【南鳥島に注目せよ!】(08) 資源量が物語るレアアース泥の高い可能性

20170524 13
ここまで解説したように、レアアースは現在のところ、中国等の陸上だけで生産されている。しかし、レアアースは太平洋の底にも“泥”として堆積しており、しかもそれは陸上で採取されるものより高濃度である。ここで左図をご覧頂きたい。これは、太平洋の“海底面下2m”で採取された泥が、平均してどれだけのレアアースを含有していたかを図解したものだ。2011年7月4日に『ネイチャージオサイレンス』で発表された内容を簡略化した図である為、南鳥島周辺海域等、日本の排他的経済水域(EEZ)については触れられていない。その理由は、連載最終回の加藤教授インタビュー内で詳細に語られている。扨て、この図で大きめの黄色い円が集中しているのが、タヒチの東側海域である。総じてレアアースの濃度が高く、1500ppm以上のレアアース泥が採取されたポイントも少なくない。あとは、南アメリカ大陸のイースター島付近でも、高濃度のレアアース泥が採取されているのがわかる筈だ。また、ハワイ島の東側や西側等でもレアアース泥が発見されたが、タヒチ東側海域と比較すると、その濃度はやや低め。

更に深く掘ることで、より高濃度なものが見つかる可能性もあるが、この海域には“海底の水深が深い”というネックがある為、開発は容易ではない。海底から揚泥するにあたって、水深が浅いほうがベターなのは自明の理だ。このような背景から、世界中の注目を集めているタヒチの東側海域。しかもこの海域は、世界最高水準の海洋資源開発技術を有するフランスのEEZなのだ。つまり近い将来、日本だけでなくフランスもレアアース資源国となる可能性がある。レアアース泥の魅力を語る上で欠かせないのが、資源量の多さ。堆積している範囲が広いだけでなく、堆積層の“厚み”も凄いのだ。例えば、赤道よりも北の中央太平洋では、何と50mもの厚さでレアアース泥が堆積しているという。南太平洋海域と、ハワイ周辺の中央太平洋海域の2つを合わせたレアアース泥の資源量は、凡そ120億トンと推測されている。アメリカ合衆国西海岸のファンデフカ海嶺の西側も、レアアース泥が厚く堆積している海域。海底から15mほど掘り進むと、そこには30mほどの厚みでレアアース泥の堆積層が存在している。こういった“海底に眠るレアアース”の資源量を試算すると、陸上におけるそれの実に1000倍以上になるのだ。また、開発にあたっての資源探査が容易であるのも、レアアース泥が注目を集めている理由の1つ。調査海域の4点を探査するだけで、凡その資源量が把握できてしまうのだ。コスト高になり易い海洋資源の開発において、これは非常に大きなメリットである。レアアース泥が如何に大きな可能性を秘めているか、これらの内容だけで十分に感じられる筈だ。


キャプチャ  キャプチャ
スポンサーサイト

テーマ : 環境・資源・エネルギー
ジャンル : 政治・経済

轮廓

George Clooney

Author:George Clooney

最新文章
档案
分类
计数器
排名

FC2Blog Ranking

广告
搜索
RSS链接
链接
QR码
QR