【男の子育て日記】(48) ○月×日

12月15日 テレビは今日も韓国大統領のスキャンダルを大きく取り上げている。集団的自衛権もカジノ法案も強行採決。デモで何万人が集まろうと無視。そんな国よりは民主主義が息衝いているんじゃないの。アメリカの言い値で買わせて頂いたオスプレイが墜落して大破しても、“不時着”と政府の公式見解通りにマスコミが報道する極東の島国があるそうですね。おい、『白熱ライブ ビビット』(TBSテレビ系)の毎週木曜日レギュラーの見切れている右端の女! もっとビシッと言わんかい。誰が不倫しているとか大麻で逮捕とかどうでもいいんだよ。俺みたいにラジオの生放送で、「石破っ、戦争になったらお前とお前の息子が前線に行って来い!」って発言してみろ。暫く出禁になったけどな。その番組も終わったけどな。『ダイノジ』大谷様、俺のせいじゃないよね? 妻はビビットの後、滋賀県でレギュラーのテレビ番組収録。その後、事務所で仕事。帰宅。そして明朝7時に起きて、また東京。どうかしているスケジュール。早々にベッドへ。深夜2時、妻の枕元のスマホをチェック。あっ、こっそり覗き見るとかじゃないよ。僕も妻もお互いの暗証番号を知っているし、いつでも目の前で見放題です。妻は事務所にいても、「コンセントに差し込むのが面倒臭い」という理由からスマホを放置したままなので、家では僕が充電係なんです。だから寝る前に確認したら、こっちは一言も喋っていないのに「煩い! 起こすな!」。こんな当たり方をされたらたまらない。怒鳴り返したところ、更に大声で叫びまくり。妻は今、高齢出産後の慢性不調による精神不安定に加えて、本業の弁護士仕事がいつにも増してハードなのだ(※守秘義務があるので、夫の僕にも詳しくは話せない)。妻と出会うまで、「弁護士は儲かる仕事だ」と思っていた。とんでもない誤解だった。割りの良い案件もあるだろう。しかし、時給に換算したら100円にも満たず、精神的苦痛は勿論、家族に犠牲を強いることもある。「『結婚して赤ちゃんも生まれて幸せでしょう?』って言われるけど、そんなこと全然ない! 消えて無くなりたい!」。妻の絶叫に、一文まで起こされて泣く。地獄過ぎる。こんな狂った家で育って、一文は大丈夫なんだろうか。

12月16日 朝、妻が東京に向かう新幹線の中でツイッターをやっていた(寝てくれよ…)。
はぁ。続けて、「夫にも『やめろ!』と叱られる仕事。家でも怒られるし、何も良いことがない」と愚痴メール。「誰かがやらなければならない」と使命感を持って働いているんだよね。夫の俺も理解してあげられていないね。ごめんなさい。反省。


樋口毅宏(ひぐち・たけひろ) 作家。1971年、東京都生まれ。帝京大学文学部卒業後、『コアマガジン』に入社。『ニャン2倶楽部Z』『BUBKA』編集部を経て、『白夜書房』に移籍。『コリアムービー』『みうらじゅんマガジン』の編集長を務める。2009年に作家に転身。著書に『日本のセックス』(双葉文庫)・『ルック・バック・イン・アンガー』(祥伝社文庫)・『さよなら小沢健二』(扶桑社)等。


キャプチャ  2017年4月20日号掲載
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