プロ野球って本当に日本に必要ですか?――最早観る価値ゼロな時代遅れのアナクロスポーツを斬る!

中高年のオヤジが大好きなプロ野球が、今年も開幕した。しかし、あんな間の抜けたスポーツを3時間以上もダラダラ観て、何が楽しいのだろうか? 抑々、今やプロ野球は世の中に全く必要とされていないのだ。

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プロ野球が開幕し、今年も“野球ファン”という頭の悪い連中が、ビール片手に、自分が応援するチームの成績に一喜一憂している。野球ファンの多くは40代から60代の中高年たちだ。この世代は今や、「プロ野球が日本人にとって特別なもので、国民的娯楽である」と信じ込んでいる。しかし、それは現実を理解できていない中年オヤジの単なる妄想に過ぎない。確かに、観客動員数だけを見れば、近年のプロ野球は中々の人気ぶりだ。昨年の観客動員数は、実数発表が始まった2005年以降で最高となる約2423万人(※12球団合計)を記録。嘗ては不人気だったパリーグも、2014年に年間動員数1000万人を突破し、昨年は過去最多となる約1072万人を集めた。今年の開幕戦も、『北海道日本ハムファイターズ』の本拠地である『札幌ドーム』が3試合とも満員札止めとなり、『福岡ソフトバンクホークス』の本拠地である『ヤフオクドーム』も2試合が札止め。『読売ジャイアンツ』と『広島東洋カープ』の其々の本拠地、『東京ドーム』と『マツダスタジアム』も、昨年より観客動員数が伸びている。アマチュア選手への裏金に始まり、野球賭博、清原和博の覚醒剤逮捕と、数々の不祥事を連発して“ファン離れ”を心配されながら、プロ野球は未だこれだけの客を集めている訳だ。だが、これは人気低迷と経営不振に悩まされた挙げ句、球界全体がサッカーのような地元密着型経営に舵を切った結果に過ぎない。昨年、話題を集めた“カープ女子”等はその典型だ。現在のプロ野球は、本拠地のある地元に支えてもらい、何とか生き永らえている“ローカルコンテンツ”でしかないのである。

その証拠に、嘗てはテレビ各局のドル箱だった巨人戦のナイター中継の平均視聴率は、1994年の23.1%をピークに下がり続け、2000年代半ばには遂に10%を割り込む等、過去最低を記録した。最近は地上波中継からも姿を消しつつある。プロ野球が日本人にとって不可欠なものなら、何故CSやインターネット配信ではなく、地上波で中継しないのか? 最早プロ野球など、多くの国民にとってどうでもいい存在に過ぎないのだ。抑々、プロ野球というのは最初から理解不能のおかしなスポーツだった。小さなボールを18m以上も先の狭いゾーンに投げ、その球を細い木の棒で遠くに打ち返す…。先ず、このルールが意味不明の上、何故か座ってだらだら休んでいる選手が沢山いる。しかも、試合時間は平均3時間以上とバカみたいに長い。下手をすれば4時間かかったりするのである。だから、サッカーやバスケットボールの競技人口が全世界で其々数億人いるのに対し、野球はたかだか3000万人程度しかいないのだ。いくら娯楽が少なかったとはいえ、こんなものが昭和の一時期に大きな人気を集めた理由は1つしかない。それは、長嶋茂雄というスターが登場し、天覧試合でサヨナラホームランを放つ等の大活躍をしたからである。それ以上でも以下でもない。清原和博と桑田真澄の“KKコンビ”やイチロー・松井秀喜等、その後のスター選手は長嶋という存在による単なる副産物なのだ。プロ野球が本物の国民的娯楽と言えたのは、長嶋が巨人に入団した1958年から引退した1974年までの16年間。或いは、王貞治が756本塁打を達成してハンク・アーロンの記録を抜いた1977年から、江夏の21球、阪神の21年ぶりの優勝等のドラマが生まれた1980年代までの間だろう。実際、1993年にサッカーの『Jリーグ』がスタートして、スポーツ観戦の選択肢が増えると、途端にプロ野球のオワコン化が始まり、2001年のイチロー、2003年の松井秀喜の『メジャーリーグ』移籍によって止めを刺される。天然芝の美しい球場、拍手と歓声だけの応援、更にパワーとスピードがぶつかり合う迫力ある試合内容――。こういうメジャーの野球を毎朝観ていれば、日本のプロ野球になど興味が無くなるのは当たり前だ。事実、この頃から巨人戦の視聴率が急下降していき、プロ野球からどんどんファンが離れていった。つまり、昭和の終わりと共にプロ野球は終わっていたのである。

