【Test drive impression】(24) 『アウディ Q2 1.4 TFSI cylinder on demand sport』――世界中で話題のコンパクトSUVが遂に日本上陸

『アウディ』で最も小さいSUVとなる『Q2』が、今年4月に日本上陸を果たした! これまで、アウディのSUVで最もコンパクトとされていたのは、『Q3』と呼ばれるモデル。こちらは、同社の主力モデルである『A3』というハッチバック(※『フォルクスワーゲン(VW)』の『ゴルフ』とは兄弟車)から派生したモデルだった。ならば、Q2はA3の下に位置する最もコンパクトなハッチバックの『A1』から派生したモデルかと思いきや、実はこのQ2もA3から派生したモデルなのだという。アウディは、同じプラットフォームから2種類のサイズの違うSUVを送り出してきた訳だ。何故、そこまでSUVの種類を増やすのかといえば、これはもう間違いなく“売れる”からに他ならない。今や世界的なSUVブーム。ボディーサイズの大小、価格の高低、国産車・輸入車を問うことなく、あらゆるカテゴリーにSUVが投入されているのが今なのである。しかも! コンパクトなSUVは特に人気ということもあって、アウディもこのクラスにQ2を投入してきたという訳だ。更に驚きなのは、『アウディジャパン』の日本におけるQ2の展開だ。何と日本仕様のQ2は、SUVにも拘わらず前輪駆動モデルしか導入しないという割り切りっぷり! そう、アウディお得意のクワトロ(=4WD)モデルは、現時点では存在していないのである。

これは、アウディジャパン自身も“Q2=ライトなコンパクトSUV”と考えており、クワトロを搭載した他のSUVとは異なり、シティーユースを中心とするモデルと判断している。確かに、他のコンパクトSUVを見渡しても、FFモデルを用意している車種が非常に多く、実際の販売でもFFが殆どを占めるモデルもある。要するに、日本のユーザーニーズは、“コンパクトSUV=4WD”という認識ではないってことが明確に答えとして出ている訳だ。実際、Q2に試乗してみるとそれがよくわかる。先ず印象的なのは、乗ってみるとハッチバックのA3と然程雰囲気は変わらないということ。つまり、普段の足として気軽に使えるような感覚に満ち溢れている。しかしながら、着座位置は高めで乗降が楽。視点が高いので、見晴らしが良く運転もし易い。更に、ボディー形状は適度にいかつい雰囲気があって、通常のハッチバックよりもカッコいい感覚がある。そう考えると、SUVであることの利点は、使い勝手の良さとカッコよさの見事な融合であって、これはまさに今時な感覚と言える。確かに、4WDであるかどうかは然程重要ではないとわかる。更に驚きなのは、搭載エンジンが1リッターと1.4リッターの2種類ということ。A3より背が高いSUVボディーながら、搭載される1リッターエンジンは1つ下のクラスのA1と同じで、1.4リッターエンジンもベースとなるA3では廉価版に与えられるもの。実際の印象はというと、残念ながら未だ1リッターエンジンはこれから導入される為、今回の試乗では1.4リッターエンジンしか試せなかった。が、結論から言うと、1.4リッターエンジンで十分な動力性能が実現されており、普段使いでは何ら不満がないどころか、寧ろ力強さを感じるほどだった。

因みに、1.4リッターエンジンは最高出力150馬力、最大トルクは25.5kgmで、車重1340㎏を走らせるには十分! このQ2で話題となっているのが、299万円のTFSI。こちらは1リッターの3気筒エンジンを搭載するモデルだが、装備が少ないので、実際に購入するとなると、その上に位置する1リッターのTFSIスポーツで、車両価格は364万円。諸費用込みで400万円超となった時に、スペック重視の人は3気筒1リッターエンジンという苦痛は耐えられないかも!? で、実際に走った印象はどうか? 1.4リッターエンジン搭載車は、「流石のお点前!」の一言に尽きる。ベースとなるハッチバックのA3は、このクラスでも随一の品質の高さと走りの良さを実現しているが、Q2もそうした素性をそっくりそのまま継承していることは間違いない。更に言えば、アウディとして新たな流れを感じさせる多面体を意識したデザインを与えた他、インテリアに関してもカラーのイルミネーションを使う等、あらゆる意味で新世代にシフトしていることも感じさせる1台である。そういう部分が刺さるならば、これは魅力的と思える筈。というか、この感覚は所謂クルマ好きではなく、新しいもの好き等の違う人種にアピールするモデルか? ただ、クルマ好きの視点からすると、やはり1リッター3気筒のTFSIの価格は厳しいものがあると思う。きっと、Q2はプロモーション通り、“型破る”クルマなのではないだろうか。


河口まなぶ(かわぐち・まなぶ) 自動車ジャーナリスト・『日本カーオブザイヤー』選考委員。1970年、茨城県生まれ。日本大学藝術学部文芸学科卒業後、『モーターマガジン』のアルバイトを経て、1995年からフリーに。現在、YouTubeLIVEにて『LOVECARS!TV!』(毎週金曜日22時)の司会を担当中。


キャプチャ  2017年6月19日号掲載




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