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【石井聡の「政界ナナメ読み」】(29) 岸田文雄首相の“終活”に求めたいこと

江東区有明といえば、日本最大のコンベンション施設『東京ビッグサイト』や『有明コロシアム』等に行き慣れた人には身近だが、都心からは少し外れ、普段はあまり縁のないエリアでもある。主要アクセスとなるゆりかもめ線・有明駅の直ぐ近くに、商業施設やホテル群等からやや離れて、公益財団法人『がん研究会』が運営する『有明病院』が聳え立つ。自身の治療の都合により、そこでの生活を最近始めたのだが、そちらの報告は未だ進展がない為、別の機会とする。それにしても、岸田文雄内閣の支持率はあれよあれよと続落を重ね、既に危機的状況を超えて崩壊状況にあるとも言えるのだが、何故か未だ崩壊はしていない。首相が早期辞任を決断すれば展開は早い。そうでなければ、多数党が現政権を構成する状況に変化がない以上、低支持率が直ちに退陣を引き起こすわけではない。しかし、国民に広がった強い政治不信の中で、知らぬ顔を決め込んでこれまで通りに政治を進めることは無理だ。それは、国民との信頼を無視した民主主義の破壊にも繋がりかねない。したがって、岸田首相は今後の実際の在任期間がどうなるかは兎も角、自らに残された来年9月までの自民党総裁任期のありようについて見解を纏め、虚心坦懐に国民に説明して、内外の政治課題の遂行について理解と協力を求めるべきだ。解散総選挙で逆転等という、混乱に輪をかける愚かな判断は論外である。特にロシアや中東、ウクライナ等不透明さが多極化する国際情勢に適応する為には、内外共に堅実且つ抑制的な政策運営も迫られよう。

首相にはもう一つ、やってもらいたい仕事がある。今回の事態、つまり減税の実施方針を巡る一連の政策決定、それに至る民意の集約について整理することが欠かせない。政治不信を招いた首相を今更擁護するつもりもないが、昨今の世論調査に示される国民の主張にはかなり刺々しいものが垣間見られる。端的に言えば、首相の政策を忌避する3分の2の人は、自分が恩恵を受ける減税や給付金も必要ないと思っている。果たして本当だろうか。また「政権の人気取りだから」として経済対策を評価しない声も多いが、バラマキ政策は今に始まったことではない。そこまで厳しく見る意見には違和感も覚える。世論調査の報道は主要な断面毎に傾向を切り取る為、全体として辻褄の合い難いことも出てくるものだが、それでも今回の本紙・FNN合同世論調査の回答等をみていくと、「果たして防衛増税には誰が反対していたのだろうか」とか「国民は所得制限を許容しているのか」等、これまでの議論とその伝えられ方とのギャップを思い起こさせる要素も含まれているようだ。国民のニーズといっても、一つの言葉では示せない。それに対応する政府や政治の意図も多様なものがあって、経済対策は常に最適解には辿り着かずに批判を浴びる。その悪循環を再考する一手立てとして、首相にこの事態の検証を委ねたい。首相に個人的に期待しているのは、政治家としての名前の残し方である。岸田家としての看板は首相の代で下ろすのが、本人の名誉の為にも一族の安泰のためにも望ましいと思う。“岸田ビジョン”等と政治的実績に関する評価を残すことのほうが、余程有意義ではないか。 (本紙特別記者 石井聡)


キャプチャ  2023年11月17日付掲載
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テーマ : 岸田内閣
ジャンル : 政治・経済

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