外交対応から服の色までおんぶに抱っこ! インチキ占い師に振り回された朴槿恵“洗脳スキャンダル”の真相

朴槿恵大統領の“洗脳スキャンダル”で、韓国全土がひっくり返るほどの大騒ぎとなっている。最早、恒例行事となった韓国の大統領による碌でもない不祥事。朴槿恵は一体、何をやらかしたのか?

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任期を約1年3ヵ月残しながら、韓国の朴槿恵政権が崩壊寸前になっている。勿論、その最大の原因は、大統領の朴槿恵と、その親友の崔順実を巡る前代未聞のスキャンダルだ。信じられないことに、朴は人事から外交政策、演説内容に至るまで、この一介の民間人に過ぎない崔順実という中年女に全て事前に相談し、アドバイスに従っていたのだという。それどころか、「朴は崔の“操り人形”も同然だった」と言われている。実際、“大統領府の権力3人組”と呼ばれていた側近3人の内、2人は崔が推薦した人物だった。安倍首相との日韓首脳会談の想定問答では、竹島問題について聞かれた場合、「詳しく答えず、笑って笑顔を見せる」といった対応が崔から指示されていた。また朴は、崔が実質的にオーナーを務める『ミル財団』・『Kスポーツ財団』という2つの財団法人に、大統領権限を使って多額の寄付金を集めていた。財団設立を僅か1日で所管官庁にスピード認可させ、側近の主席秘書官が複数の韓国財閥に寄付を強要し、約73億円ものカネをかき集めていたのである。他にも、崔の娘の不正入学・進級操作・違法な資金・脱税等、様々な疑惑が浮上している。色々とタチが悪いとはいえ、曲がりなりにも韓国は名目GDPで世界第11位、5000万人の人口を抱える近代国家だ。その国家元首である大統領が、こんな怪し気な人物の言いなりとなり、国家機密が全てだだ漏れになっていた訳だ。最早、韓国は世界の笑いもの。このスキャンダルには全国民が怒り狂い、ソウルの目抜き通りには数万人規模のデモ隊が溢れ、口々に「朴槿恵は辞任しろ!」と叫ぶありさまだ。韓国の世論調査専門会社が発表した支持率は、歴代大統領で最低となる5%。逆に、不支持率は89%にも達した。韓国では、支持率25%が死に体かどうかのボーダーラインとされているので、最早、朴槿恵政権はレームダックどころではなく、糸の切れた凧。「国家が機能していない」と言っていい。

問題は、「仮にも一国の大統領である朴が何故、崔の“操り人形”になっていたのか?」ということだ。そこには、崔の父親で、1994年に死去した崔太敏というキリスト教系の牧師が深く関わっている。崔太敏は、仏教・カトリック・プロテスタント等の宗教を転々と渡り歩いた末に、『大韓救国宣教団』というキリスト教系のカルト宗教団体を立ち上げた人物。その一方、詐欺事件を始め、数々の犯罪歴がある碌でもない宗教家だ。朴を自分たちの操り人形にした黒幕は、崔順実ではなく、この父親・崔太敏だったのだ。朴と崔太敏の繋がりは、40年以上も昔に遡る。1974年8月、朴の母親であり、当時の朴正煕大統領夫人の陸英修が、国家行事中に銃で撃たれて非業の死を遂げる『文世光事件』が起きた。この時、母を失って悲しみのどん底にあった朴槿恵に手紙を書き、接近したのが崔太敏だ。韓国の有力政治家の回顧録によれば、その手紙はこういう内容だったという。「母上は亡くなられたのではなく、あなたの時代を切り開くために道を譲ったのだ。あなたを韓国、さらにアジアの指導者として育てるため、場所を空けたにすぎない。母上の声が聞きたいときは、私を通じていつでも聞ける。母上が夢に現れ、『愚かな娘が何も知らずに悲しんでばかりいる』として『私の意思を伝えてほしい』と言った」。霊能力によって、「亡くなった母親の思いを伝えに来た」と朴槿恵に接近したのだ。尤も、流石にこれだけで崔太敏を信じてしまうほど、朴槿恵もバカではないだろう。生前の崔太敏を知るプロテスタント系のある牧師は、韓国紙『国民日報』2016年10月30日付で、こんなエピソードを暴露している。「母の突然の死でとてつもない心痛に悩まされていた朴槿恵氏の前で、崔太敏氏が母の魂に憑依したと言って、彼女の表情や声を演じた。これを見て驚いた朴槿恵氏が気絶して入神した」。この“入神”とは、“神が宿る”等のスピリチュアル体験のことを指すという。朴槿恵は以降、まるで教祖のように崔太敏を崇めるようになったという。韓国の公共放送局『KBS』は、スキャンダル発覚後、1975年5月4日に撮影された大韓救国宣教団の行事『救国祈祷会』の映像を、公式フェイスブックで公開した。そこには、崔太敏の説教を拝聴し、教団の信者たちが一心不乱に祈る様子が映っている。そして、実はこの日、朴槿恵は崔太敏の提案を受ける形で、このカルト宗教団体の“名誉総裁”に就任しているのである。更に、翌年の1976年には、朴槿恵は崔太敏と共に、大韓救国宣教団を改称して、国民の精神教育を行う社会運動団体『セマウム奉仕団』を結成する。この組織の『大学総連合会』の会長だったのが崔順実だ。朴槿恵は、4歳年下の崔順実を“オンニ(お姉さん)”と呼んで慕ったという。もうおわかりだろう。崔順実の父親・崔太敏は、古くは宜保愛子やインドのサイババ、最近でいうと大川隆法や江原啓之のようなインチキ霊媒師に過ぎない。日本にも、占い師等に洗脳される頭の悪い芸能人がよくいるが、それと同じように、朴槿恵も詐欺師紛いのカルト教団の教祖にコロッと引っかかり、崔太敏の死後は、その娘に何十年間もずっとマインドコントロールされていた訳だ。

