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山口組七代目レースが激化…“本命”竹内照明に代わって髙山清司が急浮上

尼崎で『神戸山口組』最高幹部に向けて『司興業』が放った銃弾は、井上邦雄への降伏勧告に他ならない。分裂抗争が最終盤に差しかかる中、『六代目山口組』陣営ではポスト司を探る動きが活発化している。最有力候補の竹内照明に待ったをかけた髙山清司の真意とは――。 (取材・文/フリージャーナリスト 柳沢十三)



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六代目山口組の髙山清司若頭が出所してから間もない2019年11月27日、尼崎市内で六代目側直系の『二代目竹中組』の元組員が、神戸山口組の古川恵一幹部に向けてアメリカ軍仕様の自動小銃を乱射。全身に十数発の弾丸を浴びた古川幹部は絶命した。「髙山若頭が約5年半ぶりに社会復帰したことで、六代目側は組織全体がやる気を漲らせていましたね。それまで神戸側との対立関係は小康状態でしたが、一気に激化した観があります。古川幹部を銃撃後、元組員は凶器を車内に乗せたまま、別の神戸側幹部の本拠地に向かっています。取り調べでも、その幹部を狙っていたと供述。狙われたとされる幹部は、今年に入ってから引退しました」(全国紙社会部記者)。古川幹部の射殺事件は神戸側の勢力に大きな影を落とした。引退した幹部を含め、神戸側からは12人の直参が組織から離脱。僅か1年間で総直参は凡そ半分に激減した。こうした状況について、関西で活動する他組織幹部は解説する。「髙山若頭の復帰前後、六代目サイドから繰り出された攻勢は圧倒的だったが、そのだめ押しとなったのが古川幹部の射殺事件。それぐらいショッキングで、組を割って出た人間の末路そのもの。事件の直後から直参らがバラバラ逃げ出したのもわかるよ」。凄惨な射殺事件の舞台となった尼崎市は2020年1月、六代目側と神戸側が特定抗争指定暴力団に認定された際、警察当局からの取り締まりがより厳しさを増す警戒区域に含まれた。これにより、両組織の衝突は起こらない筈だった。ところが、2020年もあの射殺事件と同じ11月に複数の銃声が尼崎市に響いた。

同3日、住宅街にあるコンビニエンスストア付近で、神戸側の仲村石松若頭補佐(※『三代目古川組』組長)と古川組幹部の2人が何者かに銃撃された。夕刊紙ヤクザ記事担当記者が語る。「2人は警察を騙る男らにコンビニ近くまで呼び出されたそうです。そこでいきなり男らが発砲。仲村組長は両脚、最高幹部は左手を撃たれました。重傷だったものの、命に別条はありませんでした」。犯人2人は現場から逃走したが、事件の2日後と8日後に其々、兵庫県内の警察署に出頭し、殺人未遂容疑で逮捕された。2人は六代目側直系の『三代目司興業』の幹部と組員で、事件に使用された拳銃も同8日に同市内の川から発見された。「同じ11月、同じ尼崎市という共通点から、昨年の古川幹部が射殺された惨劇を思い出した業界人は少なくありませんでした。仲村若頭補佐は古川幹部の片腕と して長く仕え、跡目を継承した縁もあります。今回の銃撃現場は、古川幹部が亡くなった場所から約3㎞と近いので、余計に不気味です。その後、逮捕された実行犯らが司興業の所属と判明すると、業界のあちこちから『やはり』との声が上がりました」(同)。尼崎は古くから山口組とは縁が深く、本拠を構える名門の傘下組織が数多く存在した。だが、2015年の分裂で『四代目真鍋組』が離脱し、その後、二代目古川組も神戸側に電撃移籍したことで、尼崎の直系組織は2つとも消滅した。尼崎のヤクザ事情に詳しい六代目側の直系組織元組員が語る。「尼崎は関西エリアで屈指の神戸側の拠点となってしまった。2017年に神戸側で再分裂が起きて、真鍋組が現在の絆會に移籍し、古川組から分裂した一派も加入した為、尼崎の勢力地図はより複雑化した」。今年、真鍋組は解散したが、神戸側と絆會に分かれた古川組の間では正統性を争って対立が続いた。そうした混乱の最中の2018年、三代目古川組の大ベテランが六代目側への復帰を決めたという。「それが琉真会の仲本政弘会長。1970年代には山口組の代紋を背負って流血の沖縄抗争を戦い抜いた歴戦の勇士だ。その後、尼崎に琉真会の本部を移し、古川組の繁栄を支えてきた。それだけに、神戸側と絆會の引っ張り合いに嫌気が差して六代目側に復帰したのではないか」(同)。その仲本会長の復帰先が、今回の銃撃犯が所属する司興業で、特別相談役として迎えられ、現在は顧問に就いているという。つまり司興業は、自陣の高位の幹部にとっての古巣であろうとも、遠慮なく攻撃したということになる。六代目側の強硬姿勢を体現するような事件だった。このまま事態は終息するかと思われた同18日未明、再び尼崎で音が鳴る。今度は仲村若頭補佐が撃たれた現場から1㎞ほど離れた住宅街にある建物が標的だったが、ここは仲本会長が住居として使用していた。

