【Jazzyの裁判傍聴ライフ】(33) 名古屋タリウム少女傍聴記②

高校2年生の時に同級生ら2人に劇薬の硫酸タリウムを飲ませて傷害を負わせ、大学1年生の時には知人の女性を殺害した大内万里亜被告(現在21)の裁判員裁判。彼女は10名の弁護団に囲まれて、殆ど見えない状態で入廷しました。顔の大半は大きなマスクで覆われていますが、長い前髪から辛うじて見える目元は幼くて可愛らしく、残忍な事件を起こした凶悪犯にはとても見えません。第11回公判、タリウム事件の被告人質問が行われました。大内被告は、高校1年生の頃から毒劇物に興味を持ち始め、様々な化学薬品を購入。入手目的は、「『コレクションで持っていたい』という気持ちもあれば、『誰かに使いたい』という気持ちもありました」と。大内被告は、中毒症状に強い興味を持っていました。そして、高校2年生の時に年齢を偽ってタリウムを入手。最初のターゲットをB子さんにしたのは、「どうしてもタリウムを投与したくなったのが日曜日だったんですけど、彼女とは休日に遊ぶような仲で、呼び出せそうだったからです」と。たったそれだけの理由で、中高一緒で仲の良かったB子さんを躊躇なく選択。そして、ドリンクにタリウムを入れて飲ませました。その日の夜はどうしても眠れなくて、一晩中起きていたという大内被告。何をして過ごしていたかを聞かれ、「タリウムについて調べたり、タリウムを見てうっとりしていました」。その翌日、彼女は次のターゲットを同級生のC君に決定。「隣の席で観察し易そうだった」というのが選んだ理由で、C君に恨み等は全くありませんでした。C君がタリウム入り飲料を飲むところを見た時の心境を、「『バレてないな!』って思いました。後は飲んでくれたことに感動したというか、満足感を得ました」と述べました。B子さんは投与翌日から足の痛み等の症状が出始めましたが、中々変化がみられなかったC君は、約3週間後に学校を早退。

以後、登校しなくなったC君の観察を続ける為、SNSで彼の投稿を確認。脱毛や視力低下の書き込みを見て、タリウム中毒を確信しました。原因不明の症状から何とか回復したC君は、無事に再登校。すると今度は、タリウムに対する耐性ができているかを確かめる為に再度投与したのです!

検察官「人間でタリウムを分散投与した実験がある?」
大内被告「無かったと思います」
検察官「実験結果が無かったからこそ、試してみたかった?」
大内被告「そうですね」

幸い、2人の命に別状はなかったものの、C君には重い障害が残りました。「2人は“実験動物”という位置付け?」との問いに大内被告は、「…そうかもしれません」と答えました。第20回公判では、「被害者や遺族の気持ちを裁判で聞き、自分との考え方の違いに気付いた」と素直な気持ちを語りました。大内被告は、殺害された被害者家族の悲しみや怒りについて、「被害者がいなくなったことによる生活上の不便さから生じるもの」だと考えていましたが、「被害者を失ったこと自体が悲しい」という未知なる感情を知り、驚愕。大内被告には命の尊さがわかりません。一切の悪意無く、決して許されない数々の罪を犯してしまいました…。今までに経験したことのない複雑な気持ちで、胸が痛くなる裁判でした。


キャプチャ  2017年4月3日号掲載
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