【南鳥島に注目せよ!】(06) 火山活動とマグマがレアアースの源

20170510 09
レアアース泥の成り立ちについて、これまでの繰り返しになってしまう部分もあるが、大変重要な項目なので、ここでより詳しく解説させて頂こう。レアアースを生み出す上で欠かせないのが、火山の活動である。海底に堆積するレアアース泥だけでなく、陸上に生成されるレアアース鉱床においても、それは同じだ。何故なら、火山活動によって地中から噴き出すマグマの中に、レアアースの主成分が含まれているからである。陸上のレアアース鉱床は、地上に噴き出したマグマが、地殻の割れ目等に染み込んでいく過程で、レアアースの成分が濃集されたものである。そしてレアアース泥も、海底火山の活動により発生したマグマだまりが熱水活動を促し、地中から海中へと鉄質懸濁物質が噴き出す…といった過程を経て生成されるものだ。何れも、火山活動の“副産物”なのである。海中へと噴き出した鉄質懸濁物質は、マグマの中にあったレアアースの成分だけでなく、海水に溶け込んだレアアースやレアメタルの成分も吸着するという特徴を持つ。

海中を漂いながら吸着を繰り返し、レアアースの含有量を上げつつ、軈て静かに海底へと沈殿していく。これらが途方もない年月をかけて海底に堆積したものが、レアアース泥の正体だ。その生成を助ける存在は鉄質懸濁物質の他にもあるが、基本的にはこれが、レアアース泥が生み出される一連の流れと言える。泥の中に高濃度のレアアースが集積される上で、鉄質懸濁物質と同様に大きな働きをすると考えられているのが、『フィリップサイト』という鉱物。灰十字泥石とも呼ばれる合水珪酸塩鉱物の一種である。フィリップサイトは、その空隙にレアアースを強く引き付ける特性を持っている。“空隙”とは聞き慣れない言葉だが、簡単に言えば岩石や鉱物にある“隙間”のこと。要するに、鉄質懸濁物質と同様、レアアースを吸着し易い物質なのだ。このフィリップサイトが海中で生成される理由については、未だ十分な検証がなされていない。しかし、フィリップサイトの起源物質は“火山ガラス”というガラス質の物質で、マグマが急激に冷やされる過程で生成されるのがわかっている。つまり、この物質も海底火山の活動が生んだ副産物と言えそうである。鉄質懸濁物質やフィリップサイトとは対照的に、レアアースの集積を阻害する作用を持つ物質があることも明らかになってきた。炭酸カルシウムを成分に持つ、有孔虫の死骸が堆積したケースがそれだ。炭酸カルシウムは、泥の中にあるレアアースの濃度を希釈してしまう。その為、有孔虫の死骸が化石化して海底に堆積している場合がある“水深4000mまで”の海域では、高濃度のレアアース泥が採取できない可能性が出てくる。しかし、海嶺や海底火山から遠く、海底が4000mよりも更に深い海域であれば、そのような心配は無用。高濃度のレアアース泥が十分に期待できる。


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