【寝言は寝て言え!】(03) むしろやるのが遅すぎるくらい

5月3日はゴミの日…いえ、憲法記念日でした。今年で、日本国憲法は施行から70年という節目を迎えました。70歳、人間で言えば節々にガタがきても不思議ではない年齢。ところが、日本国憲法は一字一句変えられることなく、現在まで運用されています。じゃあ、「日本国憲法は全く手を加えるところがない完壁な憲法なのかな?」と考えてみると、そんなことはないでしよう。憲法自体を中々変えられないので、解釈で誤魔化しているのが実態です。その典型が9条です。普通に9条の条文を読めば、「あれっ? 自衛隊は違憲じゃないの?」との疑問が出てくるのは当然のことです。しかし、これを正当化する“解釈”で乗り切ってきました。自衛隊は何とも不安定な立場に置かれてきたのです。しかし、東アジアの安全保障環境がこれだけ悪化し、自衛隊の重要性が増しているのが昨今の情勢です。このままの不安定な状態ではいけないからこそ、「憲法に自衛隊の明記を」と以前から言われていました。安倍総理は、3日に行われた改憲派の集会にビデオメッセージを寄せました。そこで「2020年を新しい憲法が施行される年にしたい」とビジョンを語り、9条についても「1項・2項を残しつつ、自衛隊を明文で書き込むという考え方、これは国民的な議論に値するのだろう」と方針を示しています。自衛隊を明文化するというのは大賛成ですし、「寧ろやるのが遅過ぎるくらいだ」と感じます。

日本の平和を守っているのは憲法9条などではなく、自衛隊と在日アメリカ軍です。その存在を明らかにするのは重要なことでしょう。しかし、1・2項をそのまま残した上での自衛隊明記というのは、また解釈が複雑化しそうな感もあります。例えば、2項で戦力の不保持を謳っている訳ですから、どう整合性を取るのか? 残すのであれば、2項を条件付きで打ち消すような3項にしなければいけないでしょう。9条だけでも問題だらけの日本国憲法ですが、朝日新聞は同日の社説で「現憲法のどこに具体的で差し迫った不具合があるのか。改憲を語るなら、そこから地道に積み上げるのが本筋だ」と書いています。いやいや、ちょっと待てと。抑々、具体的で差し迫った状況まで放置してはいけないでしょう。有事への対応の検討は勿論のこと、その他の矛盾についても平時にやっておくべきです。日本国憲法の問題は、何も9条だけではないのです。例えば、89条もよく問題になります。これは「公の支配に属していない慈善・教育・博愛の事業に公金を使ってはいけませんよ」というものなのですが、厳密に読むと私学助成金も違憲の疑いがあります。こちらも9条同様、かなりゆる~く解釈してきたので、矛盾のあるまま残っていますが、現実に即した形に正すのが筋でしょう。個人的な願望を言うと、日本国憲法自体、GHQの影響が色濃く出ている訳ですから、日本的に全て作り直すのが本道だろうと思います。前文にしたって日本らしさは無く、何とも他力本願な話です。今の憲法はハンバーグ(具)無しのハンバーガーみたいなもので、日本的な核がありません。


KAZUYA YouTuber。1988年、北海道生まれ。2012年、『YouTube』に『KAZUYA Channel』を開設。著書に『日本一わかりやすい保守の本』(青林堂)・『バカの国 国民がバカだと国家もバカになる』(アイバス出版)等。近著に『日本人が知っておくべき“日本国憲法”の話』(ベストセラーズ)。


キャプチャ  2017年5月25日号掲載
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