【トランプショック】(13) 長期金利、5年で6%も――ジェフリー・ガンドラック氏(『ダブルラインキャピタル』CEO)

20161228 03
――昨夏から一貫してドナルド・トランプ大統領の誕生を唱えていました。
「世界的な趨勢と同様に、アメリカ社会でも既存秩序への不満が高まっていた。ポピュリズム(大衆迎合)に傾く機運は容易に止められない」
「1972年から、全てのアメリカの大統領を正しく予測してきた。コツは、先ず“絶対に勝てない候補”を除外すること。民主党候補になったヒラリー・クリントン氏が、まさにそれだった。彼女は8年前、既にバラク・オバマ大統領に大敗した。今回の予想は案外簡単だった」

――トランプ氏当選後の株高は想定外でした。
「“トランプラリー”(相場上昇)はもうすぐ終息するだろう。『次期政権の財政拡大路線が、アメリカの景気や株式相場に追い風になる』という都合の良い解釈に市場は転じた訳だが、現実には財政支出の効果が表れるのは当分先の話だからだ。投資家は幻滅し、市場の一進一退が続くだろう」

――当面のアメリカの景気は?
「2つの逆風に曝される。1つ目は個人消費だ。トランプ支持者は高揚感に浸っているが、彼らの大半が中低所得層なので、使うお金が無い。逆に、富裕層の多い反トランプ派は強烈なショックを受け、国の将来に悲観的になっている。消費を増やす雰囲気ではない」
「2つ目は金利だ。長期金利は、今夏から1%も上昇している。元々、割高な住宅相場に真っ先に悪影響を及ぼす。財政悪化を踏まえると、今後5年でアメリカの10年債利回りは6%まで上昇するだろう」

――『連邦準備理事会(FRB)』の対応は?
「足元では株価も高く、物価上昇圧力も強まっている。失業率も低い。だから、今月14日の“連邦公開市場委員会(FOMC)”では、高い確率で利上げに踏み切るだろう」
「但し、そこから先は別の話だ。トランプ政権の発足当初は景気が期待外れとなり、経済指標は弱含む可能性が高い。FRBは連続利上げに慎重になり、来年1~3月期は様子を見ると見込む」

――新政権下で有望な投資対象は?
「代表例は金融株だ。オバマ政権下の一連の金融規制の見直しが想定される。更に、長期金利の上昇に伴い、銀行の利益に直結する長短金利差の拡大が期待できる」
「(長短金利を押し下げる日欧のマイナス金利政策で)金融機関の収益に打撃を与えれば、実体景気は良くならないことがはっきりした。ヨーロッパでは長期金利がプラス圏に浮上し、最悪期を脱した。日本もそうすべきだ。(マイナス金利を適用されていない)アメリカの金融株は、今後1~2年で2倍になっても不思議でない」 (聞き手/編集委員 佐藤大和)


⦿日本経済新聞 2016年12月15日付掲載⦿
スポンサーサイト

テーマ : 国際ニュース
ジャンル : ニュース

轮廓

George Clooney

Author:George Clooney

最新文章
档案
分类
计数器
排名

FC2Blog Ranking

广告
搜索
RSS链接
链接
QR码
QR