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【西村博之の「相手にYESと言わせる話術」】(31) 「業務遂行に必要なので協力をお願いします」

生きていれば、自分のことを嫌っている人の力が必要になる時もあります。そんな時、どう協力を仰げばいいのか? そもそも論ですが、学校の仲良しサークルでもない限り、好きな仲間だけで集まって進められるプロジェクトというのはほぼありません。取引先やら同僚やら、関わる人が其々の思惑を持って集まるわけです。寧ろ、自分とは思惑の違う人がいることのほうが普通ですし、社内で自分のことを嫌っている同僚にプロジェクトへの協力依頼をしなきゃいけないという状況も、ごくごく自然なことなのですね。だから、業務において個人の好き嫌いが進行の妨げになっているような状況なら、その人の仕事のやり方が間違っているというパターンが殆どだったりします。社会では好き嫌いを乗り越えて、“どうやって仕事を進めていくのか”と考えたほうがいいし、その為の方法として、誰にでも同じお願いの仕方をするほうがいいと思うのです。方法としては、先ず上長等の第三者を同報メールに参加させて、“仕事に協力してもらうことが業務遂行に必要な作業であること”を明記しつつ、“依頼した作業がいつまでに終わるのか”というスケジュールを確認できるようにして頼むといいです。これなら、理不尽な理由で相手が作業を断ったり、故意に作業を遅らせたりしても、どちらに非があるかが明確になります。それでもしょうもない妨害が入ったら、相手が自分のことを嫌いであることをわかっていないふりをしつつ、第三者を介入させた状態で「どうしてこういったことをするのですか?」と純粋に理由を尋ねてみるといいです。業務を円滑に進める為には、これが一番だと思うのですね。また、社外の人間等の場合は、協力するデメリット以上のメリットを提供すればいいという単純な話です。例えば報酬を高くするとか、相手にとって魅力的な仕事にする等、手段は色々とあると思います。また、例えば自分の部下が誰かの悪口を言っているのを聞いて、「仲が悪い者同士で仕事をさせていいものか?」みたいに業務上の関係を危惧する人もいますが、それも業務遂行という目的が達成されているのであれば、その危惧は余計なお世話でしかありません。それが社会というものだと思うのですよ。 (聞き手・構成/編集プロダクション『ミドルマン』 杉原光徳)


西村博之(にしむら・ひろゆき) 英語圏最大のインターネット掲示板『4chan』管理人・『2ちゃんねる』創設者・『東京プラス株式会社』代表取締役・『未来検索ブラジル』取締役。1976年、神奈川県生まれ。中央大学文学部教育学科卒。『僕が2ちゃんねるを捨てた理由』(扶桑社新書)・『論破力』(朝日新書)・『自分は自分、バカはバカ』(SBクリエイティブ)等著書多数。


キャプチャ  2023年3月21・28日号掲載
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テーマ : 対人コミュニケーション
ジャンル : ビジネス

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