【男たちの貧困】(02) 一度の過ちで幸せな人生から急転落…“ハメ撮り”がバレて妻と離婚、永遠の養育費地獄に

20170606 07
ポッチャリとした体型の桜井剛さん(仮名・36)。貧困に喘いでいる様子は想像し難いが、その口から語られたのは壮絶なる貧乏体験だった。数年前までパチンコ店に勤め、安定した収入、妻と子供2人の家族に囲まれ、幸せな日々を送っていた。しかし、ある出来事をきっかけに生活は一変。原因は、桜井さんの好奇心旺盛が故の過ちだった。「パチンコ店のアルバイトの女の子と浮気をしてしまいました。自分はモテるタイプでもないし、今までそういう経験も無かったので、どこまでしていいのか加減がわからず、2人の行為をカメラに収めるという楽しみ方をしていました。“ハメ撮り”というやつです。その動画を携帯電話に保存しておいたのですが、妻に見つかってしまいました」。動画を見て怒り心頭に発した奥さんは、職場に電話をかけて全てを洗いざらいぶちまけるという暴挙に出たのだった。「会社からは、『女の子にだけ仕事を辞めてもらい、今回の件はそれで収めよう』と提案されたのですが、責任を押し付けてしまうようで申し訳ない気がして、僕も辞めてしまったんです」。この僅かな正義感が災いし、転落人生を送ることになる。結局、この浮気が原因で離婚。転職したものの、そこがまた劣悪な環境だったという。「転職先は、所謂ブラック企業というやつでした。整髪料のワックスを売る仕事で、訪問販売がメインなんですが、完全歩合制で、売れなければ収入がありません。しかも、勤務時間中に売れないと“居残り”という制度があって、夜の街に放り出されて売り歩かされるんです。キャバクラ等を訪ね、何とか店に入れてもらって、酔っ払い相手に罵られながら商談です。黒服やヤクザとのイザコザもしょっちゅうでした」。

夜通し働いて、また翌朝から仕事ということもザラだった。「兎に角、売らなければ…」という強迫観念に駆られ、洗脳状態に陥っていたという。訪問販売の仕事を続ける中で、一番辛いと感じたことがあった。「あまりに売れず、彷徨い歩いているうちに、葬儀場に辿り着きました。そこで初老の男性に声をかけ、商品の説明をさせてもらいました。しかしその人は、まさに葬儀が行われている女性の旦那さんだったんです。途中で『勘弁してくれ』と言われしたが、『取り敢えず最後まで聞いてくれ』と説明を続けました。居た堪れない気持ちはあるものの、『仕事を全うしなければ…』という義務感が勝ってしまうんです。心理状態はボロボロ。正気の沙汰ではなかったです」。それだけやっても中々収入には繋がらず、次第に食事もままならなくなっていく。「コンビニで売っている5枚入りのイカフライのお菓子が主食でした。あれをちびちび食べながら空腹を紛らわせ、あとは水でお腹を膨らませました。『空腹はまやかし。脳が生み出した幻想に過ぎないのだ』と自分に言い聞かせていました」。独り身であれば、そこまで辛い思いをしなくてもよかったのかもしれない。ただ、桜井さんにはお金を稼がなければいけない理由があった。「妻が引き取った子供2人分の養育費を払わなければいけませんでした。2日に1回、5000円を振り込むことになっていました。何故、そのような細かい振り込み設定になっていたのか、今は覚えていません。目の前の支払いを済ませることで精一杯で、考えている余裕はありませんでした」。訪問販売の仕事は1年半ほど続け、現在は転職。洗脳も解けて、精神的に追い詰められることも無くなり、養育費も月に1回6万円の振り込みに移行したそうだ。だが、養育費はこれからも払い続けていかなければならず、子供が成長するに従い、更にお金は必要になる。桜井さんに将来の展望を訊ねたところ、やはり子供のことは気がかりであるようだった。「兎に角、金持ちになる」と言い放つその目には光があり、「子供には不自由させまい」という意志が垣間見えた。 (取材・文/フリーライター 川島光明)


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