【激流韓国】(02) 中道層の反乱

20170329 01
「国を真っ二つにぶった切る行為だ」――。保守系野党『正しい政党』の国会議員で、大統領候補の1人である劉承旼(59)は今月13日、大統領を罷免された朴槿恵(65・右画像)が事件への関与を改めて否定したことを批判した。劉は朴の元政策ブレーン。韓国に残した分断の爪痕はそれだけ深い。一昨日朝から20時間以上にも及んだ朴の事情聴取。ソウル中央地検の庁舎周辺には、国旗の太極旗を手にした朴の支持者が詰めかけ、「弾劾無効!」と朴を擁護するシュプレヒコールを繰り返した。その直ぐ近くでは、『蝋燭集会』を主導してきた“反朴派”も集まっていた。「即刻逮捕! 監獄へ送れ!」と書かれたプラカードや横断幕を掲げ、気勢を上げた。「計133日、計1500万の蝋燭民心が、韓国を守ってきた」(最大野党『共に民主党』代表の秋美愛・58)。

昨年10月に朴を巡るスキャンダルが発覚以降、ソウル中心部での反朴集会は、市民団体や労働組合等反政権勢力が率いた。野党の大統領候補も挙って隊列に加わった。だが、検察や憲法裁判所をも朴弾劾に突き動かす巨大なエネルギーに変えたのは、一般市民に他ならない。その多くが、左右どちらにも与しない“中道層”だった。『ソウル新聞』の昨年7月の世論調査によると、「自らの理念は中道」との答えが51.7%に達した。30代で最も高い。「保守」は27.6%、「進歩(革新)」は20.7%に留まる。調査によって革新系野党への政権交代を予想する回答が8割を超える韓国社会で、最大勢力の中道層が存在感を増している。ある財閥企業幹部は、「昨年4月の総選挙から朴の運命は決まっていた」と振り返る。当時の保守系与党がまさかの大敗を喫したのは、内紛に嫌気が差した穏健保守層や無党派層の票が野党候補に流れたからだった。総選挙後に国会は少数与党に陥り、朴の弾劾訴追まで野党主導が続いた。それまで政治にあまり口を出してこなかった中道層による政権与党への反乱だった。中道層の広がりについて、元韓国政府高官は「政治の対立軸が世代間対立に変わりつつある」と話す。どれだけ保守と革新勢力が主張を先鋭化させても、二元論で語れない韓国の実相がある。増える中道層は、候補者や新政権を冷徹に見定め、社会の流れを作るカギを握る。 《敬称略》


⦿日本経済新聞 2017年3月23日付掲載⦿
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