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大手テレビ局在阪支局社会部記者が語る。「警戒区域内なので、本来なら組織関係者の出入りは認められませんが、住居使用の許可を受けて住んでいたそうです。しかし、敵対する側から見れば、司興業最高幹部の関係先に変わりはありませんし、抑々、仲村若頭補佐は琉真会の出身だから狙われたとの話もあります。3発の銃弾が建物に撃ち込まれたようで、兵庫県警は仲村若頭補佐への銃撃に対する報復行為と断定して捜査中です」。建物のドアや壁には弾痕が残り、室内からも弾丸が発見されたが、幸い、中にいた仲本会長に怪我はなかった。中部地方に本拠を構える他組終組員は、事件の背景をこう語った。「タイミングやヤクザの定理に従えば、神戸側からの犯行と考えるのが常識。最近は六代目側から神戸側への一方的な攻撃ばかりが目立ち、神戸側からは殆どカエシがなかった。それだけに、琉真会の事件を聞いて、神戸側にも骨のあるヤツがいるなと思った。ただ、司興業は人を狙っているのに対し、神戸側は建物に向けて撃っていた。両陣営の勢いの差は歴然だろう」。一方、銃撃後の動きが注目される六代目側だが、2021年の早い段階での抗争終結が有力視される中、次世代を見据えた人事が水面下で進行しているという。都内で活動する他組織組員が、六代目側関係者から聞いた話を教えてくれた。「分裂騒動が終われば司組長はトップから降りるとの話だ。在任中に分裂を許したことへの自分なりのけじめではないか」。司組長は相変わらず節制した生活を送り、体力作りにも励んでおり、同年代とは比べものにならないほど頑強と言われる。それでも、2021年1月の誕生日を迎えれば79歳。歴代組長の最高齢記録を更新中だが、大軍団のトップに座り続けるストレスは相当に大きい筈だ。静かな余生を送らせたいとの声もあるという。

