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【劇場漫才師の流儀】(138) 116日ぶりの舞台

先月26日、実に116日ぶりに『なんばグランド花月(NGK)』の舞台に立ちました。僕らの漫才は、1週間空いたら息と間(※喋るタイミングと待つタイミングのこと)が狂ってしまうのですが、1週間どころか約4ヵ月も空いてしまうと、それよりもネタを飛ばさないかだけが心配でした。前日に阪神君と1時間ぐらいネタ合わせをしたんですが、やり慣れた劇場ネタとはいえ、お客さんがおらん所でやってもしっくりこんのですよ。ネタ合わせの最中もネタを忘れて、直ぐ詰まってしまうというか。きっと、お客さんの笑い声や反応と一緒にネタを記憶しているんでしょうね。テレビ等でご覧になった方もいるかもしれませんが、今、吉本の舞台は密にならないよう、スタンドマイクを2本立て、その間に大きなアクリル板パネルを立ててやっています(※『吉本新喜劇』のような集団演劇はどうしたって密を避けられないので、未だ休演中です)。今回、他の漫才師の方々は2本のスタンドマイクでネタをやっていましたが、僕らはお願いしてハンドマイクにしました。偶に営業等で使うこともあるんですが、ハンドマイクだと動きにも幅が出ますし、スタンドマイクの時のように、話す時に顔を近付ける必要もないので、咄嗟に言葉を挟めたりもします。中々劇場で使うことはありませんが、特に違和感はありませんでしたね。

ただ、やはり大きかったのはブランクです。1ヵ所、ネタが飛んでしまって…。阪神君に至っては気付いてもいませんでしたが(笑)。アクリル板パネルは思ったほど気になりませんでしたが、ネタは制限されてしまいます。医者ネタ等は体に触ったり、聴診器を当てたりするのでできませんもんね。レントゲンを撮るシーンで、アクリル板に胸を当てさせるとか、逆に利用する手もありますけど。ネタ中、阪神君を叩いてツッコミを入れたいところが何度かあったんですが、ずっと我慢していました。それでも一度だけ我慢できず、息を止めてアクリル板の仕切りを越えて突っ込ませてもらったら、そこはまぁまぁウケましたね(笑)。客席はソーシャルディスタンスを守る為、NGKでは858席中、112席しか使っていません。普段、100人くらいのお客さんの前でやることもあるんですが、そういう時は大体、前のほうに集まってもらいます。だから、今回のように前後1列、左右3席ずつ空けて、ポツポツと均等にお客さんが入っている光景は、何とも不思議でした。僕らも目線が定まらないですし、これで爆笑を取るのはちょっと無理やなとも思いました。ただ、そんな状況の中でも見に来てくれはるお客さんには感謝しかありません。


オール巨人(おーる・きょじん) 漫才コンビ『オール阪神・巨人』のボケ担当。1951年、大阪府生まれ。大阪商業高校卒業後、1974年7月に『吉本新喜劇』の岡八朗に弟子入り。翌1975年4月に素人演芸番組の常連だったオール阪神とコンビを結成。正統派漫才師として不動の地位を保つ。著書に『師弟 吉本新喜劇・岡八朗師匠と歩んだ31年』・『さいなら!C型肝炎 漫才師として舞台に立ちながら、治療に挑んだ500日の記録』(共にワニブックス)。


キャプチャ  2020年7月20日号掲載
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