【南鳥島に注目せよ!】(10) 高濃度なレアアース泥の分布を探る

20170607 11
レアアース泥が持つ資源としてのポテンシャルを調査する為、2013年度から2015年度の3年間に亘って、南鳥島周辺海域の調査が実施された。そこに投入されたのが、『石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)』の“旗艦”でもある海洋資源調査船『白嶺』。2012年に完成したばかりの最新鋭艦である。2013年度に行われた海底探査では、100㎞間隔の合計26地点からレアアース泥のコア試料を採取。持ち帰ったサンプルを分析した結果、高濃度のレアアース泥が期待できる濃集域が、南鳥島の南南西に位置する『拓洋第5海山』の周辺海域にあることが判明した。そこで、翌年度の海底探査では、拓洋第5海山の南側から東側にかけての海域において、今度は25㎞間隔でコア試料を採取。その結果、500ppm以上の高濃度なレアアース泥が存在するのは、ほぼこの海域に限られることが判明したのだ。これらの調査結果を纏めたのが、右画像上部に掲載している図である。南鳥島の南にある黄色や赤の点が固まっているエリアに、高濃度なレアアース泥が分布している。

このエリアを更に拡大したものが右画像下図。高濃度なレアアース泥が確認されたポイントが、拓洋第5海山の東側に集中しているのが見てとれる筈だ。2015年度には、これまで未調査だった海域でも100㎞間隔でコア試料を採取。レアアースの濃集域と認められた拓洋第5海山の東側でも、採取が行われている。入念に進められた海底探査の甲斐あって、高いポテンシャルを秘めることが証明された南鳥島周辺海域に眠るレアアース泥。また、開発にあたって“どこ”から揚泥するべきかも、かなり絞り込まれたと言える。拓洋第5海山の東側には、2000ppm以上という高濃度なレアアース泥が採取された地点が幾つも存在している。最も濃度が高かったコア試料からは、実に5366ppmものレアアースが検出された。中国のレアアース陸上鉱山と比較しても、資源としてのポテンシャルの高さは圧倒的。開発が進み、商業化が実現した場合には、採算性の高さも十分に期待できる。また、レアアース泥の“層”があった深さが、海底面から平均で8.87mと、予想よりも遥かに浅かったのも大きい。つまり、海底を深く掘削せずとも、レアアース泥を得ることができるのである。そして、更に重要なポイントがある。南鳥島周辺海域で採取されたレアアース泥は、中国にある特定の鉱床でしか採れない“重レアアース”を豊富に含んでいたのだ。含有するレアアース全体に占める割合は、何と平均で45.8%。しかも、スカンジウム(Sc)やイットリウム(Y)等、特に希少性が高く、高価な重レアアースが多く含まれている。今後のハイテク産業で更なる需要増が見込まれているだけに、日本国内での生産にかかる期待は非常に大きい。


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