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【NHKはどこへ】(08) 「“公共性”という体のいい言葉に視聴者はそろそろ怒ったほうがいい」――立岩陽一郎氏(元NHK記者)

20230515 04
受信料制度は、『NHK』に希少価値があり、民放との力の差が圧倒的だった時代には成立していた。しかし、今はその希少性が薄れている。世論に訴えるよりも、政治家の力を使って、インターネット時代でも受信料制度を維持しようという姿勢だ。NHKの国民への影響力は薄れているが、政治家にとっては国会中継や選挙報道等にNHKの存在価値が残っている。1日経ったら結果が出る選挙の開票速報に記者を総動員する選挙報道は意味があるのか。取材で得た選挙情報を政治家に伝えることが、国会対応の武器にも使われている。1997~2005年に会長を務めた海老沢勝二氏の時代に、政治との癒着とも言える状態が問題になり、海老沢氏退任後は経営委員会の機能が強化された。しかし、首相の選んだ委員が政府に都合のよい会長を任命するという流れができ、結果的に政治の介入が強まってしまった。制度を変えても意味がなかったのだ。政治家を懐柔できても、国民はNHK維持の為にお金を支払うことに納得しないだろう。過労死した佐戸未和さんについても、報告書すら作成していない。自己批判して検証する姿勢こそが本当の公共性だ。それをせずに、「受信料を維持することが公共性だ」と体のいい言葉に言い換えて乗り切ろうとしている。視聴者はそろそろ怒ったほうがいい。 (聞き手・構成/本誌 野中大樹・井艸恵美)


キャプチャ  2023年1月28日号掲載
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テーマ : テレビ・マスコミ・報道の問題
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