【警察・腐敗する正義】(13) シナリオの元ネタは過去の不祥事…警察が1000万円を注ぎ込む不倫・レイプ防止研修ビデオ

20170324 02
警視庁では毎年、春先に新人研修を行っている。そこで教材として使われるのが、広報課が制作する啓発ビデオだ。その発注規模は、一般企業の研修ビデオと比べても大きく、例年はテレビ局系の大手映像制作会社が入札しているという。ところが、この教材の内容が「公権力を持つ警察の新人研修で見せるものとしては、あまりに幼稚過ぎる」との噂を耳にした。一体、どのようなビデオなのか。制作に複数回関わった映像スタッフに話を聞いた。「ある年は4本の作品が作られましたが、其々たった10分の映像にも拘わらず、1本につき撮影に2~3日かかりました。これはかなり大掛かりなものです。交番や署内での撮影は禁止で、制服・白バイ・自転車・バッジのような小道具すら一切貸してもらえません。ロケ場所を借りたりセットを造ったりと、諸々経費がかかって、制作費は1000万円を軽く超えました」。最早、小規模の商業映画級の予算である。警視庁の広報費とはいえ、元々は国民の税金だ。勿論、立派な警官を育てる為に、金額に見合った効果的なビデオが作られているのであれば、問題は無いのかもしれない。しかし、肝心の中身は、まるで小学1年生が道徳の時間に見るようなものばかりだという。「脚本にプロのシナリオライターが入り、きちんとした役者を使った再現ドラマ形式で、映像としてはよくできています。ただ、内容は本当に酷いですよ。ある年のタイトルは、“情報漏えいに気を付けよう”・“書類の記載ミスを減らそう”・“トレーニングをがんばろう”・“不倫はダメだよ”の4本でした」(同)。

当然ながら、こういったビデオが制作されたのは、関連するトラブルが過去にあったからに他ならない。『不倫はダメだよ』という研修ビデオが作られた背景には何があるのか。事情を知る警察関係者が、組織内で横行する不倫・パワハラ・レイプの実態を明かした。「婦警の離職率は非常に高いんです。というのも、妻帯者の上司が研修の名目で新人婦警を温泉旅行や飲みに連れて行き、手を出してしまうケースが頻繁に起きているからです。家庭のトラブルまで発展する場合も少なくない。警察は完全な縦社会ですから、上司から誘われた新人婦警は先ず断れません。大体が揉み消されるので表沙汰になることは稀ですが、レイプ紛いの事件は幾度も起こっていますよ」。因みに、『情報漏えい』はヤクザと仲良くなり、ペラペラと捜査情報を話してしまう警察官が出てきて、「それはダメだ」とお叱りを受けるストーリー。『書類のミス』は、交番での紛失届等に決まった書式文面すら書けない警察官が増えている為、ミスをしないよう注意喚起するもの。そして『トレーニングをがんばろう』は、街のチンピラに喧嘩を売られた挙げ句、殴り倒されてしまった警察官が心機一転、身体を鍛え直す教訓譚だという。「目も当てられないほど幼稚な話ばかりですが、どれも撮影当時に現実に起きた問題だと言っていましたね。ラストには『ミスや過ちを無くして、立派な警察官を目指しましょう』というような言葉で終わるのですが、思わず『小学生かよ!』と突っ込みたくなる内容でしたね」(同)。国民の生活を守る警察組織が、こんな新人教育で大丈夫なのだろうか。バカみたいなビデオに1000万円の制作費をかけるのは、納税者に対する愚弄としか言い様がない。この調子でいくと、次の研修ビデオのタイトルは『人を殺してはいけません』になるのでは? (取材・文/フリーライター 渡辺明)


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