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【中国共産党100年・強権解剖】第1部・源流(07) 増長を許したアメリカの対中観

20220527 16
「我が国は中国と21世紀をかけた競争の渦中にある」――。先月24日、世界の民主主義陣営を牽引するアメリカの大統領、ジョー・バイデンはホワイトハウスでこう強調した。経済等多種多様な領域で覇権を目指す中国に打ち勝つには、“アメリカの再生”が不可欠だと訴えた。安全保障分野での危険度も深刻さを増している。太平洋軍司令官だったフィリップ・デヴィッドソンが3月、上院軍事委員会の公聴会で発した警告は、内外に衝撃を与えた。「中国は今後6年間のうちに台湾に軍事侵攻を仕掛ける恐れがある」。6年後の2027年には、常備軍として世界最大の兵力200万人超を誇る中国人民解放軍は、創設100年の大きな節目を迎える。強軍路線を直走る習近平政権による台湾の武力侵攻は、決して未来の話ではない。差し迫った現実の脅威だということである。アメリカ海軍は先月22日、第七艦隊所属のミサイル駆逐艦に台湾海峡を通過させ、中国が台湾海峡の平和と安定を揺るがす行動に出ないよう牽制した。仮に台湾が中国の手に落ちれば、東アジアと西太平洋の地政学的均衡は一気に中国有利に傾斜する。一連の抜き差しならない情勢は、アメリカが20世紀半ば以降、中国共産党との関係で“錯誤”を重ね、同党の増長を許した帰結だった。アメリカと中国共産党の関係史には、少なくとも2つの転換点があった。第一は、ハリー・トルーマン政権下の1946年に勃発した国共内戦だ。結局、アメリカが支持する蔣介石の中国国民党軍は人民解放軍に駆逐され、西側陣営にとって“中国喪失”の事態を招いた。

毛沢東が1949年10月1日に中華人民共和国の建国を宣言する2ヵ月前、国務長官だったディーン・アチソンは国共内戦について、「我が国は結果を変えられなかったし、変える力もない」等と弁明する公文書を発表している。当時の国務省の中国担当者や専門家は、共産党について「農地改革を目指す毛沢東に率いられた農民の群れ」であり、「暴力革命で世界支配を狙うソビエト連邦型の共産勢力とは異なる」と擁護する見方さえ示していた。だが、その“幻想”は、1950年6月に起きた朝鮮戦争で打ち砕かれる。共産中国は単なる“農民の群れ”ではなかった。北朝鮮を支えようと100万人以上を動員して武力介入し、アメリカ軍は大打撃を受けたのである。第二の転換点は1972年2月、アメリカ大統領だったリチャード・ニクソンと党主席の毛沢東との北京における会談だ。ニクソンには、①東西冷戦で対峙していたソ連を追い詰める為に中国を活用する②泥沼に陥っていたベトナム戦争を終結させる為に北ベトナムの後ろ盾である中国の協力を仰ぐ――という戦略的意図があった。だが、ニクソンと毛によって構築された米中の大同団結の枠組みは、人権や政治体制といった価値観が相容れない分野において、アメリカが意識的に目を瞑ることを前提にしていた。ニクソン以降の歴代政権は、中国への関与政策を通じ、中国が“国際社会の責任ある一員”として自由な体制に変わっていくことを期待したのである。しかし、これもまたアメリカの一方的な幻想で誤りに過ぎなかったことは、現在の習政権による覇権主義的行動を見れば明白だ。米中接近を促したソ連の体制が崩壊して、今年12月で30年が経過する。「(米中関係の歪みは)とっくの昔に正されるべきだった」。ドナルド・トランプ前政権で国務長官のマイク・ポンペイオを中国政策首席顧問として支えたマイルズ・ユーは指摘する。トランプ前政権はアメリカの対中政策を劇的に変えた。ジョー・バイデン政権も、トランプ前政権の対中強硬路線を大枠で継承し、自由や人権といった価値観を軸に中国に対抗する立場を明確に打ち出してはいる。ただ、気候変動等特定の分野では米中“協力”を唱えており、中国がつけ込んでくる恐れは常に付き纏う。「中国共産党の攻勢からアメリカを守るには、“関与”という甘い考えは捨て、党に攻撃的な圧力をかけるべきだ。共産党はアメリカ人が想定するより、遥かに脆弱だ」。共産党幹部を養成する中央党校で教授を務めた後、アメリカを拠点に活動する蔡霞は、最新の論文で主張する。世界の現状を“21世紀における民主主義勢力と専制主義勢力の戦い”と見做すバイデン。過去の対中政策の錯誤を克服できるのか。今秋にも見込まれる国家主席、習との直接会談が山場となる。 《敬称略》


キャプチャ  2021年7月7日付掲載
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