【Test drive impression】(37) 『ケータハム セブン620R』――歴代最高性能を誇る超ワイルドモデルを公道でガチ走行!

1950年代にイギリスの『ロータス』がキットカーとして『ロータスセブン』の名で販売し、カーマニアが裏庭でせっせと組み立てるクルマだったというのが、今回紹介するクルマのルーツだ。その後、『ケータハム』がロータスから製造・販売の権利を買い取り、現在まで生産を続けている。それがケータハムの『セブン』というモデルだ。その最強バージョンが、今回試乗したケータハムのセブン620Rである。ケータハムは、マニアの中でも更にマニアの為のクルマ。何せ、見ての通り、タイヤ4つのオートバイのようなクルマだ。走る為だけに誕生したモデルで、他の用途は…ちょっと考えられないモデルである。しかも! 今回試乗した620Rは希少な1台である。何故なら、このモデルはセブンのラインナップでもトップに位置する究極のマシンだからだ。しかし、造りは極めて原始的なクルマで、尚且つ極めて小さい為に軽量なのが特徴だ。つまり、小さなエンジンで驚異の性能を持つクレイジーモデルが620Rなのだ。それを頭にインプットして頂いたところで、620Rが搭載するエンジンの性能を記してみよう。620Rのエンジンは2リッターの直列4気筒スーパーチャージャーで、最高出力は実に310馬力を発生する。

パワーウエイトレシオ(※車両重量1トン当たりの最高出力)は、車重が545㎏と発表されているから1.76PS/トンとなる。仮に620Rが1000㎏程度のクルマだったら620馬力相当に匹敵することから、名前は620Rなのである。しかも、この620Rはケータハムセブンのレーシングカーをほぼ市販化したようなモデルだ。それだけにトランスミッションは6速シーケンシャルというレーシングカー用の特殊なものが与えられている。通常のマニュアルミッションのように、クラッチはあるが、シフトレバーは前後にしか動かず、これを操作して走る。更に、サスペンションは徹底的に固められているし、タイヤも限りなくスリックタイヤに近いものが与えられている。クルマに乗り込むと、これが狭い穴の中に下半身をねじ込む感覚。足元は更に狭くて、クラッチ、ブレーキ、アクセルの間にスペースが殆ど無い。イグニッションキーを捻ってからエンジンスタートボタンを押すと、「ドゥルルルル」とボディー全体が震え出し、始動。右足の爪先を少し右側に傾けるだけでアクセルペダルが動く。そして走り出すと、ボディーの振動は更に増して、「ドドドド」と体にエンジンの鼓動や路面からの衝撃がダイレクトに伝わってくる。シーケンシャルのマニュアルトランスミッションは、「ヒューン、ガシャ! ヒューン、ガシャ!」と変速の度にガツンと車体が揺れる。

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【Deep Insight】(43) カープが説く“国民総株主”

1945年8月6日、原爆の投下を受けて広島は焦土化した。その後、奇跡的な復興を遂げたが、株式が重要な役割を果たしたことを、広島以外の人は殆ど知らない。『広島東洋カープ』の前身である『広島野球倶楽部』が設立されたのは、原爆投下から5年後の1950年だった。野球の盛んな土地である。地元のリーダーは、「球団の活躍が人々の荒んだ心を癒やす」と読んだ。そして設立資金は、株の購入を人々に広く呼びかけて集めた。当時の事情がわかる公文書を、『広島県立文書館』が保存している。球団設立の翌1951年、県知事と広島市長が連名で、外国に住む広島出身の移民にカープへの資金支援を求めた手紙だ。株で幅広く資金を募る強みを、こう訴えている。「支援金の拠出者即株主であるから、大衆が自分のチームだということを意識している」と。つまり、「株を持つことで、多くのファンがチームと一体になれる」と期待したのだ。更に、当時約1万人いた株主の属性を、こう説明している。「原爆についえた広島県市民が復興のともしびとするため、零細な涙の出るような金を集めて日夜支援している」。他人事ではなかったから、なけなしのお金を出したから、観客の声援も野次も激しかった。カープは、そんな重圧を受け止めたからこそ努力を重ねて強くなり、広島復興の象徴になった。1つの企業や個人がポンとお金を出して球団を作っていたら、ここまでの求心力は得られなかっただろう。筆者は、「このエピソードを、広島の“いい話”に留めるべきではない」と考えている。数多くの株主がオーナーの自覚を持ち、企業を囲んで叱咤激励する。企業はそんな株主に報い、社会全体が栄える――。カープ創生期に浮かぶのは、企業と株主の対話が生む好循環であり、経済成長に欠かせないメカニズムだ。奇しくも、“経営の神様”と呼ばれた伝説の人物は、カープと全く同じ発想で戦後日本の再生を描いていた。『パナソニック』を1代で築いた松下幸之助(1894~1989)である。幸之助は1967年に公表した論文『株式の大衆化で新たな繁栄を』で、「国民のすべてがどこかの株主であるというようなところまでもってゆければ…」と“国民総株主論”をブチ上げた。戦後の財閥解体で株の分散が進んだだけに、幸之助の目には株式文化が国に根付く好機に映った。だからこそ幸之助は、市場を担う株主・企業経営者・証券会社に変化を求めている。

