【教科書に載らない経済と犯罪の危ない話】(45) 気づけば泥沼!? 巧妙すぎる“419詐欺”の仰天手口

世界3大詐欺ネタと言われるのが、石油・ダイヤモンド・金(ゴールド)だ。どれもが巨大な市場を持ち、莫大な金額が動く。歴史から見ても、人間はこの3つを奪い合い、争ってきたのである。それほどまでに人を魅了して止まない物だからこそ、この3つは詐欺のネタに利用されるのだ。石油・ダイヤモンド・金がネタとして使われる詐欺は世界中にあるが、中でもナイジェリア人とガーナ人の絡むものが多い。アフリカは石油・ダイヤモンド・金の主要な産出国であり、必然的に詐欺の舞台となり易いのだろう。この主要な3つの資源については、石油がナイジェリア、ダイヤモンドは南アフリカ、金はガーナと専門分野で棲み分けられている。とりわけ、ナイジェリアの石油詐欺は政府機関まで加担している例もあり、非常に巧妙で悪質だ。更に驚きなのが、政府機関だけではなく、銀行まで詐欺に加担しているケースも多いことだ。まさに、国家規模で詐欺が行われているのである。ナイジェリアの石油詐欺で大変な目に遭った日本人の話をしよう。リーマンショックで世界的な金融危機にあった2008年の物語である。スポット(※1回毎単発での取引)で原油の売買をしていたナカヤマに、ある日、ナイジェリアの石油会社からメールが届いた。その中身は、原油取引のSPA(売買契約書)にBL(船荷証券)等、一式が添付されていた。10万バレルの原油がナイジェリアからシンガポールに販売されるという内容だ。メールは、販売元のナイジェリアからシンガポールの買い手に宛てたものだが、何故かCCで関係のないナカヤマの会社へも送られてきた。恐らく間違えてCCが付けられたのだろうが、石油を扱っているナカヤマにとって特に不思議ではなかった。

その後も頻繁にメールが届き、ナイジェリア政府の輸出許可書まで送られてきた。軈て、メールのやり取りを見守っていたナカヤマは異変に気が付いた。どうやら、買い手側が資金不足で、タンカーに積まれた原油が足止めされているようだ。困惑した売り手は、大幅なディスカウント価格を提示している。しかし、それ以後、買い手からのメールは途絶えた。すると、ナイジェリアの石油会社はナカヤマに対し、「この原油を買わないか?」とオファーしてきたのである。「10万バレルが約8億円、仕向け地の変更が可能で、決済は物到着後でよい」という破格の条件だ。ナカヤマは売り手会社と船会社、それにナイジェリア石油公社に問い合わせ、全てが整っていることを確認した。「直ぐに手付金10%を送金して下さい」。欲に駆られたナカヤマは、言われるままに約8000万円を送金した。この時、ナカヤマは既に買い手を見つけ、売買契約も済ませている。右から左で3億円は儲かる計算に、笑いが止まらない。これは“419許欺”(通称“ナイジェリアメール”)の亜種である。ナイジェリアメールは、世界で最も流行っているナイジェリア発のメール詐欺だ。間違いを装って美味しい話に食いつかせる手口である。当然のことながら、ナカヤマの元に原油が届くことはなかった。怒り狂ったナカヤマは、直ぐさまナイジェリアのラゴスへ飛んだ。到着直後、早速タクシー強盗の洗礼を受けたナカヤマは、その後も政府役人から解決する為の費用として、1000万円を騙し取られたのである。最後は武装した石油会社関係者に脅され、ほうほうの体で逃げ帰った。怒りが収まらないナカヤマの元には、翌月、覚えのないクレジットカードの請求書だけが届いた。約200万円の明細は、全てがラゴス市内で使用されたものだった。 (http://twitter.com/nekokumicho


キャプチャ  2017年6月6日号掲載
スポンサーサイト

テーマ : 国際問題
ジャンル : 政治・経済

轮廓

George Clooney

Author:George Clooney

最新文章
档案
分类
计数器
排名

FC2Blog Ranking

广告
搜索
RSS链接
链接
QR码
QR