【2017年の世界はこうなる】(03) 本当に就任できる? トランプの冒険的人事

ドナルド・トランプ次期大統領が閣僚に指名した面々は際物揃い。トランプ本人顔負けの過激な主張や、後ろ暗い過去を持つ者もおり、承認を巡って上院公聴会で激しい追及があるのは必至だ。 (ジョージタウン大学教授 サム・ポトリッキオ)

20170110 05
①スコット・プルイット(環境保護局長官)…80%
オクラホマ州司法長官の経験もあり、承認の見込みは高い。一方で、気候変動に懐疑的なプルイットの就任は、鳥小屋に狐を放つようなもの。温暖化対策に反対の余り、環境保護局を提訴したこともあるほどだ。
②ベッツィー・デボス(教育長官)…70%
アメリカの直販大手『アムウェイ』の共同創業者を義父に持ち、賛否はあるものの、彼女自身も慈善家として知られる。弱点は、教育や行政経験に乏しいこと。公聴会では、民主党議員がここぞとばかりに弱みを突いてきそうだ。
③ベン・カーソン(住宅都市開発長官)…50%
閣僚の資質など皆無だし、何より彼自身が行政には及び腰かもしれない。脳外科医であることを売りにしている一方で、保健福祉長官の打診を断わったことを彼の側近が明かしている。それ以上に、門外漢な分野の組織を引き受けるとは不可解だ。公聴会での厳しい審査にあたふたすれば、共和党議員ですら承認を躊躇うだろう。
④レックス・ティラーソン(国務長官)…40%
『エクソンモービル』会長兼CEOであるティラーソンは、外国政府との交渉では百戦錬磨。まるで国家指導者のように、ロシアやイラクのクルド自治政府と直接交渉してきた。時に、アメリカ政府の意に反してでも大型の石油案件を纏めてきただけに、重要閣僚としての力量は備わっている。そんなビジネスマンにとって最初の難関は、上院の公聴会だ。長官就任には、上院議員の過半数に承認される必要がある。だが、共和党と民主党の議員数は52対48と拮抗。しかも、ロシア政府と親密なことに対して、共和党からも懐疑論が出ている。プーチン大統領との緊密過ぎる仲等、これまでのロシアビジネスと国益との利益相反を考えれば、承認は危ういかも。
⑤ジェフ・セッションズ(司法長官)…40%
最も早くからトランプ支持に回った強力な理解者。白人至上主義団体を“寛容”と評する等、人種差別的な言動が目立つ。過去に連邦裁判所判事の指名を受けながら、議会で承認されなかったのもその為。今回も、公聴会で民主党が激しく追及するのは必至だ。人種差別的な過去が少しでも露わになれば、共和党議員からも見限られる?
⑥デヴィッド・フリードマン(駐イスラエル大使)…30%
閣僚ではないが、不安定な中東情勢を考えると、このポストは重要だ。“トランプの盟友”というのが抜擢の理由だそうだが、その前途には暗雲が垂れ込める。「弁護士故に、外交経験が無い」というだけではない。国際社会が認めるイスラエルとパレスチナとの2国家共存案に猛反対する等、中東和平の推進役には不向きな人物だからだ。
⑦ジャレッド・クシュナー(中東和平特使)…20%
トランプは、困難極まりない中東和平の未来を、自らの身内に託そうとしている。『トランプオーガニゼーション』の副社長である娘・イヴァンカの夫という縁故主義が見え見えの人選。甚だ経験不足なクシュナーの就任に、世間の反発は大きい。仮に就任できても、外交に一家言を持つ共和党の上院議員らから猛反発を食らいかねない。敬虔なユダヤ教徒。


キャプチャ  2017年1月3日・10日号掲載
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テーマ : 国際政治
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