株主には株を手放さず、何代にも亘って持ち続ける“永久投資”を提案した。そうして初めて、企業の主人公としての自覚が生まれ、企業にも堂々と物が言える。経営者には、「自分の主人である株主の利害に対しては、自分のこと以上に真剣にならなければいけない」と求めた。そして証券会社には、「大衆的個人株主をできるだけ多くつくってゆく」ことが使命と説いた。「株主の数が増えれば、株主あたりの売買が減っても全体の売買は増え、証券会社の手数料収入も増える」と主張した。幸之助が目指した“株式立国”は、どんな姿だったのか? 側近の坂口保雄が、幸之助の肝煎りで1948年に設立した『ナショナル証券』(※現在の『SMBCフレンド証券』)の足跡を追うと、2つの到達点が浮かび上がる。先ず、企業が成長する国だ。幸之助は創業時、坂口に「株の問屋になれ」と助言した。通常の在庫の価値は時と共に減少するが、株は逆で配当も入る。企業の成長を前提に、証券会社は「一番確実で良い問屋業」と説いた。次に、人々が株を生活に組み込み、報われる国だ。坂口の長男で、同社の社長を務めた坂口忠一はしばしば、アメリカでの『ウォルトディズニー』株の位置付けを力説した。「孫の誕生日にディズニー株を贈り、配当や値上がり益を将来の学費に使えるようにしている」と。長期保有の株主が増え、故に企業との対話も深まり、企業は成長して株主に報いる――。幸之助は、こんな国のかたちを描いていた。カープの株は今、企業やオーナー家が握っているが、広島の人々は“市民球団”の看板を下ろしていない。創設時の球団と株主の優れた関係が語り継がれているのだ。幸之助の論文も、市場関係者や当局者の間で読み継がれている。「カープや幸之助が目指した企業と株主の関係は、真理を突いている」と筆者は思う。バブル崩壊以降、日本の株式市場は悪循環を続けた。長期的に成長する企業は減り、報われない長期投資家は市場に寄りつかなくなった。短期的な値鞘を狙う投資家の存在感は高まったが、それは経営者が株主を軽視する口実にもなった。悪循環の末路が、今も30年前と同じ水準に留まっている日経平均株価であり、長期的なデフレに他ならない。そんな今だからこそ、カープの経験も幸之助の指摘も輝きを増す。株主は、長期的なオーナーとしての責任感を持って、企業に接しているか? 企業は、そんな投資家に株を持ってもらえるような経営をしているか? 証券会社は、長期的な株主の裾野を広げる使命を果たしているか? 長期デフレは、日本の“第2の敗戦”でもある。原点に戻って問い直すべき時は、とうに来ている。 《敬称略》 (本社コメンテーター 梶原誠)


⦿日本経済新聞 2017年8月2日付掲載⦿

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【有機EL&半導体バブル】(11) 『ルネサス』が“身の丈”のAIチップを開発中

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車載マイコン世界大手の『ルネサスエレクトロニクス』が、今年4月上旬、東京都内で開発者向けの年次会議を開催し、AI(人工知能)戦略を明らかにした。ITの大きなトレンドは、IoT(モノのインターネット)・AI・クラウド・クルマ(自動運転車)・5G(次世代無線通信)だ。日本の半導体・部品メーカーの多くはIoTへ向かっているが、AIを推進している企業は殆どいない。半導体メーカーでAI戦略を明らかにしたのはルネサスが初めて。5Gについては触れなかったが、それ以外には全て関与しており、世界の勝ち組と同様、トレンドをしっかりと捉えたビジネスを推進している。会議で見せたAIのチップ戦略は、身の丈に合った戦略だ。AIは、“学習”と“推論”の2つの機能を持つコンピューターシステムだ。例えば、多くの車種や人間の写真を記憶させて、「このパターンならば車、あのパターンならば人間」と“学習”する。“学習”に基づき、実際に認識した画像を「車なのか、人なのか、それ以外の物体か」を判断するのが“推論”だ。『インテル』や『エヌビディア』は、演算の得意な半導体チップで“学習”と“推論”双方を展開する戦略だ。処理能力は高いが、消費電力も大きく、チップのコストも高い。一方、ルネサスのチップは、比較的演算が少ない“推論”に特化している。

