【火曜特集】(575) クレディスイスの投資銀行部隊、日本の拠点は事実上閉鎖に

スイスの大手金融機関『クレディスイスグループ』が、日本の投資銀行部隊を事実上閉鎖したようだ。昨年末から年明けにかけて、数十人いた日本拠点の人員を相次ぎ解雇し、現時点では引き継ぎ業務を手掛ける数人しか残留していないとみられる。欧州の老舗金融機関として知られてきたクレディスイスだが、最近は信用不安から顧客資産の流出が止まらず、四半期赤字が常態化。昨年来、経営危機が叫ばれてきた。昨年もグループ全体の5%程度に相当する2700人の削減を進めたと報じられたが、日本の投資銀行部隊もあおりを食ったと言える。アメリカ系証券幹部は、「今、クビを切られるのは正直きついだろう」と同情する。金利上昇を受けてM&Aが急減速しており、投資銀行部門は世界中のどの金融機関も苦戦中だからだ。『ゴールドマンサックス』等多くの金融機関が投資銀行部門を含めたリストラを敢行中で、採用の機運はほぼない。投資銀行員は年収数千万円もザラで、エリート大学生に人気の花形の職業とされるが、浮き沈みも激しいということが改めて露わになった。

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