【文在寅の韓国】(04) “反日大統領”の虚実

20170526 01
「安倍に“直球”!」「出発点から正面衝突」――。韓国大統領・文在寅(64)の日本との“初仕事”を、韓国メディアは概ね評価した。就任の翌11日、首相の安倍晋三(62)との電話協議で、文は従軍慰安婦問題の日韓合意を「韓国国民の大多数が情緒的に受け入れられない」と言い切った。日本側に映った姿は、“反日大統領”では必ずしもない。関係者によると、冒頭、文は「安倍首相とは、小泉純一郎・盧武鉉両政権で官房長官と秘書室長の間柄だった」と切り出し、「またお話しできて嬉しい」と語りかけた。両首脳のシャトル外交の復活を提案する一方、大統領選の公約だった慰安婦合意の再交渉には触れなかった。「政治家だ。日韓どちらにも良い顔ができる」と、日本政府高官を唸らせた。小泉・盧武鉉時代は、日韓当局に残る苦い記憶だ。

竹島(※韓国名は独島)の領有権や小泉の靖国神社参拝を巡り、「外交戦争も辞さない」と盧が過激な表現で日本を非難した当時、参謀だったのが文。シャトル外交が途切れたのもその時だ。電話で“未来志向”の言葉を何度も使った文に、日本側は関係改善の意欲を感じ取った。が、文の“信念”への警戒は解いていない。2012年の前回大統領選時の『対日“5大懸案”解決に関する構想』が、その1つ。慰安婦問題に加え、竹島問題も「日本の挑発に絶対に妥協しない」。日本統治時代の朝鮮半島出身者の徴用工問題では、“日本の戦犯企業”への入札規制等を次々ぶち上げた。竹島には昨年7月に上陸。“盧DNA”が文に宿る。革新系政権が誕生した今月10日、『韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)』は、「日本軍性奴隷制の基本からもう一度始めよう」と、慰安婦合意の破棄を求める声明を出した。前大統領・朴槿恵(65)の弾劾・罷免要求デモを主導した市民団体や労働組合が、文の応援団から圧力団体へと変貌する。折しも、国連の委員会が「被害者対策が十分とは言えない」と慰安婦合意の見直しを勧告し、日韓新関係はいきなり試験台に立たされた。韓国で“反日”は結束し易い。安倍に見せた文の配慮が、いつまで続くのか。「『ピープルパワーで生まれた政権だ』と強調してほしい」。今月16日、文はこう指示し、日米中露の“周辺4強”に特使を送り出した。始動した文外交は、“民心”の風に漂う。 《敬称略》 =おわり

               ◇

峯岸博・鈴木壮太郎・山田健一が担当しました。


⦿日本経済新聞 2017年5月20日付掲載⦿
スポンサーサイト

テーマ : 中朝韓ニュース
ジャンル : ニュース

轮廓

George Clooney

Author:George Clooney

最新文章
档案
分类
计数器
排名

FC2Blog Ranking

广告
搜索
RSS链接
链接
QR码
QR