同社のチップは、“学習”に必要な演算よりも制御が得意だからだ。演算をフルに活用しなければならない“学習”はクラウドコンピューティングに任せて、自らが得意な分野にのみ注力する。これによって、“推論”に特化したチップを安価で提供できる。自分の得意な分野に集中することは、身の丈に合った戦略と言える。この戦略は、世界の勝ち組であるインテル・『サムスン電子』・『テキサスインスツルメンツ(TI)』・『TSMC』等が取ってきている戦略だ。彼らは、実現が不透明な事業に“社運”を賭けたりしない。嘗て、『シャープ』が堺工業団地で社運を賭け、総額1兆円の液晶設資を行った。当時、インテルや『IBM』に取材したところ、「当社では1兆円もの投資を1社で行うことはあり得ない」との答えが返ってきた。シャープがその後、没落したことは記憶に新しい。『日立製作所』・『三菱電機』・『NEC』のシステムLSI部門を母体とするルネサスは、不採算部門の継続等から経営不振が続いた。しかし、リストラを経て、2013年1~3月期に初めて営業黒字を計上した後、17四半期連続の営業黒字を計上した(※左上図)。一時期、経営者人選のトラブルが続いたが、昨年6月に呉文精氏が社長兼CEOに就任。成長戦略へと切り替えた。呉社長は就任直後、アメリカの『インターシル』を約3200億円で買収した。インターシルは、他の半導体ICへの電源を供給するするパワーマネジメントICを得意としている。ルネサスは、パワーマネジメントICを自身の得意なマイコン等とセットでユーザーに提供でき、活用法も提案する。ユーザーはルネサスの提案するチップセットを使って、独自の使い道を開発できる訳だ。ユーザーはルネサスから離れなくなる。この戦略は、インテル・TI・『アナログデバイセズ』・『ザイリンクス』・エヌビディア等、世界の勝ち組と類似している。自分たちの不足分を買収して補い、自社の強みを益々強くできる。5月、嘗てルネサスに救済の手を差し伸べた『産業革新機構』が、保有殊式を2割放出した。再建が完了したことが背景にあるという。今後は、世界の勝ち組と同様な身の丈に合った戦略を取る限り、着実に成長路線に乗るだろう。しかし、成長戦略の手綱を緩めれば、元の木阿弥になってしまう恐れはある。 (国際技術ジャーナリスト 津田健二)


キャプチャ  2017年6月13日号掲載

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【Global Economy】(55) ガソリン車禁止、迫る大転換期…EVは“破壊的技術”か?

世界で電気自動車(EV)化の流れが加速している。イギリス、フランスの両政府が、2040年以降、ガソリン車とディーゼル車の販売禁止を表明し、中国も禁止時期を検討する。しかし、EVは充電に手間がかかり、走行距離が短いという課題が立ちはだかる。 (本紙編集委員 黒川茂樹)

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今月12日に開幕した『フランクフルト国際モーターショー』で、『BMW』や『ダイムラー』等のドイツ各社は“EV狂騒曲”を繰り広げた。『フォルクスワーゲン』は2025年までにEVを約50車種投入し、電動化に向けて2030年までに200億ユーロ(約2.7兆円)を投資する計画だ。『日産自動車』・『三菱自動車』・『ルノー』の会長を兼ねるカルロス・ゴーン氏は15日、パリでの記者会見で、「自動車産業は今後10年間、過去50年の経験を超える大きな変化に直面するだろう」と強調した。大転換が直ぐ訪れる訳ではない。調査会社の『IHSマークイット』が今春に纏めた世界の自動車生産台数の予測(※図①)では、2025年度にEVは370万台(3.4%)、外部電源から充電できるプラグインハイブリッド車(PHV)は539万台(4.9%)に増える。2025年度時点の新車の内、ガソリン車とディーゼル車で7割近くを占めることになる。電動化の流れが強まっても、“主役”の座は未だ遠い。EVとガソリン車の攻防の歴史は古い(※グラフ②)。1899年、ベルギー人のカミーユ・ジェナッツィによる電気自動車『ジャメ・コンタン号』が、ガソリン車に先駆けて初めて時速100㎞の壁を越えた。しかし、EVは走行距離が短いという致命的欠点があった。1908年に『フォードモーター』が『T型フォード』を発売すると、遠距離を移動できるガソリン車が圧倒的に優位になった。EVが脚光を浴びたのは、今回が初めてではない。7年前、2010年の『パリモーターショー』でも、EV普及への期待が広がった。日産は同年に『リーフ』を発売したが、ルノー等を含めた累計EV販売は約50万台。ゴーン氏が掲げた“2016年度までに150万台”の見標は実現できなかった。

