【南鳥島に注目せよ!】(04) マンガン団塊の開発とその課題

20170426 03
重要な資源の一国支配が如何に危険であるかを改めて知らしめたレアアースショック。この状況からの脱却を目指す為にも、新たな資源開発が急務と言える。それもあって注目を集めているのが、レアアース泥に代表される海底の鉱物資源。よく知られているメタンハイドレート以外にも、海底熱水鉱床やコバルトリッチクラスト等、海底には開発が進んでいない資源がまだまだ存在する。これらについては次回以降、詳しく解説させて頂こう。そういった海底資源の1つが、右の“マンガン団塊”だ。“マンガンノジュール”とも呼ばれる、水酸化鉄と水酸化マンガンが中心部から層をなして球形に凝結したもの。サイズは様々だが、大きいものだと20㎝以上にもなる。海水には様々な化合物が溶け込んでいるが、これらが分離して固まることでマンガン団塊は生成される。海中に溶けている鉄やマンガンが分離し、海底に沈殿。それらがマンガン団塊の中心部である“コア(核)”に時間をかけて吸着し、次第に大きくなっていくというのが、一般的な生成過程である。

輪切りにした写真では、マンガン酸化物等がまるで年輪のように、中央のコアから同心円状に層をなしている様子が見てとれる。コアは、化石化した有孔虫の殻・サメの歯・玄武岩の破片等、多種多様だ。どんな深さの海底にでも存在し得るものだが、高密度に分布しているのは水深4000m以上という深い海の底。右上画像のように、場所によっては、マンガン団塊が互いに接し合うほどの密度で分布しているケースもある。主成分となる鉄やマンガン以外には、ニッケル、コバルト、銅等も含有しているマンガン団塊。その存在が初めて確認されたのは、今から100年以上も前のことだ。その後、イギリスの海洋調査船『チャレンジャー』が行った探査により、世界中のあらゆる海底に存在することが判明している。日本では1970年代から開発に向けた研究が進められており、1980~1990年代にかけてはフランスと共同でプロジェクトを展開。マンガン団塊の採掘や精錬についての技術開発が行われた。マンガン団塊については、現在もインド・中国・韓国が大規模な開発プロジェクトを展開。また、ポーランド、チェコ、スロバキア、ブルガリア、ロシア、キューバが参画するプロジェクトでも、小規模ながら研究が継続中だ。このように、古くから研究が進められている有望な資源だが、ネックとなっているのが“採算性”の問題だ。いくら貴重な資源であっても、採算が取れないようでは商業化は難しい。日本も、ハワイ沖のマンガン団塊密集海域に広い鉱区を有しているのだが、コスト面の課題がクリアできていないのが現状である。マンガン団塊は有望な資源ではあるが、コスト削減に向けた新技術の開発が不可欠と言えそうだ。


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