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【精子提供のリアル】(03) 公的制度に頼れぬ性的少数者

20220311 15
インターネットを介した精子提供では、女性同性愛者のレズビアンや、夫が女性の体に生まれて性自認が男性というFTMのカップルの利用が目立つ。性的少数者には医療機関での精子提供が利用し難いからだ。九州地方に住むレズビアンの女性(40)は、妊娠中のパートナー(27)と子供の名前事典を引きながら、生まれてくる子に名を付けるのを心待ちにしている。2人は9年前から交際。女性は、同性カップルの自分が子を持つのは現実的だと思っていなかった。『日本産科婦人科学会(日産婦)』の決まりでは、第三者から精子の提供を受ける人工授精(※AID)の対象は戸籍上の夫婦だけだったからだ。しかし、パートナーは子供を強く望んでいた。1年前の夜、自宅でパートナーが1人で泣いていた。SNSで連絡を取った精子提供者と次の日に会うという。女性はその場で止めたが、パートナーの思いの強さに心が動いた。インターネット上で信頼できる提供者がいないか探し始めた。インターネットには信用できる材料が一つも無かった。そんな中、生まれた子供の出自を知る権利等をブログに明記し、テレビに出演して提供への考えを語る男性を見つけた。「この人しか信頼できない」。直接会ってからもその思いを強め、男性から提供を受けた。妊娠がわかった時はパートナーと涙を流して喜んだ。女性は、「厳格な検査をした精子をドナーに提供してもらい、安全に子供を持つ選択肢が同性間にもできてほしい」と訴えた。

「感謝しかない。あの人がいなかったら子供に出会えなかった」。関西地方の30代夫婦は声を揃える。“あの人”とはインターネット上で見つけた精子提供者のことだ。提供で授かった長女は2歳になる。夫はFTM。性別適合手術を経て戸籍を男性に変え、結婚した。夫婦は当初、AIDを受けようとした。日産婦のルール上、婚姻していれば医療機関を受診できる。だが、精子を提供するドナー不足の為、AIDを実施する医療機関は少ない。FTMを対象にする医療機関は更に限られる。記者が日産婦に登録する12の実施医療機関に問い合わせると、回答があった9施設のうち、初診の予約を受け付けている施設は4つ。FTMを対象にしているのは、このうち2つだけだった。夫婦はインターネットや知り合いの情報から、関西でFTMも受け入れる医療機関を見つけた。だが、問い合わせると「ドナー不足で新規は受け付けていない」。行き着いた先がインターネットだった。妻は「FTMでも普通に受診して治療できるようになればいい。隠れてやっているので、精神的負担が大きかった」。夫は「精子ボランティアは公的なものではなく、感染症の検査証も本当にその人のものかもわからない。不安なことばっかりだった」と振り返る。一般社団法人『こどまっぷ』は、子供を望んだり、子育てをしたりするLGBTQ(※性的少数者)の支援をしている。司法書士や認定心理士等専門家が在籍し、講座を開いて子供を迎えるのに必要な準備や、出産後の親子関係等法律面について伝えている。最近増えているのが、インターネットを介した精子提供だ。こどまっぷは、今春に子供が欲しいか、子供がいるLGBTQにアンケートした。第三者からの提供で生まれた子供がいる当事者71人のうち、提供元は掲示板やSNS・マッチングイベントで出会ったのが24人(※34%)と最多で、前回2019年の時より8ポイント増えた。こどまっぷの代表理事の一人である長村さと子さんによると、夫がFTMの夫婦も、ドナー不足の為、医療機関でAIDを受け難いという。長村さん自身もレズビアンカップルで、知人男性から精子提供を受けて子供を授かった。長村さんは、「産みたいと思う女性に医療を受ける権利が平等にないのは間違っている」と訴えた。


キャプチャ  2021年12月15日付掲載
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テーマ : 医療ニュース
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Author:George Clooney

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