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“電池切れ”は100年以上続く厄介な問題だ。『テスラ』が7月からアメリカで納車を始めた新型車『モデル3』は、走行距離約350~500㎞(※アメリカ基準)。日産が10月に国内発売する新型リーフは約400㎞(※日本基準)と、初代モデルの2倍になった。電池性能は大きく向上したが、数分で満タンになるガソリン車と違い、充電にはやはり手間がかかる。EVは排ガスを出さないが、温暖化対策では、どうやって作った電気で動かすかがカギになる。中国や日本といった火力発電依存の国では、発電の際に二酸化炭素(CO2)を出すから、「結果的にEVとハイブリッド車でそれほど排出量は変わらない」(エネルギー関係者)という。仏英政府が“脱ガソリン車”の方針を表明したのは、温暖化対策の国際的な枠組み『パリ協定』に基づき、再生可能エネルギーとEVを同時に進める政治的決意と受け止めるべきだろう。フランスは原子力発電の比率が約8割と高く、EVが普及すればCO2が削減できる。イギリスも再生可能エネルギーに熱心で、スコットランドの今年1~6月の風力による発電量は、消費電力量の57%に達した。注目されるのは、世界最大の自動車市場(※グラフ③)である中国の動きだ。大気汚染に悩む中国政府は今月、ガソリン車等の禁止時期の検討を進める方針を示した。2019年から、自動車各社に対し、EV等新エネルギー車を現地生産するノルマを課す見通し。政府内には、「ガソリン車では先進国に勝てない。EVで勝負すればいい」との声がある。「優良企業は、顧客の声に耳を傾け、技術や生産設備に投資するからこそ、破壊的なイノベーション(大きな技術変化)に対応できなくなる」――。『ハーバード大学ビジネススクール』のクレイトン・クリステンセン教授が警鐘を鳴らした“イノベーションのジレンマ”だ。

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【労基署ショックが日本を襲う】第2部(11) 奇想天外な働き方改革15連発!

社員の労働時間管理の徹底と生産性アップを両立させることが、企業人事部の最重要課題になっている。各社が知恵を絞る中、ユニークで奇想天外な事例を紹介していこう。

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予て人材研修に熱心な企業として知られている『三井物産』。同社が今年6月に導入しようとしているのが、『個人単位の時差出勤制度』なる制度である。7時間15分という勤務時間の長ささえ守れば、9時15分という通常の始業時刻を自由自在に変えることができる。時差出勤のパターンは12通り。始業時刻が7時45分のものから10時45分のものまで、通常の9時15分始業の時間帯を挟み、15分刻みに用意される。始業時刻は毎日でも変えられる。しかも、変更理由は問われない。前日までに上司に口頭で申請し、勤怠管理システムに入力すれば万事完了。申請を却下したい上司は、前日までに部下に合理的な理由を説明する必要がある。社内では、社員に裁量を与え過ぎると「易きに流れそうで怖い」と懸念する向きもあったという。だが、同社人事総務部ダイバーシティ経営推進室HRマネージャーの高城紘子氏は、「『私は、この時間帯のほうがパフォーマンスを上げられる』と宣言しているようなものなので、社員にとっては逆に厳しい筈」と自信を見せる。実際、昨夏に行った約8週間のトライアルの評判は上々で、管理上の混乱も起こらなかった。ならば、「更に時間管理から解放されたフレックスタイム制を導入すればいい」との声もあるだろう。だが、それでは始業時刻と終業時刻を社員に一任することが多くなり、突発的な業務が生じた時に部下への指示が行き届かなくなってしまうのだという。また、フレックスでは1日当たりの労働時間に縛りが無いので、長時間労働に陥り易い。7時間15分をベースに、15分毎に小刻みで時間を管理するからこそ、社員の生産性が上がるという訳だ。

一方で、3年前から企業の一カンパニーが全社に先駆けて働き方改革に動いているのが『川崎重工業』だ。主導したのは当時、車両カンパニーのプレジデントだった金花芳則社長である。背景には複雑な実体験がある。車両設計に携わっていた頃は忙し過ぎて、小さかった子供がちっとも懐いてくれなかった。阪神淡路大震災が起こった時には、残業できないプレッシャーから、部門全体が懸命に働き、定時帰りが数ヵ月続いたのに、仕事のアウトプットが震災前と変わらなかった。生産性アップの重要性をひしひしと感じた金花社長が、車両カンパニーで先ずメスを入れたのは、最も忙しい設計部門だった。部門の誰もが一目置くエースを旗振り役に据え、外部コンサルタントまで入れて課題を細かく棚卸しし、改善策を練ったという。今後は、こうした車両カンパニーの活動の横展開を進めていく。本社の人事部も後方支援を惜しまない。今年1~3月には、全国の事業所等で業務効率化のカギとなるライン長を対象にしたセミナーを十数回実施。問題視されている仕事の属人化解消の重要性等について説いたという。更に、評価制度の見直しにも乗り出す。業務の生産性を評価する項目の扱いを重くする方向で検討中。「万が一、生産性を上げることによる残業代の減少がネックとなって、働き方改革が後退するようになるなら、二の矢・三の矢についても考えていきたい」(同社人事本部労政部長の森川哲氏)。限られた時間の中で、如何にパフォーマンスの良い働きをしてもらえるか――。三井物産と川崎重工業の人事部が手掛けた取り組みには、こうした共通点がある。3月末に纏まった政府の働き方改革実行計画では、ほぼ全ての労働者に労働時間の上限規制がかけられることになった。従来以上に、労働時間管理の徹底と生産性アップを両立させる仕掛け作りが、人事部の重要課題になっている。実際に、最近の主要企業の働き方改革についてヒアリングしたところ、左上表のような結果になった。『住友金属鉱山』のようなメールの文面の無駄を徹底的に無くすアナログな手法から、三井物産のような社員の生産性アップを促す戦略的な手法まで。各社があの手この手で改革に取り組む様子が手に取るようにわかる結果となった。


