【Test drive impression】(19) 『SUBARU XV 2.0i-S EyeSight』――軽井沢のクローズドコースで新型スバルXVを速攻試乗!

『SUBARU』は4月6日、社名変更後初となる新型車『XV』を発表! 5月24日より販売を開始するが、それに先駆けて4月11日、北軽井沢のクローズドコースでXVの試乗会が行われた。が、試乗会当日は季節外れの大雪…。ということで、雪と泥でぐちょぐちょになった道でテストした! 扨て、インプレの前に、先ずはXVのプロジェクトゼネラルマネージャーである井上正彦氏の声からお届けしよう。「初代・2代目は一度インプレッサを造ってから、派生車種としてXVを造っていましたが、今回は最初からXVを想定して造りました。サスペンションは、車高を上げても変なフリクションが出ないようにしています。デザインもいいでしょ?」と、自信満々! 確かに、XVのSUVフォルムは目を引く。因みに、XVの骨格は昨年10月に発売され、『日本カーオブザイヤー』を受賞した新型『インプレッサ』と同じ。スバルの次世代プラットフォーム『SGP(スバルグローバルプラットフォーム)』ってヤツだが、XVのほうが目新しさがある! マッチョな凸凹サイドパネルに左右フェンダーのマッドガードが程よく合っているし、リアバンパーのタイヤ部分のみについたツヤ消し樹脂ガードも見事にワイルド。こりゃ、「デザインも実はXVありきで仕上げたのではないか?」と思えるほど。

片や、インパネはインプレッサと完全同一デザインで、グレードによって一部、新たにオレンジステッチが入っていたり、シート表革の質感が違うけれど、印象は然程変わらず。で、肝心の走り! 今回は軽井沢のクローズドコースを走るだけで、正直、高速では試せていない。が、ざっくり言うとインプレッサそのもの。最低地上高が70㎜増えて重心が上がったことを全く感じさせない。寧ろ、「熟成されて良くなったかも?」っつう印象すらあるのだ! 特に乗り心地の部分で、車高が上がってサスペンションストロークが増えた分だけ、よりしなやかになっている気もするし、背高SUVにありがちな妙な純さやダルさも無かった。それでいて、スバルが13年ぶりに一新させた骨格の良さも出ている。出足からアクセルの動きに忠実に反応するし、ステアリングフィールは旧型よりも全然ナチュラル。しっかり感があって上質というテイストで、ボディー剛性は勿論、リアのロールバーをボディーに直付けして、サスペンション回りの結合部の螺子直径にまで拘って遊びを減らしたという作りが生きている。マジで走りのテイストだけなら、『フォルクスワーゲン(VW)』の『ゴルフ』に対抗できる味わいである! 更に、XVで注目すべきは、コンパクトカークラスでスバルが初めて取り入れた『X-MODE』なる悪路専用のドライブモード。コイツが効果覿面で、スイッチを入れれば、悪路でタイヤが空転しても、エンジン・トランスミッション・AWD・VDCを完全制御し、四輪のブレーキ等を適切にコントロール。タイヤの空転を抑えて脱出してしまう。サマータイヤのままのXVでも、泥だらけの雪道をぐいぐい上った!

最後にエンジン。コスパを追った改良型1.6リッター水平対向4気筒DOHCも悪くないが、完全に直噴化した環境対策型の2リッターが出足も、エンジンの伸びも抜群に気持ちいい。価格は248万円台と決して安くはないけど。でもその分、XVはインプレッサ同様、スバル自慢の先進安全装備『アイサイトver.3』だけでなく、歩行者エアバッグまで全車標準装備! 特に、後者は万が一歩行者と接触した際に、頭が当たりそうなピラー回りやボンネット骨格にクッションが出てくる構造。他の高級車にも滅多にない装備で、この安全性だけでXVは買いだ。ただ一方で、XVには大きな欠点というか、スバルの宿命な問題もある! そいつをズバリ指摘すると燃費だ。今、XVが属するコンパクトSUV市場では、ハイブリッド仕様が当たり前となっている。販売ナンバーワンを独走している『ホンダ』の『ヴェゼル』のハイブリッドモデルは27㎞/リッター、昨年2月に発売されて約1ヵ月で約4万8000台を受注して話題となった『トヨタ』の『C-HB』は30.2㎞/リッターという燃費である。しかし、XVにハイブリッドは無く、燃費も16㎞/リッターってレベル…。けど、それこそがスバルらしさ! スバルの魅力は抑々、燃費の数字なんかじゃなくって、その走りの味を追うメーカーだ。ファンも、水平対向エンジンの燃費の悪さはわかっている。この車は、走りの良さと先進安全装備で買いなのだ。


小沢コージ(おざわ・こーじ) 自動車評論家・『日本カーオブザイヤー』選考委員。1966年、神奈川県生まれ。青山学院大学卒業後、『本田技研工業』に入社。1990年に『二玄社』に転職し、自動車雑誌『NAVI』の編集を担当。1993年からフリーに。『週刊自動車批評』(TBSラジオ)にレギュラー出演中。著書に『クルマ界のすごい12人』(新潮新書)・『マクラーレンホンダが世界を制する!』(宝島社新書)等。


キャプチャ  2017年5月15日号掲載




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