【WEEKEND PLUS】(315) 近距離国内航空路線“廃止”の潮流で…JALとANAの高まる危機感

フランスで2021年に成立した気候変動法に含まれる短距離国内航空路線の廃止が始まった。今後、日本でも短距離路線への圧力が高まる可能性が出ている。フランスは、列車で2.5時間以内に行ける航空路線は全面廃止する。パリ(※オルリー空港)からボルドー、ナント、リヨンが先ず廃止され、1日あたり計30便前後がなくなる。更に別の2路線も廃止され、国内線の延べ12%がなくなる計算。欧州ではイギリスやドイツ等も国内線廃止を進めており、対象を列車で4時間以内の航空路線にも拡げる見通し。航空会社には大打撃だ。フランスの基準を日本に当てはめれば、新幹線『のぞみ』で2時間30分前後の東京─大阪路線に廃止の可能性がある。『日本航空』・『全日本空輸』共に1日15便(※往復)ずつ運航、搭乗率も高いドル箱路線だが、新幹線はコロナ禍後、座席に余裕も出ており、航空路線の廃止分をカバーできる。リニア中央新幹線が開通すれば更に余裕が生まれる。地球温暖化対策で温室効果ガス排出量削減プレッシャーが高まる中、日本でも航空路線の整理、廃止は必至だ。

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