【警察・腐敗する正義】(16) 時には摘発、時には癒着…風俗と警察の腐れ縁

20170427 08
風俗と警察は切っても切り離せない関係だ。店の存続に関わる風営法や売春防止法の運用は、其々の警察に裁量が任されている。風俗店で実質的に合法なのはデリへルのみ。暫定的に営業が認められている本番サービスのソープランドとか、立地が営業禁止区域に該当する既存の店舗型へルスやピンサロといったグレーゾーンの業態は、いつ摘発があってもおかしくない。風俗店にとって、警察対策は頭の痛い問題である。一方、警察には其々の所轄毎に摘発ノルマがある。その達成の為にターゲットにし易いのは、グレーゾーンで営業する店舗型風俗店だ。風俗店は、「暴力団の資金源だから摘発した」等と大義名分を付け易く、摘発しても市民から苦情が来ることは無い。ノルマ達成という内部事情をクリアする為の格好のターゲットとなっている。警察事情に詳しい大手週刊誌記者に話を聞いた。「風俗店・ストリップ劇場・外国人パブの経営者や店長は其々、警察対策をしています。一番ポピュラーなのは、所轄の生活安全課の刑事に遊ばせること。外国人パブだったら無料で飲ませたり、ヌキが好きな刑事には無料か、若しくは女の子に支払うお金だけで遊ばせたりしています」。地元の警察官に性的サービスを無料提供し、仲良くなるという戦法である。取締りや摘発の情報は、所轄の生活安全課では共有されている。生活安全課の刑事に貸しを作れば、情報をリークしてくれる可能性も高まるのだ。「署長が交代した時には、風俗店から警察にお金が集まる。風俗店や組合が新署長に祝い金を渡す訳です。『歌舞伎町の管轄では、署長が代わると1億円以上が集まる』なんて噂もありました。纏まったお金は、何人かの幹部で山分けするようです。最近は警察の内部監査が厳しくなって減っているようですが、少なくとも2000年代半ばまでは、風俗店が署長に現金を包むのは常識でした」(同)。地域にもよるが、繁華街を管轄に持つ警察には、基本的に風俗店からの賄賂が飛び交っている。中には、あぶく銭に溺れる署員もいるという。

生活安全課の刑事の仕事は、管轄内の繁華街を自分の足で歩き、生の情報を集めること。刑事は其々、個人の裁量で街の風俗関係者と繋がりを持ち、情報を集め、悪質な店舗を摘発する。刑事は、風俗関係者と情報収集の段階で繋がりができる。知り合った経営者や店長に誘われ、無料で遊んだり、小遣いを貰ったりといった親密な関係になる場合も多い。「遊んだ見返りは情報提供です。末端の刑事が其々の風俗店に、摘発や内偵の情報を流す。刑事も借りのある店には捕まってほしくないから、知っている情報を流して逃がす訳です。所轄刑事と風俗店は、どこもそんなズブズブの関係で、情報が漏れている。警視庁や県警の上層部も、それはわかっています」(同)。所轄警察署が担当すると、風俗関係者に情報が漏れる。その為、「本庁の意向で必ず摘発する」という案件では、違う所轄に担当させるという。警察と風俗店の癒着はあまりにも大量過ぎる為、揉み消されるケースが多い。警察も、風俗関係者と人間関係を築かなければ、有力な情報を得ることができない。警察と風俗店には、持ちつ持たれつの関係があるのだ。2013年9月、『国際オリンピック委員会』が2020年夏季オリンピックの開催都市を“TOKYO”と発表し、多くの国民が歓喜の声を上げた。そんな世間の浮かれ具合とは裏腹に、落胆に暮れていた人々もいた。そう、東京の性風俗関係者である。日韓ワールドカップや洞爺湖サミット等、過去の例を見ればわかる通り、国際的な催しと風俗の浄化作戦はワンセットになっているからだ。現在、風俗関係者は、東京オリンピックに向けた浄化作戦に怯えている。警察や行政は、「外国人たちに綺麗なTOKYOを見せたい」と考えている。摘発対象は、街に風俗の看板を掲げる店舗型の可能性が高いが、無店舗型も例外とは言い切れない。吉原・池袋・渋谷・錦系町・歌舞伎町・上野・大塚・巣鴨・高円寺・吉祥寺・立川・町田――。どこも店舗型風俗店が数多く存在する東京の地域である。東京オリンピックを前に、各風俗街の同業組合や地元組織は危機感を強めている。コンプライアンス遵守や、ボッタクリやキャッチを撲滅しようと自ら奮起しているのだ。「風俗店は反社会勢力とは無関係で、地域のルールを守り、外国人客も安心して遊べる」と、警察や市民にアピールする為だ。警察が徹底的に浄化作戦をするとなれば、風営法を改正して摘発をすることになるだろう。営業禁止区域を広げるだけで、店舗型風俗店を絶滅させることは可能だからだ。風俗店だけではなく、ラブホテル・レンタルルーム・アダルトショップ・出会い喫茶・テレクラ等、東京の“ウラの文化”が絶滅の危機に曝されているのだ。 (取材・文/ノンフィクションライター 中村淳彦)


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