【地方を興す・識者に聞く】(03) 若者の移住、支援手厚く――増田寛也氏(元総務大臣)

20170405 04
日本で総人口が減っていくのは、変えようのない現実だ。編著『地方消滅』(中公新書)では、人口動態調査等のデータを基に、「全国の市区町村の約半数に相当する896自治体が消滅の危機に直面する」と分析した。感情的な反発はあるだろうが、事実に基づいて、冷静に行政の在り方を見直す必要がある。1つには、「遠くの自治体同士が連携し、足りないところを補完し合う」という視点が大切だ。例えば、青森県弘前市と大阪府泉佐野市は、就労支援で連携している。弘前市のリンゴ農家で関西の若者に研修してもらい、就労を促す仕組みだ。島根県浜田市は、東京等から1人親世帯の移住を促す為、市の介護事業所で働くことを条件に、生活を支援している。地方の人手不足だけでなく、生活コストの高さという都市部の課題の解決を図っている。自動運転は高齢者の足の代わりになり、人工知能(AI)で様々な作業の効率化が図れる等、最新技術は地方でこそ生かすことができる。柔軟な発想ができる若者に、もっと地方に目を向けてもらう必要がある。都市部の大学に進学した学生を対象に、地方企業でのインターンシップ(就業体験)を支援する取り組み等を広げたい。『地域おこし協力隊』のように、都会から地方へ若者の移住を促す施策が広がっている。外部からの視点はとても貴重で、自治体は、移住者が地域に溶け込み易い環境を整えるべきだ。地方は都市部との所得格差がある一方で、生活コストは安い。若者が生活に不安を感じないよう、地方でどのようなライフスタイルを築けるのか、情報発信することも重要だ。地方の活性化に一定の投資は必要だが、国からの交付金に頼ってばかりではいけない。継続的な取り組みを進めるには、地方銀行等地域金融機関の関与が欠かせない。金融機関は、企業の財務諸表だけをみて貸し出しを判断するのではなく、事業の可能性を見極め、企業を伸ばしていく力を蓄えなければいけない。 (聞き手/経済部 安藤奈々)


⦿読売新聞 2017年2月21日付掲載⦿
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