【科学捜査フロントライン】(13) 最新のウソ発見器はこんなにも進化していた!

テレビドラマ等でお馴染みのウソ発見器は実在し、実際の捜査でも活用されている。そして、更なる有用性の向上を目指し、研究開発も進んでいる。取調室だけでなく、犯人の頭の中の可視化も進んでいるようだ。 (取材・文/フリーライター 青木康洋)

20170227 11
テレビの刑事ドラマ等でもよく登場するウソ発見器は、通常『ポリグラフ』と呼ばれる装置を指す。ポリグラフは、呼吸・発汗・体温上昇といった身体的な反応によって、被験者が真実を語っているか偽っているかを判断する機械だ。しかし、人間の生理現象には個人差がある。また、被験者が初犯者か累犯者かによっても差異が生じる等、記録された結果の解釈や適用には慎重な配慮が必要とされている。従って、ポリグラフによる結果には通常、証拠能力はないとされることが多い。では、どのような目的の為にポリグラフが使われているのだろうか? 元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏によると、「取り調べでポリグラフを使うか否かは、捜査員の裁量次第」だという。その使用目的も、容疑者が観念して自白を始めたり、或いは「限りなくクロに近い」という確信を捜査員が持つ為に実施することが多い。つまり、ポリグラフは立証の為ではなく、自白を促す為に使われているのが現状なのだ。ところで、ポリグラフを使うケースでは通常、事件現場に行かない『科学捜査研究所』の人間も現場に足を運ぶという。被疑者に犯人しか知り得ない質問をする必要があるので、現場情報の収集が不可欠なのである。

例えば、事件現場に屋上から1階まで血痕が残されていたとする。そこで、被疑者に次のような質問を投げかけ、全て「いいえ」と答えてもらうことにする。「貴方は屋上から1階までどのようにして降りましたか? ①階段 ②エレベーター ③非常階段」。若し、②のエレベーターに反応が出れば、被疑者はエレベーターで降りた可能性が高いという訳だ。こういった質問は、事件現場に直接、足を運ばなければ見つけられないのである。ポリグラフの他にも、ウソ発見器の研究が進んでいる。先ず、『fMRI』という検査法がある。これは、脳や脊髄の活動に関連した血流動態反応を視覚化したもので、脳内の酸素量を測定する。“血流酸素の量は神経活動の活発さと強く連動する”という仮説に基づいており、「嘘を吐く脳の部位を特定できれば、より嘘を見抜き易くなる」と期待されているのだ。しかし一方で、「例えば被験者が深呼吸をしたり、息を数秒間止めるだけで、容易に検査結果を誤魔化せる」と指摘する専門家もいる。もう1つ、現在注目されているのが“脳指紋”である。脳は外部からの刺激を受けると、無意識下で記憶と照合し、過去に体験したことのある情報が受けた刺激に含まれていることを認識すると、特定の脳波パターンを示すと言われる。この脳波パターンの内、最もよく知られているのが“P300”、通称“脳指紋”と呼ばれる脳波パターンだ。ドラマ『科捜研の女』(テレビ朝日系)でも描かれていたから、ご存知の読者も多いだろう。2000年代初頭までに実施されたP300を利用した虚偽検出実験では、正しく虚偽を検出できた率が88.3%というレポートもあり、その有用性が認められつつある。しかし、実用化に向けては問題点も指摘されている。懸念材料の1つは、どのくらい前の事件の記憶まで検出できるのかが不明なことだ。何れにしても、ウソ発見器の研究が年々向上していることは間違いない。現在、使用されているポリグラフが、更なる進化を遂げる日も近いのかもしれない。


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