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【西村博之の「相手にYESと言わせる話術」】(49) 「無駄遣いできる毎月の額を決めておこう」

人間は野生動物と違って文化的な生活をする生き物です。文化的な生活というのは、基本、生きる為以外にもお金と時間を無駄にすることになるわけなので、「必要のないものを買うことが悪いことなのか?」と言われたら、そんなこともないかと思うのですね。自分にとっては無駄でも、相手にとってはストレス発散に繋がっていることなんて山ほどあります。例えば、僕はゲームをします。ゲームが仕事に繋がるパターンがあるとはいえ、趣味でゲームをやっていることが殆どなので、それを「時間とお金の無駄である」と言われたら「そりゃそうだよね」としか言えません。ただ、それを取り上げられるというのは酷というもの。同じようにストレス発散で買い物をする人に対して、「本当に必要なもの?」と言えば相手はイラッとしますし、それが原因で別の問題が引き起こされる可能性もあります。抑も、無駄遣いにモヤモヤするのは、家計からお金が出ていくからです。其々働いているカップルが自分の給料で好きなものを買ったとしても、そこまで嫌だと思う人は少ない筈です。そう考えると、細かい買い物での散財が問題なのではなく、散財の額が問題。だから、「これ買ってもいい?」と聞かれた時、「お互い、毎月無駄遣いできる額を決めておいたほうがいいかもね。僕も○○買ったし」と提案してみるのがいいと思うのですね。ただ、提案するタイミングも大事です。「これ買ってもいい?」と聞かれた時には2パターンがあります。相手がどうしても欲しいものを聞いてきている時と、相手自身も“必要ない”と薄々感じている時です。前者のタイミングで提案するとイラッとされるので、後者のタイミングを見計らって提案したほうが納得してもらい易いです。んで、一旦ルールが決まれば、「これ買ってもいい?」と聞かれても「範囲内ならいいのでは?」で済みます。というか、ルールさえ決めておけば聞かれることも減ります。何に使っているのか聞かないほうが精神衛生上よかったりもしますし、抑も“買うべきかどうか”の精査をするのが時間の無駄ですから。但し、範囲額内でも、例えば刺青を入れるとか、購入後に元に戻らないような実害が出ることの場合は事前に止めたほうがいいので、そのあたりの共通認識を持っておく必要はあるかと思いますが。 (聞き手・構成/編集プロダクション『ミドルマン』 杉原光徳)


西村博之(にしむら・ひろゆき) 英語圏最大のインターネット掲示板『4chan』管理人・『2ちゃんねる』創設者・『東京プラス株式会社』代表取締役・『未来検索ブラジル』取締役。1976年、神奈川県生まれ。中央大学文学部教育学科卒。『僕が2ちゃんねるを捨てた理由』(扶桑社新書)・『論破力』(朝日新書)・『自分は自分、バカはバカ』(SBクリエイティブ)等著書多数。


キャプチャ  2023年9月19・26日号掲載
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