【火曜特集】(347) 混戦の横浜市長選を前に京急電鉄がカジノ事業参入を断念へ

横浜市長選のドタバタの影で、『京浜急行電鉄』がひっそりとカジノ事業から撤退しようとしている。京急は6月29日、新規事業企画室の廃止を明らかにした。横浜市のカジノを含む統合型リゾート(IR)誘致政策もあり、同社は2014年8月、グループ戦略室内にIR事業を担う新規事業担当を設置。後に企画室に格上げした。それが消滅するというのだ。原田一之社長は、『横浜商工会議所』が2016年5月に発足させたIR研究会の座長も務め、旗振り役の一人だったが、今回の決定で完全撤退したとの見方が広がる。横浜のIR誘致で現在残っているカジノオペレーターは、マレーシアとシンガポールを拠点とする『ゲンティン』とマカオの『メルコ』。京急は「ゲンティンと組む目論見だったが、交渉が物別れに終わった」(情報筋)とされる。10人もの候補が乱立する予定の横浜市長選で、誘致を掲げるのは実質的に林文子市長くらいになっている。但し、「林氏はゲンティンをオペレーターに目論んでいた為、仮に当選しても京急が撤退したら、計画自体が暗礁に乗り上げかねない」(同)という。

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