【まとめサイト・不信の連鎖】(02) うちは大丈夫なのか

20170112 05
「うちのサイトは大丈夫なのか」――。『サイバーエージェント』社長の藤田晋(43)は、インターネット上の情報を纏めたキュレーションサイトを巡る問題の広がりに、気を揉んでいた。藤田が「自分の時間の95%を注いでいる」と熱を入れているのが、“マスメディアになる”ことだからだ。『テレビ朝日』と今年4月に始めたインターネットテレビ局『AbemaTV』は、その柱。『DeNA』の問題が飛び火すれば、時間をかけてきたプロジェクトが躓く。配信から約半年でアプリのダウンロードが1000万の大台を達成した直後の出来事。悪影響はじわりと広がってきた。「株価が軟調な理由の1つは、キュレーションサイトの問題が影響しているのではないか」。今月16日、東京都渋谷区に立つ『セルリアンタワー東急ホテル』の大宴会場。サイバーの株主総会で質問が飛んだ。

株価は10月末に比べ、1割ほど安い2800円前後に止まる。メディア事業担当の常務・小池政秀(41)は、「足元はキュレーションの影響だろう」と率直に認めた。DeNAに端を発したキュレーションサイト不正の影響は、瞬く間に広がった。『リクルートホールディングス』・『ヤフー』・『KDDI』…。大手も次々と、運営するサイトの情報削除を始めた。就職情報を1960年代から手がけ、情報発信の知見が深かった筈のリクルート。同社のサイト『ギャザリー』は、健康関連を中心に、4分の1に当たる1万6000の記事が、数日で消えた。著作権侵害の可能性がある投稿を検証する為という。著作権法に詳しい『骨董通り法律事務所』の弁護士・小林利明(35)は、「アメリカに比べ、日本はインターネット上の著作権への意識が高くない」と指摘。それが今回の問題の一因になった可能性がある。「最初の情報発信者の権利を保護します」。『LINE』が今月5日に開いた情報サイトの説明会で、上級執行役員の島村武志(40)は話し始めた。同社の『NAVERまとめ』の閲覧数は、月に26億回に達する。投稿記事は自社でチェックしているが、実は3本に1本はボツになる。「事前に不正の芽を摘み取り、非公開にしている」からだ。それでも、著作権侵害を指摘する声はインターネット上で絶えない。記事を無断転用されたライターたちが企業を訴えようとする動きも出てきた。次はどこか――。広がる野火に、各社は身構える。 《敬称略》


⦿日本経済新聞 2016年12月28日付掲載⦿
スポンサーサイト

テーマ : ITニュース
ジャンル : ニュース

轮廓

George Clooney

Author:George Clooney

最新文章
档案
分类
计数器
排名

FC2Blog Ranking

广告
搜索
RSS链接
链接
QR码
QR