【ブラック企業をブッ潰せ!】(08) ハラスメントは不正のサイン…モラルダウンという共通点

20170130 12
同じ職場で働く者に対して、強い立場を利用して精神的・身体的苦痛を与えるパワハラ、性的嫌がらせを行うセクハラ、言葉や態度によって精神的な暴力を振るうモラハラが後を絶たない。非正規雇用や女性従業員が増加していることも、職務上の地位を利用した差別的な行動を助長させている。ハラスメントが多いことは、企業内の士気やモラルが低下している証拠である。パワハラやセクハラは、モラルダウンした職場に咲く“徒花”と言える。相次ぐ企業の不祥事も、職場のモラルダウンという点で共通の背景を持っている。つまり、パワハラやセクハラが多い企業は、不正が起き易い土壌があるのだ。例えば、1990年代初頭のバブル崩壊時、大手都市銀行の不正融資が次々と明らかになったが、筆者は当時、様々な銀行からパワハラやセクハラの相談を数多く受け、驚かされた経験がある。最近では、過労自殺問題があった『電通』や、組織ぐるみの不正会計があった『東芝』等が、成果を求めるあまり、上役が部下にパワハラ行為を行っていたことが報道されている。

過重労働で鬱病を発症し、解雇された元東芝社員の重光由美さん(50)が東芝に賠償を求めた裁判で、今年8月、東京高裁が東芝に約6000万円の支払いを命じた。重光さんは2001年、同社の液晶パネル工場でプロジェクトリーダーとなったが、長時間過重労働によって休職し、2004年9月に休職期間満了を理由に解雇された。重光さんは解雇の無効と賠償を求めて同年に提訴。今回の判決に先立ち、解雇の無効は確定していた。勝訴した重光さんは、「提訴から12年経ってしまったが、過労やパワハラの被害者が減るように、この判決が役立ってほしい」と訴えた。重光さんが職場で上司から暴言を浴びせられたことは、当時のメールにも残っている。東芝は、12年前に過労とパワハラによって被害者から訴えられていたにも関わらず、それを軽視した。振り返れば、「不正会計への警鐘は鳴らされていた」と言える。企業が取るべき効果的なハラスメ ント対策としては、外部のハラスメント相談窓口を請け負うような組織を使う方法がある。そうした組織が期間限定で電話相談窓口を設けると、多くの相談が寄せられる。それを企業にフィードバックした上で、第三者が被害者と加害者の仲裁に入り、問題を解決するケースも近年は増えている。ハラスメント対策先進国のアメリカでは、既にハラスメント専門の組職が多数あり、また大手保険会社等も企業の危機管理の一環としてハラスメント対策を請け負っており、被害者が安心して相談できるシステムもある。アメリカは厳しい競争社会だが、差別や弱者へのハラスメントに対して非常に厳しい制裁を求める社会でもある。その点、日本は差別に対して寛容な面もある。そうした社会にアメリカ的な競争を持ち込めば、無秩序な労働環境になる可能性がある。アメリカ型の働き方を目指すなら、ハラスメント対策のシステムを同時に構築することが重要だ。

■ハラスメントが起きる職場の特徴
ハラエメントが起きる職場は、成果主義型・過剰労働型・ブラック企業型の何れかに多い。先ず、成果主義型は、経営陣が決めた営業目標の達成の為に、部長・課長・係長と順に目標値が定められていくが、こうした職場では、上役が部下にノルマを達成させようとして、かけるプレッシャーが度を越してパワハラとなる場合がある。電通や東芝が典型だ。過剰労働型は、介護施設や医療機関に多い。患者や高齢者等、ハンディキャップを持つ人たちに優しく接する為に自分の感情を抑圧する等、所謂“感情労働”を強いられ、従業員は大きなストレスを抱えている。この為、パワハラが多く、更にストレスの捌け口がサービスを受ける側に向いてしまった暴力事件も頻発している。ブラック企業型は、従業員にやり甲斐を感じさせて、安い賃金で長時間労働を強いる為、ストレスが多く、ハラスメントの温床になり易い。近年は、大手家電量販店・コンビニ・外食チェーン等でパワハラやセクハラの破害者が訴訟を起こすケースも見られる。 (『職場のハラスメント研究所』代表理事 金子雅臣)


キャプチャ  2016年12月13日号掲載

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