「実は、七代目組長に誰が座るかという話はもっと以前からあったが、分裂騒動が発生して立ち消えになったようだ。しかし、神戸側の勢力が大幅に減退する状況下で、解決の日がそう遠くないと判断されたのか、最近になって一部の執行部らの間で代替わりの話題が再燃している」(同)。司組長の勇退と同時に、髙山若頭もヤクザから足を洗う意向を持っているとの話も以前から囁かれてきた。髙山若頭は国指定の難病を抱え、年齢も司組長より下とはいえ73歳と決して若くはない。司組長と一心同体で渡世を張ってきた髙山若頭が身を引くとなれば、山口組にとっての損失は計り知れないが、その決断を尊重するとの見方が強かった。しかし、ここにきて髙山若頭の七代目待望論が出てきたという。都内で活動する六代目側の傘下組織幹部が語る。「年齢を考えればあくまでもワンポイントリリーフだが、髙山若頭が次を取らなければ山口組が割れるというのが大方の見方。勿論、世代交代という点を考慮すれば、髙山若頭より一回り若い竹内照明若頭補佐(※『三代目弘道会』会長)が七代目候補の筆頭格だろう。最大派閥である弘道会のトップだから、実績も実力も申し分なく、自然な流れだ。しかし、司組長に続いて又も弘道会トップが山口組のトップに就くことになれば、黙っていられない者も多い筈だ」。現状で七代目レースは竹内若頭補佐が大きくリードしているが、竹内若頭補より渡世のキャリアが長い森尾卯太男本部長(※『大同会』会長)や、関東に幅広い人脈を築く藤井英治若頭補佐(※『五代目國祥会』会長)、安東美樹若頭補佐(※二代目竹中組組長)も候補として名前が挙がる。「特に、1984年に勃発した山一抗争で、1988年に一和会の山本広会長宅を奇襲して抗争の終結を早めた安東若頭補佐の功績は大きいし、代償に長期服役を経験してもいる。髙山若頭がかねがね唱えてきた信賞必罰を突き詰める意味でも、安東若頭補佐を七代目に推す声は根強い。その他の執行部メンバーも当然、野心は持っており、竹内若頭補佐の七代目就任は分裂のリスクが大きいと言える。それを避けるには、髙山若頭が七代目に就き、睨みを利かせるしかない」(同)。七代目組長に就任後、髙山若頭はどのような采配を振るうのか。業界内でも多様な予想が流れているが、主立ったものをピックアップしてみよう。先ず、業界のセオリーに沿ったケースについて、九州で活動する他組織幹部が語った。「髙山若頭も弘道会偏重が拙いことはよくわかっている。だが、片腕だった竹内若頭補佐が可愛いから、次期組長に指名することは確実。ならば、分裂を回避する為、竹内新組長の障害となりそうなライバルを引退させるのではないか。あからさまな身内贔屓だが、これがヤクザ社会だ」。

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次に、業界の動向に詳しいジャーナリストは、竹内若頭補佐のライバルを蹴落とす代わりの作戦を予想する。これは嘗て実践されたこともある為、その成功率は非常に高いという。「ライバルを切ると、どうしても恨みが残り、それが後に反対勢力の誕生やトラブル発生の種になりかねません。それなら、逆転の発想で竹内若頭補佐の味方を増やすほうが得策。弘道会の有力傘下組織を山口組直参に次々と昇格させ、弘道会系直参を増やせば、組織内の求心力は自然と高まります。この“数の論理”で山口組を増強させた渡辺芳則五代目組長は、長期政権を実現させました」。確かに、五代目体制では山健組出身の直参が数多く誕生し、渡辺組長を支えた。反面、その山健組の突出した影響力により、“アンチ山健組”が組織内に生まれたことも事実。匙加減が重要となりそうだ。そして最後は、敢えて竹内若頭補佐には継がせず、安東若頭補佐に跡目を譲るパターン。六代目側の傘下組織元幹部が語った。「就任に異論が少ない安東若頭補佐が八代目となり、竹内若頭補佐が若頭として支える布陣は、組織の内外に良い影響を与える。組織の功労者がトップに座り、実力のあるキレ者が敢えて二番手として控える形は、内には最良の手本であり、他組織からは脅威に映る。竹内若頭補佐は何れ必ずトップに立つ人材なのだから、焦る必要はない」。七代目組長に髙山若頭が就任した場合の仮定の話ではあるが、何れのパターンも興味深い。分裂騒動が決着した暁には、こうした七代目組長に関する話題も活気づくに違いない。分裂の状況下でも、『五代目工藤會』の野村悟総裁に面会する為、髙山若頭は九州に足を運ぶ等、精力的に活動している。分裂を乗り越えて、強固な一枚岩の山口組を未来に残す為、髙山若頭が今後どう舵取りするのか、各方面から熱い視線が注がれている。


キャプチャ  2021年2月号掲載
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