賭博の合法化=門戸開放で日本に襲来する“仁義なき戦い”…フィリピンカジノ贈賄疑惑を巡るFBI介入が意味するもの

20170404 14
年明け早々の1月11日、『ロイター通信』が極めて興味深い記事を配信した。ドナルド・トランプの大統領就任を10日後に控えたこの時期にロイターが報じたのは、日本ではパチスロ業界の最大手企業として知られ、海外カジノ事業展開を狙う『アルゼ』(現在の『ユニバーサルエンターテインメント』)の岡田和生会長が、ラスべガス賭博市場進出の際にタッグを組んでいた嘗ての盟友、“カジノ王”スティーヴ・ウィン(『ウィンリゾーツ』社主)を相手に繰り広げている泥沼の裁判を巡る一風変わった視点からの観察記事である。つまり、裁判そのものではなく、ユニバーサルエンターテインメント(※この社名はありふれていて個性を感じないし、外国企業と勘違いする恐れがあるので、以後、当記事では同社を、その歴史や性格を連想し易い“岡田アルゼ”の略称で呼ぶ)とウィンリゾーツとの裁判の背後で展開していた、 FBIとウィンリゾーツ合作による岡田アルゼのフィリピン贈賄疑惑に対する捜査活動についてのエピソードを扱っていた。

記事の概略は以下の通りである。

2015年4月、岡田vsウィン訴訟に、元アルゼ社員・藤原孝高氏(※当時は岡田アルゼの財務経理部副部長)の宣誓供述書が出たが、これはウィンリゾーツとFBIの合作による、外国での贈賄疑惑事件に対する捜査活動の成果である。藤原氏は、ウィンリゾーツの保安主任であるジェームズ・スターンが、岡田アルゼの内部告発者として知り合った十数名の社員の内の1人。スターンは、内部告発者がFBIの捜査に協力できるようアレンジした。このアレンジ作業に、ウィンリゾーツは10万ドルほど費やした。元々、スターンはFBIの捜査員で、2007年にウィンリゾーツに入社するまで、FBIでアジア組織犯罪の担当主任をしていたベテランである。2012年3月に、岡田アルゼの社員がスターンに接触して内部告発を行った。同年11月にはスターンが東京に出向き、藤原氏に会って「FBI捜査に協力する意思があるか?」と確認を取り、快諾を得た。その結果、藤原氏と彼の同僚・小坂敏彦氏をサンフランシスコに向かわせ、現地でFBIの捜査員と面会させた。同年、ウィンは「岡田がフィリピン政府の賭博取締当局に賄賂を使って饗応接待をした」と主張し、岡田をウィンリゾーツの取締役会から追放すると共に、彼を相手に民事訴訟を起こした。スターンがFBIへの証言者として面会をアレンジした岡田アルゼ関係者は11人ほどいるそうだが、岡田vsウィン裁判で陳述したのは今のところ、藤原氏だけだ。アメリカ企業が外国で賄賂を使えば刑法犯罪になる(※だから、「ウィンは、自社取締役の岡田がフィリピンで贈賄していることを知るや否や、取締役会から追放した」と推測される)。尚、岡田自身は「非合法なことはしていない」と贈賄を否定している。FBIは、こうした法律があるのに、海外での捜査は資金やマンパワーが不足しているので、自ら行うことができない。そうした中、ウィンリゾーツが“適材の人物”スターン氏を使って、FBIと“合同捜査”の陣形を作ったのは極めて異例。但し、このやり方は“係争中の一方の企業がFBIを引き入れて優勢に立つ”という事態を招く恐れがあるので、違法ではないが、倫理的にはグレーゾーンである。実際、岡田アルゼはウィンとFBIの合作に激怒し、これを“産業スパイ”呼ばわりし、今年中にこの件で提訴する可能性もある。


以上がロイター記事の大意だが、ここから幾つかの興味深い観測を引き出すことができる。

●岡田アルゼは、フィリピン賭博規制当局に対する贈賄疑惑を報じたロイター通信と『朝日新聞社』に、途方もない賠償金をふっかけてSLAPP訴訟を行った訳だが、なるほど、これらの報道のような“贈賄”疑惑が世間に認知されれば、少なくともアメリカでは、ウィンとの裁判に負けるどころか、収監されかねない。だから、必死で“贈賄”疑惑を消そうとしたのだろう。
●アメリカ第一主義を政策の柱に掲げたトランプ大統領は今後、アメリカ企業を危うくするアメリカ以外の“パートナー”の背任行為や、アメリカ企業を相手取って訴訟を起こしている敵対企業を、官民総がかりで攻撃するだろう。『トヨタ自動車』に対する恫喝は、既にその傾向を明示している。岡田アルゼの不良行為を究明する為に、ウィンリゾーツとFBIが合同で行った対アルゼ秘密捜査は、トランプ政権時代のアメリカの官民一体となった対米勢力潰しの“良き前例”となる可能性が高い。
●岡田アルゼが「FBIはウィンリゾーツと結託して“産業スパイ”を行った」と申し立てて訴訟を起こせば、トランプ政権の重商政策そのものを脅かす障壁になるから、アメリカは総がかりで岡田アルゼへの攻撃を仕掛けてくる可能性がある。
●日本が賭場開設を合法化したことで、『ラスべガスサンズ』や『MGM』等が参入に動いているが、ウィンリゾーツも対日参入するとなれば、岡田アルゼを叩いて軍門に下らせるのが重要な戦略目標になってくる筈だ。トランプ大統領は、「選挙スポンサーだったラスべガスサンズのシェルドン・アデルソンに借りを返したい」と考えて、サンズに対日参入の“便宜”を図るだろう。但し、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフのように、日本政府首脳に直に「サンズを優先的に参入させろ」と露骨な圧力をかけるのではなく、サンズの潜在的な競合者たちを叩き潰す戦略を採るだろう。つまり、「先ず以て岡田アルゼや同じくカジノ事業への参入を狙うサミーの弱点を探り出し、スキャンダルを演出して社名と信頼を失墜させ、参入競争から追い出す」という戦略を採ると思われる。

日本がカジノを合法化したことに加え、アメリカがアメリカ第一主義の重商主義を採るトランプ政権になり、岡田アルゼや他の日本の賭博企業を囲む環境は激変した。門戸を開放したのに呑気な中華思想に浸ったまま、アへンの蔓延を許して国を失った清朝末期のような状況に、日本の賭博機械業界とパチンコ利権の政治家及び警察は、これから直面することになる。日本の“民族系カジノ”の評判を失墜させる為に、故意に違法ドラッグや覚醒剤をカジノ界隈に蔓延させるという“荒技”さえも、謀略的に仕掛けてくるかもしれない。賭博のグローバル市場を開放した以上、日本は“仁義なき戦い”を覚悟せねばならない。 (取材・文/本誌芸能取材班)


キャプチャ  2017年3月号掲載
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