【安倍・トランプ新時代】(中) 対北、強固な日米同盟誇示

20170217 04
「『アメリカは常に100%日本と共にある』と明言した。その意思を示す為に、私の隣に立っている」――。北朝鮮の弾道ミサイル発射を受け、安倍首相は11日夜(日本時間12日昼)、パームビーチにあるドナルド・トランプ大統領の別荘で、緊急の共同記者発表を行い、隣に立つトランプ大統領に視線を向けながらこう述べた。弾道ミサイルは、別荘での夕食会が始まる約2時間前に発射された。夕食会中に首相が「共同声明を出そう」と水を向けると、トランプ大統領は「この後、記者会見を行うのか。私もその場に行こう」と即決した。首相同行筋は、「却って盤石な日米同盟を誇示できた」と振り返る。日本政府は、昨年11月のアメリカ大統領選でトランプ氏が勝利したことに動揺した。トランプ大統領には、「日米同盟は、アメリカだけが日本防衛という負担を強いられる不公平なもの」との認識が根底にあった。この為、選挙戦中も在日アメリカ軍に関し、駐留経費の負担増だけではなく、“撤退”までちらつかせた。首相訪米では、北朝鮮や中国と対峙する上で、「日米同盟が不可欠である」とトランプ大統領に逸早く刷り込むことが、安全保障上の最優先課題だった。

トランプ大統領が10日の共同記者会見で同盟重視を鮮明にし、在日アメリカ軍駐留への“感謝”まで口にしたことで、日本政府内に安堵感が広がった。「マティス(国防長官)は非常に尊敬できる人間だ。マティスが進めてきたことは100%同意する」。トランプ大統領は首脳会談で、国防総省のジェームズ・マティス長官に安保政策を一任していることを明かした。博学のマティス長官は今月3~4日の来日時、安倍首相らに厳しい中国観を披露した。「中国は明王朝時代の“冊封体制”を復活させようとしているが、国際社会のルールに則った所作をわからせることが重要だ」。“冊封体制”とは、中国を中心にその周囲を朝貢国が取り囲む枠組みだ。マティス長官は、アメリカを中心とする国際秩序に挑戦する中国に強い警戒感を示し、安倍首相と意気投合した。だが、安保面では尚も懸念材料も残る。トランプ政権内で、誰が今後、安保政策を差配するかは不透明だ。トランプ大統領が重用するスティーブン・バノン大統領上級顧問首席戦略官は、“安保の素人”と評され、マティス長官ら“プロ”との摩擦を危ぶむ声がある。トランプ大統領自身、経済面に比べると安保への関心は低い。外務省幹部は、「損得勘定重視のトランプ大統領に、日本と組んで“得だ”と思わせる必要がある」と強調する。日本は今後、防衛費増額や安全保障関連法に基づく対米協力等を通じて、日米同盟を更に強化していくことが求められる。 (政治部 今井隆・アメリカ総局 黒見周平)


⦿読売新聞 2017年2月14日付掲載⦿
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