【ネットビジネスの闇】(下) 操作されるランキング

20170222 04
「評価は★4つ」「ランキング上位を獲得」――。インターネット上では、商品・店・サービス等、あらゆるものが評価され、ランク付けされている。利用者の判断材料となるこれらの情報も、ビジネスの対象となっている。スマートフォン向けアプリの人気ランキング。そのランキングを操作しているというインターネット広告関連会社の30代の男性社員は、「騙している意識はないし、違法でもない」とあっけらかんと話す。男性は、アプリの制作会社から依頼を受けると、換金可能なポイントを得られるポイントサイトで、依頼されたアプリのダウンロードを呼び掛ける。ダウンロードした人は、スマホから直ぐ消しても構わない。ダウンロード回数だけ増えれば、ランキングが上がるからだ。男性は、「商品宣伝の為に工夫するのは、どの会社もやっている」と話し、「インターネットビジネスは早い者勝ち。稼げるやり方を見つけ、それが規制されたら次のやり方を探せばいい」と持論を展開する。ポイントサイトを巡っては、別の問題も起きている。今年に入り、“焼き肉お食事代5万円分プレゼント”や“牛丼1万5000円分食べ放題”といった偽のキャンペーン広告がインターネット上で出回った。

何れも有名チェーンを装っており、クリックした人はポイントサイトに誘導され、別のサイトの会員登録等も求められた。有名チェーンには、誤って登録した顧客から「悪質な広告メールが頻繁に届くようになった」という苦情が寄せられたという。偽の広告をばらまいたのはポイントサイトの運営会社2社で、有名チェーンとは全く関係がなかった。2社は今月上旬までに広告を削除。公式サイトで、「誤解を招く内容だった」「商標法や景品表示法といった法令の認識に甘さがあった」等と釈明した。インターネット上の偽情報に、利用者は振り回される。商品や飲食店を評価する口コミサイトでは、対価を受け取って宣伝目的で書き込む“ステルスマーケティング(ステマ)”が横行している。消費者庁によると、「飲むだけで痩せた」とのサプリメントの口コミを見て試供品を取り寄せたものの、全く効果が無く、定期購入者として登録されて商品を送りつけられ、代金を請求されるケースもあったという。不動産情報サイトでは、客に足を運ばせる為の架空物件の“囮広告”が問題になっている。新築で家賃も安い好条件の物件がサイトに出ており、内覧の為に不動産業者を訪れると、「つい先ほど成約した」と言われ、条件の劣る違う物件を薦められるといったトラブルが各地で発生。国土交通省は昨年11月、業界団体に注意喚起した。恵泉女学園大学の武田徹教授(メディア論)は、「インターネット上で偽情報が犯濫する背景には、正誤の判断のし難さを悪用したあくどいビジネスの存在がある」と指摘した上で、「インターネットの特徴を肝に銘じ、被害者にも“加害者”にもならないよう、注意が必要だ」と警鐘を鳴らしている。

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村山誠・大重真弓・駒崎雄大が担当しました。


⦿読売新聞 2017年2月20日付掲載⦿
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