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とはいえ、朴槿恵がインチキ霊媒師にハマったのには、それなりの理由もある。朴槿恵の父親である元大統領の朴正煕は、1961年の軍事クーデターで実権を握り、軍事政権から民政移管後に大統領に当選。以降、18年間に亘って韓国に君臨した。独裁者として批判的に語られる一方、北朝鮮よりも貧乏だった当時の韓国を、国民が1日3食食べられるようにした功績が評価され、“最も功の大きい大統領”とも言われている。その妻で、今も歴代大統領夫人の中で圧倒的人気を誇っているのが、朴槿恵の母親である陸英修だ。ところが、朴槿恵が大学卒業後にフランス留学していた時、前述したように、陸英修は韓国の独立を記念する光復節の祝賀行事中に、在日韓国人の文世光に撃たれて亡くなってしまう。事件の黒幕は北朝鮮で、文世光は『朝鮮総連』の指示を受けて、大阪市内の派出所で拳銃を盗み、偽造パスポートで韓国に入国。本来は朴正熙を暗殺する筈が、流れ弾が傍にいた陸英修に当ってしまったのだ。以降、朴槿恵は母親に代わり、5年間もファーストレディーの役割を務めた。しかし、それから5年後の1979年10月、今度は父親が殺されてしまうのだ。当時、韓国では朴正熙による軍事独裁政権に反発して、学生運動が活発化していた。これに対処していたのが朴正熙の側近で、『韓国中央情報部(KCIA)』部長だった金載圭である。金は朴正熙から「学生運動への鎮圧が生温い」と叱責され、恨みを抱くようになったという。そして同26日、KCIAが所有するソウル市内の秘密の宴会場で晩餐会が開かれた際、ここでも朴正煕に叱責されたことで金がブチ切れ、拳銃を手に朴正煕と大統領警護室長の2人を射殺したのである。如何にも韓国らしい無茶苦茶な話だが、朴槿恵が大きなショックを受けたことは容易に想像できる。実際、父親が暗殺された後、朴槿恵は暫く、表舞台から姿を消している。『ハンナラ党』に入党し、再びメディアの前に登場したのは1997年のことだった。

事情はわからなくもないが、要は悲劇に見舞われて、安易にインチキ宗教に飛び付いてしまった訳だ。挙げ句の果てに、教祖の娘にまで洗脳され、依存してしまっているのである。実際、朴槿恵が表舞台から姿を消していた間、悲劇のヒロインとなった彼女を支えていたのが崔順実だった。朴槿恵は2004年、韓国では39年ぶりの女性党首としてハンナラ党の代表に就任するが、この時の秘書室長を務めたのは崔順実の夫だ。崔太敏、そして崔順実は、最初から朴槿恵を政治家にして食い物にするつもりで近付いた。それに、朴槿恵はまんまと引っかかったのだ。そう考えると、朴槿恵を大統領に選んでしまった韓国国民もマヌケというしかないだろう。但し、韓国の大統領が碌でもないのは、今回が初めてという訳ではない。例えば、初代大統領の李承晩は竹島を不法占拠し、無実の国民の大虐殺を行った独裁者だ。全斗煥は退任後、不正蓄財党を追及されて死刑判決を受け、盧泰愚も政治資金隠匿等で懲役刑に処されている。同様に、盧武鉉も退任後に親族や側近が贈収賄で相次いで逮捕され、自身も収賄疑惑で捜査対象になると、2009年に自ら命を絶った。李明博は訴追されなかったが、政権末期に『相互貯蓄銀行』を巡る贈収賄事件で、実兄である元国会議員の李相得が逮捕された。在任中の大統領の兄弟が逮捕されるのは韓国政治史上、初めての不祥事だ。「収賄のカネは大統領選の選挙資金に使われた」とされ、その前にも側近たちが建設事業に絡む贈収賄事件で逮捕されている。韓国の大統領は、政権末期から退任後にかけ、親族や自分が逮捕されたり、暗殺されたりするのが通例のようになっているのである。韓国の大統領は、国民が直接1票を投じて国家元首を選ぶ為、超法規的とも言える巨大な権限を持つ。だから、在任中は一族が利権に群がって、まさにやりたい放題となる。その結果、力が弱まって死に体となった政権末期に、対立勢力の報復を受け、悲惨な末路を迎える…という構図だ。韓国は、そんなことを延々と繰り返しているのだ。今回の朴槿恵のスキャンダルも、偶々利権に食い込んだのがインチキ宗教だったというだけで、構造的には歴代大統領のそれと何ら変わらない。1つ違うのは、「既に崔順実や側近等といった何人もの逮捕者を出し、政権が機能不全に陥っていながら、朴槿恵の任期満了まで1年3ヵ月以上もある」ということだ。朴槿恵が任期途中で辞任した初の大統領となるのか、それとも2018年2月の任期満了まで一連の騒動を続けるつもりなのか――。暫くは、隣国のバカ過ぎるスキャンダルの成り行きを見守るしかなさそうだ。


キャプチャ  2017年1月号掲載

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