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【新型コロナウイルス・外交の行方】(上) “自国優先”先鋭化の恐れ――佐々江賢一郎氏(元駐米大使)インタビュー

20200707 06
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大によって、既に国際社会に存在している分断は先鋭化していくだろう。反グローバルや自国優先といった動きは、新型コロナウイルスの収束に時間がかかると悪化する可能性が高い。何故なら、現状や政府の行動に不満を持つ層が更に不満を溜め込み、環境や移民・難民といった地球規模の課題について各国が取り組む財政的な余裕も失われていくからだ。そして、パンデミックの問題が加わった。非常に警戒すべき方向へ行っている。カギとなるのは依然、アメリカの動向だ。11月の大統領選では、第一に感染拡大を収束させられるか、第二に経済と雇用が持ち直すか、そして第三に中国との関係をどうするかといった点が問われている。新型コロナウイルスと経済・雇用については、アメリカでも相手を貶めたり、事実でなかったりする情報が流通している。感染拡大に対する中国の初動対応や情報の透明性に不満が高まり、中国の責任を追及する声が強まっている。選挙を控えたドナルド・トランプ大統領が、自身に対する批判の矛先を中国に向けようとしている面もある。トランプ大統領だけでなく、民主党の指名獲得を確実にしたジョー・バイデン前副大統領にとっても、中国を何とかしないといけないというのが最大の関心事になっている。これまでの政治・安全保障の問題という次元を超えている。これらの事情が混然一体となって、米中関係は体制競争の問題になっている。中国の対米強硬派は、中国国内でコロナ禍が収束し、経済活動も他国より早く回復しつつある中、アメリカが引き続き混乱していればチャンスと捉えて、より強気になるのではないか。そうなれば、アメリカの感情的な反発を引き起こす危険なものだ。中国はコロナ禍の中でも、南シナ海や沖縄県の尖閣諸島周辺を含む東シナ海で、一方的な行動を展開している。新型コロナウイルスの問題でアメリカが後退し、安全保障上の空白が生まれるというイメージを与えないようにすることが大切だ。アメリカとの体制競争で、中国が勝つことはないだろう。徹底した監視で感染を抑え込み、経済活動も再開させつつある体制は有効に見えるが、大多数の国はそのような監視体制は望んでいない。やはり、ソフトパワーでも軍事力でも、アメリカのほうが優位に立つ。アメリカが立て直す時間はあると思う。『世界保健機関(WHO)』に対する中国の影響力浸透が問題視されている。中国の目的の一つは、台湾の孤立化だ。アメリカが支援を緩めれば、更に中国の台頭を許すことになる。中国寄りといったWHOの個別の問題はあるが、国際機関への支援は分けて議論するべきだ。 (聞き手/政治部 梁田真樹子)


キャプチャ  2020年5月23日付掲載
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