【南鳥島に注目せよ!】(07) 待ち望まれるレアアースの国内生産

20170517 02
陸地面積は狭いが、その分、海洋面積の面では恵まれている日本の国土。海洋資源の開発に目が向くのは自然の成り行きで、その中でも特に大きな可能性を秘めているのがレアアース泥である。何よりも魅力的なのが、岩盤の掘削等を必要としない採取のし易さ。深海の底とはいえ、広々とした地形上や窪地に堆積しているケースが多い為、揚泥の障害となるものが少ないのだ。また、堆積層の厚さが十分にあるので、質だけではなく“量”の面でも期待できる。海洋資源の開発は得てしてコスト高となるものだが、レアアース泥は他の資源に比べると、格段に低いコストで開発できる。レアアース泥以外では、世界初の商業化を目指すプロジェクトが急ピッチで進められている“海底熱水鉱床”も注目すべき存在だ。これは、海底の地中から熱水と共に噴出した鉱物が堆積したもの。金や銀等の貴金属に、銅や亜鉛といったベースメタル等、多くの鉱物元素を含んだ鉱床である。海底火山の火口付近にある鉱床ながら、水深700~1600mと比較的浅いところに分布。

この浅さは大きな魅力だが、火山の噴火口から噴き出す熱水や、掘削機器へのダメージが大きい酸性度の高い海水等、開発に立ちはだかる壁も大きい。更に、自然環境への配慮といった課題も残されており、期待は大きいが容易ではないというのが正直なところだ。世界初の商業化がなるかどうか、今後も要注目と言える。後は、レアアース泥と同様に海底に沈殿しているコバルトリッチクラスト(マンガンクラスト)も、世界各国が開発に着手している海底資源の1つ。その名の通り、コバルトを豊富に含む鉱物だが、レアアースも平均で2000ppm前後と高い含有率を誇っている。2012年には、コバルトリッチクラストの公海上での探査を、日本と中国が国際海底機構に申請している。これが2014年1月に認められ、日本は世界に先駆けて、15年間の探査契約を結ぶことになった。これがどのような成果を齎すか、先々が実に楽しみだ。このように、海洋資源の獲得に向けた日本の動きは、近年、かなり活性化している。しかし、大本命はやはりレアアース泥。南鳥島の周辺海域だけで、何百年分もの国内需要を賄える埋蔵量がある。何よりも急ぐべきは、中国による支配からの脱却だ。ハイテク産業に不可欠なレアアースの生産を中国が独占している限り、いつまた“レアアースショック”が起こっても不思議ではない。それに備え、また中国の強硬姿勢に対抗する為にも、先ず先鞭を付けるべきはレアアース泥の開発。その開発が順調に進み、商業化が果たされた暁には、これまでとは全く違う“未来”が待ち受けている。資源を輸入して、ものづくりで儲ける国として歩んできたこれまでの日本。しかし、レアアース泥という資源は、そんな日本を一変させる可能性を秘めているのだ。


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