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【沖縄返還50年・現場から】(上) 選挙の年、オミクロンが影

20220401 06
沖縄県の日本復帰から5月15日で50年を迎える。節目の今年は、アメリカ軍普天間基地(※宜野湾市)の名護市辺野古への移設問題に関わる重要選挙が相次ぐ。16日告示の名護市長選で始動した選挙イヤーは、新型コロナウイルスの変異株であるオミクロン株の感染急拡大が影を落とす。23日投開票の名護市長選に続いて、夏は参院選、9月には知事選がある。知事や名護市長は移設工事を認める権限や裁量を持ち、基地問題の進展を左右する。各党とも国政選並みに力を入れ、政府も結果に注目する。名護市長選は与党系現職と野党系候補の一騎打ちだ。辺野古移設反対の『オール沖縄』勢力が推す岸本洋平氏は告示を受けた第一声で、日本の検疫がアメリカ軍に適用されない問題を念頭に、「アメリカ軍と国に言うべきことを言って変えさせる」と訴えた。沖縄では昨年12月、在日アメリカ軍基地でクラスターが発生してオミクロン株の市中感染が広がった。アメリカ軍関係者の検疫免除は『日米地位協定』に基づく。岸田文雄政権が重視している水際対策の抜け穴となった。岸本氏陣営はアメリカ軍批判を追い風に、基地反対と地位協定改正に向けた機運を高める戦術をとる。

自公推薦の現職、渡具知武豊氏の陣営はコロナ禍で市民の関心は経済にあるとみる。渡具知氏は予て「問題は基地だけでない」と主張し、16日の第一声も辺野古移設には直接触れなかった。在日アメリカ軍再編の影響を受ける自治体への交付金を活用した子育て支援策等をアピールする。全国のアメリカ軍専用施設の7割が集中する沖縄は、選挙の度に基地問題への賛否と経済振興を巡る選択を迫られてきた。保守系と革新系の知事が入れ替わり易い背景でもある。1995年のアメリカ兵による少女暴行事件で県民の反基地感情が高まり、その傾向は強まった。1996年に普天間返還で日米合意した橋本龍太郎首相は、大田昌秀知事の協力姿勢を踏まえ、沖縄に50億円の特別予算を用意した。大田氏が代替基地建設への反対に転じると、政府は県との振興策の協議会を中断して揺さぶりをかけた。自民党が推して1998年の知事選で大田氏を破った稲嶺恵一氏は、条件付きで県内移設を容認した。小渕恵三首相は2000年のサミット会場に沖縄を選んだ。問題の長期化に拍車をかけたのは、2009年の政権交代で誕生した民主党政権だった。鳩山由紀夫首相が「最低でも県外」と表明しながら、代替地を見つけられなかった。2014年にオール沖縄の後押しで移設反対派の翁長雄志知事が誕生した。2018年に就いた現職の玉城デニー知事も反対路線を継承し、国との法廷闘争が相次いでいる。「アメリカ軍基地の問題を持ち込んで復帰した。厳しさは続き、新しい困難に直面するかもしれない」。1972年の復帰式典で初代知事の屋良朝苗氏は、こう憂慮した。秘書役を務めた元県教職員組合委員長の石川元平氏は、「屋良さんは沖縄の“即時無条件全面返還”をなし得なかったことに悔恨の念を抱いていた」と解説する。辺野古移設は現状で2030年代半ば以降になる見込みで、半世紀前の屋良氏の懸念は現実のものになった。政治に翻弄される地元の疲弊も色濃い。国と県の対立が続けば、市街地にあり、世界一危険とも言われる普天間基地の返還は更に遅れかねない。


キャプチャ  2022年1月18日付掲載
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