【ドクターXは知っている】(03) 鎮痛剤で注意すべきは副作用だけではない!

20170524 12
頭痛等の痛みを和らげてくれる鎮痛剤。ドラッグストアで購入できるものもあり、私たちは深く考えずに使いがちです。しかし、総合内科専門医の大竹真一郎先生は、鎮痛剤が抱える様々な問題を指摘します。「鎮痛剤のメリットは痛みを抑えるだけで、根本的な治療にはなりません。痛いとか苦しいというのは、体が発するアラームのサインですが、鎮痛剤はそのアラームを切ってしまう薬です。鎮痛剤によって、見逃してはいけないアラームを切ってしまう恐れもあります。鎮痛剤を使っても問題ないのは、ある程度症状の診断がついて、根本的に治すのが難しく、怖い病気でもないということが確認できた場合に限ります。例えば、急性腰痛症(ギックリ腰)等ですね」。鎮痛剤の中でも代表的なロキソニンは、ボルタレン等と共に非ステロイド性抗炎症薬に分類されるものです。痛みを強く抑える効果がある一方、副作用の心配もあり、市販薬は薬剤師しか販売できない第1類医薬品に指定されています。とはいえ、「ロキソニンを薬局で買えることには怖さを感じる」と大竹先生は言います。「ロキソニン等の非ステロイド性抗炎症薬は、痛み・炎症・発熱を起こすプロスタグランジンという物質の合成を阻害することで、鎮痛・消炎・解熱をしています。しかし、この物質は胃粘膜の保護や腎機能維持といった役目も果たしている為、副作用で胃潰瘍・胃炎・腎不全を起こす恐れがあるのです」。

ロキソニンの副作用対策として、整形外科等ではよく一緒にムコスタという胃薬が処方されますが、残念ながら効果は殆ど無いと言います。「ムコスタを朝昼晩と飲んでいる状態でロキソニンを服用した場合に、多少胃潰瘍が予防できる程度。一緒に飲むやり方は、治療ガイドラインでも勧めていません。他にも、非ステロイド性抗炎症薬は、抗生物質との組み合わせで痙攣を助長する場合があり、薬の飲み合わせに注意が必要です」(同)。また、鎮痛剤は解熱目的でも使われますが、インフルエンザでの使用は特に薬を選ぶ必要があります。「過去に、インフルエンザで非ステロイド性抗炎症薬を使用した子供が、ライ症候群やインフルエンザ脳症になってしまった症例があります。現在は、インフルエンザでは非ステロイド性抗炎症薬ではなく、比較的安全とされるアセトアミノフェンが配合されたものを使用するようになっています。ただ、これもあくまでデメリットが少ないというだけです。抑々、インフルエンザは熱を下げる必要がないですから」(同)。鎮痛剤に頼り過ぎることで起こるデメリットとして、痛みが余計に酷くなる場合もあるそうです。頭痛には緊張性頭痛や偏頭痛がありますが、これらを抑えようと薬に依存することで起こるのが“薬物乱用頭痛”です。「緊張性頭痛には非ステロイド性抗炎症薬、偏頭痛にはトリプタン製剤がよく使われますが、これらを日常的に服用していると、体が痛みに対して過敏に反応するようになる恐れがあります。痛みは体からのアラームで、鎮痛剤はそれを切るものです。飲み続けているうちに、体はもっと早くアラームを出すようになります。痛みのスイッチが入り易くなるんです」(同)。痛みを無くそうとすればするほど、痛みに敏感になってしまう…。そんな悪循環に陥らないよう、気を付ける必要がありますね。使い方によっては、メリットに対して割に合わない大きなデメリットを引き起こす恐れもある鎮痛剤。頼り過ぎることなく、慎重を期して使用しましょう。 (取材・文/編集プロダクション『アートサプライ』 宮田文郎)


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