【警察・腐敗する正義】(17) 「“花びら回転”で嬉しくなかったのは初めてです」…ヤクザに助けられた“職質ファンタジスタ”の奇跡

20170502 18
繁華街の治安を守る為とはいえ、警察官による違法な職務質問が後を絶たない。少し抵抗しただけで“公務執行妨害”と言いがかりを付けられた挙げ句、警察署まで連行されたケースは枚挙に暇がない。職質は、一寸先が闇の恐怖体験なのだ。そんな中で今回、話を聞いたA氏(40歳・男性)は、九死に一生を得た“職質ファンタジスタ”である。都心の某繁華街で職質を受け、路上で3時間に亘って拘束されたものの、まさに9回裏の土壇場で“ミラクル”を起こしたのだ。それは2015年末、深夜0時過ぎに起きた出来事だった。仲間数人で食事をした後、帰宅しようと繁華街の駐車場を車で出たA氏の前に、『クラウン』のパトカーがゆっくりと近付いて来た。A氏の外見は、髭面にラスタカラーのニット帽。如何にもの怪しい雰囲気が醸し出されている。当然ながら職質となった。「免許証を出せば直ぐに帰れるだろう」。そう考えたA氏は、警察官の要求に従順に対応していたが、今度は「車と鞄の中を見せてくれ」と言われた。間が悪いことに、鞄には、直前まで一緒にいた悪友からの“あまり宜しくない預かり物”が入っていた。A氏は咄嗟に、「鞄だけは拒否します」と言ってしまった。警察官との間で、鞄を見せろ、見せないの押し問答が始まった。A氏1人に対して、取り囲む警察官は4~5人。パトカーも5台に増え、A氏の前には代わる代わる警察官が詰め寄ってきた。「“花びら回転方式”で嬉しくなかったのは初めてです」とA氏。「『鞄にはプライバシーに関する恥ずかしい物が入っている』と言い、女房とのハメ撮り写真が入っているよう匂わせました」。

しかし、それで帰してくれるほど警察は甘くはない。いつの間にか、「鞄を見せるか、尿を置いていくかのどちらかだ」という話になっていた。職質が始まってから約3時間が経った。怒鳴られたり宥められたりと、互いの言葉尻を捉える神経戦を長い時間続けていたせいで、すっかり体力を消耗したA氏。徐々に意識が朦朧としていった。辺りはうっすらと明るくなりかけていた。警察官も人の子である。家族の待つ自宅に帰りたくなる時間帯だ。A氏は、「知り合いの弁護士を朝一で呼ぶ」と警察官たちに告げていた。その時だった。「ちょっと道聞いていいですかね?」。通りすがりのガタイのいい、ジャージ姿のどこから見ても“ヤクザ”な男が、A氏が職質で囲まれている現場に強引に割り込んできた。「な~に~?」と一気に殺気立った警察官たち。「ヤクザもんが俺たちの仕事の邪魔しやがった」と叫び、ヤクザを取り囲んでゴチャゴチャとやり出した。15分ほど経っただろうか。再びA氏のほうに警察官が戻って来た頃には、空が鮮やかな朝焼けに染まっていた。事態は既に一変したのだった。警察官たちが撤収し始め、A氏は「これは助かるかもしれない!」と思ったという。斑長が立ち去り際に、「俺たち今日は帰るけど、次、この辺りで見かけたら承知しねぇぞ」と捨て台詞を吐いていった。これには後日談がある。職質直前まで一緒にいたA氏の悪友に、地元のヤクザから裏話が漏れ伝わってきた。A氏が何時間も職質されてるのを、近くの事務所から“本職”の人たちが見ていたのだ。「ずっと地元にいるが、ここまで粘っているヤツは初めて見た」と感動したヤクザは、A氏が解放されてから事務所で祝杯を挙げたという。弁護士のカードを出すタイミング、ジャージのヤクザが登場するタイミング、そして朝日が登るタイミング――。この“幸運のトライアングル”がバッチリと合ったからこそ、A氏は奇跡の帰宅を遂げられたのだろう。それくらい、職務質問時に任意の持ち物検査を最後まで拒否するのは難しいということだ。「次は警察も容赦しないでしょう。これからは法令遵守で生きるしかありませんよ」と語るA氏も、「あれは見ず知らずのヤクザが起こしてくれた“ミラクル”でした」と振り返る。皆さん、職質にはくれぐれも注意しましょう。 (取材・文/フリーライター 曼荼羅夢)


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