キャプチャ  2017年5月27日号掲載

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【働き方改革の表と裏】(05) 労基署は貴方の会社のここを見ている! 監督官覆面座談会

大手広告代理店『電通』で起きた新人女性の過労自殺事件をきっかけに、労働基準法等に基づいて企業を指導・監督する労働基準監督官に注メが集まっている。大手企業を次々と書類送検する『過重労働撲滅特別対策班(かとく)』の動きに、企業は戦々恐々としている。現状を現場の監督官はどう見ているのか? 現役監督官3人(A…50代男性・東日本、B…40代男性・首都圏、C…40代男性・西日本)に話を聞いた。 (聞き手/本誌 風間直樹)

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――電通事件が監督現場に与えた影響は?
A「非常に大きなインパクトがあったと思う。臨検監督に入ると、『企業側が相当ナーバスになっているな』と感じる」
B「大変痛ましい事件だったから、『過重労働を無くしていくべき』という世論の後押しを強く感じている。この半年で、現場としては動き易くなった。政策立案を担う本省(※厚生労働省)も積極的になっている。ご遺族の記者会見をきっかけとした世論の盛り上がりが無ければ、電通を書類送検するところまでは、とてもいかなかったと思っている」
A「ナーバスになった企業の対応は二分される。『協力しないと大変なことになる』と丁寧に対応する企業がある一方、以前にも増して激しく抵抗する企業も少なくない」
B「弁護士を前面に立てて徹底抗戦する企業もあった。『書類送検されて社名が公表されるようなことになってはたまらない』と」

――5月、厚労省が最近半年間に書類送検し、社名を公表した企業の一覧表をホームページに掲載しました。影響は如何ですか?
B「当然、私たちも現場でそのことを企業に伝えている。『公表制度があるので、しっかり対応してもらわないと、御社のダメージになりますよ。ブラック企業と言われると、良い人材が集まらなくなりますよ』と」
C「地方の監督署に勤務しているが、東京に本社がある企業の支店の意識は高まっている。本社から電通事件の影響や企業名公表の話がしっかり伝わっているのだろう。他方で、地元の企業はまだまだ危機感が薄い。電通事件についても、『それは東京の話でしょう?』といった感じ。地元の私たちが頑張らないと始まらないということなのだろう」
A「この間、是正勧告への企業側の意識もだいぶ変わってきた。良くも悪くも、私たちの勧告を真剣に受け止めるようになった。実際、勧告を受けた企業が提出する是正報告書も、かなり詳細に書かれるようになった。勿論、中には嘘を書いているだろうなというものもあるが、全体としては企業内で真面目に検討したのだろうと感じる報告書が増えている」
B「以前だったらいい加減とまでは言わないものの、『ある程度の形を作って出しておけばいいだろう』という対応も多かったのだが、それは随分と少なくなった。こちらの想像以上に、書類送検されて社名公表されるリスクを感じているようだ」
C「コンプライアンス(法令順守)経営の重要性は以前から指摘されていたが、企業の意識がここにきて大きく変わったのは、採用での人材の売り手市場と、ソーシャルメディアの発展が大きいのではないか。特に大企業は、ブラック企業との評判が立つことを恐れている」
B「働き方改革で、政府が過重労働の実態を強く問題視していることも、臨検時には強調している。『労働時間の削減なんてとても無理だ』と後ろ向きな企業に対しては、『国を挙げた取り組みですから』と言っている」

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【ここがヘンだよ日本の薬局】(17) 現役薬剤師を直撃! 薬局に纏わるQ&A

薬局に関する数々の疑問は薬剤師に聞くのが一番! という訳で、現役の薬剤師や医療従事者たちに疑問の数々をぶつけてみた。これで薬局はブラックボックスではなくなる? (取材・文/フリーライター 鈴木光司)

