【ふるさと納税が日本を滅ぼす】(02) 徹底調査! 過疎市町村ふるさと納税赤字ランキング

20170417 01
ふるさと納税では、自治体に入るカネと出るカネがある。他地区の住民から“納税”が入る一方で、その自治体の住民が他地区へ行う“納税”は支出になる為だ。だが、これらの収支はあまり知られていない。そこで、総務省が公表した2015年度のデータを基に、全国1741市区町村の損得を編集部で計算した。この制度は寄付と税控除でできている。他の自治体に寄付をすると、住んでいる自治体の住民税が控除される等して、寄付金が手元に“戻る”のだ(※2000円分は除く)。だから、税が移っているように見える。つまり、寄付額は自治体の増収、控除額は減収として計算できる。差し引きの結果、22の過疎市町村を含む525の自治体が赤字になっていた。最大の赤字額は横浜市の28億円強。3億5000万円近く集めたものの、31億5000万円を超える税が控除されていた。「道路を1本造るにも巨額の費用がかかる等、大都市特有の需要があり、決して楽な財政ではないのに厳しい」(財源課)と話す。赤字額の大きい都市部の我慢は最早、限界に近い。ただ、同市は人口約373万人と全国最大の市だからこそ、流出額も大きい。では、住民1人当たりではどうか。損をしたほうからワースト5までの市区について、赤字額を2015年12月時点の人口で割ると、①港区(6308円)、②世田谷区(1844円)、③名古屋市(788円)、④横浜市(753円)、⑤大阪市(532円)――の順になっていた。同じ計算をした場合、赤字額が約3000万円と2桁少なくても、人口が3万5000人ほどの奈良県広陵町は、1人当たり863円の赤字となり、名古屋市より損をしていた。ところで、得をした市町村も、豪華な返礼品の調達に加え、返礼品を扱う民間のインターネットサイトへの支払いや、増加した業務の為の臨時職員雇用等で経費が嵩み、純粋な黒字額は相当に減る。収支が42億円以上のプラスとなり、最も得をした筈の宮崎県都城市だが、肉等の返礼品を含めた経費が約32億4000万円もかかり、実際の黒字額は9億7000万円に満たなかった。表の見方には注意がいる。“入り”がゼロだった東京都武蔵野市は、「問題の大きい制度。財源が足りない自治体があるなら、寄付の獲得競争ではなく、地方交付税の配分等で考えるべき」と訴えている。 (取材・文/地方自治ジャーナリスト 葉上太郎)


キャプチャ  2017年3月号掲載
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