【始動・文在寅政権】(上) “公約”、世論に迎合

韓国の文在寅政権が昨日発足した。山積する外交・内政の課題を検証する。

20170516 01
「文在寅に要求する。(慰安婦問題を巡る)2015年の韓日合意を即刻無効化せよ」――。文大統領が就任演説をしていた昨日正午過ぎ、慰安婦を象徴する少女像が立つソウルの日本大使館前。元慰安婦の支援団体『韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)』による水曜日恒例の集会が開かれ、元慰安婦ら約200人の参加者がシュプレヒコールを繰り返していた。参加者は日本政府に対して公式謝罪と法的賠償も訴えたが、この日の集会は文大統領に日韓合意の破棄を促す場となった。選挙戦で、日韓合意について、「日本と再交渉する」と約束した文大統領への期待が高い為だ。挺対協の幹部は集会後、読売新聞の取材に応じ、日韓合意を踏まえて韓国側が設立した財団の解体や、日本政府が供出した10億円の返還も求め、文大統領に「圧力を加える」と宣言した。挺対協は強硬な反日世論を代表し、その意向を無視すれば“親日家”のレッテルを貼られ、韓国では致命傷となる。幹部は自信を見せた。「市民団体の圧力が大統領を動かす。(朴槿恵前大統領を罷免に追い込んだ)“蝋燭デモ”を見たでしょう?」。

文大統領への期待と圧力が同時に高まるのは、昨年末に日本総領事館前に少女像が不法に設置された釜山も同じだ。設置運動の中心となった釜山大学の男子学生(24)は文氏の選挙運動員となり、選挙カーでも演説した。取材に対し、「日韓合意は元慰安婦の声を反映していない。文大統領に再交渉を求めたい」と語った。文氏は今年1月、少女像前を訪れて、「両国間で真面な合意があったかは疑問だ」と述べている。少女像前では今、慰安婦関連の条例成立を求める署名活動が行われている。文大統領と同じ『共に民主党』所属の釜山市議が発議し、「市長が慰安婦関連の“造形物と銅像”の設置や管理を行うことができる」との内容。関係者は、「条例が成立すれば、不法状態の少女像を市長が管理でき、少女像の合法化の第一歩となる」と狙いを明かした。釜山市によると、条例案は今月17日に委員会を通過すれば、19日の本会議で採決される予定だ。新政権は、安全保障の根幹である同盟国・アメリカとの関係を巡っても、国内に不安要因を抱え込む。アメリカの最新鋭ミサイル防衛システム『最終段階高高度地域防衛(THAAD)』が今月上旬に始まった韓国南部の慶尚北道星州。選挙戦最後の日躍日となった同7日、配備用地のゴルフ場近くの村では100人程の村民が抗議集会を開き、「村が北朝鮮ミサイルの標的になる」等と発言していた。慶尚北道は保守派の地盤で、ある村民は「前回は村民挙って朴槿恵に投票したが、裏切られた。今回は皆、文氏支持」と明かした。李錫周村長(63)は、「少数が無視されるのは民主主義ではない。THAAD配備は原点からやり直すべきだ」と訴えた。文大統領は昨日、THAAD配備について、「アメリカと(反対する)中国と真剣に交渉する」と述べた。村民は今、路上を占拠して、ゴルフ場への燃料や追加の装備搬入を阻んでいる。文大統領が実際に米中に協議を持ち掛ければ、年内の完全運用を目指すアメリカと不協和音が生じ、配備が遅れる可能性がある。“蝋燭デモ”に参加し、朴前政権を批判する世論に迎合してきた文大統領。外交安保が専門のある韓国政府系調査機関の研究員は、「国際社会の現実に直面すれば、新政権は国内世論との板挟みに苦しむだろう」と予測した。


⦿読売新聞 2017年5月11日付掲載⦿
スポンサーサイト

テーマ : 中朝韓ニュース
ジャンル : ニュース

轮廓

George Clooney

Author:George Clooney

最新文章
档案
分类
计数器
排名

FC2Blog Ranking

广告
搜索
RSS链接
链接
QR码
QR