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①何故、圧倒的に女性スタッフが多いのか?
薬局は女の園――。そんなイメージを持つ人も多いだろう。ところが、東京都内の男性薬剤師は、こう話す。「大学での男女比は半々くらいだと思います。ただ、大学を卒業した後、薬剤師になる割合が男性は少ない。私の場合、薬剤師の男友だちが10人いれば、その内の2人ほどです。後は、企業に勤めたり、研究職に就いたりしています。あくまでも薬剤師は最終的な手段、女性の場合は結婚してからでもパート等で勤められるということが大きいと思う。3000円くらいの時給は普通に貰えますからね。私たちの間では、薬剤師の奥さんを貰えばラッキーと言われています(笑)」。女性の医療従事者は、こう証言する。「女性でお医者さんになるには、ちょっとハードルが高い。そうかといって、看護師は医師から比べると地位の高いものではない。それでも医学の道を目指したい女性は、薬剤師になるような気がします。あと、医師や看護師は精神的にも肉体的にもハードなので、それを敬遠する女性もいるのでは?」。薬局は女性に優しい職場ということか。

②何故、薬局は病院から道を隔てた向かい側にあるのか?
「病院と薬局が隣同士の場合でも、一度、道に出ないと入れない等、必す両者は分けられています。その趣旨としては、医師と薬局が結託して悪いことができないようにする為です」(都内の薬剤師)。では、悪い企みとは何か? 「薬局と医師が結託してしまうと拙い理由は、何と言っても処方箋を出す決定権が医師にあるということです。例えば、医師はより多くの診療報酬を得る為、患者にとっては無駄な薬まで処方することができる。一方、医師と結託している薬局は、より利益の出る薬を患者に渡す為、医師に処方の協力を依頼することもできる。病院と薬局の場所が近過ぎると、このような癒着が生まれる可能性もあります。まぁ、これは悪質なケースを想定してですが、不正を防止する為に病院と薬局は隔てられているのです。この基準は厳しくて、然る地方の薬局で、両者の間に15㎝ほどのブロックを診けたのですが、許可が下りなかったこともあるほどです」。

③薬剤師は医師ではないのに、何故体調等を質問するのか?
都内の薬剤師は、こう語る。「病院の隣、或いは近くにあるから、情報を薬局も共有されていると勘違いされることが多いのですが、実は全く共有されていません。薬局は処方箋でのデータでしか患者さんのことがわからないんです。処方箋に疑わしいことがあった場合、薬剤師が医師に問い合わせをする“疑義照会”というシステムもあるのですが、どういう病気で処方されているのかが薬剤師のほうでわからないと、処方した医師と患者さんの間で、副作用とか体調等で掛け違いがあった場合にクロスチェックができない。その為に体調等を聞くのです」。

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【東京五輪後の地方経済を読み解く】(16) デトロイトの中心部は『GM』だらけになっていた!

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「この街が危険だって!? ニューヨークのほうがよっぽど危険だよ!」――白人のタクシー運転手が、日本人が聞き取り易い発音の英語を喋りながら笑う。日本企業も多いことから、日本語のアナウンスも流れる空港からデトロイトのダウンタウンまでは、タクシー(※『Uber』を利用)で30分だ。ダウンタウンを走ると、大きなビルが多いものの、外を歩く人が少ないことに気付く。日本では「デトロイトはスラム化し、危険な街と化した」と言われているが、危険どころか、殆ど外には人がおらず、ゴーストタウンに近いのだ。これでは、人が少な過ぎて安全かもしれないと思うほどだ。2013年、『ゼネラルモーターズ(GM)』や『フォード』等が本拠地を構えた“モータウン(自動車の街)”ことデトロイト市が、連邦破産法第9章を申請し、破綻した。負債総額は180億ドル(1兆8000億円)で、アメリカの自治体の破綻としては過去最大規模となった。1920年代からアメリカの主要な自動車メーカーが本拠地を構え、世界最大の自動車の街として栄えてきたデトロイトだが、2007年の住宅バブル崩壊で財産税収(固定資産税)が急落し、2008年のリーマンショックをきっかけにした世界的な金融危機で、住民税収(所得税)も大きく落ち込む一方で、市職員や退職者の年金/社会保険料は高騰。破綻を余儀なくされたのだ。債務削減の為に、警察や消防の予算をカットし、犯罪が急増。総犯罪件数は全米平均の約2.5倍、殺人9倍、暴力犯罪約7倍、レイプ約3.5倍…。まさに最悪のスラム都市となった。それから3年が経ち、現在のダウンタウンの中心部は地価上昇も始まっているという。一体、デトロイトに何が起きているのか? 現地を取材してみた。

