBCに)出ます』と連絡をもらったそうです」。大谷を筆頭に、中田翔や斎藤佑樹らスター選手を率いた『北海道日本ハムファイターズ』時代。監督を務めたのは2012年から2021年までだ。当初は推定7000万円だった年俸も次第に増え、2019年以降は推定1億1000万円。10年間で約10億円を稼いだ計算だが、「派手な生活を送っている感じがしません。以前はTBSアナウンサー(※当時)の福島弓子やテニスの伊達公子らと浮名を流す等、プレイボーイぶりで知られていましたが、最近は女性の噂もない。“独身貴族”を貫き、貯金も溜まっている筈ですが」(同)。確認できる資産といえば、現役時代の1989年、東村山市内の実家近くに約5000万円で購入した一軒家。長嶋茂雄に憧れ、2階には素振りをする為のスイングルームを設えた。「住み始めた頃は近くの物陰で、若い女性がよく帰りを待っていました。その後、ご両親が住んでいましたが、ここ数年は空き家状態です」(近隣住民)。
もうひとつ、広大な不動産を所有している。北海道夕張郡栗山町にある約5000㎡の土地。自身の苗字と同じ町名に親近感を抱き、2000年に購入したものだ。ただ、栗山監督が『ビッグトゥモロウ』(※2017年2月号)で語ったところによれば、「もともと山林原野ですからね。1000円札1枚あれば何坪か買えてしまうくらいの金額だったんです」。格安で購入した土地を一体、どうしたのか。「何年もかけて、私財を投じて、地元の少年達の為に天然芝の野球場を造ったのです。その名も“栗の樹ファーム”。日本ハムの監督に就任してからは、敷地内に建てたログハウスで暮らしている。“清貧”な栗山監督らしいお金の使い方です」(球界関係者)。栗山監督といえば創価高校の出身で、『第三文明』や『パンプキン』等『創価学会』の関連誌にも登場してきたが、「大学は東京学芸大学。本人は毎年のように、菅原道真を祀っている栗山町の栗山天満宮に参拝し、必勝祈願をしている。片やその時、創価学会信者という栗山監督のスタッフは『家庭の都合で』と欠席するのが恒例です」(同)。そんな栗山監督が“信仰”している人物がいる。「埼玉銀行元専務の井原隆一氏(※2009年没)です。井原氏は独学で法律や哲学を学び、企業再建で実績を残してきた人物。知名度は低いものの、著書や講義を収めたCDを多数出している。経営者らに、能力や財力よりも“徳”が大事と説いています」(同)。日本ハム監督時代、夕張から札幌ドームまでの車中で毎日のように、井原氏のCDを聴いていたという。「日本人の中で僕が一番井原さんのCDを聴いているんじゃないかと思います」(※『致知』2017年3月号より)。冒頭の「真に信ずれば、智恵が生まれる」も、井原氏の言葉。強い思いがあれば発想や智恵も生まれる、という意味だ。「栗山監督も『絶対に優勝するという思いを持てば、考えるプロセスが変わる』と言っている。WBCの指揮官としても意識している言葉のようです」(同)。真に信じ、3大会ぶりの世界制覇となるか。決勝は日本時間の3月22日だ。

2023年3月16日号掲載
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