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とはいえ、球界が将来をもっと考えていたら、プロ野球もこんなことにならなかったかもしれない。例えば、サッカー界はJリーグや日本代表の試合で得た収益を、子供のサッカー教室等、サッカー人口を増やす為に使っている。アマチュアからプロまで、一貫して育成してマネジメントする組織もある。しかし、野球は高校・大学・プロの組織がばらばらで、皆が自分のことしか考えていない。特にプロ野球の場合、球団の親会社がチームを宣伝の道具としか見ておらず、考えているのは儲けることだけなのだ。そのわかり易い例が、親会社の赤字補填に対する国の税制上の優遇である。実は、12球団の親会社は、1954年という古い国税庁の通達により、国から特別扱いを受けている。親会社が子会社の赤字補填をすると、普通は“寄付金”と見做されて課税対象となるのが常識。ところが、プロ野球の親会社は、昔から球団への赤字補填を“広告宣伝費”にすることを特例的に認められてきたのだ。この為、プロ野球の各球団は赤字経営でも平気な顔をし、親会社はプロ野球を“税金逃れ”の方策として利用してきたのである。しかし球団オーナーには、その儲けたカネを「プロの将来の為に使おう」等という考えが全く無かった。その結果、今やプロ野球はどんどんいらないものになりつつあるのだ。それでも「プロ野球は終わっていない」と言うバカがいるなら、それは間違いなく40代以上のオヤジだ。野球の支持率は、40代以上の男性なら50%を超えると言われている。その次はサッカーだが、支持率は精々20%に過ぎない。これが“巨人・大鵬・玉子焼き”の60代以上の世代になると、野球の支持率は60%になり、その次に支持率が高いのが相撲となる。しかし、1993年にJリーグが発足した時に子供だった世代は、こうした中高年と全く違う。この世代にとって、スポーツは野球の一択ではなく、野球かサッカーの二択で、野球が盛んではない地域ではサッカーの一択だ。そして、1998年以降にサッカー日本代表がワールドカップに毎回出場するようになると、更にサッカーの支持率が上昇する。

実際、2009年に10代の男の子が行ったスポーツのランキングを見ると、1位はサッカーの40.6%で、これに続くのが野球の36.7%。2013年になると、サッカー45.4%、野球25.8%とその差が開き、2015年にはサッカー44.0%、バスケットボール27.3%、野球23.0%と、とうとう野球が3位に転落してしまうのだ。最早、現在の10代にとって、野球は“その他大勢のよく知らないスポーツ”に成り下がっている訳だ。おわかりだろうか? 野球ファンの中高年には信じられないだろうが、これがプロ野球の現実なのである。10年後、この世代が大人になった時、どのスポーツを観戦するのか? プロ野球は観客動員数が大幅に減少し、Jリーグはおろか、バスケットボールのプロリーグにも人気で負けるようなマイナーなスポーツとなってしまうのだ。当然、子供たちが憧れるのは野球選手ではなく、サッカー選手やバスケットボール選手。野球人口が減少していき、春夏の高校野球は全く盛り上がらない大会となる。そして、プロ野球の試合は、少ない観客の大半を65歳以上の高齢者が占める介護施設のようになるのだ。これは決して大袈裟な話ではない。高齢者以外に野球ファンがいなくなるというのは、既に野球の本場であるアメリカでも実際に起きている現象なのである。事実、メジャーリーグでは今、ファンの高齢化が進んでいて、スポーツ専門局の『ESPN』によると、メジャーリーグのテレビ中継視聴者の平均年齢は53歳。これは、アメリカ3大スポーツの中で断トツに高い数字だという。何しろ、NBAの視聴者の平均年齢は37歳なのだ。視聴者調査大手の『ニールセン』でも、同じ結果が出ている。10年前まではメジャーリーグの視聴者に占める55歳以上の割合は全体の約40%だったが、それが今や50%に上昇。逆に、ポストシーズンの試合の視聴者に6歳から16歳の若年層が占める割合は、10年前は7%だったのに、現在は4%にまで落ち込んでいる。ESPNの『若者が好きなスポーツ選手トップ30』には、野球選手が1人もランクインしなかったくらいである。そして現在、ファンの高齢化と同時にアメリカでも起きているのが、野球の競技人口の急激な減少だ。『全米リトルリーグ機構』によれば、ユース世代の野球・ソフトボールの競技人口は、1990年代に300万人いたが、2010年代の初めには240万人まで減ってしまったという。同機構はそれ以降、数字を公表すること自体を止めてしまっている。この日米のデータではっきりわかるのは、最早野球というスポーツが世の中に不要という事実である。あの意味不明で無駄に試合時間が長過ぎるスポーツも、他に娯楽が少ない状況では選択肢になり得たのかもしれない。しかし、サッカーやバスケットボールのように、ルールがわかり易くスピーディーなスポーツが台頭すれば、最早野球を選ぶ理由は無くなる。プロ野球というのは、やはり“昭和”・“20世紀”の遺物で、もうこんなスポーツは中年のオヤジと高齢者のジイさん以外に誰も必要としていないのである。プロ野球は、10年後・20年後に間違いなく終わる。野球ファンには残念な話だが、これはもう動かすことのできない現実なのだ。


キャプチャ  2017年6月号掲載




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