確かに、デトロイトの多くの廃嘘は解体され、空き地が目立つ。但し、ダウンタウンは開発された時期が古く、その中心部には築100年のビルが林立している。これらのビルは空きビルが多く、ゴーストタウンと化しているのだが、中心部にあるGMの本社周辺は高級ブティックや高級ホテルが立ち並ぶ等、活気がある。GMの本社から離れるにつれて人気が無くなり、5分も歩けば、ガイドブックには「夜は出歩かないように」と書かれたバスターミナルに辿り着く。つまり、デトロイトの中心部は、GMの本社と、その経済圏だけが残っている状態だ。GMの本社ビルの背後には、『全米自動車労働組合(UAW)』の関連施設と高級住宅街が並んでいる。大規模都市開発された高級な雰囲気のある光景は、スラム都市と言われた街とは思えないほどだ。「GMの労働者は、川の向こうのカナダからやって来る。又は、自動車で周辺の郊外都市――アナーバー、ディアボーン、サウスフィールドからやって来るんだ」と、前出の運転手は苦々しそうに話す。嘗てのデトロイトは、自動車産業の発展に伴い、人口は増大、ピーク時には180万人を超えていた。だが、1980年代以降のアメリカの自動車産業の衰退に合わせて人口も減少し、2009年6月にGMが連邦破産法第11章の適用を申請し、国有化(※2013年12月に財務省が保有するGMの全株式を売却し、国有化が終了)される頃には、70万人近くにまで減少してしまった。というのも、道路網の整備で、自動車産業のホワイトカラー層や、日本等からの駐在員が多く住む住宅エリアが、郊外に多数開発された。その数、22都市だ。中でも、ミシガン大学のあるアナーバー(※デトロイトから車で1時間。但し、アナーバーの街の歴史も古い)等は、高級住宅街として知られている。富裕層ほど、デトロイト市の高い税金(※住民税・財産税)を避けて、周辺部に住みたがる。一方で、残されたデトロイトの中心部に住むのは、サービス業等に従事する低賃金労働者や、郊外都市に移るに移れないブルーカラー層と二分化していたのだ(※現在のデトロイトでは黒人比率が高く、85%を占め、3分の1が貧困層とされている)。GM本社で働く選ばれた人々は、治安が良く、教育・医療の充実したカナダや周辺都市に住み、デトロイトにはお金を落とさないのだ(※GM本社の隣にカナダへ一直線のトンネルがある)。人口規模が急速に縮小するのに合わせて、ダウンタウン全体が縮小しているその悪循環の中で起きたのが、デトロイト市の破綻だったのだ。また、住民に対しては税金が高いが、企業に対しての優遇措置も半端ない。デトロイト市では、GMに市税を優遇するところか、大規模工業用地の収用・開発に積極的に協力した。

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【通州事件・80年目の真実】(下) 「忘れるな7.29、今こそ声を上げる時」――藤岡信勝氏(『新しい歴史教科書をつくる会』副会長)インタビュー

中国で起きた前代未聞の日本人虐殺事件『通州事件』。事件発生から80年目、事件をこのまま風化させてはならない。この事件から、現代を生きる私たちが知るべきこと、学んでおかなければならないことがある。この悲劇を未来の糧とせよ――。 (聞き手/本誌編集部)

20170925 03

――通州事件を考える時、南京事件は避けて通れません。
「どちらも同じ年に中国大陸で起こった虐殺事件とされてきましたからね。1997年にアイリス・チャンの“レイプオブ南京”が出版されました。これは英語圏で初めてとなる“南京大虐殺”を宣伝する本で、内容は捏造された写真や雑多な偽証言等をかき集めたに過ぎませんが、最大の狙いはサブタイトルに表れています」

――“The Forgotten Holocaust of World War Ⅱ”とあります。
「第2世界次大戦の忘れられたホロコースト、つまり“南京はホロコーストだった”という定義付けが目的だった訳です。ホロコーストは絶対悪で、ナチスの犯罪として定着していますから、これを否定することは人道的に許されない。ホロコーストを否定する論者は、所謂“リヴィジョニスト=歴史修正主義者”とされて、徹底的批判の対象となる。英語圏に対して、南京事件が忘れられたホロコーストだったとイメージ操作する、謂わば言葉の魔術なんですね」

――今は“慰安婦問題=ホロコースト”に仕立てようとしていますね。
「私は当時、南京事件に関してはレイプオブ南京の検討から始めた訳です。その結果、南京事件は完全な宣伝創作物であって、“事件”と言えるものが存在しなかったことがわかりました。事件の規模の解釈という話ではなく、事件自体が存在しなかった。確かに、双方の兵士に多くの犠牲者はいますが、それは戦争ですから虐殺とは異なります」

