【儲かる農業2017】(02) 所詮、小泉進次郎は中間管理職? 改革機運の低下を待つ守旧派

自民党の小泉進次郎氏が農林部会長に就任して1年余り。盛り上がりを見せた農協改革だが、現在は後退したかのように見える。このまま改革機運が萎むのを、守旧派は静かに期待している。

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「全員を敵にしちゃうと(守旧派と)戦えない。(改革は)何も進まない」――。自民党農林部の小泉進次郎会長は講演会で、「JAの悪いところを指摘してばかりで、農家自身に変革を促すメッセージが弱いのではないか?」と問われ、こう答えた。確かに、小泉氏にとって農家からの農協改革への支持は生命線で、敵に回すことなどできない。“農業の成長産業化”に向けて改革を進めてきたが、先進的な担い手農家から反対されてしまえば、改革を断行する根拠が無くなってしまう。だからこそ小泉氏は、週末毎に担い手農家を視察し、意見交換しているのだ。抑々、農林部会長というポストは“中間管理職”と同じで、自説を押し通し難い弱い立場だ。農協改革を強力に推し進める首相官邸と、それに反発する農林族議員の間に立って、意見を纏めなければならない。小泉氏は昨年11月、『農業競争力強化プログラム』を取り纏めた際、「負けて勝つかな」と語った。

改革派と守旧派の間で絶妙なバランスを保ちながら、最後の一押しで実のある改革を盛り込むには、改革の後ろ盾が必要不可欠だ。だが実は、改革派の実力者の多くが2年以内には退任する見込みで、いつ守旧派が勢力を伸ばしてくるかわからない。退任が確実なのは、『JA全中』の奥野長衛会長だ。JAグループのトップでありながら、農協改革に一定の理解を示してきたが、今年8月に任期を終え、その後は年齢制限で続投できない。農協改革に並々ならぬ熱意を燃やしてきた農林水産省の奥原正明事務次官も、来年夏には就任後2年となり、退任する可能性が高い。奥野会長も奥原次官も非主流派だけに、後任が改革の精神を引き継ぐかは不透明だ。つまり、2017年は農協改革を軌道に乗せられるかどうかの勝負の年になる。ところが、改革派にはある重大な懸念がある。右上図を見てほしい。担い手農家は、『JA全農』の抜本的な改革には賛成だが、身近な地域農協の改革には慎重なのだ。経営規模拡大に意欲的な担い手農家ですら、農協改革を複雑な思いで見ているのだ。小泉氏の持論には、長期的には重要だが、足元の農家経営にとってメリットが小さい政策が多い。『グローバルGAP』の普及(※詳細は次回)や農産物の輸出拡大等が、まさにそうだ。せめて、担い手農家には必要性を理解してもらえなければ、改革は進まないだろう。一方、守旧派の戦略は明白だ。改革をやるふりをして、改革派の重鎮の退場を待つのみである。結局、農家が変わらなければ、JAグループも農政も改革できないということだ。ある農家は、農協改革についてこう言った。「JAの“株主”は農家だ。全農が機能不全に陥っている責任も、本来は農家にある。その農家が批判されず、被害者としてしかクローズアップされないことに、違和感がある」。


キャプチャ  2017年2月18日号掲載
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