【南鳥島に注目せよ!】(02) レアアースの特殊性が生んだ新素材

20170411 10
日本は勿論、世界中のハイテク産業にとって、今や欠かせない資源であるレアアース。如何に重要な存在であるかは、“レアアースショック”が世界中で大ニュースとなったことからも明らかだ。では何故、ハイテク産業にレアアースが欠かせないのか? その理由は、この希土類元素だけが持つ様々な特徴にある。レアアースが欠かせないものの代表例が半導体だ。レアアースを少量加えるだけで、絶縁状態にすることや、電気が流れる量を変えることが可能となる。つまり、半導体のどこにレアアースを配置するかで、性能や機能を大きく変えることができるのである。また、他の金属に混ぜることで全く別の特性を持たせることや、元の金属が持つ特長を更に引き出すこともできてしまう。これを活かして、“ベースメタル”と呼ばれる鉄・銅・鉛・亜鉛・アルミニウムといったメジャーな金属と組み合わせて、より機能性の高いマテリアルとして使われているのだ。まるで“魔法”のようだが、何故レアアースを使うとこのような特性が生まれるのか? その理由とされているのが、他の元素とは異なる特殊な部分を持つ電子配列だ。

ここで、左上のネオジム(Nd)の電子配列を見て頂こう。図中に“電子の空席”との表現があるように、ネオジムの電子配列には、通常の元素には見られない不安定なところがある。これが“魔法”の肝だ。このネオジムが他の金属と組み合わされた代表例が、現在最強の永久磁石として知られるネオジム磁石。レアアースであるネオジムと、ベースメタルである鉄、それに硼素(ボロン)が主成分だ。嘗てのネオジム磁石には、「熱耐性が弱く、温度が上がると磁力が低下する」という弱点があった。しかし、ネオジムの一部を重レアアースであるジスプロシウム(Dy)に置き換えることで、弱点をクリア。この発見により、更に高性能な永久磁石へと進化している。現在では、自動車の駆動モーターに欠かせない存在となっている。光学の分野では、ユウロピウム(Eu)、テルビウム(Tb)、イットリウム(Y)も欠かせない。これらのレアアースは、古くはブラウン管の発光体として使われていたが、現在ではLEDの発光体に使用されることが多くなった。工業用や医療用レーザーの発振材料であるYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)結晶体も、レアアースが他のマテリアルと組み合わされた好例。更に、ネオジム、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)等のレアアースを添加することにより、様々な波長のレーザーを作り出せるようにもなっている。それ以外に、軍事の分野でも盛んに使用されているレアアース。その量は何と、全体消費量の7%にも及ぶ。ミサイルや戦車のレーザー照準システム等、最先端の軍事システムに不可欠な存在なのだ。


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