――日本軍にも中国軍にも多数の死者が出ています。
「双方の数字は食い違っていますが、どちらの言い分を信じるかとなった時に、結果的に宣伝力の大きいほうが信じられる訳ですね。中国が対外的な宣伝工作費に投じる予算は、約1兆円と言われています。あらゆる手段でロビー活動やスパイ活動を展開して、潤沢な資金を使って国家ぐるみで工作を進めている訳です。そして2015年10月、ユネスコに南京事件を登録した訳ですね」

――記憶遺産ですね。
「正確には“世界の記憶”事業です。ところが、登録した約12アイテムの史料の実物を、中国は未だに公表していないのです。公表する為に世界の記憶に指定するのが趣旨なのに、指定だけして肝心の中身を公表していない」

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テーマ : 歴史認識
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【中外時評】 消費税狂騒曲、脱するには

消費税を巡る論議が再び盛り上がってきた。民進党の前原誠司代表が、2019年10月に予定する10%への税率引き上げによる増税分を全て社会保障と教育に充てる構想を示したのに対し、衆議院解散に動く安倍晋三首相は、増税分の一部を教育の拡充に広げる検討を進めているという。来月の総選挙でも、消費税が主要争点の1つになりそうな雲行きだ。日本では消費税が何故斯くも騒がれるのか? 改めて考えてみたい。消費税は、政治の世界では“悲劇の税金”と言ってもいい。一般消費税の導入を掲げた大平正芳首相は、1979年の衆院選で大敗。1987年の中曽根康弘政権の売上税構想も公約違反とされ、挫折した。竹下登首相の下、1989年4月に漸く消費税が導入されたが、リクルート事件もあって、2ヵ月後に政権は崩壊した。悲劇は未だ続く。1997年4月に5%への税率引き上げを断行した橋本龍太郎首相は、金融危機等も重なり、増税後1年余りで退陣。2012年の与野党合意で10%への2段階の税率上げを決めた野田佳彦政権は、半年後に政権を手放した。次の安倍首相は、2014年4月の8%への引き上げは予定通り実施したが、10%への引き上げは2度に亘り延期した。その間、安倍政権は国政選挙では勝ち続けている。こう書いていくと、政治家にとって消費税は“呪われた税”とみられても不思議ではない。だから、財務省は「消費税上げは将来世代を考える責任ある政治家にしかできません」と説得し、政治家も政権を懸けた大事業という悲壮な覚悟で増税に臨む。だが、海外に目を移すと事情はかなり違う。筆者がイギリス駐在中の2011年1月4日、日本の消費税に相当する付加価値税(VAT)の標準税率が17.5%から20%に上がった。驚いたのは、増税前後に殆ど騒ぎが無かったことだ。当時のデヴィッド・キャメロン政権の財政緊縮策に国民の不満は出ていたが、VATよりも歳出削減策のほうに関心が集まっていた。

それから3年余り経った2014年4月、日本で目にした17年ぶりの消費税率上げは、イギリスとは打って変わる国民的イベントだった。小売店は増税前の駆け込み需要を狙ったセールを展開。政府も消費税引き上げを周知する為の広報活動に力を入れる。テレビのワイドショーも、4月から牛丼が1杯いくらに上がる等、詳細に報じる。国民の痛みを伴う増税だから当然と思われるかもしれないが、同じ負担増でも所得税増税や年金等社会保険料引き上げでは、こんな騒ぎは起きない。何故、消費税だけがこうも目立つのだろうか? その理由の1つは、政府の指導による一斉価格転嫁だ。立場の弱い下請け中小企業が消費税を転嫁できず、泣き寝入りするのを避ける為に、政府は“価格転嫁Gメン”を組織して一斉転嫁を呼びかける。更に、消費者に増税がわかり易いようにと、消費税込みの販売価格を示す総額表示も原則として義務付けている。其々理屈はあるのだが、日本の消費税は国民に極めてよく見える税金なのだ。所得税や社会保険料のように、給与明細に目を凝らさなくても負担増が直ぐわかる。実際に消費しない人まで、増税当日は損したような気分になる痛税感の大きい税金になってしまったのだ。どうすれば痛税感を和らげられるのだろうか? 食料品等への軽減税率の導入は、その1つだろう。『国際通貨基金(IMF)』等が以前から主張する1%等小刻みの段階的引き上げも、一考の価値はある。嘗ては「システム対応や中小企業が転嫁し難くなる」という反対論があったが、今も本当にそうだろうか? 増税当日に物価が一斉に上がるような極端な転嫁指導を止めるのも一案だ。ヨーロッパ等では、増税前から値上げしたり増税後も価格を据え置いたりと、対応は分かれるという。超高齢化社会の進展や巨額の財政赤字を考えると、消費税率10%は最終ゴールではないだろう。その先も見据えるならば、どうやって消費税率引き上げに伴う国民的狂騒から脱するかの手立てを考えることも必要ではないだろうか。 (上級論説委員 藤井彰夫)


⦿日本経済新聞 2017年9月21日付掲載⦿

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